アナザーTimeホロウ   作:蹴りこそ全て

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ツール・ド・インフェルノ

          ツール・ド・インフェルノ火の湖にて……

 

 

 

 

ポンペイ「カリュドーンの子め、決着をつけると息巻いておきながら…なんとも退屈なレースだったな」

 

ルシウス「せっかく親分が目をかけてやっていたのに…シーザーめ、やる気がないにも程がありますねぇ。」

 

ポンペイ「フン、だが退屈も結構な事だ」

 

ポンペイは持っていた火打ち石をマグマに投げ入れる

 

ポンペイ「少なくとも数年は、火の湖を心配しなくて良いのだからな」

 

だが、火打石がマグマに入った瞬間、大量のエーテル結晶が瞬く間に火の湖を包んだ

 

ポンペイ「どういう事だ?エーテル結晶が大量に現れたぞ!?」

 

ポンペイが訳もわからず困惑していると……

 

 

ルシウス「『エーテル重合触媒』…遊離状態にあるエーテル粒子の結晶化を促す代物です」

 

ルシウス「都市の企業が、エーテルの生産量を増やす為に開発した技術ですよ。この場所の特異な環境では、さぞ効果があるでしょうね」

 

ポンペイ「ルシウス、まさか貴様ーー」

 

ポンペイは凄い形相でルシウスを睨みつける

 

ルシウス「そうですよ?ポンペイの親分。貴方の火打石は僕がすり替えておきました。火の湖はまもなく完全に消滅します」

 

ルシウス「ああ、そうそう…この触媒を使うと、付近のエーテル濃度が急激に上昇するんです」

 

ルシウス「特に『エーテル適応体質異常』の人には…」

 

ルシウス「深刻な結果をもたらすでしょうね」

 

ルシウスが喋り終わると、突然ポンペイの体に異変が起きた

 

 

ポンペイ「うぐっーー!!」

 

ポンペイ「ルシウス、貴様良くもーー」

 

ポンペイは剣でルシウスに斬りかかる

 

ポンペイ「断じて許さぬ!!」

 

ポンペイの斬撃は、ルシウスの右頬を掠めた

 

ルシウス「ぐあっーー!」

 

ルシウスはポンペイから飛び退くと、先程の優しさ顔が嘘のように悍ましい顔になっていた

 

ルシウス「おいおい…良くも僕の右頬に傷を増やしてくれたな!!」

 

ルシウス「怪物め…」

 

ルシウス「ここまで侵食が進んでいて、まだこれだけのパワーがあるとは!」

 

 

ポンペイ「貴様なんぞに期待していたとは…俺の目はとんだ節穴だったようだ」

 

ポンペイ「都市のエーテル企業と結託する事が…どんな結果をもたらすか貴様は分かっているのか?」

 

ルシウス「やだなぁ親分…みんながみんな、あんたみたく古臭い自由と仁義を信じてるなんて…まさか思ってないよな?」

 

 

ルシウス「弱者も、能無しも、もうとっくに時代から見捨てられてるんだよ!」

 

ルシウス「エーテルの力さえあれば、僕はリーダーのいない郊外に新たな秩序を打ち立てられる!僕の指先ひとつで動く王国をな!」

 

すると、ルシウスのポケットから着信音が鳴る

 

ルシウス「フン、どうした?」

 

「ボス、カリュドーンの子の痕跡です。奴らはもうすぐシンダーグロー・レイクに到達するかと」

 

ルシウス「何?あれだけの火薬があって、奴らを葬り去れなかったのか?」

 

ルシウス「チッ、ひとまず撤退するしかないか。この目で火の湖の消滅を拝めたら、90点だったんだけど…これじゃ良いとこ60点だ」

 

ルシウスはナイフを取り出した

 

ルシウス「すみませんねぇ。ポンペイの親分」

 

ルシウス「どうやらお別れしなくちゃいけないみたいなんで…今楽にしてあげますよ」

 

ポンペイに近づくルシウスだが、ふとその歩みを止めた

 

ルシウス「いや、待てよ…」

 

ルシウス「ハハハ、そうか、そういうのもありか」

 

ルシウス「親分、これで終わっちゃうのは悔しいですよねぇ?カリュドーンの子と、決着をつけないままってのは…」

 

 

ルシウスはその場から立ち去ろうとした───が

 

セイズ「おい兄ちゃん待ってくれや」

 

ルシウス「!?」

 

後ろから聞こえた声に、思わず振り向くと、セイズがそこに立っていた

 

セイズ「困りますなぁお客さ〜ん?ポンペイは生き残ってもらわないとこっちも困るんだよね」

 

セイズは左腕を掲げ、そのままポンペイの背中に振り下ろした

 

ポンペイ「ぐふぉっ!?」

 

ポンペイは苦しそうにしていたが、ポンペイの体からセイズの腕を通ってエーテル粒子が吸収され……

 

セイズ「ビンゴォ!やはり覇者のエーテルは格が違うなぁ!!」

 

 

      1号! 1号!

 

セイズの手には一号ウォッチ、アナザー一号ウォッチが握られていた

そしてポンペイの体からエーテル粒子が抜き取られた事で……

 

ポンペイ「はぁ…はぁ…」

 

ポンペイがエーテリアス化するという歴史が消えた

 

セイズ「流石は郊外の覇者。今までの奴らは吸収したら全員気絶してんのに、まだ意識があるとは…」

 

ルシウス「貴様ッ…!!!一体何をした!?」

 

セイズ「へへっ、なぁに。ただこの郊外の覇者に侵食しているエーテル粒子を全て吸収しただけさ」

 

ルシウス「なんだと…!?」

 

ポンペイ「……誰かは知らんが、助かった」

 

セイズ「感謝なんかいらねぇよ。俺の目的はエーテル粒子とカリュドーンの子だけだからな」

 

ポンペイ「…何?」

 

セイズ「…さて、確かルシウスだったか?貴様の命、貰い受けるぞ」

 

そういうとオーロラカーテンが出現し、そこから二体の怪人が現れた

 

 

超高熱のエネルギーを放つ怪人 マグマドーパント!!

 

炎を纏いし怪人 バーンスマッシュ!!

 

 

セイズ「火山と相性が良さそうな奴らだろ?精々楽しんでくれ。やれ」

 

セイズの言葉に、飛びかかる二体の怪人

 

ルシウス「く、来るな!!」

 

ルシウスは逃げようとするが、セイズはそれを許さず、ハンドエネルギーモジュールでルシウスの足を掴む

 

ルシウス「く、クソッ!!離せ!!」

 

セイズはハンドエネルギーモジュールでルシウスを宙吊りにし、マグマドーパントとバーンスマッシュに命令する

 

セイズ「やれ」

さき程の愛嬌ある声とはうって違って冷徹な声で命ずると、バーンスマッシュは火炎放射、マグマドーパントは超高熱の火炎弾を溜めると、一気にルシウスに向かって発射した

 

ルシウス「がぁぁぁあぁあぁぁあぁぁ!!!!!!???」

 

マグマドーパントの火炎弾が、ルシウスの体を貫き、内臓諸共全て焼け、血が焦がれる臭いが辺りに広がる。

そしてバーンスマッシュの火炎放射でルシウスは火だるまにされ、人間とは思えない悲鳴を上げ、やがて全身が焼け焦げた物言わぬ骸となった

 

セイズ「もしもーし。大丈夫かー?」

ポンペイ「……」

セイズ「……ああ、そういえばいたなあんた。もう帰って良いぞ」

ポンペイ「……一つ聞く。お前達は何のためにここに来た?」

 

ポンペイがセイズに問うと、セイズは笑いながら言った

 

セイズ「決まってんだろぉ!!カリュドーンの子だよ!前回で人間からもライドウォッチを生成出来る事が分かったからなぁ…人間からも殺して吸収して俺の力にしようって訳…で、今回はカリュドーンの子って訳さ。分かったら失せr」

 

セイズが言い終わる前な、ポンペイの大剣がセイズに迫っていた

 

セイズ「っと危ねえ…何のつもりだ?」

ポンペイ「……ルシウスを葬りさったのには感謝する。だが……」

 

ポンペイ「───カリュドーンの子らを消すつもりなら話つもりなら話は別だ。未来の郊外を守る芽を、目の前で毟り取らせるか。それはこの俺が許さん」

 

郊外の覇者に恥じぬ覇気をセイズに向ける

セイズ「ひゅぅおっそろしぃ…だが、そうかぁ…じゃあ仕方ないな」

 

セイズはタイタンソードを召喚した

 

セイズ「悪いが俺の邪魔する奴は…全員死んでもらうぞ?」

ポンペイ「来いッ!!!」

 

ポンペイの大剣とセイズのタイタンソードがぶつかり合うと、鈍い金属音が辺りに響き、衝撃波が生まれた

 

マグマ「がりゃぁぁぁあ!!」

 

セイズがその場から飛び退くと、入れ替わるようにマグマドーパントがポンペイに飛び掛かる。だが……

ポンペイ「ぬぉぉぉぉ!!!」

 

なんとポンペイは力を最大限込め、マグマドーパントの腹を斬った。

その瞬間、マグマドーパントの上半身と下半身が斬り離され、その斬撃は、マグマドーパントの後ろにいたバーンスマッシュにも命中した

 

バーンスマッシュ「ぐふぉ!?」

バーンスマッシュはなんとか生きたが、マグマドーパントは声上げる事なく、体が爆散した

 

 

 

             一方その頃…火の湖コース付近

 

 

 

耳が劈く音が火の湖から聞こえ、カリュドーンの子らは上を見上げると、マグマドーパントから出たであろう煙が上がっていた

 

シーザー「なんだありゃ!?煙か!?」

ルーシー「火の湖から上がってますわね…胸騒ぎがしますわ…ライト!かっ飛ばしなさい!!」

ライト「了解…!!」

 

 

 

 

 

 

そして火の湖では、セイズとポンペイが激しい銭湯が繰り広げられていた

 

セイズ「おらさっさと死ね!!」

 

セイズはロケットエネルギーモジュールをポンペイに発射するが……

 

ポンペイ「ふんっ!!」

なんとポンペイはこれを大剣で一刀両断し、ポンペイの背後で凄まじい爆発か起きる

 

セイズ「あんた…つくづく化け物だな」

セイズ(青衣、速く来てくんねぇかな〜)

 

実は、セイズは青衣に取ってきて欲しい物が廃墟にあるといい青衣に取りに行かせたので、その時を待っていた

 

セイズ(いっそこのまま殺すのも…いや、駄目だ。それだと最高のショーが見れない…)

ポンペイ「余所見している場合か!!」

 

ポンペイは考えてるセイズに大剣を振り下ろすが、タイタンソードで受け止める

セイズ「…人が考えてる時に手を出すなんて人間としてどうなんだよ?」

ポンペイ「はっ!人間じゃない貴様だけには言われたくはない!」

 

 

 

ポンペイの猛攻は続き、セイズはそれをタイタンソードで捌くが、ポンペイの回し斬りで手から吹っ飛んでしまった

 

ポンペイ「貰った!!」

セイズ「しまっ───」

 

セイズは終わったと思ったが、ポンペイに物凄い勢いで向かってくる者がいた

 

ポンペイ「ッ!!」

ポンペイはすかさず大剣を盾にして自分の身を守った

そして襲撃者の正体は、青衣だった

 

青衣「遅れてすまなかった。セイズ殿」

セイズ「たくっ、遅すぎんだよ」

 

セイズはそう言いながら、立ち上がった

 

ポンペイ「……お前のその服装…治安官か?」

青衣「ご明察」

 

ポンペイ「……何故治安官が、そいつに肩入れする?」

青衣「妾にとってセイズ殿が従うべき王だから…とでもいっておこうか」

 

ポンペイ「…意味が分からん」

青衣「無論、最初から理解してもらう事など思っておらん。それよりセイズ殿。例の物じゃ。ほれ」

 

そういうと青衣は懐から例の物をセイズに投げ渡した

 

セイズ「サンキュー」

ポンペイ「…なんだそれは?」

 

ポンペイが問うと、セイズが答える

 

セイズ「これか?これはエーテル粒子を極限にまで詰め込んだ。いわばエーテルウォッチって所か?」

 

セイズはバーンスマッシュの所に寄る

 

セイズ「残念だかポンペイ、俺との戦いはこれまでだ」

ポンペイ「…逃げるつもりか?」

セイズ「逃げる?まっさか〜」

 

ポンペイの言葉に、セイズは否定する

 

セイズ「こうするんだよ」

 

セイズはなんとエーテルウォッチをバーンスマッシュに埋め込んだ

 

バーンスマッシュ「ぐおぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

ポンペイ「!?」

 

ポンペイが驚く暇もなく、バーンスマッシュの体はどんどんエーテル結晶に包まれ、そしてそのエーテル結晶が砕かれ、中から出てきたのは、バーンスマッシュの面影が少ししかない化け物だった

 

「グルギャァァァァァアァァァァァアア!!!!!」

セイズ「はっはっは!!成功だ!!スマッシュとエーテルの融合体!!名付けるならそう!''エーテルバーンスマッシュ''!!」

 

エーテル結晶から出たエーテルバーンスマッシュ……もといバーンスマッシュは、片腕をエーテル結晶で生成した剣を作り、ポンペイに振り回す

 

ポンペイ「くっ!はっ!」

 

ポンペイは大剣で抵抗をするが、いかんせん相手がでかく、上手く対処できなく、ついに一撃を貰ってしまう

 

ポンペイ「ごふぁ…!!」

 

ポンペイは壁に叩きつけられてしまい、絶体絶命だった

 

セイズ「さぁ、終わりだ!!」

 

エーテルバーンスマッシュはもう片腕の火炎放射器の炎をポンペイに向かって発射した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「オラァ!!」

炎がポンペイに当たる寸前、何者かがバイクでポンペイを拾い上げ、命中する事はなかった

 

セイズ「…何者だ?」

 

セイズが問う

???「ビビったぜ…俺だけ早く来てみたら、ポンペイのおっさんが死にかけてたんだからな」

 

何者かはポンペイを地面に置く

???「大丈夫かおっさん?」

ポンペイ「あぁ…問題ない。そしてお前…シーザーか」

シーザー「正解だ!」

 

そう、シーザーであった。ルーシー達にお願いし、自分だけ早く来たのだ

 

シーザー「んで、色々聞きたい事があるぜ?火の湖がエーテル結晶まみれな事、あいつは何者だ?そしてあの化け物は?」

 

ポンペイ「…火の湖はルシウスが裏切ったせいだ。だがあいつらは知らん」

シーザー「オッケー。それだけ聞けりゃ十分だ!」

 

シーザーは片手剣とシールドを取り出す

 

 

シーザー「良く分かんねえが、ポンペイのおっさんを殺そうとしたのには違いねぇ!だが、俺様がそんな事ぜってぇさせねぇ!来い!」

 

セイズ「遊んでやれ。エーテルバーンスマッシュ」

 

こうしてエーテルバーンスマッシュとシーザーの戦いが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃……?????

 

???「……」

0と1が永遠に続いている世界に、ピラミッド形のシルクハットを被っており、ティーカップを持っている一つ目の化け物がいた

 

すると突然、0と1の世界にゲートのようなものが現れ、中から角が生え、槍を持った。正に悪魔が出てきた

???「…やぁ、satan?いや、アイテム番号で呼んだ方が良いかい?して、何の用だい?まぁ、大体分かるがね」

 

satan「…Our world has been destroyed. You still don't know where he is?」

 

satanが答えると、シルクハットを被ったピラミッドは待て待て!と言った

 

???「日本語で喋ってくれ!じゃないとこの小説を読んでる読者に伝わらないだろう!ただでさえあんま面白くない小説なのに、やめてくれ!」

 

ピラミッドはsatanにそう指摘すると、satanは咳払いをした

 

satan「…これで良いか?じゃあもう一度言う」

 

 

 

 

 

satan「我々の世界は破壊されてしまった。まだ奴の居場所は分からないのか?」

 

???「…その件はまだ少し落ち着きたまえ」

satan「落ち着いていられるか?既に奴はクトゥルフやヨグ=ソトース、スカーレットキング、AML590、その他多くの邪神や神々を倒し、吸収された。早く手を打たねば、更に被害が」

 

???「まぁ落ち着きたまえ。君の気持ちは痛い程良く分かる。だが焦ってしまうのは簡単だが、冷静になるのは難しくなってしまうよ」

satan「……」

 

???「なぁに、既にGanやSCP3812にも協力をしてもらっている。時間はかかるだろうが、必ず見つけられるさ。その為には、君にも協力してもらうよ?」

satan「…良いだろう。だが、奴を消すのは俺だ」

 

???「そこはGanやSCP3812と話し合ってくれ。くれぐれも殺り合わないでくれよ?君達が戦ったら一体どれだけの宇宙と世界が破壊される事やら…現実改変やそれ以上の力を持ってる君達には奴以外敵わないだろう。だが今だけは戦わないでくれ。ただでさえ今は人手不足なんだ」

satan「…善処する」

 

そうしてsatan……もとい AML089は去っていった

 

???「やれやれ、彼の怒りはどうなる事やら」

 

すると辺りにピキッ!という甲高い音が響いた。ふとピラミッドがティーカップを見ると、持ち手部分にヒビが入っていた

???「……やれやれ、私も人の事がいえないな」

 

ピラミッドはティーカップを放り捨てると、ティーカップが青い炎に包まれ、灰すら残さず消えた

そしてピラミッドもゲートを生成し、この世界を去った

 

 

 




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