フヘンの愛   作:イベリ

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ヒーロー基礎学

雄英高校ヒーロー科のカリキュラム。

 

それは世間で思われているよりも、ずっと普通。

 

「───────えー、じゃあこの英文のうち間違っているものは?」

 

『普通だ……』

 

「どうした!?エビバディヘンザップッ!!盛り上がれー!!」

 

「はい!はい!私わかりました!4番です!関係詞の場所が違います!」

 

「グッジョブ!元気いっぱい渡我リスナー!正解だぜ!」

 

午前中は普通の授業。国語、数学、英語、個性社会における倫理などを中心に授業が展開される。

 

「はい、午前中の授業は終わり。ご飯をしっかり食べて、午後のヒーロー基礎学に備えるように。」

 

『はい、セメントス先生!』

 

満足気に微笑んだセメントスが出ていき、みんなが一斉に移動を開始する。

 

「逢魔君にヒミコちゃん!ご飯食べ行こ!」

 

「補習組で、午後のこともちょっと聞きたいしさ。」

 

「トオルちゃんにキョーカちゃん!もちろん!」

 

「いいのかい。男は邪魔だろうに。」

 

「いーのいーの。逢魔はその辺の男子と違って、そーいうの無いってわかるし。それに!ヒミコちゃん一筋でしょ?」

 

目の前に突きつけられた人差し指と、少し下世話なニンマリとした顔を見て、そういう感じかと両手を上げる。

 

「まぁね。なら、お言葉に甘えようか、被身子。」

 

コクンコクン!と興奮した様子で頷く被身子は、3人の背を押して食堂に向かう。

 

流石雄英と言った所か、とても大きな食堂は和洋中の選り取りみどりのメニューが並ぶ。

 

去年のウチに何度も利用していたが、毎日来ても飽きない美味しさを提供するランチラッシュの力は偉大ということなのだろう。

 

ランチラッシュ特性のパフェを抱え、詠斗が席に戻ると葉隠と耳郎の2人は目をぱちくりさせる。

 

「逢魔君それだけ!?」

 

「そんな少なくてお腹減らないの?」

 

「ん、あぁ。そもそも僕は炉心のエネルギーで生きてるから、食事は必ずしも必要な訳じゃないんだ。」

 

「……やっぱ、アンタの個性おかしくない?」

 

「激しく同意。ほんとなんなんだろうねこれ。」

 

好きなもん食った方が良い。と言い切った詠斗は、パフェを食べつつ、それで、何が聞きたいのかな。と続ける。

 

「放課後の内容かな……ほら、ウチの個性はあのテスト向けじゃなかったじゃん?とはいえ、基礎はやっぱり必要だと思ってさ。」

 

「私も私も!」

 

「なるほどね、では被身子先生、説明を。」

 

「任せてください!」

 

フフンっ!と胸を張った被身子の目元には、またいつの間にかメガネが掛けられていた。

 

少し離れた場所で『またメガネが消えた!?ヒミコちゃん君か!!』と飯田の声が聞こえたが、それは無視して続ける。

 

「ズバリ!個性禁止対人組手です!」

 

『個性禁止対人組手?』

 

「そうです!私やエイト君のように外付けの強化パーツがないのなら、自力を強化するしかありません!その時に1番手っ取り早くて効率がいいのが、個性禁止対人組手による、全身鍛錬!」

 

あまりピンと来ていない2人に、被身子は続けて説明する。

 

「私達の…後見人?の人がいるんだけど、その人が編み出したものでね!制限時間付きでの対人戦闘を想定したものなの。駆け引き、瞬発的な判断力、そして必要な筋力。このぜーんぶが鍛えられるお得な鍛錬です!」

 

「初めは僕と被身子がやって見せるから、そこまで気負わなくていい。初めはガムシャラでもやってみる、が大事らしい。」

 

「止まらず、考え続けて、判断する!感覚でも大丈夫です!徐々に考えながら動いて、止まることなく考えて、瞬時の判断ができるようになります!」

 

『おぉ〜!』

 

思った以上にしっかりと考えられたメニューであることを知り、拍手を零す2人に、もっと褒めて!と言わんばかりに胸を張る被身子。微笑ましいその様子に葉隠も耳郎もホッコリであった。

 

すると、葉隠はずっと気になってたんだ〜!と被身子と詠斗の右手薬指を指さした。

 

「そういえば、2人とも今日はお揃いの指輪つけてるよね!水晶みたいに透明でキラキラしてて綺麗!」

 

「それ、ウチも気になってた!」

 

そんな2人の言葉に、被身子は手を当てて頬を赤く染めていた。

 

「えへ、えへへ、気づいた?気づいちゃった!?」

 

「いつもはチェーンで首に掛けていたんだけど…昨日先生に聞いたら、そんなもん好きにしろって言われてね。」

 

「エイト君と私の愛の結晶なの…!」

 

彼女の言葉に女子2人は『おぉ〜!』と若干テンションが上がっているようだ。

 

「間違いではないけど……この指輪、エネルギーをよく通す様に作ったものでね。極小の魔法陣を直接刻む事で、効果や機能を持ったサポートアイテムとして使えるんだ。」

 

「私のこのピアスもそれです!」

 

「話には聞いてたけど本当に逢魔君って万能だよね……」

 

「おっ、ヒミコちゃん舌ピ?パンクだね。」

 

「オシャレさんだ!」

 

「かあいい?」

 

「かあいい!!」

 

「んで、どんな効果があるの?」

 

「ま、それは午後に時間があれば話そう。」

 

そして、迎えた午後。

 

ついにみんなが待ちに待っていたヒーロー基礎学。

 

その担任は──────

 

「私が〜ッ!普通にドアから来たァッ!!!」

 

ババァーん!と登場したNo.1ヒーローオールマイト。詠斗の目から見ても、やはりと言うべきか、とてつもないエネルギーで満ちていた。一人の人間であるはずなのに、一人の気がしないというのだろうか。人が持つ限界、それを容易く超えている。

 

『オールマイトォォォォッ!!!』

 

「すっげぇ……ほんとに教師やってるのか…!」

 

「顔の彫りふっか…!!画風どうなってんだ!?」

 

「やっぱりオールマイトの個性は出久君の物によく似てる。」

 

「ねぇねぇ、モモちゃん!初回のヒ基礎は何するか知ってる?私は知ってる!」

 

「あら、それもお話していた先輩の情報なのですか?」

 

オールマイトの登場と共に沸くクラス。流石NO.1の人気と言ったところだろう。それぞれが湧いていると、教壇に立ったオールマイトが、いつもの調子で指を立てた。

 

「私の担当はヒーロー基礎学!ヒーローの下地を作るため、様々な科目を行う!どの教科より重要だ!単位数も最も多いぞ!」

 

そして!とどこから取りだしたのか、BATTLEと書かれたカードをばばん!と掲げる。

 

「今日行うのは、いきなりだが戦闘訓練!」

 

「戦闘…ッ!!」

 

「訓練!?」

 

「そして、そいつに伴ってこちら!入学前に送ってもらった個性届と、要望に沿って誂えたコスチューム!着替えたら、グラウンドβに集まってくれ!では、行動開始!」

 

コスチュームを抱え、皆が更衣室まで急ぐ。

 

そうして、詠斗も移動しようと席を立った時、被身子がちょいちょい、と袖を引いた。

 

「ん、どうしたの?」

 

「エイト君、エイト君!私、いい事を思いついたのです!みんなをびっくりさせましょう!」

 

「ふむふむ─────わかった、やろうか。」

 

こしょこしょと耳元で話を聞いた詠斗は、二つ返事でOKを出す。

 

「ヒミコちゃーん!早く早く!」

 

「あっ、オチャコちゃん!後で行くから先に行ってて!!」

 

「わかった!」

 

「じゃあ、エイト君行こ!」

 

「ん、わかったよ。」

 

被身子に引っ張られながら、直接演習場に向かうと、そこには既にオールマイトが待っていた。

 

「おや?逢魔少年に渡我少女。着替えていないのかい?というか、君達被服控除出てなかったよね?」

 

直接制服のまま来た詠斗と被身子に、オールマイトは疑問を零す。

 

「まーまー、見ててくださいオールマイト先生!」

 

「はい、ちょっと被身子の提案で……被服控除については、必要なかったので。僕も被身子も、自作で作成済みです。」

 

「自作!!君たちそんなことも出来るの!?」

 

「えぇ、デザインに関しては僕はそういう才能がないので。」

 

「私が担当しました!シルクに動物の皮、色々使いました!私のはかあいく!エイト君のはカッコよく!」

 

「へぇ!楽しみにしておくよ!おっ、ちょうどみんなも来たようだ!」

 

振り返ると、みんながコスチュームの姿で登場する。

 

「おぉっ!いいぜ、みんな!かっこいいじゃないか!格好から入るってのも大切なんだぜ、少年少女!そして、同時に自覚するんだ!今日から自分は─────ヒーローなのだと!」

 

「わぁ…!みんな、かっこいいのです!」

 

それぞれの生徒たちがコスチュームを纏ってこちらに近寄ってくる。遠くの方に見える、緑色のオールマイトのパチモンみたいなコスチュームを見て「あぁ、あれは出久(イズク)君だな。」と二人は内心ため息を吐き。オールマイトは恥ずかしいやら嬉しいやらでニヤニヤしてしまっていた。

 

すると、パッツパツのスーツを着た麗日ともう如何ともし難い格好の八百万が2人に近寄ってきた。

 

「あれ?ヒミコちゃんに逢魔君も、なんで着替えてへんの?」

 

「来ないと思って心配していたのですが、何故制服のままここに?」

 

「うわぁぁぁ!?オチャコちゃんにモモちゃん!?なんでそんなエッチな格好してるの!?エイト君!見ちゃだめ!」

 

「なにも見えなーい。」

 

わーわーと騒ぎながら詠斗の頭にしがみついて詠斗の視界を遮る被身子。しかし詠斗は突然消えた視界に、一瞬固まっただけだった。

 

「見ちゃダメ!?そんな…えっ、そんなかな!?」

 

「こ、個性の関係です!!決して!そういう目的でこうなっているのではありませんわ!!」

 

「キョーカちゃんを見習ってください!ああいうパンクでロックなかあいいコスを!」

 

「ん、なんかちょっと名指しされると恥ずかしいんだけど!?」

 

開放された詠斗は2人の格好を平然と一瞥して、皆のコスチュームを眺める。機能面、デザイン共に完成度が高いが、そのどちらもこっちのコスチュームも負けてはいない。

 

みんなが揃ったのを見て、少し落ち着いた被身子が、詠斗に合図を送る。

 

「ちょうどみんな揃ったので、チャンスです!エイト君!」

 

「了解。」

 

ふたりが右手を胸元で掲げれば、右手薬指に嵌められている指輪が淡く輝き、2人の足元に魔法陣を展開する。

 

オルス(座標)ジン(置換)

 

2人の層化命令により、足元に展開されていた魔法陣が浮かび上がり、2人の目の前に停滞する。

 

「へ〜んしん!」

 

「変身。」

 

魔法陣に向かい歩んだ2人が完全に通過した時、2人の服装は制服から2人謹製のコスチュームに変化していた。

 

『へ、変身だァァァァッ!!?』

 

「やった!エイト君!」

 

「あぁ、やった甲斐もあったかな。」

 

みんなの反応を見て大成功と笑う被身子とハイタッチ。

 

詠斗のコスチュームは、彼の身に纏うのは、汚れなき白の長衣に、肩周りを堅める鈍く光る銀の装甲だ。防具のプレートには精緻な唐草模様が刻まれ、その古風な意匠が彼の静かな威圧感を際立たせている。腰に巻かれた漆黒の帯からは、奇妙な文様が刻まれた幾枚もの銘板が下がり、彼の身動ぎに合わせ、カチリと硬質な音を立てる。

 

対して被身子のコスチュームは、白いコートをベースに、ナース風にコーディネート。可愛らしいジーンズタイプのホットパンツとニーハイソックス、お気に入りの濃紺ブーツを合わせ、彼女の願う「可愛らしさ」が詰まった一着。

 

もちろん、防弾防刃防水防塵の機能付きに加え、様々な効果を持っている。

 

そのコスチュームの完成度に、オールマイトも「おぉ…え、これ自作なの?」と困惑していた。

 

すると、一部始終を見ていた緑谷と麗日が2人に駆け寄った。

 

「うわぁ…凄いね逢魔君!かっこいいコスチューム作って貰えたね!」

 

「凄いねヒミコちゃん!白魔道士みたいで可愛い!」

 

「デザイン、制作を含め、僕らの自作だよ。」

 

「材料にも拘りました!ぶいぶい!」

 

瞬時に着替えた二人のコスチュームに皆が湧く中、まさかの自作発言に、緑谷と麗日は「嘘でしょう!?」と声を上げてしまった。

 

「コートのデザイン、防具の制作まで!?逢魔君の個性、とてもなにかに応用できるものではなかったけど、こんなに万能だなんて…!いや、万能なんじゃなくて万能にしたんだ…逢魔君の知識もそうだけど想像力と実行力には見習うべき部分があるな…!そうだ、前も言ってた、この個性で何ができるのかを多角的に考えて、明確なイメージを作ること…そうか、逢魔君はそうやってあの『炉心』という個性を伸ばしてきたのか─────」

 

「お、完全詠唱始まったね。」

 

「イズク君、分析力は本当にすごいんだけどなぁ。」

 

「フルスロットルやね!」

 

そうこうしていると、うおっほん!とオールマイトが咳き込み、もういい?とこちらに目線をよこしている。どうぞ、と被身子と共に手をヒラヒラと振れば、オールマイトが何やら懐から紙を取りだし、それを見ながら解説を始める。

 

「よし!では訓練の内容を説明する!今回行うのは屋内対人戦闘訓練!」

 

「エイト君、オールマイト先生カンペ読んでます!」

 

「し〜だよ、被身子。まだまだ教師としては新人さんなんだろうし、仕方ないよ。」

 

事実、凶悪なヴィランは屋内での出現率が高いと統計で出ている。

 

監禁、軟禁、裏商売。真に賢しいヴィランは、何かを隠れ蓑にし行動する。

 

「君達にはそれを想定し、2対2の対人戦闘を行ってもらう。『ヒーローチーム』と『敵チーム』に別れてね!」

 

「基礎訓練も無しに行うの?」

 

「その基礎を知るための訓練さ!何ができて何ができないか、それを知る事で、必要な訓練も見えてくる物さ!そして!今度はぶっ壊せばいいロボじゃない!ここがミソだ!」

 

そういった後、勝敗の条件は、ぶっ飛ばしていいのか、除籍しないよね?、このマントヤバくない?など様々な質問が飛び交い、聖徳太子の偉大さが染み渡っていたオールマイトは、再度カンペを開きながら続ける。

 

「設定はこう!ビル内に仕掛けられた核爆弾を守る敵チームを、ヒーローチームはそれを処理、もしくは敵の捕獲が目的だ!敵チームは制限時間内にヒーローを捕えるか、核兵器を守る!ヒーローチームは、時間内に敵を捕まえるか、核兵器を確保する事!」

 

要は篭城戦と攻城戦という事だ。このシチュエーションはありがちなもので、状況設定は過激ではあるが、おおよそ無くはないだろう。

 

「対戦相手、及びチームはクジで決めるよ!」

 

「適当なのですか!?」

 

「ヒーローは即興のチームアップもあるから、それじゃないかな!」

 

「なるほど、先を見据えた計らい…!失礼しました!」

 

「いいよ!早くやろ!」

 

と、早速皆がくじを引く中、詠斗と被身子が引こうと手を伸ばすと、ごめんねとオールマイトがそれを制した。

 

「すまない、渡我少女に逢魔少年。君達2人には相澤くんから伝言を預かっていてね……」

 

「伝言ですか……あぁ、はい何となく理解しました。」

 

「もしかして、また…?」

 

その通り!と笑顔を浮かべたオールマイトに、被身子は少し肩を落とす。みんなと一緒に戦う機会があると思っていた分ショックも大きい。しかし、それとは別に将来的には非常にいい経験だ。天秤にかけた時、別にみんなとは放課後にいっぱいやるからいいかな、とそれを承諾した。

 

「さぁ!みんなペアが決まったね!早速始める、その前に……この逢魔少年と渡我少女にはデモンストレーションを行ってもらう!」

 

拍手〜!というオールマイトの言葉に、皆が拍手を送る。まぁそう来るよなとは思っていたのはみんなも同じだったようだ。

 

「デモンストレーション中に行動の意図、作戦の解説を行ってもらう!君たちの評価点はそこになるから、しっかりお願いね!」

 

『はぁ〜い』

 

「では、まず!2人の行動方針を決めてもらおうと思っている!逢魔少年がヒーロー役!渡我少女が敵役として考えてくれ!」

 

数秒考えた後、詠斗が手を挙げる。

 

「はい!逢魔少年!」

 

「このクラスは、比較的パンチャー、格闘戦を絡める個性持ち、もしくは近接格闘にならざるを得ない個性が多い。なので、僕は無手の増強型ヒーローとして攻略しようかと思います。方針はとりあえず敵の確保を優先します。」

 

「なるほど!閉所かつあまり大規模な破壊ができない制限の中での格闘戦!その手本という意味合いでは、とてもいいね!では続いて渡我少女!」

 

「はい!私は放出系の技を中心に、近中距離での戦闘を得意とする敵としてやろうと思います!方針としては、爆弾の起爆までの時間稼ぎを!」

 

「うん!近接戦と放出系の組み合わせ、理想の万能型として振る舞うわけだね!勝利条件として設定されているものを上手く利用する、いい方針だ!さぁ、それではみんなはモニタールームで観戦!解説を聞きながらより良いものとする為に2人の演習を参考としてくれ!」

 

諸々の準備が済み、皆がモニタールームに向かう中、被身子は少しモドモドとしながら、オールマイトを呼び止めた。

 

「どうしたんだい、渡我少女?」

 

そこには、今にも捨てられそうな、不安に駆られた被身子の姿があった。

 

「あの、えと、その。わたし……興奮したり、嬉しくなって、抑えられなくなると…………!」

 

その言葉で、オールマイトは意図を察し、彼女の頭にその大きな手を乗せた。

 

「大丈夫、君のソレについてもわたしは聞き及んでいる。まだ、見られたくないのだろう?何かあれば映像も、音声も切る。幸い、ここには私も、そして何より逢魔少年もいる!大丈夫!君が不安に思う必要は無い!私に任せなさい!」

 

少し優しく、しかし乱暴に頭を撫でれば、被身子はそのまま頭を抑えて、にへらっ、と破顔した。

 

「はい!トガ、頑張ってきます!」

 

「うむ!期待してるぞ!」

 

元気に走っていく被身子の背を見つめながら、悔しいものだな、と呟く。

 

「平和の象徴とうたわれようとも、彼女の様な少年少女達の心までは救えないか……」

 

いけないと思いながら、オールマイトは皆が待つモニタールームまで向かう。

 

「逢魔とヒミコちゃんの戦闘かぁ…!どんな感じなのかな!?」

 

「実質このクラスのトップ2の対人戦闘…!」

 

「緑谷、お前2人と仲良いからどれくらいのレベルとか知ってるか?」

 

「ご、ごめん砂糖君、僕も受験前から面識はあるんだけど、実際に戦っている姿は見た事がなくて……」

 

「っても、やっぱアレだけの記録出した訳だし、とてつもねぇのは間違いねぇさ!なぁ?漢として、見逃せねぇ!」

 

各々が2人の戦闘を楽しみにしている中、ついにデモンストレーションが始まる。

 

『トガです!聞こえますか、みんな!』

 

『逢魔です。聞こえるかな、みんな』

 

モニターの中でカメラに手を振る詠斗と被身子の映像が流れ、みんなが向こうには見えていないのに、そちら側に手を振る。

 

確認を終えたオールマイトが、よし!と親指を立てた。

 

「バッチリだ!では、早速デモンストレーションを始めてくれ!」




トガちゃんと学生生活過ごしたかったよね。
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