【東方×遊戯王】   作:和泉朝人

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パソコンがなかなか使えなかったです。そんなこんなで遅くなりました。
なんと今回もデュエルをちゃんとしていない仕様。頭の中にある無限の戦略(笑)にスイッチが入るんでデュエル中心の方がスピード早いんですよねー。

とりあえず、今回も適当に暖かい飲み物飲みながら適当にご覧下さい。





星屑瞬く運命の分かれ道

「く……ちくしょう……」

俺の手札は、0。そして、フィールドも、0。

その惨状を見て、色とりどりの宝石のようなものをぶら下げた羽を持った、金髪の少女は笑う。

「くすくす……あなたの出した融合モンスターはもういないし、私のフィールドにはレッド・デーモンズ、それにマッド・デーモン。合わせてライフ4000は吹き飛ぶわ!」

相手のフィールドに鎮座しているのは、悪魔のような赤い竜、そして、生き物の骨を鎧のように装備している悪魔。

「バトル!マッド・デーモンでダイレクトアタック!」

悪魔の腹のところにはまっていた人間の頭蓋骨が、腹についていた沢山の歯にすり潰される。そしてその破片が、まっすぐ俺の元へと飛ぶ。

「う、うわああああっ!」

 

遊太 LP4000→2200

 

「そして、レッド・デーモンズで……」

「おい待て、戦闘ダメージ受けたから墓地のヴォルカニック・カウンターを除外して、1800ダメージな。……あれ?お前ライフ1500しかないの?」

「……えっ?あ、ちょっと、きゃああああ!」

炎の塊が、状況が読めていない金髪の少女に容赦なく直撃する。

そして、ライフ消失のブザーが鳴る。

 

フラン LP1500→0

 

「くーやーしーいーっ!一回も勝てない!」

「ええい、もういいだろ!俺はそろそろ限界だ!もう何回やったと思ってるんだ!20はやったぞ!」

まだ太陽が一番てっぺんに届いてなかったくらいのころ、つまり、この屋敷でフランとデュエルしてから、俺はフランにやたらと気に入られて、ずっとデュエルしているのだ。

俺のいた所では、ぜんぜん大丈夫なのだが、この幻想郷では、デュエルのダメージが現実となる。そんな環境でデュエルをしつづけたら、それは当然、疲れる。

「フラン、そろそろ休ませてあげなさい。いくら貴方に勝ったとはいっても、彼は人間なのよ。私たちみたいに無尽蔵にエネルギーがあるわけじゃないの」

レミリアが見かねて止めに来たのだが

「……そういうお姉さまだって10回くらいやってるじゃない」

「ぐっ……」

この姉妹、優しさに欠ける。

「あの……遊太さん、ホントに大丈夫ですか?」

心配した大妖精が近くに来る。

「ああ、吸血鬼姉妹と30戦連続でやって大丈夫だったらそいつ間違いなく化け物だ」

「……それ、遊太さんもじゃ……」

何か大妖精が俺の方を見て、呆れ果てた表情をしたような気がするが、あまり気にしないことにする。

 

で。

 

なんでいつまでも紅魔館にいるかと言うと、ここで話してかなきゃいけないことが出来て、それに関して話していたら夜遅くになってしまい、部屋ならいくらでもあるというのでレミリアにお世話になることになったからだ。

 

 

「レミリア、フランがああいった暴走を見せたときに何かなかったか?」

そんなに話していたこと。それは、フランが言っていた「操られていた」ということに関してだ。

フランは、力が強すぎるくらいの吸血鬼だそうだ。そんな吸血鬼に、洗脳をかけるとはいったいどんな化け物なのか。

放っておいたら、レミリアなどにも被害が出るかもしれない。

「え?そうね……」

レミリアは突然の質問に驚く。そして少し上を見て思案する。どうやら吸血鬼も考え事をする時は、人間と同じ行動をとるらしい。

「……そういえば、あのスカーレッド・ノヴァ・ドラゴンを手に入れてからかしら、なんだかやたらとデュエルを仕掛けてきたわね」

「はい、確かにあの辺り頃、妖精メイドなども妹様にデュエルを仕掛けられたと言っていましたね」

レミリアの横に突然現れた咲夜が、レミリアの言ったことに同意する。突然現れることに関しては、もう慣れてきた。

「フラン、そのレッド・デーモンズ・ドラゴンもそうだが、スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンはどこで手に入れたんだ?実を言うと、俺のいた所では、そのカードは世界に1枚しかない特別なカードで、選ばれた奴だけが持っていたんだ」

流石に気になってしょうがなかった。友人であるジャックが持っていた、シグナーの竜のカード。何故そんなカードを持っているのか疑問が絶えなかった。

その答えにフランはあっさりと答える。

「レッド・デーモンズは買ってきてもらったパックに入ってたよ!」

どうやら、こっちの世界にはレッド・デーモンズは複数枚存在するらしい。今度買おう。

「でも、スカーレッド・ノヴァは……」

フランの表情がそこで曇る。

「……覚えてないってことか」

「うん……なんかね、いつの間にかデッキの中に入ってたような気がするの」

「いや……それは流石にないでしょう」

大妖精が困ったような表情を見せる。

「いや……あるかもしれない」

「ええっ?」

「そのスカーレッド・ノヴァを手に入れた奴は、突然デッキからカードが生み出された」

「そ、そんなのありえないわ!カードが自然と現れるなんて!」

「そのレッド・デーモンズは、地縛神という世界を滅ぼしかねないモンスターと対抗するために生まれたんだ。そして、その使い手が、力に目覚めた時、自然とスカーレッド・ノヴァが生まれた。だから、そうなっててもおかしくはない」

「私にとってはもはやそれがおかしいんですけど……」

「うーん、それじゃあ、どこかで私が力に目覚めたってことなの?」

「いや、多分、強制的に覚醒させられたとかじゃないか?そして、無理やりだったからその力に飲み込まれた、とかな」

そうだとすれば、2枚目のスカノヴァが突然現れたことと、記憶が曖昧なことが繋がるだろう。

「じゃあ、どうやって、それにどうして強制的に覚醒させたっていうのよ?それがそもそも分からないわ」

「それなんだよなぁ……」

レミリアの言うことももっともだ。しかし、現在の状況でそれを判断することは難しいだろう。

 

 

そんなことを話していたら、夜になっていたわけだ。

フランはあれから、変な様子を見せたところはない。それに、スカーレッド・ノヴァを出しても、まったく問題なかった。

そうなると、制御できなくてああなった、もしくはそもそも関係ないことだった、という二つになるだろう。

俺は割り当てられた部屋のベッドに転がり、考える。

……俺がここにいることも、関係あるんじゃないか?

考えても答えは出ず、そのまま眠りに落ちていった。

 

 

おそらくいつもの時間頃に目が覚める。

おそらくというのも、この館には窓がない。つまり、太陽が出ているかどうかすら分からない。

俺は体を起こして、大きく伸びをして、横に寝ていた金髪の少女をどかす。そして、布団を丁寧に戻し、顔を洗いに洗面台に……。

ん!?

違和感を感じて、勢いよく振り返る。

ここまでの内容に間違いはなかった。問題はあった。

俺の布団の中に、フランが入っていた。

「ん……おはよう、遊太」

金髪の少女が目をこすりながら、こっちを見て朝の挨拶をする。

「おはよう……じゃねーよ!!!なんで布団の中に当然のように入ってるんだよ!つーか鍵はどうした!」

「んー、なんとなく?」

この少女はまったく気にしていないようだ。もう気にしてはいけない気がした。

「ああ、もういいよ。俺はすぐに出るからお前も早く出るんだぞ」

「……布団から遊太の匂いが」

「速攻出ろ!」

俺は荷物と一緒にフランの首根っこをつかんで、連れて行く。

「おいレミリア!お前の妹どういった育て方してやがる!」

「え、何が?」

レミリアがこっちの珍妙な姿を見て、驚きながら声を上げる

「お前は客人のベッドに侵入するように躾をしたのか!」

俺が激高したが、きょとんとして目を見開く。

「……別に客人というより友人だしいいんじゃないの?」

当然のことを言われたような感じである。

「てか男子の寝ている部屋に女子が入ってくるってどうなんだ!」

ちなみに、大妖精の家で寝ている時は、ソファーで寝ている。当然全員と別の部屋だった。

「うーん、男の知り合いはほとんどいないからよくわからないわ」

ああ、なるほど。男子の知り合いがそもそもいないからどういった扱いをするものか分からないと。

「せめてベッドに侵入はしないようにしてくれ……」

本当に心臓に悪かった。

「あ、おはようございます、遊太さん。……どうかしたんですか?」

起きてきた大妖精が、目をこすりながらこっちに歩いてくる。

「いや……なんでもない……」

朝からもうなんだか疲れてきたがまあいい。

 

 

朝食をとり、早いところ博麗神社に行くことにした。

玄関に、レミリアと咲夜、そしてフランが見送りに出てくる。

「それじゃあ、気をつけてね。博麗神社についたらそこの腋出した巫女によろしく言っといてね」

「ああ、わかった。泊めてくれたり、色々教えてくれてありがとうな」

腋出した巫女っていったいどういうことだよ、とは思ったのはさておいて、泊めてくれたお礼をする。夕飯も大変豪華だった。あんなに豪華な食事は久しぶりだった。それなのに「素材に関しては対したことないけれど、咲夜の腕は確かだから許して頂戴」とか言ってた。流石お嬢様だった。

「いってらっしゃいませ、遊太さん」

「ああ、ありがとう。飯はホント美味しかったぜ」

「あ、はい、ありがとうございます……」

咲夜が何故か俯いてぼそぼそとしゃべる。なんだろうか、初対面のことを考えると嫌われているのだろうか。

「遊太ー!また来てねー!」

フランが元気よく手を振る。最初に会ったときとはまるで違った元気の良さである。ある意味元気いっぱい、むしろ無邪気すぎるくらいだったとも言えるが。

俺は笑顔で手を振り返す。そして、見えなくなるほど離れたら、手を下ろして前を向き、まっすぐ歩き始める。

地図を見直すと、そんなに難しい道でもなく、ちょっと安心したところで

「そこの誘拐犯、ちょっと待った!」

……邪魔が入った。

どうせまた大妖精を誘拐したなーとか言って、弾幕飛ばされるんだろうなーと思ったところで、あることに気がつく。

「えーっと……大妖精、ずっとついて来て大丈夫なのか?」

突然質問をぶつけられた大妖精は、びっくりしてこっちを見る。

「あ、ええっと……」

「ここからは地図もあるし、ついて来てくれなくても大丈夫だぜ。あんまり負担は掛けたくないし」

どうやらこの幻想郷、毎日行かなければならないところはないみたいが、家を空けたままにしておくのは不安だろう。

案の定大妖精もそう考えていたらしく、困った表情が少し緩む。

「すみません、最後までついて行けなくて……それじゃあ、これでお別れですね」

「そうか、元の所に帰ったら戻れないんだな。まあもしもまた行けるような時があったら、その時はよろしくな」

「あの……遊太さん!」

別れの挨拶を述べたところで、大妖精が顔を真っ赤にして大きな声を出す。

その口が、ゆっくりと開く。

「わ、私、もっと強くなって、遊太さんの隣にいられるくらいになりますから!」

それは彼女なりの決意だったのだろうか、緊張した表情でそんなことを言う。

「……次、デュエルする時には、俺に勝てるように頑張れよ!」

俺は大妖精に背を向けて道を歩きながら、手を振る。

何故か後ろから「大変だな……大妖精」といった声が聞こえてきた。

 

 

~~

スターダスト・ドラゴン。

私のデッキに入っている、切り札のドラゴン。

その力は、他のカードの破壊を身を挺して守る能力。

その体は、光を跳ね返して銀色に輝き、その姿はまさに星屑のよう。

しかし……。

「これをどうすればいいっていうんだよ……」

目の前にいるのは攻撃力が3000の、のっぺりとした巨大な体を持った、黒いモンスター。

対する銀色の竜は攻撃力2500。

「魔理沙、いい加減そのモンスターを寄越しなさいって言ってるのよ。何度も倒すのも飽きて来たわ」

そのモンスターを召喚した相手、博麗霊夢は手札を広げて自分を扇いでいるくらいの余裕である。

いつものようにデュエルしようとしたら、霊夢があの変なモンスターを使ったデッキを使い始めた。そして、私のスターダストを寄越せと言って来るようになった。ただし毎回無視して逃げている。

「う、うーん……ターンエンド?」

私がターンを終了すると、スターダストがこっちに顔を向ける。

おいお前そのままじゃ負けるぞどうすんだ、とかそんな感じのことを言っている(ように見える)。

私は、どうにもならんよこの手札じゃ、といったように肩をすくめる。

可能な限りカードは信じる主義だが、流石にどう展開してもあのモンスターを倒せない。

肩をすくめた私を見て、スターダストは呆れたように前を向き、翼をはためかす。

なんだか、まだまだだな、と言われたようで腹が立つ。

おそらく、このスターダストは、誰かの物だったんだと思う。しょっちゅう、前の主人はもっと出来る奴だった、みたいな感じの雰囲気を醸し出していて、私を落ち込ませる。

しかし、こっちから攻撃出来ないのに向こうは直接攻撃してくるような化け物をそう簡単に倒せるかと思う。私は最強のデュエリストじゃなくて、あくまで普通の魔法使いだ。そんなことをモンスターに期待されても困るというものだ。

「まったく、進化が見られないわね。仕方ないからダイレクトアタックするわ。やってしまいなさい。自縛神 Ccapac Apu!」

霊夢の声を聞いた化け物が返事をするように、体を取り巻く青い筋がぼんやりと光る。

自らの腕をおもむろに持ち上げて、私を地面に叩きつける。

私に当たる前に、目の前にいるスターダストに当たりそうになるが、スターダストの体はその手をすり抜ける。その瞬間スターダストはこっちを見て、またかよ、といった呆れ顔をした(と思う)。

「ち、ちくしょおおおおおおっ!」

 

魔理沙 LP2100→0

 

「ほら、負けたんだからスターダスト・ドラゴンを渡しなさいよ。アンティルールって言ったでしょ」

アンティルール、つまり負けた方は勝った方にカードを一枚渡さなきゃいけないルール。そんなの受ける方が悪いというものだが、すっぽかしてもあんまり深追いされないので毎日そうしてる。

「い、いやぁ、霊夢。このスターダスト・ドラゴンは拾ったものだから早く返さないと……」

「私はそれを奪おうとしてるんだから関係ないでしょ。貴方の言葉を借りるなら死ぬまで借りるだけよ」

「私は奪おうとして言ってるんじゃないぜ!本当に返すつもりで借りてるんだ!」

たとえパチュリーから持ち運ぶのが大変なくらいの大量の本を借りていても、アリスの部屋から絶対持ってくなと言われた人形をちょっと借りていても、私はきちんと返すつもりでいる。死んだら。

「返してない以上説得力がないわ」

こういった会話を聞いてる分には完全にいつもどおりの霊夢に見える。

けれど、彼女の目は、いつもと違って、闇のように黒い中に黄色い目玉になっている。明らかに霊夢は操られていると思う。普段の霊夢ならいくらがめつくても、他人のカードを奪おうとはしないような中途半端に優しい奴なので、あんなにスターダストを欲しがったりしない。

「おっと、ちょっと用事を思い出したから帰るぜ!んじゃあな!」

まあ、こういった時は逃げるに限る。私は手に持ってた箒にまたがり、フルパワーで空を飛んで逃げる。霊夢との距離が一気に離れる。

「全く……。仕方ない、次こそはスターダストを貰うわ」

いい加減、あのモンスターをぶっ飛ばして、霊夢から奪い取らないとろくに神社で休めもしない。

それに、ああなる前の霊夢がしていた、異変解決のための活動もしていない。と、いうか、私はその異変自体なんなのかを知らない。ただ、異変が解決したら私に教えてくれることはいつものことのはずなので、まず解決してないことは間違いない。それに知らないから私が変わってやることも出来ない。困ったものだ。

まあ、異変なんて対して大事件になることもないし、問題ないだろう。

 

しかし、こんな悠長にこのことを考えていた私は、尻拭い的な意味合いで、後で大変な目に会うのだった……。






えー、今回説明しておきたいところはなんですかね。
一応、これで紅魔館編が終わったっぽいです。
とりあえず、なんか読み返してて咲夜さんのキャラが不安定すぎるなーと思いました。私の咲夜さんイメージは、まさに瀟洒なメイドで、基本的になんでもそつなくこなすんで、隙がない感じですけども、なんだか所々少女のような子供っぽいような可愛らしいところがあるようなイメージで、突っ込まれると恥ずかしがるといったイメージです。(妄想乙)
ちょっと原作とかとずれてる感じですけども、気にしないでください。

それと、美鈴さん。なんかいつでも寝てるみたいなことを言われてる気がするけど、実はヤバイくらい強い方のイメージが。
突然後ろ取ったりしてますね。

パチュリーさんは本ばかり読んでる上、地味に遊戯王にハマりまくってます。
この作品の中で、先行ワンキルなる精神破壊を仕掛ける少ない方です。少ない方ってのもよろしくない限りですけども。ぶっちゃけライフ4000だったら余裕で出来ます。皆さんもちょっと考えて見てくださいな。4000ですよたった4000。

レミリアお嬢様は、クールでカリスマに満ち溢れていながらデュエルにかける熱い情熱と、少女のような心の弱さを持ってて、遊戯王が素直に大好きな人の一人(一吸血鬼?)です。作者のせいで地味にドジったりいじめられたりしてます。まだ活躍してくれると思います。つまりまだいじめられると思います。

フランちゃんは狂気に満ちあふれた感じの奴をさせたかったんですけども、ずっと狂ってると話作りづらいなということで、無邪気な少女が操られてるかなんかで狂気に陥ってる感じになりました。完全に狂気になってるのも好きです。フランちゃんウフフ。

大妖精は、お世話係感あふれるお姉さんみたいなイメージが。あと敬語。なんで地の文が大変変な感じになりました。それと、案内役として便利だったというので、雑に扱った感じがあります。ごめんよ大ちゃん。それと、一度離れて貰いたかったんですが、あんまりうまく書けてない気がします。

さて、霊夢さんが大変満足していらっしゃるようですが、どうなるのか!?
そして、やたら感情表現豊かな(気がする)スタダさんは一体!?
次回も乞うご期待です!
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