とりあえず、今回も楽しんでご覧になってください。
デュエルが終わったと同時に、魔理沙がセイヴァー・スターの強烈な攻撃によって、遠くに飛ばされた霊夢に駆け寄る。
「霊夢、大丈夫か?ちょっとやりすぎた気がしたけど……」
声をかけられると、紅白巫女は体を起こす。
「いった……まあ操られてたとはいえやりすぎじゃないの?」
霊夢の目はさっきまでと変わって茶色がかった黒目になっている。
「悪いな、押しかけて早々」
「ま、貴方のおかげかしらね。なんだかよくわからないけど魔理沙のデッキに新しいカードが増えてるのも魔理沙が私に勝てたのも」
カードが増えているのは俺のおかげではない。勝手に増えたとしか言いようがない。
デッキに入ってなかったカードが現れるなんてメ蟹ックや元ジャックと一緒にいると割といつも通りだがな。
しかし、目の色が文字通り変わるとアレだな、違和感が激しいな。まあさっきと比べ綺麗な目なのでこっちの方が落ち着くが。それにしても、綺麗な目をしているな。対比の問題なのかもしれないが、真っ直ぐ物を見ているような目だ。
「で、なんでそんなに私の目を凝視しているわけ?」
あまりにじっと見ていたからか、遂に突っ込まれた。
「いや、さっきの白目まで真っ黒の目と比べて綺麗な目になって安心したというかなんというか」
「……それ、口説いてるつもり?デュエルが強い人は嫌いじゃないけど」
なんか鼻で笑われた。凄く馬鹿にされている気分だ。
「別に口説いてなんかないっての。ただ単に綺麗な目だと思っただけだ」
「……あっそう」
おまけに目をそらされた。大分扱いが雑だ。微妙に耳が赤い気がしたがきっと気のせい。
「ところで、操られてたっていうのは本当か?」
「まあ、そうなるわね。多分この地縛神とかいうモンスターね。今ならわかるけど溢れんばかりの邪気だわ」
「まったく、そういうのは先に気が付かないと駄目だぜ?」
「うっさい、パワー馬鹿のアンタに対抗するにはピッタリだったんだし使いたくもなるでしょ」
「パワーは大事だぜ。パワーで勝ってれば大体何とでもなるしな」
「はいはい奈落の落とし穴平和の使者死のデッキ破壊ウイルス」
「酷いんだぜ!しかも最後は禁止カードだ!」
魔理沙と霊夢がぎゃーぎゃー言い合っている。まあ彼女らは仲が良いんだろう。
「あーもうとりあえずいいか、その地縛神のカードをどこで手に入れたんだ?」
放っておいたら永久に放置されそうだったので、いったん区切って本題に入る。
「え、ああ、そういえば……あれ、どこだったかしら?」
なんだと……。
もしかしたらフランが手に入れたのと同じような理由かと思って、原因を調べようと思ったんだが。
「あ、そういえば誰かに渡された、ような……」
「貰ったのに覚えてないとか失礼なんじゃないのか?」
「アンタは勝手に貰っていく側だから覚えてるでしょうけど私は知らない人を覚えてるほど暇じゃないの」
「貰ってるんじゃなくて借りてるって言ってるだろ!」
ふむ……。そうしたらやはり誰かがばらまいてるということになるのだろうか。
しかし、どうしてあんな世界に1枚しかないであろうカードがここ、幻想郷にあるのか。
……これは、まず元の世界に帰ってカードが消失していないか確認するべきか。
「あのさ、霊夢」
「何よ遊太」
ぶっきらぼうだがちゃんと名前を覚えてくれている。渡されたカードに関しては何者かに記憶を改竄された可能性もあるだろう。
「俺は別の世界から来た、外来人だっけ?なんだが、元の世界に帰るために、八雲紫って奴を探してるんだ」
「ああ、外来人だったのね。まあアンタみたいな格好をした奴なんて見ないしね。で、わざわざ来てもらったところ悪いけど紫は今いないのよね」
……えっ。
「それはまたどうしてだ?まさかまだ冬眠してるなんてことはないよな?もう桜が綺麗な頃だし」
俺の言葉を聞いて霊夢が眉をひそめる。
「どこで紫が冬眠するって聞いたの?そもそもよく考えたら紫のことをどこで聞いたのよ」
「ああ、それはレミリアから……」
「はぁ!?なんであいつに会ってるのよ」
……そんなにやばいのか奴は。もはやだいたいの場所は名前パス出来る気がしてきた。
「あ、そうそう。あいつに腋出した巫女によろしくって言われてきた」
「……今度夢想封印ね。まあアンタが大分ぶっ飛んでることはわかったわ」
何だ夢想封印って。とりあえずレミリアの今後の幸せを願っておこう。なんか不穏な響きだ。
「てか今の紅魔館はちょっとグロッキーじゃなかった?レミリアの妹が大暴走してるって聞いたけど」
「あー……フランか。全く大変だったぜ。ここに来る前ちょっとデュエルしてきたが遊びたい年頃なのか死ぬほどデュエルさせられたぞ。まあ全部勝ったけどな!」
ちょっと自慢しておく。よくもまああんだけ連勝できたもんだ。
「……もうアンタという奴が分からなくなってきたわ。本当に人間かしら……。それは置いておいて、紫は今冬眠してないけど、どこかに出かけちゃったのよね。見つけたらアンタの所に寄るように言っておくわ。あいつにとって距離は意味がないから」
「そっか、空間移動的なことが出来るんだっけか」
と、いうわけで。
俺はここから何をしようか。ぼーっとここで待つのも面倒だ。
「うーん、どうするか……」
うめき声をあげてふと空を見ると、こちらに向かってきているものが見えた。
まさかまた魔理沙みたいに止まれないなんてことはなかろう。わざわざ回避する気も……。
近づいてくるにつれ、様子がよくわかる。銀髪の少女が、日本刀を2本構えて、突進してくる。つまり、狙われてる。
振り下ろされた刀を、デュエルディスクで受ける。
「ちょ、待て!俺が何かしたのか!」
銀髪の少女は落ち着き払った声で話す。
「このあたりから邪悪な気を感じました。そして、ここにいつもはいない貴方がいる。つまり、その邪気は貴方が原因でしょう」
「違う!それ多分さっきまで霊夢に取り付いてた地縛神!」
「問答無用!」
「うわっと!」
ちなみにこの会話の間、ずっとデュエルディスクで二刀流のこの少女が振り下ろす日本刀を受け続けている。というか話を聞いてくれ。
「妖夢!そいつの言ってることは本当だから!で、取り付かれてた私をデュエルで倒して正気に戻してくれたのよ!」
霊夢が慌てて擁護してくれる。妖夢と呼ばれた少女の刀が一瞬止まる。
その瞬間を狙って手刀とデュエルディスクで2本の刀を叩き落として奪いとる。
「な……!?」
「これは没収だ!いいから話を聞け!」
「く……」
「やられたかみたいな表情をしてるんじゃない!霊夢も言ってた通りだ!だから俺は邪気の正体じゃない!」
「それなら、デュエルをしましょう。それで私が勝ったらその刀を返してください。貴方が勝ったらその話、信じましょう」
「あーいいよ乗ったよ!」
もうやけくそである。話を聞かないならデュエルで黙らせるしかない。
「……つーかさ、遊太の奴さりげなく妖夢にリアルファイトで勝ってるよな。リアルファイトも強いのかあいつ」
「……よく考えたらそうね。というかデュエルディスクで刀って受け止められるの?」
デュエルディスクで剣を受けられるのは遊星が実証済みだ。
まあ、そんなことはどうでもいい。
「「デュエル!」」
遊太 LP4000 VS 妖夢 LP4000
「先行は俺だ!ドロー!俺は神秘の代行者 アースを召喚!こいつの効果で、デッキから創造の代行者 ヴィーナスを手札に加える。そしてカードを2枚伏せて、ターンエンド」
遊太 手札4 LP4000 モンスター 神秘の代行者 アース(A1000) 魔法罠2
「私のターン、ドロー!……まずは大嵐です」
「……げっ。何もない。ミラフォと奈落だ」
やはりミラフォは仕事しないか……。そんな気はしてたけど。
「自分フィールドにモンスターがいないことより、手札から、フォトン・スラッシャーを特殊召喚!さらに、H・C エクストラ・ソードを召喚!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚、現れなさい!我が刀、機甲忍者ブレード・ハート!」
2本の刀を構えた、忍者のモンスターが現れる。さっきの妖夢のようで思わず寒気がする。
「エクストラ・ソードを素材としたエクシーズモンスターは、エクシーズ召喚成功時、攻撃力が1000アップする!」
機甲忍者ブレード・ハート A2200→3200
「ブレード・ハートの効果!オーバーレイ・ユニットを一つ取り除いて、このターン2回攻撃が出来る!」
「……出たわ、相変わらずの辻斬り脳」
「……またワンキルだな。というかあいつが勝ったのってワンキル以外だったことがあったか?」
どんだけワンキルばっかしてるんだ。というかこのルールでのブレード・ハートってやばくね。
「バトルフェイズ!まずはブレード・ハートでアースを攻撃!」
「……しかたない。手札からオネストの効果!攻撃力を相手モンスターの分、つまり3200上げる!」
「なっ!?」
神秘の代行者 アース A1000→4200
神秘の代行者 アース(A4200) VS 機甲忍者ブレード・ハート(A3200)
妖夢 LP4000→3000
「……くっ、カードを2枚セットして、ターンエンド」
妖夢 手札2 LP3000 魔法罠2
「俺のターン、ドロー。特別に大嵐を返してやろう」
「あ……」
妖夢の魔法罠のところから、強制脱出装置とトラップ・スタンが消えていく。
「俺はやさしいから成金ゴブリンを発動。ドローして、相手のライフを1000回復」
妖夢 LP3000→4000
「おい、なんかあいつものすごく悪い顔してるぞ」
魔理沙がなんか言ってるが気にしない。
「手札からヴィーナス召喚。効果でライフを500払って神聖なる球体をデッキから特殊召喚。もう一度発動」
ちりちりと体が痛む。うむ、リアルダメージが発生するここではライフコストはあまりよろしくないな。大量のライフから神の宣告なんて使ったらどうなるかわからん。
遊太 LP4000→3500→3000
「神聖なる球体2体でオーバーレイ・ネットワークを構築。エクシーズ召喚!ダイガスタ・フェニクス!」
緑色に燃え上がる不死鳥が、フィールドに舞い降りる。
「フェニクスの効果!オーバーレイ・ユニットを一つ使って、選んだ風属性に2回攻撃を付与する。当然フェニクスを選ぶぜ」
「え?……あっ」
どうやら気が付いたらしい。ワンキル大好きっ子なら間違いない。
「そういえば、今、お前のライフは結果的に減ってない状態だな。このままバトル!ダイガスタ・フェニクスで2回攻撃!そして最後にヴィーナスで攻撃!合計ダメージは、4600!おっとこいつはワンキルだ!」
「い、いやあああああっ!」
妖夢 LP4000→2500→1000→0
うむ、相手は予想通りワンキルデッキだった。
そのために、わざわざヴェーラーさんやGさんを大量投入しておいたデッキを使ったが、オネスト1枚で事足りてしまった。
全く残念だ。こんなことなら先行ワンキルでも狙っておけばよかった。
「……うわぁ」
「あえて心まで折るあたりが性格悪いわね」
……ただし代わりとして女性陣からの評価はゴリゴリ下がったようだ。
しかも
「うっ……ぐすっ……」
ワンキル大好きっ子はメンタル弱かった。なんか俺が悪いみたいになってしまった。
「ほ、ほら、泣くな!これは返すから!話を聞いてくれればいいから!」
俺は没収した刀を差しだす。妖夢は顔をうずめたまま手を伸ばして、刀を引き取る。
「……」
刀を受け取ったのちも、しばらく何も喋らないで膝に顔をうずめたままでいる。
やべぇ、やりすぎた。
気持ちよくワンキルしようとしてたところに手札誘発だけでも心折れそうなのに、おまけに返しワンキルはやりすぎた。
「……つか……」
「ん、なんだ?」
「いつか……この雪辱は晴らします……」
血走った恨みのこもった目で言われた。泣いていたからあんな感じになっただけだよね。決して目が血走るほど殺意が湧いているわけではないよね。
「……その時もデュエルで頼むぜ……」
日本刀は勘弁してほしいと、心の底から思ったのだった。
はい、妖夢が遂に本筋に到着しました。
一応、最初がおおよそ紅魔館メンバーだったので、次はおおよそ妖々夢にしようということになりました。ちゃんと出てこない方は、大体キャラがつかめてないか何かだと思っといてください。全員は元々出せそうな気がしてません。
妖夢のデッキはもう前に話しましたね。しかし、カラクリを使っている私としても、ワンキルできる時に邪魔されると「何で俺に気持ち良くデュエルさせねぇんだ!」ってなりますね。友人のライトロードにオネストやトラゴーズされたり、インフェルニティにオーガチェインブレイクされたりするとかなり思います。ここでの妖夢は完全に辻斬りもといワンキル脳かつメンタル弱めなので、あんな感じです。【エンジェルパーミッション】で相手していじめたいですね。
今回の遊太は【代行天使】です。特殊な所は何もないですね。そろそろネタ切れし始めている。私がデュエルを始めた時の最初に買ったのは天使のストラクでしたから感慨深いものがあります。最近はあんな感じのちまちまアドバンテージを取ってるデッキじゃ勝てませんね。早いとこ制限かかるといいなぁアド取り過ぎデッキ。
これを投稿した次の日は例大祭ですね。私行けないんですけど。友人にスリーブとか頼もうかな、と思ってる私です。
では、次も頑張って書きます。