D.C.Ⅱ&Ⅲ〜endless fine〜 作:ピナ・グリーンウッド
とりあえず今回で風見学園編での登場キャラは全部出している予定です(確定とは言ってない)
そしてキャラ紹介を追加で書きましたので本編を知らない方はそちらもどうぞ。
会議のあと、俺たちは帰路に着いた。かなり遅い時間ではあったが、生徒会の仕事もあってか、音姫さんは学校に残っていたみたいで、副会長の高坂まゆき先輩を含めた8人で下校していた。
「それにしても、音姫の家がまた賑やかになるのねぇー。しかも美女揃いで。」
「まあねー。でも、みんないい人たちだし、私としてもすごく楽しいよ。」
「私としてもすごく助かってます。音姫さんには新聞部のこともいろいろ手を回してもらってますし、ほんと感謝してます。」
「べ、別にいいのよ森園さん。それにほら、生徒会の仕事もシャルルさんと手伝ってもらうんだし、おあいこだよ。」
そんな話をしていると高坂先輩はにやにやしながら
「それにしても音姫ー。いいのかにゃー?こんなに美女ばっかり弟くんの近くに置いちゃって。」
「ええー、まゆき、それどういう意味よー!」
「どうもこうもないにゃー。いくらなんでもあれだけの数の美女が弟くんの周りに集まってるんだからねぇー。そのうち愛しの弟くんを取られても知らないよー?」
「うぅー。そ、そんなこと起きないもん!私は弟くんのこと信じてるんだから!」
「はぁー。相変わらずお熱いことで。まあ、あくまでこの中の誰かが弟くんに惚れればの話なんだけどね。」
そう話しながらこちらを見てにやにやしている高坂先輩。なんかすごく嫌な予感が……。
「そうだよねー。誰も弟くんを好きにならなければいいんだもんねー。」
と、ニッコリしながら話す音姫さん。正直、目が全く笑ってなくて怖い‼︎
「とりあえず、惚れるなら清隆くんにしてね。生徒会長さんからのお願いです。」
「な、なんでそうなるんですか⁉︎」
と焦る俺をよそに他の面々は…
「「「「「は、はい…!」」」」」
と、顔を赤らめながらも頷いていた。
(もう勘弁してくれ…。)
そしてよくわからないこの展開に、俺は密かにため息をついた。
------------------------------------------
帰宅した俺たちは義之の作った晩御飯を食べた。義之の作ったカレーはプロ顔負けの美味しさで、美味しいと言いながら食べる俺たちを見て、なぜか音姫さんが得意気な顔をしていた。
「そういえば、なんで俺たちはこの時代に飛ばされたんでしょうね。しかも前世の能力まで取り戻して。」
俺は今持っている疑問をそのまま口にした。
「詳しい原因は調べてみないとわからないけど、私たちに魔力が戻っていることからして、なんらかの形で桜の魔法が働いた、と考えるのが妥当でしょうね。」
「やっぱりそうですよね。私は後で魔法が使えるか確認する予定なんですけど、兄さんは確か魔力が戻ってるんですよね?」
「ああ。しかもループしている頃の魔力そのままだ。一応他の魔法も試したけど難なく使えるしな。」
「とりあえず私も確認したけど、ほぼあの頃の魔力が宿っていると考えて差し支えないと思うわ。」
「うーん、やっぱり枯れない桜が関係している可能性が高いし、桜に関してまた調べてみるしかなさそうだね。」
「そうね。明日はやることたくさんあるけど、みんなでがんばるわよ!」
「「「「「はい!」」」」」
これで会議をお開きにしようとしたのだがー
「あの、もしかしてみんなって魔法使いだったりするのかな?」
音姫さんがやってきた。
「えーと、そうですね。私と葵ちゃんは魔力がそこまであるわけではないので力が戻っているかわからないんですけど、みんな前世では魔法使いだったので、その力を受け継いでるみたいです。」
「そう、なんだ……。」
そう言いながら俯く音姫さん。心なしか少し落ち込んでいるように見える。
「あの、音姫さん。もしかして何かマズいことでもありました?俺らが魔法使いだと誰かに迷惑がかかるとか。」
「え?ううん、清隆くん、そんなことはないよ。ただ、こんなにも私たちと同じ魔法使いがいることに少し驚いただけだから…。」
そう言いながらも、やはり表情は暗い。ほんとに何があったのだろう…?
「まあ、こんなことここで話してても仕方ないし、今日はもう寝ましょ。明日も学校はあるんだし。」
「そうですね。編入早々遅刻なんてしたらシャレになりませんもんね。」
「うん。というわけで清隆、シャルル、姫乃、おやすみ。」
「「「おやすみなさい。」」」
------------------------------------------
翌日、本格的な新聞部の部員探しがスタートした。とりあえず俺は義之に声をかけてみたが、
「公式新聞部?もしかして杉並みたいに悪さをする部活か?」
「いや、そういうのじゃなくて、ちゃんと行事ごとに取材とかして新聞を発行していく部活だよ。ただ新聞発行するだけじゃなくていろいろ遊んだりとか部室で話したりとかもしてるんだけどさ。音姫さんも入ってくれるし、よかったら義之もどうかなって思ったんだけど。」
「音姉も入るのか?なら信用できるし、いろいろ音姉の助けもできるだろうから入ろうかな。」
「ほんとか⁉︎助かるよ、ありがとう。」
こうして義之の勧誘に成功したと思ったらー
「ほう、同志桜内よ。お前も我が非公式新聞部の敵となるか。」
噂の杉並がやってきた。
元の世界にも同じ名前の先輩がいて、同じく非公式新聞部を率いていた。過去にも存在しているとなると、ほんとにこの人何歳なんだろう…。
「まずお前の同志になった覚えはねぇし、お前の仲間にもなった覚えはないからな。」
「そう連れないことを言うなよ。俺とお前の仲ではないか。」
「仲とか関係なく、俺は音姉に迷惑かけるようなことはしないって決めてるんだよ。だからお前の同志にはならない。」
「そう来なくてはな。それでこそ我が同志だ。ハァーッハッハッハ‼︎」
そう言いながら、杉並は去って行った。相変わらずの自由奔放さに甚だ呆れた俺であった。
「そうだ、俺を誘ったってことは由夢は誘ったのか?」
「一応、昨日立夏さんたちが話をしてくれてるはず。入るかどうかはわからないけどね。」
「なるほど。まあ由夢のことだからなんだかんだ言って入るだろ。で、由夢が入るとして、創部のための人数って足りるのか?」
「実は、義之たちを入れてもあと一人足りないんだよね…。それをどうしようかと迷ってたところなんだが…。」
「そうか…。一応当てがないわけでもないんだが…。」
「ほんとか⁉︎助かるよ!」
「いや、まだ誘えるかわからないけどな。その代わり、誘いに行くとき一緒に来いよ。」
「りょーかい。」
------------------------------------------
「ということなんだが、どうだ?ななか。」
「うーん…。確かにかなり面白そうなんだけど、いきなり新聞って言われても…。」
放課後、俺は義之に連れられて白河ななかという生徒の勧誘に向かった。交渉は義之が行なってくれているのだが、どうにも旗色が悪い。
「俺からもお願いします。確かに新聞作りって言われても何をするべきかわからないかもしれないですけど、絶対楽しんでもらえると思います。」
俺は誠意を込めて頭を下げた。
「うーん…。ちょっと失礼するね。えい!」
次の瞬間、俺は白河さんに手を握られていた。
「え?な、何を?」
「ちょっと待ってね。うーん…。」
何やら難しそうな顔をする白河さん。
-----ななか side-----
「なんでだろ…。おかしいなぁ…。」
私はぼそりとつぶやいた。私は誰にも話してないけど触れただけで相手の心を読むことができる。この能力のおかげで今まで誰にも嫌がられることなく生活できていたのだが、清隆くんの心は触れても読めなかった。
「ななか、どうかしたのか?」
「え?ううん、なんでもないよ義之くん。そうだね、とりあえず義之くんもいるし面白そうだから新聞部入ってみようかな。」
例え心が読めなくても義之くんの友達だし、悪いことをするような人じゃないだろう。それに新聞作りなんてなかなかやれることじゃないし楽しそうだ。だから私はそう言った。
「ほんとですか⁉︎ありがとうございます、白河さん!」
「ななか。」
「え?」
「名前で呼んでいいよ、清隆くん。それと同じ学年なんだし敬語も使わなくていいから。」
「あ、ああ、そうだね。じゃあ、改めてこれからよろしく!」
「うん!」
そうして、私たちはもう一度握手を交わした。
------------------------------------------
ななかの勧誘に成功した後、由夢ちゃんも快く了承してくれて、新しく公式新聞部は発足した。
「さて、こうして無事に部員集めも終了したことだし、今後の予定を説明するわ。」
そういうと、立夏さんは黒板にそれぞれの分担を書いていく。
とりあえずは経験者と新しく入った人を組み合わせているようで、立夏さん、音姫さん、さらの三人が本校三年と二年、俺と義之と由夢ちゃんとるる姉が本校一年と付属三年、姫乃とななかと葵ちゃんが付属二年と一年をそれぞれ担当することになった。
「という感じで分担はお願いします。新入部員のみんなはわからないことがあったら適宜聞いていってください。それじゃ、公式新聞部発足記念の卒パ新聞、気合入れていくわよ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
なんだかんだ区切りのいいところまで書いてたら4000弱に…
そして、今回から視点変更も入れてみましたが、どうだったでしょうか?
感想お待ちしております。
さて、ここからはオリジナルの設定を元に話を進めていく予定です。
こんな駄文でよければこれからもお付き合いください。