もう1人のマリオネット人形   作:雨宮朱雀

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友人からのリクエストで書きました。

ザルい所をお許しを…


0/#始まりのキッカケ

 

俺は他者が苦手だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家柄を見て関わりを持とうとする奴ばかりだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝手に期待し、自分の思い通りに成らなきゃ掌を返し罵詈雑言を飛ばしてくるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

期待通りに成れば、自分の手柄だとか自分のお陰だとか言って恩着せがましく金や地位を求むから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌になっても逃げてはいけない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌になっても吐いてはいけない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌になっても『 』を望んではいけない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その傷みは『全て飲まなければいけない』のだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あっ、もう時間か。」

 

 

椅子に座り、PCを開く

 

 

 

 

 

 

「…薬、飲むか。」

 

 

 

PCが完全に起動するまで、まだ少し時間が在る為デスクの置いてある穴の空いていないPTPシートを手に取る

 

 

 

 

 

 

「…うん。ナイトコードっと…」

 

 

 

 

 

 

薬を飲み込み、ボイスチャットツール『ナイトコード』を開き、慣れた手つきで何時ものルームを開く

 

 

 

 

 

 

 

 

ルームを開くと何時も通り変わらず活動しておりボイスチャットを開く

 

 

 

 

 

『ごめん。少し遅れた。』

 

 

とメッセージを打ち込む

 

 

 

 

『…大丈夫。みんないつも通り活動してるから。』

 

とKからボイスチャットから返事が返って来る

 

 

 

『遅いよー。クロ、ファイル送るから確認しといてね。』

 

 

 

『ん、了解。』

 

 

Amiaから送られたファイルを確認しながつつ、返答する

 

 

 

『おー、良いじゃん。』

 

 

感想を述べつつ、ファイルをチャット欄を貼る

 

 

 

『一応、頼まれたアレンジ出来てるから載せとくわ。』

 

 

 

『分かった…後で確認しておく。』

 

 

 

 

『ナイトコードって、こういう時に楽ちんでいいよね〜♪これ系のチャットツールって、ファイル上げにくいの多いし』

 

 

 

 

 

 

『まあね……って、外まぶしくない?もう夕方なのに明るすぎ。』

 

 

 

えななんが愚痴る

 

 

 

『それは普通に寝すぎだよ…。』

 

 

 

 

 

『単純に寝すぎなせいじゃないの〜?えななん、昨日解散してからずーっと寝てるんでしょ?』

 

 

 

 

 

えななんの愚痴に俺とAmiaがツッコミを入れる

 

 

 

 

 

『そんなに寝てないってば。あのあと描き始めたら止まらなくなっちゃって。だから寝たのは……朝の9時くらい。』

 

 

 

 

 

『昼夜逆転…』

 

 

 

 

『えななん、相変わらず昼夜が逆転しちゃってるね。』

 

 

 

そう雑談していると入って来た雪が言葉を返す

 

 

 

 

『そっちの方が私にはあってるんだよね。描くの、夜の方が静かで集中できるし。』

 

 

 

 

 

 

『わからなくはないけど、徹夜はちょっとなー。お肌ボロボロになっちゃいそう!』

 

 

 

 

『というか、えななん学校行く時間じゃないの?定時制って遅刻オッケー?』

 

 

ふと気がついて聞いたAmiaの問いに

 

 

 

 

 

『あっ、ヤバ!じゃあ、学校から戻ってきたらまたナイトコード入るね!』

 

 

 

 

『うん、わかった。』

 

 

 

 

『僕も作業に戻るね。いいエフェクト見つけたから、試したいんだ〜♪』

 

 

 

『私は、次投稿する曲のミックスをして……。あと今日Kが作ったラフを聴いて、アレンジ考えてみるね。』

 

 

 

 

『んじゃ俺も、作業に戻るよ。もうちょっと直したい場所あるからさ。』

 

 

 

 

『わかった。私も作業に戻る。MVの初稿は作業が一段落してから、その時に。』

 

 

 

 

 

『じゃあ、またいつも通り?』

 

 

 

 

 

『うん。また、夜―――』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『25時、ナイトコードで。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボイスチャットをミュートにし、デスクトップへ戻る

 

 

 

 

 

「ふぅ……とりあえず始めるか。」

 

 

 

 

編曲作業を始めようとすると

スマホの着信音が自分以外、誰も居ない部屋に鳴り響く

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

 

着信相手は―

 

 

 

 

 

「親父…なんのようだい?」

 

 

 

 

「大丈夫。うん、だから仕送りは大丈夫だって。」

 

 

 

 

「大丈夫、ちゃんと成績は上位だよ。心配ご無用。」

 

 

 

 

 

「…うん。親父アンタこそ今海外展開で今は忙しいんだから、コッチは普通にやるから大丈夫だよ。」

 

 

 

 

 

「…そっ。分かった、じゃ切るね。」

 

 

 

 

 

 

 

着信を切り、スマホをベッドに向って投げ捨て椅子に座る

 

 

 

 

「クソがッ…!」

 

 

 

 

 

そう吐き捨て編曲作業を始めるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜

 

 

自分は、他のメンバーの会話を聞きつつ作業をしていた

 

 

 

 

「ココは…もうちょっと低くして、コッチは――って、もうこんな時間か…」

 

 

 

 

 

 

暫く作業に没頭していると

 

 

 

 

 

『あ、そうだ。みんなに言おうと思っていたことがあったんだ。』

 

 

 

えななんが何か話そうとしており耳を傾ける

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ―――"OWN"って知ってる?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『OWN……?』

 

 

 

 

Kと俺は何の事かさっぱり分からなかったが

 

 

 

 

 

 

 

『あ!知ってる知ってる!一部で騒がれてるよね〜!』

 

 

 

 

 

Amiaは知っているようで

 

 

 

 

 

『そうなの?OWNって一体……?』

 

 

 

同じくなんなのか知らない雪がAmiaに問う

 

 

 

 

 

『ボク達みたいに曲を作って、投稿してるクリエイターだよ!2週間くらい前に、まさに流星のごとく!って感じで現れて、投稿した曲全部、20万再生くらいいってるんだよ〜。』

 

 

 

 

 

『20万再生、しかも2週間で…凄いなぁ。』

 

 

 

 

『全部、20万再生?新しい人でそれはすごいね。』

 

 

 

 

 

  

 

『気がつかなかった……いつの間にそんな人が?』

 

 

 

 

 

『知らないのもしょうがないよー。ボクもけっこーマニアックな友達に教えてもらったばかりだし。』

 

 

 

 

 

『URL貼っておくから聴いてみてよ。さんにんともびっくりすると思う。すごく、圧倒されちゃう曲だから。』

 

 

 

 

 

 

 

『そりゃ気になるなー。見てみるわ。』

 

 

 

 

 

貼られたURLにカーソルを合わせ、開く

 

 

 

 

 

 

 

「へー、もう4曲出してるんだ。試しに一つ聴いてみるか。」

 

 

 

 

 

一つ選び開くと…

 

 

 

 

 

ソレは苦しくて、胸を刺すかのような

 

 

 

 

重く

 

 

 

 

 

暗い曲だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが…

 

 

 

 

 

「(なんだろう、この既視感…どっかで聴いた事があるような……)」

 

 

 

 

 

そこで気になった俺は今まで保存したファイルを開き、"その既視感"の正体を探る

 

 

 

 

 

 

「(この曲の雰囲気とか…音、前に聴いた事が……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、この既視感の正体を見つけた

 

 

 

 

「コレは、前に雪が作った曲になんとなく似ている…でも明らかに歌詞の書き方やアレンジは違う…でも…」

 

 

 

 

 

違うとは分かる…だが

 

 

 

 

 

「なんだ…この雰囲気と言うか…感じと言うか…」

 

 

 

 

 

 

 

過去のファイルを探ってると、一つ変なファイルを見つける

 

 

 

 

 

「コレ…なんだ……?」

 

 

 

 

そのファイル名は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"Untitled(アンタイトル)"…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな曲作ったか…?」

 

気になりファイルをクリックすると…

 

 

 

 

「えっ?モニターが光ってる…って眩しッ!?」

 

 

 

 

パソコンのモニターから眩い程の光が放たれ驚く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

 

 

光が収まると、そこは何もない白色の空間だった

 

 

 

在るとしても見えるのは意味が分からないオブジェクトや鉄骨が空間に在るだけ

 

 

 

 

 

「こ、ココは……?俺…部屋に居たハズじゃ…?」

 

 

 

驚き、戸惑いながら辺りを見回す

 

 

 

 

 

「何も無い……本当に何もない空間だ…なんなんだココは…?」

 

 

 

そう途方に暮れ、独り言を呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その問いは思わぬ形で返される

 

 

 

「ココはセカイだよ、薫」

 

 

 

 

突然前から現れた存在に思わず

 

 

 

「え…、誰…?」

 

 

 

そんな語彙力も糞もない直感を口に出してしまったが、その声の主は

 

 

 

 

 

 

「わたしは、ミク」

 

 

 

 

そう名を明かす

 

 

 

「ミク……あのバーチャルシンガーの?」

 

 

 

「でも、アレは…こんな風に話せないし…でも…」

 

 

 

 

確かにミクと名乗った声の主の容姿は所々違うが、あのミクと瓜二つだ

 

 

 

「なんだ、疲労か薬で幻覚でも見てんのか…俺は?」

 

 

 

 

 

 

 

「薫、わたしはあなたを待ってたの。このセカイで、ずっと。」

 

 

 

 

 

「セカイ…??」

 

 

 

 

 

「そう。ここは、あの子の想いでできた、誰もいないセカイ」

 

 

 

「わたしは、あの子が本当の想いを見つけるのを手伝うためにここにいる」

 

 

 

 

 

 

「あの子……それに想いって…?」

 

 

 

 

「そう。あの子が本当の想いを見つけた時、その想いから歌が生まれるから」

 

 

 

 

「でも、このままだとあの子は、見つけることができない。この、空っぽのセカイじゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから薫、どうかあの子を助けて」

 

 

 

 

 

 

 

 

一通り、意味とか真意は分からないが俺は…

 

 

 

「俺が助けるとか意味は分かんないけどさ……助けなきゃいけないなら俺は、やるよ。」

 

 

 

 

 

「今はわからなくてもいい。でも、薫とあの子は、きっとこのセカイで会える」

 

 

 

 

 

「だから、助けてあげて。薫のすぐそばにいる…『あの子』を」

 

 

 

 

 

 

「…分かったよ。ソレが望みなら…。」

 

 

 

 

 

 

「もう、時間がない。薫。どうかあの子を……同じ傷みがわかるあなたが―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――救ってあげて。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと、そこは何時もの部屋だった。

 

 

「…ココは…部屋か。時間は…?」

 

 

 

どうやら…あのセカイとやらに行ってから結構な時間が経っているようだ

 

 

 

「セカイ……ミク…そして……救いが必要な"あの子"か…」

 

 

 

 

「夢…じゃないよな…。」

 

 

もしや夢だったのでは、と一瞬思ったが

PCにはあのUntitledと言う名のファイルが在り夢では無い事を悟った

 

 

 

 

 

 

 

「…でも最後の…『同じ傷みを持つ』って………」

 

 

 

 

 

「…いや、まさかな…」

 

 

ナイトコードでは、もう皆んな解散しており

 

 

 

 

「みんなには、寝落ちって事にしとくか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなハズは無い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有り得るハズが無い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この傷みを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この傷みが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理解できる者が居るなんて、ありえないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




1/#意味 お楽しみに。
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