モイモイ、サルミアッキだぁよ! 作:サルミアッキ まずい
突如として上からやってきた呪霊。今まで戦闘していた意志のない呪霊ではなくて、確実に人を殺そうとする呪霊。
「!?」
それの襲いかかり方に乙骨くんのことを守る余裕なんてなかった。予想外の奇襲、首狙い、両手の鎌。
自分ごと突き飛ばすのが精一杯だったけどそれでも到底受けきれるものではなく、腹に鎌が深々と貫通していた。
そして俺が避けれない時点で乙骨くんも変わらない。彼も同じように刺されたが、違うのは周囲にも異常に血を撒き散らした点。
このままだとまとめて全滅だ。一人だけならともかく乙骨くんを守りながらの戦闘は荷が重い。
「獣避け…!」
確かこの前カドックが使っていたマスタースキル。咄嗟に回避して逃げ切るのにはぴったりな術式だ。
そして怯んだ瞬間にサルミアッキを5粒投げる。さもないと殺す、そんな意味を込めてだ。
怯んだ様子はあったけれど、逃げるつもりはないようだ。どうしたもんかと思っていると、後ろから気配が。
「憂太あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
さしもの呪霊も里香ちゃんとはやりたくないようで、すっとその大きさには見合わない速さでその場を去っていった。
(逃げていってくれたけど…これは…)
急いで乙骨くんの体を確認する。俺のほうは自分で回復する手段が豊富だから大丈夫だけど彼は新人の呪術師だ。
「起きて、起きて…」
体を揺さぶるけど起きない。小学生の死体から出た血ではなく、全て乙骨くんから出た血らしい。量と時間を考えると応急処置したところで助かるかは怪しそうである。
(なら今から治療しないと…!)
急いでナイチンゲールのスキルを使う。人型に対しての特攻と回復、それと宝具。呪力が凄まじい勢いで減っているけど、乙骨くんを死なせるわけにはいかない。
その後の俺は心臓マッサージと宝具による輸血を悟さんが来るまで行っていたらしい。らしいというのは単にこの後倒れるまでの記憶がないからだ。
病院の一室。普段から死にかけていたのが功を奏したのだろう、殆ど1日で起き上がった。
「ったく、オレに連絡してくれたらすぐに助けてやったのに。もっと自分にできることを考えろよ」
「おっしゃる通りです…」
とりあえず悟さんが死にかけていたことに対してご立腹だった。そういえば俺も腹を貫通させられたんだよな。
「とはいえ、だ。憂太を守ってくれて助かったよ。上の連中、どうやら特級呪霊の縄張りだってわかってあそこを選んだみたいだし」
「やっぱり特級呪霊だったか…アレの名前は?」
「観測することも中々ないからついてないよ。ワイルドハント…だっけな?」
嵐の王…にしては会話が通じてないし誰なんだろうな。あとで掲示板で確認しよう。
「で、今回の話を聞かせろ。まさかワイルドハントにあっただけで里香ちゃんが出ることはないだろ?」
それはそうなんだよね。というわけで事の顛末を全て悟さんに話した。
「…ふぅん。とりあえず重傷を負ったけれどその後の応急処置で息を吹き返して、生き残ったと。その間に里香ちゃんが再び出ることはなかった、と…」
もともと死ぬことが日常茶飯事な呪術界だからレポート内容は普通なのだけど中身が特級だから問題なんだ。
「ごめんね、こんな怪我しちゃって」
「いや、これはオレが悪い。マヨの術式じゃ死なないだろって高を括ってたこともある。てなわけでこれ」
ひょいっと投げ渡されたのは黒百合とアイビーの意匠の指輪。よくみると悟さんも左手に同じものをつけている。
「薬指につけとけ。それに呪力を流せばオレの方に伝わるからな」
「ん、ありがとう」
正直利き手につけると戦闘方法的に毎回流れちゃうし、左手につけておいたほうがいいかな。
つけるところをなぜかニヤニヤと見つめている悟さんは何が楽しいのだろうか。
「いや、別に大した意味はないぜ?マヨをしっかりと監視できるのは嬉しいってだけだ」
「本当にそれだけでそんな喜ぶのかな…そこは悟さんの感性だし良いとして、ちょっと質問してもいい?」
今回の件は手探りで謎が多いだけの状態だし、悟さんからの正確な情報が必要な気がする。
「うん、いいよ。一応今はマヨの教師でもあるわけだし、可能な限り答えてやるよ」
「じゃあお言葉に甘えさせてもらって…特級になれば自我を獲得するの?」
「それはそうだな。人の言葉を喋れるかはまた別問題として、少なからず意志を持った存在が術式を獲得して呪いから霊に変化することがほとんどだ。ま、里香ちゃんの場合はなんにもわかってないんだけどね」
「え、原因不明なの?」
てっきりわかっているから乙骨くんを招き入れたものだと思ってたんだけど。なんでいつ爆破するかわからない爆弾を拾ってきたんだろうか。
別にそういうのが嫌いなわけじゃないけどさ。
「女の嫉妬って怖いのは身に染みてわかるんじゃない?」
「それは相手が悟さんだったからな気もするけど」
おそらく今日はモルガンさんから嫉妬されるだろう悟さんはカラッとしている。余裕なのもあるけど周りにいる女の人って全員強いのなんでだろう。禪院家が恥をさらしていることになっちゃう。
「正直なんの呪術的なことの繋がりもないからね、しょうがないね」
「…とはいいつつも?」
「何もないね。なんならマヨにひっついてるロウヒおばあちゃんやらバーヴァンシーやらも正確な出身地不明だったりしてなんでなのか疑問に思ってるよ?」
「道で拾ったから知らない」
まあFGОのキャラですしおすし。詳しいことは深く言えないのもあって曖昧に言葉を濁すことしかできないのだ。
とはいえサルミアッキはおかしいと思います。
「強いて出すんなら愛とかじゃない?ほら、最後に愛は勝つとも言うし」
「愛ほど歪んだ呪いはないさ」
悟さんが言うと説得力が違う。人のことを拘束しようとしているからかな。本来だったら多分乙骨くんに言うべき言葉なんだろうけど。
「…それでさ」
「どうした?」
「今構えてる此はなんで構えているん?明らかに誰かいるわけじゃないよね?」
無詠唱て作ったにしては濃い術式。…さてはすぐに使えないようにして縛りでもつけたか。
「気づいたんだよ。ここで下半身不随にすれば一生オレのものになるんじゃないかって」
その りくつは おかしい。
つっこみたいけれど血を流しすぎたせいで体を動かすのが億劫すぎる。この状態じゃ満足に戦闘もできないのだ。
「一発やったら諦めるからヤラせてくれよ。な?」
「それパワハラだよ、あと若干嫌な気配があるんだけど」
「まーまー、終わったら慰めてやるから安心しろよ」
いたずらっ子のような笑みでこちらに話しかけてくるけど、さっきのような教師然としているのではなく純粋な子供のようだった。
…そういえば、人にハイライトがあるのって異常なんだっけ?最近モルガンさんといい悟さんといいなくなっている人が多すぎるような…
「なにで?」
「ナニで」
ギシりと病室のベッドが軋む。明らかに強い体重をかけている。
「足だけを削り取るくらいは余裕だからな。身を任せてくれれば大丈夫」
「やだ。モルガンさん助けて」
まあ来ないんだろうけど、あくまで純粋に願える限りで助けを呼んでみる。あ、なんか体から呪力がごっそり抜けてく。
「嗚呼、我が夫よ…義姉にいびられて可哀想に…」
「お父さまに手を出すんなら容赦するわけないだろぉん!?覚悟しろよこのオバサンがよぉ!」
「嫉妬すんなよ、更にブスになるぜ?」
その後意識を失ってバーヴァンシーとモルガンさんvs悟さんがあったらしいけれど、それはまた別の話。
誰が来るんだろうね?
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FGОのフォーリナーが来るんだぁよ
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適当なコテハンが来るんだぁよ
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ムッコにお任せだぁよ
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サルミアッキだぁよ