急に調子が出て久々の4000文字超えです!内容はまぁアレですが。
サブストーリー編 第21話です、お楽しみください
「我を休ませるため?…なら始めからそう言えばいいだろうに」
「おめー!おめーおめー、どの口で言ってんだおめー?言っても休まねーだろうがお前は!」
尾行(?)していた2人を呼び寄せ、彼らと行動を共にし始めたギュメイ。
歯切れの悪いワカモに無機質な質問を繰り返していた結果、とうとうゴレオンの怒りに火がついた。
「いや休んでいるぞ。先のミレニアムの時のような荒事は断っているし、戦闘行為もしていない」
「黙って!寝てろって言ってんだ!」
「夜は寝ているが…」
「ぬぐ!?ぬおお…!このクソボケジジイめぇ…!」
じじい…確かに我はもう若くないが(魔獣体で明確に同じかどうかは疑問が残るが)だからといって言うほど高齢ではないと思うが…
ぎゃいぎゃいとさっきの小鳥に負けない声量で騒ぎ立てるゴレオンを宥めつつ、ユメに連れられ砂漠を歩く
…やがて次の目的地が見えてきた
「あれ、ギュメイ先生?それにユメ先輩、アビドスに戻って来てたんだ。」
「シロコちゃーん、ただいま!」
「久しぶりだな、シロコ。」
アビドス高等学校である。アビドスカジノの件以降全く足を運べていなかったがあの時と変わらぬ様子を見せてくれたシロコに内心安堵した
「ん、久しぶり。知らない人もいるけど…」
「おお、会うのは初めてだな。オレ様はゴレオン!レッドウィンター最強の将軍にして事務局長チェリノ様の右腕だ、よろしくな!」
「狐坂ワカモ。現在はシャーレに所属しています」
「よろしくゴレオンさん。それと──あれ?狐坂ワカモ…?それって七囚人の…まぁ先生がいるなら大丈夫だね。…それにしてもまさか来てくれるとは思わなかった。」
「あれ?モモトークで伝えたはずだけど…」
「? なにも来てないよ」
「そんなはずは──ひぃん、未送信になってる…」
「ん、相変わらずユメ先輩はドジ。でも大丈夫、セリカちゃん以外はみんないるよ」
…うん?
「セリカはいないのか?柴関ラーメンには姿が無かったが」
「あ。それ私も思った。お出かけ中?」
「いや今日はバイト。トリニティの方で別のバイトしてるみたい」
「そうか」
「でもホシノ先輩含めて他のみんなは来てるよ。せっかくだから顔を見せてほしい」
「分かった」
▽▲▽▲▽
対策委員会の会議室…そこにはノノミとアヤネ、そしてつい先日退院したばかりだというホシノがかつてと変わらずアビドスの未来について話し合っており、シロコに連れられる形でギュメイ達も話に加わった
「残り借金は7億4000万…この短時間でどうやって2億──そういえばカジノを襲撃したと言っていたがまさか「強盗はしてないよ、返済に当てたのはアウルさんからの支払いだけ」
「アウルから?」
「はい。さすがはトリニティのお嬢様、と言ったところでしょうか」
「ん、金払いがいいから仕事があればまたやるかも。」
「ひぃん、かわいい後輩がどんどん仕事人みたいになってるよ…」
「やれやれ…」
サージタウス開発費もそうだがゲルニックはこれだけの金銭をどこから捻出しているのだ…
すぐに思いつく資金提供者はティーパーティホストの桐藤ナギサだが…だとすればサージタウスの所有権が彼女ではなくゲルニックだったことに疑問が残る
最初の最初に元手を出したのはナギサであろうが…だめだ、その先が分からん。奴は何をしたんだ…?
「ナナオクヨンセンマン?いったいなにをしたらここまで借金するんだよ?」
「砂漠化対策です、アビドスの学校だけでは手が回らず、その結果対策費のために借金が…」
「なぬ?てことはここは元々砂漠じゃなかったのか!グビアナ砂漠よりひでーぞ!
つーかまともなやり方じゃ無理だろこれ」借金増えるだけだぞ。
「分かっています。ですのでアウルさんの時みたいな見返りの大きい大仕事が必要なんです。他にも頼みたい仕事があるとおっしゃっていたのでそれに期待したいですが…」
…ゲルニック、まだシロコ達になにかさせる気なのか?
奴とて先の無い行動はとらないはず。代理人を介していないならまだ無茶な仕事はさせないと思うが…
なんとかゲルニックの欲望を読み取ろうと思考を回すギュメイ。
それとは対照的に、そもそもキヴォトスにもう1人のかつての仲間が来ていることすら知らないゴレオンは当たり前のように会議を進めていく
「いやだから、そりゃ借金を返すための手段だろ?返した後砂漠をどうすんだ、カネだけに頼ったままじゃまた借金することになるぞ。」
「ん…!」
「た、確かに…」
「みんな借金を返すことに夢中になりすぎてそこは考えてませんでした…」
「アウルってやつの仕事をアテにするのはいいとして、その後のことを話しあった方がいいんじゃねーか?なーギュメイ」
「む?あ、ああそうだな…」
一旦思考を切り、会議へと戻る
アテにはしない方がいいだろうが返した後の計画を考えるのも大切なことだ。
ガナンの時からそうだがゴレオンは時々、妙に核をついた発言をする時がある。…もしや愚者のフリをした──
「とまぁ真面目なハナシはこれくらいでいいだろ?コイバナしよーぜコイバナ!」
「「「「「「!?」」」」」」ずこっ
・・・撤回だ。ゴレオンはゴレオンだな…
「ちょっと、今は会議の「とゆーわけでまずはオレから!オレはこのアビドス砂漠で女神と運命の出会いをしたんだぜ!」
言葉でも体術でも変わらぬ突進力で強引に話題をねじ曲げるゴレオン。
気分の良い清々しさであるがここまで来ると…というかなぜ恋の話なんだ…?
「運命の相手はトリニティの聖園ミカちゃんだ!彼女が成人式を迎えたらオレは彼女にプロポーズするぜ!」
「・・・・・そうか、気の毒にな」
「うん?気の毒ってどういう意味だ?このゴレオン様がフられるとでも?」
「お前を、気に病んだわけでは、ない」
ギュメイ含めてドン引きする一同。しかしそのあまりの強烈さに流され、砂漠化対策のための会議はなぜか恋の話へとすり替わっていった
「ヨシ!じゃ次ギュメイな!」
「お前おかしくなったのか…?」
「うるせーな、これがオレ様なんだよ
いいから話せ、男なら好きな女性のタイプぐらいあるだろ」
「やれやれ…」
そんなものは無いとベクセリアの時代からあれほど言い続けているのに──ん…?
「・・・」「・・・」「・・・」じーっ
「・・・」「・・・」「・・・」じーっ
──いつの間にか、その場にいる生徒全員の視線が自分に集中していることに気付く。
そこまで期待できるような話題では無いと思うが…
「ほら答えろって、どっち向いても美女だらけじゃねーか。【このコが大人になったらケッコンしたい】って思える奴はいるだろ」
「我にそんな願望は…」
「往生際悪い奴だな、どんな人間だって一緒に過ごしたい相手くらいいるもんだ。言え!」
「・・・」
敵と戦うことよりもずっと難しい問題を突きつけられ、頭を抱える
我に結婚願望は無い、だが──
「………我は本当に戦い以外を知らぬ。共に過ごしたいと思う相手はいるにはいるがこれがお前のいう恋路かどうかは分からんぞ」
「なんだいるじゃねーか、よしすぐ教えろ!恋かどうかはオレ様が判断してやる!」
ギュメイとゴレオン以外誰1人声を発さず、今か今かと次の言葉を待っている
ワカモ、ホシノ、ユメ、シロコ、ノノミ、アヤネ…
ワカモの以外の好意についてギュメイは認識していなかったものの、みな彼のことを好いていた故に【もし自分だったら】と淡い希望の眼差しを向けていた
…やがてギュメイの口から出た名前は──
「ユメだな」
「へ?ほんと!?」
「ああ」
「やったー!えへへ、うれしいな!」
──あっさりと自然に、1人の生徒の名を呼んだ
呼ばれた生徒であるユメは当然大喜びしたものの、彼女以外の5人にとっては面白くない
「これでいいか?ならば話は ぶんっ バシッ
──いったい、なんなんだ」
真上から振り下ろされた拳骨を鞘で打ち払いなつつゴレオンから距離をとる
本当になにがしたいのだゴレオンは…?
「バカヤロー!!理由言え理由!見ろ!みんな気になってるぞ!」
「ゴレオン、それはお前の勘違いだ。そんなこと誰も気にならな「言うべき。」
えっ…
「ん、言うべき。先生にはその責任がある。」
「気になりますね」
「うへぇ、おじさんは別に?別にね、うん。」
「えと、参考までに…」
「差し支えなければ教えていただきたいです、あなた様」
ユメを除く生徒達から【言え】と言わんばかりの圧を受けてたじろぐギュメイ。
結局なぜ言わなければならないか分からないまま理由を話すこととなった
「………そうだな、一言で言って安心できないから、だろうか」
「・・・あん?」
話す理由が見えないことでなぜここまで詰められているのか分からないが隠す理由も特にない、これで満足するというのなら話すべきかもしれんな
「ユメは初めて出会った時から確かに強くなったが不器用なところは変わっていない
シャーレの中で遭難したり、3日連続で砂糖と塩を間違えたり…」
「えっ。あ、えーとあれはね…」
「・・・ん?」
「うへぇ?」
「何もない場所で転んだり、銃を持っても肝心の弾丸を忘れてきたり、ゲヘナ行きの電車と間違えてトリニティに行ったり…」
…こうして並べると多いな
「うん、よし、分かった。もう黙ってろギュメイお前。」
「む。さっきは話せと言っていたのに今度は何故だ」
「そりゃお前アレだよ」
「アレでは分からんだろう…」
後からまた話せと言われても困る、残らず伝えておこう
「要するにユメが放っておけん。目を離した隙に転んだり、電柱にぶつかったりするのではと思うと心配でな。これが共に過ごしたい理由だ」
「あー…」「あー…」「あー…」
「あー…」「あー…」「ひぃん…」
みな渋い顔をしているものの、納得はしてくれたらしい。これで丸く収まって
「ギュメイ。やっぱりお前サイテーだ」
「っ?訳が分からん、いったいどういう意味だ」
「だまってろやボクネンチンめ!」
「・・・」
…それを言うなら朴念仁では?
その後は話の終わりまでゴレオンから冷ややかな目を向けられ続けていたギュメイだったが結局理由が分からず、話題の振り先は生徒達に以降した。
全員遠回しな表現を使う中、ワカモとシロコだけは直球表現をしたために激突が発生。
ギュメイが2人を諌めたため校舎が吹き飛ぶことは無かったがその様子を見ていたゴレオンは地鳴りのようなため息を吐き出すのだった…
ギュメイ自身は全く興味無さそうだけど第一将という軍のトップであった以上引く手は多かったと思っている作者のルルザムートです、ハイ。
恋愛系が絡んだ話を書くのはこれがほぼ初めてなんですがへんなところ無かったかな…?
あと最近ゴレオン書いてて思ったんですが彼の性格が某呪術漫画のブギウギさんに近くなってきているような気がする…
まぁIQはダントツで差が出てますし、戦い方も武力一辺と搦手多彩で全然違いますが女性に一途なゴリラってのがね?
それではまた明日…