D.C.Ⅱ&Ⅲ〜endless fine〜 作:ピナ・グリーンウッド
実はこのSSを書くのに1ヶ月近くかかったのですが、いざ完成した時に他の方のSSを読み、「やべ、設定被ってる…」ってなって今まで出してませんでした。
そんなんでありきたり設定で文章構成もぐちゃぐちゃなSSですが、よかったら読んでいってください。
感想・要望もお待ちしております。
「よし、体育祭号の新聞も完成ね!みんなお疲れ!」
「「「「お疲れ様でした!」」」」
俺の名前は芳乃清隆。今日は先週行われた体育祭の新聞を公式新聞部のみんなと作っていた。
「兄さん、この後予定あります?」
「特にないけど、どうした姫乃?」
「いや、たまにはどこかに寄り道して帰りたいな、と思いまして」
「それはいいわね。せっかくだからこの後みんなで枯れない桜のところに行ってみない?」
と立夏さんが提案した。
「そうだねー、賛成!」
「私もいいと思います。」
るる姉とさらも同意した。残る1人はというと…
「zzz.....」
見事に夢の世界へ旅立っていた。
「はあ…。清隆、悪いんだけどそこのねぼすけを起こして。」
「わかりました。」
俺はそう答えると葵ちゃんの耳元で囁いた。
「葵ちゃん、早く起きないとバイトに遅刻するよ。」
葵ちゃんは学園きっての勤労少女で有名である。この言葉を囁くと…
「ま、マジですか‼︎‼︎は、早く着替え、って、あれ、ここは…。」
この通り、すぐに起きるのである。
「ようやく起きたのね、陽ノ下葵さん?」
立夏さんが目の笑ってない笑みで話す。
「あ、あはは、私寝ちゃってたんですね。すみません…」
「まあ、そんなことはいいから、早く帰る支度をしなさい。今から枯れない桜のところに行くわよ!」
「「「「「はい!」」」」」
こうして、桜の元へ向かったのが全ての始まりであった。
放課後、枯れない桜の元へやってきた。信じられない話だが、俺たちは前世からこの桜を通じて繋がっている。前世ではカテゴリー5の魔法使いであった立夏さんによって俺たちの前世の記憶が桜に封印され、再び桜が枯れない桜になった際に6人同時に桜に触れたことがきっかけで記憶が戻る、というものであった。
「ここに来るのも久しぶりね。」
「そうですね、桜の謎の解明でさくらとお花見をした時以来ですかね。」
俺たち6人は前世で「さくら」という少女と初音島でお花見をする、という約束を交わした。その約束を果たすために俺たちは現代に転生してきた、ということらしい。
「まあ、せっかく来たんだし、前みたいにお願いでもしてから帰りましょ。」
俺たちは頷くと、それぞれ枯れない桜に手を当てて祈り始めた。
その時、世界が急に光り始めた。
「な、なんだ!?」
驚く間も無く俺たちは光に包まれていく。
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光が薄まり、意識がはっきりした俺たちが最初に見たものは、枯れない桜だった。しかし、
「枯れない桜が、枯れてる…?」
そう、ついさっきまで咲いていた桜はすっかり枯れてしまっていた。
「え、あなたたちは…?」
後ろから声がしたので振り返ると見たことのない女子生徒が立っていた。制服からして本校の生徒だろう。
「えーと、俺は芳乃清隆です。風見学園付属3年です。」
ほどなくして他のみんなも自己紹介をする。
そして見知らぬ女子生徒も挨拶を返した。
「そうですか、失礼しました。私は朝倉音姫と言います。多分我が校の生徒なので知ってるとは思いますが生徒会長をやっています。」
「「「「「「え…?」」」」」」
俺たち6人は驚きのあまりその場で硬直してしまった。少なくとも俺の記憶では生徒会長の名字は朝倉ではなかったはずだ。
「あの、すみません。失礼ですが今何年の何月何日か教えていただけますでしょうか。」
立夏さんが少し不思議な質問をする。
「え?はい。今は2056年の1月30日ですけど…」
「え、2072年ではなくてですか?」
俺は耳を疑った。もしこれが事実なら、俺たちは過去にタイムスリップしてしまったことになる。
「ええ、間違いないです。」
「ということは、俺たちは過去の初音島にやってきたのか…?」
「え、未来から?」
「はい、俺たちが枯れない桜の前に来たのは2072年の春頃ですから。」
この話のあと、音姫さんは思案顔になってしまった。やはり不審がられただろうか。
「もしそれが事実なら、どこも行くあてがないですよね?もしよろしければ私の家に来ませんか?」
「え、いいんですか?」
「はい。ここで会ったのも何かの縁でしょうし、それに困ってる人達を放っておけないですから。」
「すみません、ではお世話になります。」
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「弟くーん、ちょっと来てー!」
音姫さんがそう叫ぶと、二階から一人の男子が降りてきた。
「おかえり、音姉。って、この人たちは?」
「あ、えっとね、この人たち、どうやら未来からこの時代にやってきてしまったみたいなの。で、身寄りもないみたいだから弟くんの家と私の家で面倒みてあげようかなって思って。」
「はぁ、未来から?まあこの島に今更何が起きても不思議ではないか…。わかったよ、音姉。」
「うん、ありがと。」
「俺の名前は桜内義之。俺もこの家に厄介になってる身だけどこれからよろしく。」
「俺は芳乃清隆。よろしく。」
「芳乃シャルルです。」
「森園立夏です。」
「葛木姫乃です。」
「瑠川さらと申します。」
「陽ノ下葵です!」
「みんな、これからよろしく。」
自己紹介も終わり、とりあえず俺、るる姉、姫乃の三人が義之の家に。立夏さん、葵ちゃん、さらの三人が音姫さんの家に住むことになった。
「そういや、一つ気になったんだがいいか?」
義之が俺に質問してきた。
「ああ、いいけど。」
「清隆さ、名字を芳乃って言ったけど、さくらさんと関係あったりするのか?」
「え、さくら?確かに知り合いにおるけど…」
「血縁関係ではない、か。」
「まあ、な。魔法も使えるわけではないし。」
魔法ーー。ふと思い出したが俺たちは前世の身体のまま生まれてきたはずだ。現代では使えなかったが過去ではもしかしたら…。
そう思い、俺は懐かしいあの魔法を使用してみた。すると、手のひらに桜餅が乗っていた。
「成功した…。魔力が戻ってる?」
どうやらこの世界では俺たちは魔法が使えるようだ。
「お前、その魔法、どこで…?」
「あー…。かなり突拍子な話になるけどいいか?」
「今更何言われても驚かねえよ。」
「それもそうか。実は俺たち六人は前世の記憶を持ってる。その記憶では、俺たちはロンドンの地下にある魔法学校で勉強している魔法使いだったんだ。で、その時初音島でお花見をしようって約束をして、それを叶えるために現代に転生してきたらしい。で、今の手から和菓子を出す魔法は魔法学校にいるとき俺が作った魔法なんだよ。」
「なるほど、確かに突拍子もない話だな…。でも信じるしかないな。俺自身こんな魔法も使えるし。」
そう言うと、義之も手のひらに饅頭を乗せていた。
「義之も魔法が使えるのか。」
「まあな。つっても、使えるのはこれくらいだけど。だからお前らの話は信用するし、困ったことがあったらなんでも言ってくれ。」
「わかった。とりあえずサンキューな。」
そんな話をしているうちにご飯ができたようだ。
「弟くーん、清隆くーん!夕飯できたからおりてきてー!」
「はーい!清隆、行こうぜ。」
「ああ。」
とまあ、こんな感じで記念すべき第一話です。
第二話では、学園生活がスタートする予定です。
もしよろしければこれからも読んでください。