「じゃあ、月村さんに質問です。お金って何だと思いますか?」
「難しい質問ね。物を買う時に必要な物だと思うけど」
「そうですね、物を買う時に必ず使いますよね。じゃあなんで物を買う時に使うんですかね?」
「えっ…なんでだろう」
「咲季さんはわかりますか?」
「それはお金が売買する人たちに共通する価値だからよ」
「正解です。共通する価値だからこそ自然と値段を見て『お得、割高』を感じるわけですね。そのほかにも物を買う時に使う物々交換としての側面もあります。たとえばお菓子を買う時にわざわざ肉や魚をスーパーに持っていくのは手間ですよね。物々交換の進化系がお金でのやり取りとも言えます。あと一つあるのですがことねさんはわかりますか?」
「うーん、貯めれることですかねぇ」
「素晴らしいですね!この共通する『価値』と物やサービスと『交換』できることと『貯金」できること。この三つの要素がお金ということになります」
メモを取り終えた清夏が感心したように言う
「たしかに、お金って何となく使ってたけどここまで考えたことはなかったなぁ」
「でもどうして今お金の説明をしたんですか?」
「そうですね、みなさん最近お菓子の値段が上がっていたり量が少なくなっていると感じたことはないですか」
「行きつけのラーメンが200円値上げしてたよ」
「手毬、あんたラーメン食べたの。そんなに特製プレートを食べたいの?」
「うっ、ごめん…」
「すぐ謝るぐらいなら食べるなよ…でも確かにちび共の食費が前より上がってるのはひしひしと感じてるよ」
ちひろは感心したように
「たとえば今まで100円で買えていたあんぱんが150円になったということはあんぱんの価値が上がりお金の価値が下がったということです。このように価値というのは変動しているものなのです」
「でも先生、どうして物の価値が変動するの?」
「それは様々な要因があるのでかいつまんで説明しますと、原材料費の高騰、需給のバランス、円の発行量などがあげられます」
ことねが目をぐるぐるさせながら
「じゃあ、もしかしてこのまま生きてきたら通帳のお金でジュース一本しか買えない時代になるかもしれないってこと!?」
「さすがにそこまでのインフレにはならないと思いますが通帳のお金は額面の数字が減っていなくてもその価値は落ちていることになります」
「マジ!そんなのあんまりだよ!」
「大丈夫ですよ。そんな不安を解決するための授業なのですから。それじゃあ次は投資について考えていきましょう」