モイモイ、サルミアッキだぁよ! 作:サルミアッキ まずい
オベロンからの話が終わったその翌日。学校内の任務で狗巻くんと一緒に商店街に行って祓うことになった。
「すじこ」
「よろしくね。狗巻くんとはまた能力は違うけど補助くらいならできるから」
「高菜」
呪法の一種で口から出る言葉は全ておにぎりの具だけど問題はない。まだ言葉を話してくれるだけバーサーカーよりも話が通じるからね。
「とりあえず攻めるのをお願いしていい?守る方なら全然いけるから」
「しゃけ」
「いや、流石にきつくなったら言ってくれれば交代するよ。複数体の立ち回りができないわけじゃないし」
喉がガラガラになるのは別にすぐ治せるから、あとは狗巻くんの気力次第になるだろう。そうなったらすぐに戦えるように…そう思って薙刀をもってきた。
正直持て余している感は凄いけどね。
(またなにかイレギュラーが起きなきゃいいんだけど…)
願うことは別に悪くもないけど、あくまで希望的なこと。最悪の場合になることも想定しておかないと。
俺は悟さんから渡された指輪を持って歩きだした。
「…!狗巻くん、準備して」
「【捻れろ】」
狗巻くんの呪法の威力は凄まじく、一瞬で殆どの敵を潰した。逆に言えば残った敵は危険な呪霊であるということだ。
肩慣らしと言わんばかりに乱戦の心得*1のバフが盛られた自身で殴り飛ばす。呪力をいれると火力が強化されるのはありがたいな。
「明太子」
「ん、了解。他にも気をつけながら進もう」
一塊になった場所に対して消し飛ばすことはできたけれど、不慮の事故が起きないように気を配らないとね。
前回と同じ状況にはなりたくない。
「…なんでこれが出るのかなぁ」
まあまあ、殺されることもないくらいの弱さではあるけど人形が歩いてきた。呪いが籠もってるからなにかあるのかはしれないけど、そんなに警戒するような感じでもない。
だってぐっ様の人形なんて誰が操ってるかは自明の理だろう。
『…おーいマスターさんや。アルターエゴが一体だけしか来ないなんてわけないじゃん。それに私は両方ともエクストラだからどんだけだらけてもこっち来れるに決まってるよね。だから結婚するよね?てかしろ♡』
…前言撤回。頭おかしいだろこの徐福ちゃん。
「すじこ?」
そりゃまあ明らかにおかしいが呪霊と同じようにみた狗巻くんは殺すかどうかこちらに聞いてきた。どうやら俺がテレパシーをもらってるようにみえるからだろう。
実際テレパシーはもらってるからね、しょうがないね。なら狗巻くんにも渡せばいいと思うんだけれど。
『わーまってーこんなよわよわなぬいぐるみをいじめないてくれよーちょっとふざけただけじゃないかよー』
えんえんと泣いているような仕草を見せるぐっ様人形。器用なぬいぐるみだこと。
「うーんと…倒さなくてもいいかな。前に会ったことならあるし」
確かにちょっと危険なようにみえるけどまさかぐっ様の人形に自爆機能つけるなんてことはないだろう。でもぐっ様はそもそも爆発するものだからわからない。
とりあえず何が起きても呪力で動いてるしなんとかなるだろ。
「で、なんでここで会ったの?普通に家に行けばいいよね?」
『違うんだよーあの家なんか方術とかそんなレベルじゃないくらいえげつない結界が張ってあるんだよ?そりゃーある程度なら私でもできるけどさ、なんかガチガチの無限空間と大量のトラップがあるのは抜けられないよ…なに?マスターさんの家って逆さチェイテピラミッド城なの?』
聞いた途端に思いっきり愚痴を言い始めた。まあ逆さチェイテピラミッド城なんてわけのわからないものと一緒にされても困るけどね。
しかし家に結界なんてあったのかな?
「高菜」
『あーうん、そうそう。この先の呪霊はさっき祓ったからもう大丈夫だよ』
「高菜で話通じるんだ…いやまあなんとなくならわかるけど…」
『このくらいなら魔獣に比べればチョチョイのちょいってやつだよマスターさん。別に喋れるようにしてほしいなら今度会ったときに呪符あげるし』
「ツナ!?」
「えっとな…あの、仙人もどきがこの人形の主だからこうなってんだよ」
徐福ちゃんは色々とツッコミどころが多すぎるからなあ。変に情報を渡して余計混乱させるわけにはいかない。
とはいえ、いつ会えるかもわからないのに何言ってんだろうとは思ったけどね。
『そーそー、ぐっ様のために色々と頑張ってるんだよ。でも当のぐっ様ってめちゃんこ相性悪いからね…とりあえずいつ会える?この後予定は空いてるの?』
「さぁ、俺の予定は本人でもわかってないからね。悟さんだったりモルガンさんに奪われるから」
『なんかイジメでも受けてる?辛いなら私の家来てもいいからね?』
「絶対にろくでもなさそうだからやめとく」
徐福ちゃんの家に行ってみたさはあるけれど、絆が高いサーヴァントは危険だから対策しておくに越したことはないしね。
アイマスニキから聞いた話によると知らない間に道術を使って洗脳する手段もあるらしいし。
『ちぇ、じゃあ今度会ったら必ずマック奢ってもらうからね。そこの狗巻くんも忘れないでね』
「しゃけ」
『じゃ、そんなことくらいしか言えることないんだよね。このお人形拾って会ったときに渡してくれる?』
「まあ電池の切れたおもちゃ持ち運ぶようなもんだし…それくらいなら全然大丈夫だよ」
『本当に?そんなこと言ってひどい扱いしないよね?』
「………」
『何かは言ってほしいんだけど!?ぐっ様の人形まだそれ含めても少ないからやめてほしいんだよ?』
明らかに慌ててる声だけど人形は殆ど動いていない。さっきまでは動いていたのを考えるとやっぱり限界なのかもしれない。
「まあ今度会えるまでは丁寧に守りますから安心してよ」
『ん、ならよい。くれぐれも壊したりほつれたりさせないでよ?』
「…高菜」
「あ、帷が終わったのか」
商店街の中にある帷が終わったのを確認すると、俺と狗巻くんはとりあえずハイタッチをする。
今回は無事に終わったからよかったよかった。
「ん、オッケー。じゃあこの後駅前のマックで一緒に食べるとするかー」
「ちょっと待ておい」
…訂正しよう、徐福ちゃんはまだ暴れたりてないようだ。
「あーよかったマヨさんがこっちにいて。私もちょっと気になってた狗巻くんも一緒にいるなら尚のことよかったんだよね」
「…ツナマヨ?」
「…というかもしかして最初からいたの?もうちょっと説明してくれよ」
「やだなー短気なマヨさんなんて見たくなかったなー」
そんな軽口を言いつつ、徐福ちゃんは丁寧にこちらにいろいろと伝えてくる。
「とりあえずモルガンさんのライン経由で喋れない子がいるって聞いてたからなんとかするために呪具の作製が得意な私が呼ばれたんだよー」
「ふむふむ…」
「そしたら思ってるより術式に関係してる複雑っぷりでさ、私が直接見たほうがいいってことで来たんだよね!結果としてはこんな感じ」
徐福ちゃんが出したのは薄いストール。そこそこ透けている素材でできているようだけど、ちゃんと黒いので口元は見えない。
「これを口に当てた状態だと喋るときの制限が減るから身につけておきなよ。徐福ちゃんからの呪いたっぷりつけてるから壊れないように気をつけてね」
「しゃけ」
どうやらちゃんと機能しているかを試すのはここではしないらしく、そそくさとバッグにしまっていた。
後日、狗巻くんの語彙がおにぎりの具からサンドイッチの具まで進化した。
…なんでそうなるの?
誰が来るんだろうね?
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FGОのフォーリナーが来るんだぁよ
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適当なコテハンが来るんだぁよ
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ムッコにお任せだぁよ
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サルミアッキだぁよ