ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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勢いを出すために自身のケツに火をつけたと言いましたがこのままではマジで火だるまになりそうで焦ってます
…サブストーリー編 第10話です、お楽しみください


【予告は実行されておりません】

「────」

 

 

 

怪盗との間に居心地の悪い沈黙が流れる

言うまでもなくアリスの一言が原因なのだがゲーム開発部の面々はよく理解していない

 

 

 

「アキラ…?そういえばさっき地下金庫がどうたらって…知り合いなの?」

 

「みんなにはあとで話しします!…教えてください、どうして美術品を盗もうとするんですか?

 

あの時、アビドスカジノの地下金庫でアリスを連れ出そうとしてくれたあなたはとても優しそうで…泥棒なんてする人には見えませんでした

 

なにか…1人ではどうにもできない事情があるのですか?

もしそうなら勇者であるアリスが助けます!」

 

 

 

敵であるはずの怪盗に手を伸ばし【自分が助ける】と曇りなき目で言い放つアリス

ゲーム開発部の仲間たちは元より、予想外の連発に怪盗自身もマスクの裏で目を丸くしていた

 

 

 

「──なるほど」

 

 

 

しかしそれも一瞬のこと。すぐに平静を取り戻し、パズルを解くようにひとつひとつ言葉を返してゆく

 

 

 

「ようやく合点が行きました。天童アリスさん、どうやって変身していたかは分かりませんが私があの地下金庫で見た可愛らしい小鳥…あれはあなただったんですね

 

七囚人、慈愛の怪盗と呼ばれるようになってからあの名前を名乗ったのはあの一回だけでした

…そしてあなたの優しさと純粋さに報い、お伝えしておきましょう」

 

 

 

ワイヤーガンのロックを外し、再びアリス達の前に降り立つ怪盗。

ギョッとして後ずさるモモイやユズ、いつでも割り込めるよう構えるケイとバルボロス…

その中で一切目を逸らさず己を見据えるアリスに、怪盗は語りかけた

 

 

 

「私は誰のためでも、誰に脅されたわけでもない、私が慈愛の怪盗と呼ばれる所以は私自身が決めた【成すべきこと】を成した故になのですよ、小さな勇者さん」

「それは…どういう──「【慈愛の怪盗】め!この屋敷に忍び込んだが最後、そう簡単には抜け出せんぞ!」

 

 

 

空気を読まず割り込んできたのは依頼主の明太郎だった、数人の護衛兼警備兵をけしかけアリス達もろとも鉛の雨で薙ぎ払いにかかる

 

ケイとバルボロスが守りに入るが咄嗟の出来事に反応できずミドリが被弾、ドルクマと光の剣の重力波で脆くなった柵を突き破って階下へ落ちてしまう

 

 

 

「ミドリっ!」

「──みなさん動かないように。」

 

 

 

するりと後を追った怪盗がミドリの身体を空中キャッチ。それこそ芸術品を扱うような丁寧さで抱き上げ、1階へと着地した

 

モモイやユズが目を丸くする中、アリスだけはその光景に納得を覚えていた

 

やはり慈愛の怪盗は悪者ではないのだと…

 

 

 

「っと、お怪我はありませんか?」

「え、あ、うん…あ、ありがとう…」

 

「ならば結構。──1つ、小さな勇者達に伝えておきましょう

表面の事象に囚われていては本質を見極めることなど夢のまた夢です。

この場にはあの黒いペロロジラのような分かりやすい悪役などいないのですから…

 

それではこれにて失礼。

そう遠からず、またお会いする事になるでしょうけれど。その時まで、良い夢を。bye!」

 

 

 

【予告は実行されておりません】…謎解き要素の無いメッセージカードを残し、怪盗は消えてしまった

 

これを取り逃したと悔しがる者と撃退したと士気を上げる者、ゲーム開発部内部でも共に意見が別れたが説明を求める明太郎と利用客達にケイが【これも作戦のうち】と強引に突っぱねたことでどうにかなったようだ

 

流石にバルボロスが破壊した内装は報酬額から引かれることにはなったが…

 

 

 

「──っていうかギュメイ先生とトキさんはなにやってんの!私たちでここまでやれるならあの2人がいれば今頃慈愛の怪盗なんて確殺コテンパンだったじゃん!」

 

『それなのですがモモイ』

「なに?」

『…おそらくギュメイ先生は戦えない』

「へ?」

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

「私が受けた仕事は大きく3つです先生。

1つ、慈愛の怪盗の捕縛。

2つ、盗まれた美術品の捜索と回収。

そして3つ目…これはC&Cへの依頼ではなく、ギュメイ先生と行動を共にすると知ったゲヘナ風紀委員長からの依頼です」

「っ?ヒナから…?」

 

「3つ目の仕事、それはこの先確実にご自身へ無茶を通そうとするであろうギュメイ先生の護衛です。さきほど確信しましたが先生、レッドウィンターでの負傷が癒えていませんね?」

「………」

 

 

 

…先の立ち眩みを見られたか

 

 

 

「本来であればまだ入院すべき身体でしょう、とある百鬼夜行生の指摘が無ければレッドウィンターでの診断書が処分されていたことに気がつきませんでした

…しかし私たち生徒にギュメイ先生を止められる者は存在しません、故に護衛します」

「………ヒナはなんと?」

 

「かなり怒っているご様子です、彼女だけではなく小鳥遊ホシノさんも。

また隣にいた百鬼夜行生は怒ってはいませんでしたが泣きが入る寸前でした。

…先生、これが終わったらシャーレから距離を取りきちんと休息を取ると約束してくださいますね?」

 

「それは──「してくださいますね?」

「・・・ああ」

 

 

 

いつもと変わらない無表情ではあるが、それ故に【断らせない】という圧を醸し出すトキにギュメイも頷くしかない

 

今度こそちゃんと休むと言伝まで取ったトキに連れられ、モモイ達と合流。

いずれまた来るであろう慈愛の怪盗への対策を練りながら1日目は幕を下ろしたのだった…




最近生活が働いてるか寝てるかの二極化になるつつあって非常にマズイ予感がしている作者のルルザムートです、ハイ。
ええー、先日3日間で書いたストックがもう無くなりそうでかなり焦ってます
一応今日あげた分+明日の分はありますがなんとかしないとマジで火だるまに…
しかーし!こんなことでへこたれないのがこのワタクシ!
こう、脳をギュッとね?

それではまた明日…
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