ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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1話1話の文字数が少なくなった影響か、一つのパートで30話近くいきそうだなコレ…?
総力戦編 第26話です、お楽しみください


総力戦終了!!!

雷光疾走・紫電一閃。まさにそれを体現した一撃によりエリドゥ総力戦は幕を下ろした

キヴォトス最高戦力であるギュメイ不在という状況の中、彼女らは1人も仲間を失うことなくその脅威を跳ね返したのである

 

 

 

「か、勝った…?やった!勝ったぞ!!しかもエンジニア部の発明品であるサージタウスと光の剣が!キヴォトスを救ったんだっ!やったーっ!わはははは!ゲラゲラゲラゲラ!!」

「ゴホッゴホッ…ウタハ先輩、サージタウスはヴェリタスも噛んでるんだけど…」

 

「はっははっ、細かいことを言うな!それにこれでゲヘナやトリニティからも資金援助が入るとかんがえ、かんがえれヴァッ。」べしゃ

「ウタハせんぱ──ぐええ。」ばたっ

 

 

 

戦闘の緊張はもちろん、サージタウス開発中から既に限界突破していたからか総力戦終了と同時にシステムダウンしていくエンジニア部とヴェリタスの面々。

戦いに勝ったとは思えないような死屍累々の光景だったが…まだやることがある

 

 

 

「部長。」

「そうですねエイミ、彼女達の介抱をお願いします。後始末は私とリオでやっておくので…リオ!」

 

「既にやってるわ、エネルギー反応無し。色彩もペロロジラも消え去ったし花岡ユズのバイタルも元の正常値に戻っている。

…もっともペロロジラはともかく色彩まで完全に消滅したのかどうかは分からないけれど…」

 

「いちいち一言余計なんですよあなたは…

それよりパイロット救出を急いでください!

誰が乗っていたか知りませんがあれだけやられて無傷なはずがありません!」

 

 

 

最後の攻防、あの時サージタウスが割って入らなければ私たちは負けていた…

誰かは知らないがパイロットもまたこの世界を救った人間の1人、絶対に助けなければ…!

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「…再度通達。爆撃中止、各部隊は持ち場に戻りなさい

現時刻を持って厳戒態勢を解除します」

『はっ!』

 

砲撃部隊長への通達を終え、隣に立つ『将校』と数キロ先に見える半壊した防衛都市エリドゥを交互に見る

 

…未だに信じられない、勝てたこともそうだが何よりあのゲルニック将軍の読みが外れるとは

 

「あれが究極剣『ギガスラッシュ』…想定以上の力ですねゲルニック将ぐ「あんな技は知らない」

「──え?」

 

 

 

トリニティの良き協力者としてゲルニックとは同盟に近い関係を結んでいる。

常に冷静かつ冷淡で頭の回る元帝国軍第二将、ペロロジラ出現にさえ眉一つ動かさなかった彼女の表情は──驚愕と苛立ち、そしてそれに隠しきれないレベルの悪意が顔を覗かせていた

 

 

 

「ゲルニック将軍?あの…?」

「………今のは」

 

 

 

ええ、あれは途中まで確かにギガスラッシュだった

少なくとも天童アリスがバルボロスに乗ってサージタウスとペロロジラの間に割り込むまでは。

 

だが出撃前、変換しきれなかった果実の残りを彼女が食べた瞬間エリドゥ上空に雷雲が発生、その後呼び寄せられるように紫の雷が光の剣へ叩き落ちた時様子が変わった

 

 

 

何かを唱えた様子こそありませんでしたがあの雷は間違いなく呪文でした。それも使い手が殆どいないデイン系の…

 

果実の力があったとはいえ、いや果実という未知の力を使いこなした上でギガスラッシュを超える一撃を彼女は放った、ワタクシさえ知らぬ究極魔法剣を更に超えた剣技を──

 

 

 

・・・いいです、認めましょう天童アリス

 

 

 

「………口頭命令だけでは不充分です、ナギサさんは呼び集めた砲撃部隊の撤収指揮を。ワタクシはエリドゥに戻ります」

「分かりました」

 

 

 

ワタクシの最終目標、その最大の障壁として立ちはだかるのは光竜グレイナルとギュメイ将軍…この2つだと思っていた

ですが──はぁ、まったく…

 

3つめの脅威になり得る竜の勇者に頭を悩ませながらゲルニックはナギサと別れるのだった

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

「急いでくださいバルボロス!アリスはもうヘロヘロです!」

『分かっている!…この!』

 

大破、というかもう僅かな胴体を残してガラクタの山同然となったサージタウスの胸部をこじ開けるアリスたち。

 

なぜケイが?なんて考えるヒマはない、手遅れになる前に…!

 

 

 

「アリスっ!見てたよ、やったね!」

「モモイ!それにミドリと…ユズも!」

『ユズ、お前が助かったことを喜びたいがそれは後だ、手を貸してくれ!』

「うん…!」

 

 

 

ケイは姿勢制御AIのところだと言うモモイとミドリの話を元にバルボロスがこじ開けた空洞のパイロットコアへ強引に入り、手分けして彼女を探す

 

多分…彼女はアウルが弄ってたところにいる。専門外のはずなのに『調整』なんて言って姿勢制御AIを弄っているのを見たことがある、きっとそこに──

 

 

 

《………王女》

 

 

 

「あ!いた、いました!ケイ!」

ヒビだらけで若干歪んだスマホ、既にサージタウスの回路からは外れて弱々しく画面を明滅させているそれから彼女の声がした

 

 

 

「うわマジじゃん!っていうかこれ確かアウルさんのスマホだよね…?」

「ということはケイをサージタウスに組み込んだのは彼女ってこと…?」

 

 

 

《………ええ、その通りです。私が以前ここエリドゥで起こした一件を危険視した鳥山アウルが自身の端末ごとこの機体に組み込んだ

彼女は私を手駒にしようとしていたようですが…》

「………ケイ?」

 

 

 

画面の光も、音声音量も小さくなってきている

もう従者に残された時間はそう長くない

 

 

 

《王女よ、消える前にこれだけは伝えておきます

…もう鳥山アウルと関わるのはやめなさい、あの女はおそらく私と同じ…世界を滅ぼすためだけに存在している

 

王女を人質に脅され、従うしかありませんでしたが…あれは今回の敵よりもっとおぞましい何かです

 

あれにとっては知らぬうちにこの事実をあなた方が知り、かつ私が消えることが最も嫌な展開となります、ですから「とりあえず話は後で聞くから!!どうすればあなたを助けられるか教えて!」

 

 

 

掠れた音声で喋り続けるケイを強引に横から両断するモモイ。

普段はそれを諌めるミドリとユズも後に続く

 

 

 

《いえ、ですから》

「あとアリスは王女じゃなくて勇者!これからアリスを呼ぶときは名前か勇者って呼んでよね!」

 

《話を》

「お姉ちゃん!もうこれ持ってヒマリ先輩のところに駆け込んだ方が早いよ、行こう!」

「ナイスアイデアだよミドリ!ほら行こうアリス!」

「はい!…ケイ!もうちょっとだけ待っててください!必ず助けます!…バルボロス!」

『ああ、乗れ!』

 

 

 

マシンガンのような言葉の嵐に気押されるまま、今の身体であるスマホをひったくられるケイ

 

舞い上がるバルボロスの背で耐えない疑問を繰り返しながらも、彼女を連れたゲーム開発部はエリドゥタワーの司令室へと飛び込んでいった…




絆ストーリー編書くことに傾きかけている作者のルルザムートです、ハイ。

色彩ペロロジラ、完全消滅!…まぁ色彩はまだ出てきますがそれはそれ。
というわけで総力戦編もこれでカタが付き、キヴォトスに平和が訪れました!

…なんかこうして見るとゲルニック√というよりゲーム開発部√だったな?
さてさてあとはギュメイ先生が戻ってくるまで事後処理をしつつシャーレにて各方面の情報と報告書をまとめるだけですがーー
…ええ、まだ終わっていません。アビドスカジノ『宿屋の地下室』…あそこにカタをつけて総力戦編を終わりとさせていただきます

それではまた明日…
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