ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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結局のところこの機能については作者もよく分かっていないのでゲルニック同様、カンで『こう言うものだろう』と結論つけて書いています
サブストーリー編 第3話です、お楽しみください


クラフトチェンバーとは

「さてと」

 

 

 

テキトーな理由をつけてユメさんとギュメイさんをセットで追い出し、邪魔者がいなくなったところでゲルニックは地下へと降りる

 

シャーレの地下室…使用形跡の無い家具や機器が置かれた部屋の中央にある丸い台座の上にはどういう原理で浮いているのかわからない削れた石碑のようなものが鎮座している

 

名称はクラフトチェンバー、世界に存在するあらゆる物質を認識し、一定の資源を元にまったく別の物質へと再構成する──と推測される機械。

 

 

 

実のところ正体はよく分かっていない、実際に七神リンは『大掛かりな3Dプリンター』や『連邦生徒会長のオモチャ』としか認識していなかった

 

正解は無い。故にクラフトチェンバーの正体についてはゲルニックが様々な実験の結果として『おそらくこれが最も近い』という表現を使っているにすぎない

 

 

 

「薬草、満月草、この辺りはゴミですね…おっとこれは…?」

 

 

 

シャーレに来てからと言うもの時間を見つけてはこのクラフトチェンバーと睨み合っていたのだがその甲斐あっていくつか分かったことがある

 

【この機械が必要とする設計図とは世界そのものであること。

観測する世界に存在さえすればそれを元に構成が可能】

 

 

 

「これは…風の帽子ですか。ふむ、このような大当たりは変化の杖以来ですね」

 

 

 

【つまりクラフトチェンバーが観測する世界が増えればその分作れるものが増える】

──ま、狙ったものを作れないのは欠点ですが

 

 

 

幸い元の世界を観測させるのはそう難しいことではなかった

 

キヴォトスに存在しない『魔法』と『魔力』を流し込まれたクラフトチェンバーは未知のエネルギーの持ち主であるゲルニックを媒介にあちらの世界を観測した

 

その結果出来上がったのが魔法の聖水やキメラの翼、変化の杖、風の帽子である

 

 

 

「・・・作れたはいいですがワタクシには使い道がありませんね」

 

 

 

風の帽子にはルーラの力が込められており、キメラの翼のように投げれば誰でもルーラの恩恵を受けられる

 

これだけならキメラの翼と同じなのだが風の帽子には何度使っても消費されないという凄まじい長所がある

 

ルーラは元々ゲルニックのいた世界にて僅かな記録しか残っていない失われた呪文であり、世界の住民ほとんどがキメラの翼を使って移動していたがそれすらも貴重品となっているキヴォトスで風の帽子はもはや宝具に等しい

 

が。己の研究と努力によってルーラを自力習得したゲルニックにとっては無用の長物である

 

 

 

「処分するにも勿体無いですし…いえ、貴重品だからといっていらぬ物まで抱えるのは愚者ですね、残念ですがこれは捨──」

 

 

 

手の中にメラ系の魔力を集中させ、帽子を焼きつくそうとしてふと流れを止める

 

 

 

「・・・せっかくなら」

 

 

 

どうせ捨てるくらいなら彼女にプレゼントしましょう。どうやっても悪用しないでしょうし

 

ペロロジラやレッドウィンターの後始末は終わり、幸い今は落ち着いている。いざと言う時はルーラでいつでも戻れますし会いに行きますか

 

 

 

仕事使いとは別の携帯電話に1つだけ登録してある電話番号にコールし、今から会えるかどうかの確認。

もちろん電話前にあちらが忙しく無いかの確認はとっている、すぐに快い返答がきた

 

 

 

「最近忙しかったですしフラッグを連れて3人でお茶会でもするとしましょう」

 

 

 

手早く辺りを片付け自分のスイッチを呪術師ゲルニックからトリニティ生徒鳥山アウルへとシフト、そのままシスターフッドへと向かうのだった…

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「もぐ…じゃあ竜戦士の子の…もぐ、ゆくうぇ、行方は分ひゃらないってこひょ──あっ。あぷっ」

「・・・ユメ、口の中のものが無くなってから話せ」

 

 

 

口の中へめいいっぱいオムライスを頬張ったユメがぽろぽろと溢しながら喋ろうとするのを宥める

 

シャーレでユメと和解したあと、我はそのまま彼女を連れてゲヘナへ戻ってきていた

今は厚意で貸切となった給食部にて遅めの昼食をとっている

 

 

 

「はふもむもぐ、もしゃもしゃもしゃもしゃ…」

「本当によく食べるな…」

 

 

 

もう5杯目…シャーレで一緒に食事を摂ったことは何度かあったが外に出た途端次から次に料理が口の中へと消えてゆくのを見ると今まで遠慮していたのかと思う

その分心を開かれていると思うと素直に嬉しいが。

 

 

 

「んぐ、ごくん…おかわりくださいっ!!」

 

 

 

まだ食べれるのか…?と半ば呆れ気味なギュメイと対照的に厨房の奥から覗かせるフウカの表情はとても晴れやかだった

 

 

 

「まかせて!…ところでオムライスばかりで飽きませんか?よかったらハンバーグとかも出せますよ!」

「本当ですか!食べたいです!フウカさんのハンバーグ!!」

「なっ…!?フウカさん!その肉は私たち元美食研究会のために用意してくれたものでは…」

 

 

 

しっかり給食部に染まった4人のうちの1人、黒舘ハルナが顔を真っ青にしてフウカに詰め寄る

 

 

 

「ユメさんには私の分から渡すから心配しなくてもあなた達の取り分は減らないわよ」

「いいえ、いいえいけません!美食を創るあなたが食事を抜くなどあってはならない…!

ジュンコとイズミは引き続きフウカさんのアシストを。

アカリ!買い出しに行きます、手伝ってください!」

「はーい」

 

 

 

言うが早いか目を疑う速度で外に飛び出してゆくハルナとアカリ

…温泉開発部はともかく美食研究会がどういった問題児だったのか我は知らないが少なくとも彼女達が問題を起こしたと言う話はまだ聞いていない、ずっとこうならいいのだがな

 

 

 

その後ギュメイは焼き魚定食を、ユメはオムライス5皿とハンバーグ3皿、大盛り白米4杯になみなみと注がれた味噌汁5杯を平らげ給食部を後にした

 

この後はマコトとの会合だ。なんでもシャーレに派遣する万魔殿生徒がようやく決まったらしく、それについての話らしい

 

それが終われば…特に予定はない。なので当初の目的通りシャーレの仕事をこなしつつ女神の果実の手掛かりを探そうかとも思っていたがこれについてはヒナやワカモを始めとした多数の生徒に反対された

 

 

 

…確かに竜戦士から受けた傷はまだ治っていない、ここは言葉に甘えるとしよう




おっとりした子がたくさん食べるのが好き、な作者のルルザムートです、ハイ。
復活早々壊滅した温泉開発部ですがゲヘナにはもう一つテロ組織もとい過激な部活があり、そういえばそちらの描写をあまりしていないと思い立って付け加えました
もうこれ夫婦では…?

それではまた明日…
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