インフィニット・ストラトス+3-1   作:月神サチ

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一口サイズな投稿心がけていくので初投稿です。



序章 〜クラス代表戦
第一話 4人の男の自己紹介


――Side ???

 

とある少女が宇宙への翼としてインフィニット・ストラトスを世に知らしめて早十年。

 

桜舞い散る季節、女ばかりの花園に異物が4……いや、3?ほど紛れ込む。

 

「皆さんの副担任になりました山田麻耶です!よろしくお願いしますね」

 

ここ、IS学園の1年A組がその異物混入の震源地。

 

そんな厄介極まりない場所にて、朧げな前世で見たことのある、爆乳といってもよさそうな緑髪の女性が教壇に立ち、生徒と触れ合おうと奮闘するようにそう告げる。

 

も――誰も反応しない。

 

一応オレは軽く頷く。

 

……こっちをみなかったので意味がなかった。

 

「……え、えっと、それじゃあ、相川さんから自己紹介を」

 

精神ダメージに弱いのか、半泣きの状態で彼女はそう生徒たちを促す。

 

流石に個人へ水を向けられると他人事ではなくなり、自発的に動き出す。

 

「――はい、では次、織斑……君?」

 

「はいっ」

 

目線を軽く向けると、そこにはオレたち3名が入学するきっかけとなった人物――奇妙な事故により女しか動かせないハズのISを動かしてしまった最初の男――が立ち上がり、周りを見るように口を開こうとしていた。

 

「――織斑一夏です!えっと……とある関係者の薬のせいで、ふとした拍子に――」

 

ポンと音がなり、煙に包まれる。

 

そして一夏が居たところに一夏の面影を残したスタイルの良い娘(シャニマス……だったか?の白瀬咲耶が近いか?)が立っていた。

 

「――こんなふうに女になったり、男に戻ったりします。一応戸籍所は男のままなので、よろしくお願いします」

 

再びポン、という音と共にもとに戻る。

 

「えっと、そういうこともある……のかな??」

 

山田先生の目がぐるぐるになってる。

 

ダメかもわからんなぁ……と思いながら少女たちの自己紹介を聞いていく。

 

「――次、天上院のか夫さん、お願いします」

 

「――はいっ!」

 

百科事典かと思うほど分厚く本心を隠し、プロじゃなきゃ見抜けない作り笑いを浮かべた黒髪の青年が口を開く。

 

「天上院のか夫です。曽祖父から続く歴代総理大臣として日本をよくするため勉学に励んでいましたが、思わぬ奇跡でこの学校に入学することとなりました。自分は一度高校卒業した20と年上ですが、ISについては皆さんと同じ……いえ、おそらく数段遅れたスタートになります。ほかの勉強を教えられる範囲で教えますので、ISについて、手取り足取り教えていただけたらなと思います。どうかよろしくお願いします」

 

見た目もホスト系のソレだし、女子生徒が黄色い声をすごく上げてる。

 

のか夫は手で声を鎮めるようにしたあと、山田先生にバトンを返す。

 

そして……再び女子生徒たちの紹介へと移り――3人目の男のオレが呼ばれる。

 

「氷室直哉さん、お願いします」

 

「はい」

 

オレは立ち上がって周りを見回す。

 

殆どが好奇の目……何人かからは嫌悪寄りの目線、約1名は目を丸くしている。

 

「――オレは氷室直哉。趣味は演奏、好きな物は公私をしっかり切り替えできる生活と丁寧な下ごしらえした料理。嫌いなものはコチラの反応ガン無視の詮索と筋を通さない所業。地雷は親兄弟について。複雑な素性を持っていると自覚してるが、よほど信用積み重ねた相手じゃなきゃ語るつもりはない。コレでもこの学園の一生徒として仲良くしたいとは思っている。以上だ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

そのまま自己紹介が続いていき――

 

「最後、路藤原(ろとうばら) (かおる)さん」

 

「はぁい♡」

 

野太い声と共に立ち上がるのは筋骨隆々のスキンヘッドだが――やたらと綺麗な目とティーンの生徒に負けない肌艶をしたオカマ……漢女である。

 

「紹介に預かった路藤原薫よ。今年で31だからほとんどの人の倍くらいの年齢だけれど、心は何時までも青春真っ盛りな乙女のつもり。まあオカマというマイナーな生き方してるって自覚あるし、不気味で怖いとか思われても仕方ないと理解してるわ。ただ、私も1人の人間。化け物だとか変態とか言われるとさすがに傷つくし、限度超えれば怒るから、性別云々を溝に捨てて1人の人間として会話してくれるとお互い平和に過ごせると思うわ。趣味は筋トレと園芸、あとはコスプレ衣装作りね。コレでも人生経験それなりにあるし、バーのマスターしてたから、色んな相談事をされたことあるわ。……だからもし何か悩んだら相談してくれていいわよ。もちろん山田先生もね。以上よ」

 

「あはは……」

 

苦笑いする山田先生。

 

「ふむ……今年は自己紹介で出席簿を食らう者はいなかったか」

 

そう言いながら入ってくるのは、ISを知っててこの人しらないならモグリとまで言われる黒髪の女性――『ブリュンヒルデ』の二つ名を持つ織斑千冬である。

 

黄色い悲鳴が女子生徒から沸き上がり、オレは反射的に聴覚の感度を落とす。

 

 

 

 

 

そして何やら会話が進んだあと、ホームルームが終わった。

 

「――朧! お前十六夜朧だよな!?」

 

聴覚の感度を戻してると織斑一夏が駆け寄ってきた。 

 

「……? すまないが誰かと勘違いしてないか?」

 

内心手を合わせて謝りつつもそう告げる。

 

「違う……のか……すまない。人違いだったようだ。朧の目の色は紅じゃなくて黒だし、髪も灰じゃなくて黒だったし……」

 

「世の中には自分と同じ顔の人間が3人いるという。奇跡的にそっくりだったんだろう。いきなり知らない名前をいわれて驚いたが、是非もなし。それより、そっちのポニーテールのコは君に用事があるみたいだぞ。休み時間は貴重だ。早く話を聞いてあげると良い」

 

そう言うとポニーテールの娘……篠ノ之箒は目をぱちくりさせたあと、軽く頷いてから織斑を連れて行く。

 

それと路藤原とお嬢様みたいな娘――確かセシリアという英国代表――がなにやら話して居たが、聞き逃してしまった。

 

「なおなおは腹芸とか得意なの?」

 

なんかひょこっと顔を出したのは布仏本音という小柄なのにスタイル良いいわゆるトランジスターグラマーな娘だ。

 

「初対面の質問としては踏み込みすぎてるのでノーコメントだ、布仏本音。あとなおなおとは直哉からもじったあだ名か?」

 

「あだ名はそうだねー大正解〜。それから私のことは『のほほんさん』で良いよ〜? 小学生からそう言われてるし。それはそれとして、なおなおお菓子好きみたいだから、仲良くできそうだなって」

 

「……ココ数日出かけられないから、自作できる菓子しか無いし、今日に至っては鼈甲飴くらいしか無いのだが?」

 

鞄をチラ見するオレ。

 

「手作りできるなんてすごいねぇ」

 

そう言いつつも手をお皿にして差し出してきたので、オレはジト目になりながら鞄から六角形の型で作った鼈甲飴をとりあえず一つ袋から渡す。

 

「わぁい、ありがとね♪」

 

「出どころ聞かれても黙秘してくれよ」

 

「善処する〜」

 

そう言って去っていくのほほんさん。

 

「あの――」

 

先程まで路藤原に絡んでいたセシリアがこちらに声をかけようとした瞬間チャイムがなる。

 

「――次の休み時間お話させてもらいますわよ!」

 

そう言って彼女は去っていく。

 

……ゴタゴタの予感がするが、上手く回避できるだろうか……。

 

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