ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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ギュメイという監視の目が無くなり、ゲルニックも遠慮なく前線に姿を現し始めました、さてさて…
総力戦編 第9話です、お楽しみください


カイテンジャー参上!

『配置は完了したぞ、鳥山アウル』

「指定した場所の包囲だけで構いません、攻撃はこちらで行います

それと…()カイザー理事さん?雇い主に対して呼び捨てとは関心しませんねぇ」

 

『ぐっ…!ガキの分際で偉そうに…!』

「そのガキの慈悲で無能なアナタが路頭に迷わずに済んでいるということを自覚しなさい

…攻撃の必要はありません、そのまま静観。勝手に仕掛けたらクビですよ?」

『くっ、ぐ!くぅぅ!わかり、ました…

アウル様…!』

 

 

 

痰でも吐いてるような汚い声を他所に戦況を見渡す

………まだ増えますか

 

 

 

「な、なんだか多くないですか!?うわわっ!」

「チアキさん、大丈夫ですか?」

「ありがとうございますノアさん、しかしこれは…」

 

「な、なんで今日に限って!?あああ!オンラインイベントが終わっちゃうよ!!」

「お姉ちゃん、口より手を動かして!」

 

 

 

現在、ワタクシたちはサージタウスのパーツを強奪したカイテンジャーという指名手配班たちを追って市街地を駆けていた

 

追撃隊に編成したのは生塩ノア、元宮チアキ、才羽ミドリと才羽モモイ…

 

対するは、おそらく指名手配班たちが雇ったであろうヘルメット団やワタクシが確保できなかった元カイザーPMCの残党…そこに迎撃用ドローンなども加えて戦力を増しているようですね

 

 

 

「モモイさん、前に出過ぎです。ミドリさんと足並みを揃えなさい

ノアさん、チアキさんはほっといていいので左の持ち場に戻ってください

 

チアキさんはそのまま中央で戦闘を続行、モモイさんとミドリさんが敵を崩したところを狙って追撃してください

見極めが難しければこちらで指示を出します」

 

 

 

適時指示を出しつつ、例の指名手配班の姿を確認する

…フザけた格好ですねぇ、被虐趣味をお持ちなどこぞの行政官のとよい勝負──いや、こっちのほうが振り切ってる分まだマシですか

 

 

 

今のところ姿が見えているのは黒と緑のみ、あと3人はいるはずだがこれだけ追いかけても残る構成員は姿を見せず、ただ雑兵をばら撒きながら黒と緑は逃走を続けている

いえ、逃げるフリをしていると言うところでしょうか。ヘッタクソな誘導ですねぇ

 

 

 

『キキ、随分時間がかかっているが大丈夫か?必要なら私も前線に出るぞ?』

「問題ありません、この戦力で片付けますよ」

 

 

 

通信機の向こう側から聞こえる嫌味ったらしい声を外向けの声色で押し返し、お飾りのスナイパーライフルを背負い直す

 

一応バックアップとしてマコトさんとナギサさんがついていますが今回お2人の出番はありません。…さて

 

 

 

市街地からかなり離れました、このあたりには廃工場しかない

事を起こすならここでしょう、準備しますか

 

 

 

「魔力…覚醒…」

 

 

 

このあと起こるであろう何かしらの異常事態に向けて魔力を集中させる

インテ系統の呪文と違い、これなら脳や臓器への反動を気にする必要は無い

もっとも、集中に時間を使ってしまうので一長一短だが。

 

 

 

「あれ?アウルさん!ヘルメット団たちが逃げてくよ!」

「…ようやく来ましたか」

──やはりこのまま終わるわけがない

 

 

 

【カイテンジャー・レッド、参上!!】

 

 

 

爆発と共に現れ、モモイたちの前に立ちはだかったのはこれまた頭のおかしい格好をした指名手配班。

 

 

 

鮪の刺身…?あれがリーダーですか

見ればリーダーに続くように残る黄と桃も横に並んでいる

 

 

 

とまぁここまでならただの馬鹿集団ですが被害を見れば馬鹿の皮を被った凶悪犯罪者…ええ、害虫駆除と行きましょう。これに情けは無用です

 

 

 

【よく来たな、シャーレの「攻撃開始」

「イエッサー!!」

 

 

 

くだらない茶番が始まる前に即座に攻撃指示。まさか言葉を遮っていきなり攻撃に出るとは思わなかったのか敵も味方もやや混乱気味だったものの、モモイだけは躊躇なく攻撃したために駆けつけた桃、黄が見事に撃沈。

 

 

 

・・・命令したワタクシが言うのもおかしな話ですが容赦ないですねぇ

 

 

 

残るは黒、緑、赤…だが警戒は緩めない

この程度で片付く連中なら指名手配などされていません。まだ何かしら…最低でも逃走手段は確保しているはず

 

指名手配班カイテンジャー…ここからどうしますか?

 

 

 

【レッド、大丈夫か?】

【ぐ…!台詞の途中で攻撃してくるとは…よく使う手だがやられる側になると…】

「モモイさんに続きなさい、残党を排除!」

「は、はいっ!」

 

出し渋っているのなら出さざるおえない状況を作ってあげます。

切り札を見せてみなさい、このままだと嬲り殺しですよ?

 

 

 

【──仕方ない!ロボを出す!】

【え、でも依頼主はまだって…】

【ここで倒れたら意味がない!正義の未来を繋ぐためだ、やるぞ!】

 

「あいつらまだ何かやるつもりだ!?アウルさん!」

「攻撃中断、成り行きを見守りなさい!」

「イエッサー!任せ──え、中断!?」

 

 

 

なんでなんでと騒ぎ立てるモモイさんを無視し、周囲に注意を払う

…最奥の廃工場、それが不自然に2つに割れ、中から巨大な何かが出てくる

 

ふむ、なるほどなるほど

…出し渋っていた理由はおおかた理解した、そしてこの局面で出してきたと言うことは切り札であるのも間違いない

 

 

 

「変形ロボット!?」

【乗り込め!!】

 

 

 

1機、2機、3機と…合計5つの機体が集まり、巨大な人型ロボットへと変形を終えた

リーダーの号令と共に5人全員が乗り込み、ロボットが完全に起動。モモイたちに立ち塞がった!

 

 

 

…周囲に動きなし、増援や兵器の出現も元理事率いる部隊には感知されていない

 

この的にしかならないようなロボがどうやら彼女らの奥の手らしい

 

こんな大きな棺桶が切り札とは、警戒して損しました

 

 

 

【これが…!《KAITEN FX…MK.0!》

正義の名の下に!お前たちを踏み潰して──うん?】

 

「なんか…ロボの上半身、光ってない?」

「え、どこどこ?」

「天の川みたいにキラキラしててキレイですね!1枚撮っておきましょう!」

 

 

 

「・・・」

どこまでも呑気な方々ですねぇ、その方が楽なんでいいですが。

 

魔力集中も終わった今、もはやこの茶番に付き合う必要はない。覚醒させた魔力のままにロボの周囲に1つ2つと光弾を生成させ取り囲んでいく

 

 

 

まずはご挨拶。

【なんだ?このひかり──『イオナズン』

 

 

 

呪詛のこもった呟きに呼応し、寸前まで無害で綺麗なだけの光弾が次々に爆発。1つの爆発が2つを誘爆させ、2つが4つ、4つが8つと連鎖してゆく

 

既に爆破の包囲網へ囚われていたロボに助かる術はなく、文字通り巨大な棺桶となったカイテンロボはものの数秒で爆発の嵐に飲み込まれ、木っ端微塵に大破した!

 

 

 

【ギャアアアアッ!!??】

 

 

 

──って、終わりですか?まずは装甲を剥がそうと思ってたんですが

 

「兵器も構成員も、とんでもない見かけ倒しですね、カイテンジャー…」

 

そしてこれを捕縛できないヴァルキューレってやる気あるんでしょうか?

 

 

 

「・・・あの、なんか粉々になったんだけど」

「そう、だね」

「バッチリ撮れました!なんで爆発したかは分かりませんがとにかく凄いのが撮れて──ああっ、カメラが!!?」

 

 

 

人の呪文を勝手に撮影したチアキさんのカメラを余った魔力でひっそり破壊。

余ったと言っても正直この後はイオナズンを連発するつもりだったんで肩透かしもいいところなんですよねぇ、久々によい的が手に入ったと思ったんですが…

 

 

 

「はいこれで戦闘終了です。モモイさんはノアさんと残骸の調査を。ワタクシとチアキさん、ミドリさんで強奪されたパーツの捜索をします。構成員が残っていれば発砲して教えてください、解散。」

 

 

 

魔力覚醒を解除し、ゆっくり背伸び。

さて、残してきたC&Cに動きはありましたかね…?




国内最強の軍師かつ、呪文で直接戦闘もでき、更には敵はもちろん味方にも一切の容赦が無いことを考えるとゲルニックが第一将でも良いような気がする作者のルルザムートです、ハイ。

ギュメイ将軍が強すぎて忘れそうになるんですが『戦える軍師』ってだけでかなり無法な存在だと思うんですよね彼女…
ドラクエ本編では戦う相手が悪かった彼女ですが、こと軍対軍の戦争になればギュメイやゴレオンよりも断然脅威度の高い将軍だと思ってます

それではまた明日…
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