ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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ゲーム開発部がメイン、とのことで少しだけ他作品を連想させる要素があります。ご了承くださいませ
サブストーリー編 第18話です、お楽しみください

※予約投稿ミスってていつもの時間にあげれてませんでしたスミマセン!
あと心変わりしてタイトル変えました


ケイママとパパボロス

『はい、はい…分かりました。──チアキさん?彼女ならユメさんと一緒にシャーレに泊まっていますよ…ええ、分かりました』それでは

『電灯に電話にぶるーとぅーす(?)に変形機能に…キラーマシンのボディとは思えないほど戦闘に関係ない機能が多いな』

 

 

 

時刻は午前2時半過ぎ…手元すら見えない純度100%の暗闇の中、躓くことも迷うことも無く真っ直ぐ歩く2人がいた

 

──バルボロスとケイである。2人はギュメイが慈愛の怪盗に会いに行くと言うので万が一のことを考えていつでも飛び出せるよう待機していた。が、想定通り戦闘は無く、ギュメイも無事帰路に着いたらしい

 

 

 

『さて、私たちもそろそろ休むか…っと、その前に1つ聞きたいんだが』

『なんですか?』

 

『…なぜ女神の果実を帝国将に返さなかった?』

『【帝国将】ではギュメイ先生かゲルニックか分かりませんよ。どちらにしても渡すつもりはありませんが』

 

 

 

ケイの現ボディであるキラーマシン腹部の小さなハッチが開き、内部に隠されていた金色の果実が顔を覗かせる

 

元は色彩ペロロジラ迎撃のためにアリスがゲルニックから借り受けたものであり、ユメを通してギュメイに返還された──と表向きにはそうなっている

 

 

 

『だからといってニセモノを掴ませるのは少し酷いのではないか?だいたい紛い物を寄越せばギュメイ将軍が気付くはずだ』

『幸い本物がここにあります。少々苦労はしましたが気配を本物に寄せるための時間と素材に恵まれたおかげですぐにはバレません

…少なくともアリスを守るために、この果実は必要です』

『うーむ…』

 

 

 

アリスを守る、という点ではバルボロスも異論は無かったし、そのために果実の力を使うこと自体に抵抗は無かった

 

本来女神の果実は取り込んだ者の根底にある欲望を掘り起こし、それを叶えるために絶大なパワーを与えることによって暴走させる見かけに反して危険な果実である

 

ただし例外的に【一切の邪悪を持たない者】はその影響を受けず、暴走しない。

天使、人形、トカゲなどといった悪意や欲望を持ち得ない者達…

そしてアリスは、数少ない悪意と欲望を持たない存在だった

 

 

 

『それを使うとすれば文字通り最後の手段だ、それもアリス以外に食べさせるわけにはいかないし、私たちの他に知る者もあってはならない』

『そんなことは分かっています、果実が使われないままグレイナルやゲルニックを倒せればそれが1番良いんですから…

──うん?』

 

 

 

そこでアリスの守護者の会談は一旦途切れた。

もはやギュメイの元に駆けつける理由が無くなり、高所に陣取る必要も無くなったためミレニアムタワーを後にした2人だったものの、ケイが何かに気付いたらしい

 

なんだ?…む、あの部屋の灯りは──

 

 

 

『もう3時だというのに彼女達は…だいたい明太郎の屋敷で既に徹夜していたというのにその元気はどこから…

──バルボロス、頼めますか?』

『・・・闇竜に子供の寝かしつけを頼むのか?こう見えて伝説の存在だぞ私は…』

 

ま、別にいいか

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

「粗大ゴミとはもう言わせない…!うおおおー!ガスをキめてパワー全開だ!!行けレジユウカ!ヘビィボンバー!!」

「お姉ちゃん、バレないうちにそのニックネームやめたほうがいいと思う…

というかそろそろ寝ない?もう朝になっちゃうよ…」

 

 

 

ゲーム開発部部室にて、大きな欠伸をするミドリとユズだがそれに反してモモイとアリスの勢いは止まらない

 

慈愛の怪盗や明太郎の絡んだ事件を切り抜け、盗んだネルのメイド服も返却したモモイは肩の荷が降りたのか取り憑かれるようにゲームをしており、それに乗るカタチでアリスも同じくゲームにのめり込んでいた

 

 

 

「ああっ!アリスが頑張って育てたツボナスがワンパンされてしまいました!このキャラクターは守りが硬いはずでは…!?」

「わっはっは、ガスを手に入れたレジユウカの前では全て無力!さぁこのままメチャクチャにやっつけて──『そこまでだ』

 

 

 

調子と波に乗りまくるモモイの頭にごちん!とバルボロスのゲンコツが振り落ちる

当然本気で殴ってはいないだろうがそれでもかなり痛かったらしく恨めしそうに自分と同じ顔を睨みつけるモモイ

ようは保護者(その1)登場である

 

 

 

「いったぁい!?うぇ、バルボロスじゃん。今までどこにいたの?っていうかケイは?」

『ケイと少し散歩していた、気にするな

それよりもうすぐ3時だ、いい加減寝ろ』

 

「えー、ここまで来たらもう寝ようが寝まいが明日1日眠いのは確定だしもういいじゃん!バルボロスも一緒にゲームしようよ〜」

『ドラゴンならともかく、睡眠を疎かにすれば脆弱な人間はすぐに体調を崩す…

そも、竜とて疲れたら眠るんだぞ』

 

 

 

同じ顔、同じ背丈で正反対の意見をぶつけ合う2人。モモイとミドリのように双子ではなく、杖による完全コピー体であるバルボロスは装いと低い声を除けばモモイそのものである

 

そんな文字通り鏡合わせの2人の言い合いの末、押し切ったのはモモイだった

──というより

 

 

 

「お願いですバルボロス!アリスと一緒に戦ってください!

モモイのレジユウカにアリスのツボナスがコテンパンにされてしまったんです…!一緒に戦ってカタキを取ってください!」

『分かった、だがそれはまた今度に…』

 

「…………」ウルウル

『今日はもう寝る時間で…』

 

「…………」ウルウルキラキラ

『…………』

 

「…………」ウルウルキラキラ ←曇りなく輝く瞳

『・・・・・1試合だけだぞ』

 

 

 

▽▲▽▲▽

そして──

▽▲▽▲▽

 

 

 

◆モモイvsバルボロス、()6()()()()…◆

 

 

 

「ちょ、火傷撒くのずるいって──っていうかベールのターンなんか長くない!?」

『くく、くはははは!!どうしたモモイ、さっきまでの威勢の良さはどこに行った?そぉら回避率上昇だ!』

 

 

 

ヴィラン100%な笑いを見せながらじわじわとモモイを追い詰めていくバルボロス

 

アリスのツボナスを一撃で粉砕したモモイのレジユウカだったがそれは難しいコンボが成立して初めて手にできるパワーである。

 

それに対しバルボロスは以前ユズから教わった通りの耐久・妨害混合型パーティを組み、真っ向からモモイを押さえつけている

 

モモイにしてみれば自分のやりたいことが悉く妨害されてストレスマッハな展開となっていた

 

 

 

「くうう…!れ、レジユウカ!ヘビィボンバー!」

 

 

 

▽ レジユウカ の ヘビィボンバー !

▽ しかし レジユウカ の攻撃は外れた!

 

 

 

「く!?当たりさえしなくなったし!」

『ふふふ、サポーターが無防備だぞモモイ!』

「あ!ダメ!ガスがないとレジユウカが──」

 

 

 

▽ ガスマダス はたおれた!

▽ かがくガス の効果が切れた!

▽ レジユウカ は調子が上がらない!

 

 

 

「あああ!ひどい!!!」

『ふふ、く…くふふ、あっはっは!その絶望のカオが見たかったのだ!』

 

「…なんかバルボロスのテンションおかしくない?」

「深夜テンション、とか?」

「ドラゴンもあるのかな、それ…」

 

「ぐ、ぐ!こ、こうなったら二軍を…ああっ、瞬殺されて…!こ、こ、この闇・竜タイプめぇ…!」

『それぐらい計算済みだとも!

いいかモモイ、誰が何をしようと!わたしを止めることはでき チョンチョン うん?』

 

 

 

ふと、バルボロスの肩を背後から叩く存在。

ミドリ?いやミドリはユズと一緒に部屋の隅で丸くなっているから違う、当然ユズでもない

とすると──

 

 

 

『・・・・・バルボロス』

『──えっ。あ、ケイ』

 

 

ごちーん!!!

 

 

ギャッ!!?

 

 

 

『なに一緒になって遊んでるんですあなたはーーーっ!!!』

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

『あっははは、ホント面白いなぁキミ達は!』

「「へ?」」

 

 

 

ケイのキラーマシンボディから繰り出されるマシンパンチ(※出力はキラーマジンガのまま)によってお仕置きされ、強制的に気絶という名の就寝に追いやられたバルボロス。

次はモモイの番だとにじりよるケイの背後でいつの間にか浮遊していた本が楽しそうに笑った

 

 

 

「あ、大賢者だ!そういえばこの人(?)のこと途中からすっかり忘れてた!」

『ひどいよー、大賢者なのに…』クシクシ

『…ここで何をしてるんですか』

 

 

 

保護者から守護騎士にスイッチを切り替えたケイがそれとなくアリス達との間に立ち塞がる

ゲルニックほどではないにせよ、この男も信用ならない人物であることに間違いないからだ

 

 

 

『なにって…クエストの報酬を届けに来たんだよ』

 

 

 

みんながいつまでたっても取りに来ないからこっちから来ちゃったよ、と気の抜けた声で言いながらモモイの目の前に瞬間移動。

反射で斬ろうとするケイだったがアリスが待ったをかけた

 

 

 

『待ってくださいケイ!…それはアリス達のジョブを解放してくれる、ということですか?』

『ジョブ…?ああまぁ職業の可能性を開くという意味ならそうだね、ボク賢者だし』

 

 

 

そもそも事の発端はこの大賢者である。慈愛の怪盗絡みの事件はC&Cに任される予定だったが、後からやってきた大賢者が【賢者の悟りを開くクエストに興味はないか】とアリス達を焚きつけたのだ

 

 

 

『確かにキミ達は1人も欠けることなくメイド服に身を包み、見事事件を解決してみせた!

慈愛の怪盗という分かりやすい悪に惑わされず、真の黒幕を撃破したキミ達にはその資格があると判断したよ!』

「おお…!では大賢者さん!」

 

『とはいえ全員に資格を与えるわけにはいかない、全員同じことができても面白くな──意味がないからね』

「今面白くないって『では誰にしようかな?ええと…よしどうせなら1番遊び人っぽい子にしよう!』

 

 

 

──瞬間全員の視線が一点に集中した

 

 

 

「じゃあモモイですね!」

『ではモモイですね』

「お姉ちゃんかな」

「モモイかな…」

「みんな私のことなんだと思ってるの!?」

『あはは、愛されてるってことじゃない?知らないけど。…じゃあ早速やるね〜』

 

 

 

フヨフヨと大賢者がモモイの前へと飛んでいき、やがて本が輝き始めた

…よく見ると本の輝きがそのままモモイのお腹の中へと吸い込まれていって──

 

 

 

『・・・はい終わりっと』

「選ぶ基準がものすごく気に入らないけど…これで私も魔法が使えるの?」

 

 

 

気に入らない、という割には期待と羨望の表情が隠し切れていない

それもそのはず、モモイを始めとしたゲーム開発部はキヴォトスに住まう人間の中でも特に多くの呪文を見ている。

 

バイシオン、ピオリム、スクルト、ギガデイン、ドルマドン、イオグランデ…

それらが自分も使えるようになるかもしれない、というだけでテンションは最高潮になっていた

 

──しかし大賢者の放った言葉は即座にそれを打ち砕く。

 

 

 

『え?いや無理。』

「ゑ」

 

『いやだってそうでしょ。賢者になっただけでいきなり強くなるならみんな賢者目指すし。

そもそもキミあんまり魔法の才能無いし』

「な、な、な!なにそれ!?ここまで期待させておいて!」

 

 

 

うがー!と怒り狂うモモイ、それに対してケラケラと笑いながらまた大賢者は逃げていった

 

あとはキミ《達》の努力次第…そう言い残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽ モモイ は ダーマのさとり を覚えた!




職業システムの無い作品にダーマのさとりブチこんで無双してみたい作者のルルザムートです、ハイ。
というわけで賢者にこそ誰もなれませんでしたがそんなものよりヤバい特技をモモイが覚えました、やったね
今は使い方を知りませんが必ず役に立つ時が来ます、ええ必ず…

それではまた明日…

※予約投稿ミスってて少し時間がズレました、スミマセン
ケツに火をつけたからかちょっと最近ミスが多いですね、反省反省…
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