ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

165 / 165
ここからカルバノグ編、本格スタートしていきます
初めはもちろんRabbit小隊の行うデモの鎮圧ですがブルアカ本編と違い、ギュメイは全くの別件で訪れているので連邦生徒会の紹介状などはありませんが果たして…?

カルバノグ編 第2話です、お楽しみください…


別件

時刻は午前10時…ワカモを正式にシャーレ所属生徒とするため、ヴァルキューレ事務局を訪れたギュメイ。

 

 

 

レッドウィンターにてアケミと並び、グレイナルと竜戦士からキヴォトスを守る活躍を見せた彼女ではあるがそれで脱獄囚の肩書きが消えることはない…

 

故に現シャーレのNo.1とNo.2であるギュメイとユメの2人でヴァルキューレ公安局長である尾刃カンナの元を訪れ、ワカモがシャーレ所属となることを認めてもらえるよう交渉しに来たというわけだ

 

無論、シャーレの権限はおよそヴァルキューレよりも上だ。先生であるギュメイが命令すればカンナとの交渉の余地などなく申請は通る。…が、そこはギュメイ自身の性格故に筋を通すという意味も込めてここに来ている

 

 

 

──しかしどうやら交渉の席がまだできていないらしい

 

 

 

「こんにちは!シャーレ所属のアビドス生徒、梔子ユメです!」

「連邦捜査部シャーレから来たギュメイだ。

と、挨拶をしている場合でも無さそうだな、何があった?」

 

 

 

森…というほど深くは無いがそれでも視界が遮られる林の向こうからは多数の爆発音や悲鳴が響き渡っており、明らかに普通ではない。

リンに聞いても【こちらで対処します】の一点張りで詳細を教えてはくれなかったが…

 

 

 

「ええ、初めましてユメさん

そして…こうして直接お会いするのは初めてですねギュメイ先生。改めて…ヴァルキューレ公安局長の尾刃カンナです。

実はSRT特殊学園の生徒たちがこの公園を占拠してデモを行っており…」

 

「デモ?…なんだ、その生徒たちもデモが趣味なのか?」

「え?いえ、デモが趣味なわけないでしょう…彼女たちはSRT特殊学園の閉鎖が認められずこのような行為を…」

「・・・普通そうだな…ああすまない、忘れてくれ」

 

 

 

脳裏に浮かんでいたレッドウィンター生の姿がかき消え、誤魔化すように状況を再度聞き出す

 

 

 

「数は?」

「デモを行っているのは4人、しかしSRTの最先端兵器を大量に持ち込んでいるせいで鎮圧部隊が彼女たちの元に辿り着けない状態です」

 

「生徒の素性は分かっているのか?」

「はい。相手はRabbit小隊…構成員は月雪ミヤコ、空井サキ、風倉モエ、霞沢ミユ、学園は閉鎖されましたがいずれも特殊学園に相応しい実力者であることは苦戦具合からも明らかですね」

 

 

 

Rabbit小隊…以前カジノ調査の時に相手をしたFOX小隊とは別の部隊だが練度の差はそこまで無さそうだ

それにあの時は互いになんの備えも無い真っ向勝負から始まったが今回は違う

 

 

 

「……………」

 

 

 

次々と逃げ帰ってくるヴァルキューレの部隊を見れば公園内に敷かれた防衛線がいかに苛烈なものかよく分かる。

 

我はRabbit小隊のことを知らぬがFOX小隊のように戦闘訓練を積んだ部隊が本気で立て篭もると決めているのならこれを崩すのは容易ではない、我とて1人でこれを相手にすれば無事ではいられないだろう

 

 

 

1人なら、な

 

 

 

「…カンナ、勝手で悪いがデモ鎮圧の指揮権をシャーレに譲ってほしい」

「分かりました。展開中の部隊は全て外に出しますので…どうかお願いします」

 

 

 

だろうな、そうすんなりと指揮権を譲渡するとは思って──っ??

 

多少の摩擦を予想していたがあっさりとカンナはこちらの提案を受諾し、公園内の部隊を撤退させてゆく

 

いや助かりはするが…

 

 

 

「頼んでおいて言うのもおかしな話だがいいのか?こんなにあっさりと」

「…情けない話ですが我々だけで続けても鎮圧はできません。ならば私ができるのはこれ以上部隊に被害を出させないことだけです

ギュメイ先生、お願いできますか?」

 

 

 

そう言ってこちらに頭を下げるカンナ。表情も声色も特に変化は見られないが握り込まれた拳にはほんの僅かに震えが見えた

 

…そうだ、治安維持組織が力不足で外部の力に頼るなど沽券に関わることだ。連邦生徒会の紹介状でもあれば別だっただろうが…

 

──その上でカンナは組織の権威や己の立場より先に治安を守ることを選んだ。…強いリーダーだ、ヒナやリオに初めて会った時もそうだが時々彼女たちが子供であることを忘れそうになる

 

 

 

「任せろ、この状況では例の件の話し合いどころではないからな。…ユメ!ワカモ!」

「ふぁい!」

「お呼びですか先生」

 

 

 

声に呼応し、まるで暗者のように降り立ったワカモ。騒ぎにならないようある程度の変装していたはずの彼女だったが荒事の気配を感じ取ったのか誰もが知る七囚人としての装いに戻っている

 

 

 

「狐坂、ワカモ…」

「お久しぶりですね、カンナ局長」

 

 

 

ワカモとカンナ、2人の間には当然緊張が走る。何せこれまで散々戦ってきた相手だ、強張るのも無理はない

 

──が、その緊張した空間を壊すかの如くなぜかドーナツを頬張っているユメが駆け寄ってきた

 

 

 

「…ユメ、食べるなとは言わないがせめて目の前のことが終わってから食べろ」

「ふぁふ、もぐ、ごめんなひゃい、生活安全局ってところの子が分けてくれてつい…」

 

 

 

その光景を見て何故かカンナが嘆くように顔を手で覆っていたが今は気にしている場合では無い

 

 

 

「状況の説明は必要か?」

「大丈夫だよ!」

「既に把握しています」

 

「ならいい。今から公園に入ってRabbit小隊を無力化し捕縛、デモを鎮圧する。

相手は訓練を積んだエリート、それが徹底的に守りを固めている以上一筋縄ではいかんだろう

…悪いが力を貸してほしい」

 

「分かった!」

「喜んで。」

 

 

 

────よし

 

 

 

「行くぞ!!」




こう、カンナの耳に指をズボ!!としてみたい作者のルルザムートです、ハイ。
というわけで始まりましたカルバノグ。ブルアカ本編では生活安全局の生徒を指揮し、搦め手を使ってどうにかしていましたがギュメイにそんなことできません、ので真っ向勝負になります。さてさて…

それではまた明日…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ブルーアーカイブ 透き通る青春よ永遠なれ(作者:Jon.Do)(原作:ブルーアーカイブ)

「へーえ、イマドキ女子のトレンドって銃だの爆弾だのでドンパチすることなんだあ……ってそんなことあってたまっかァァァァァ!?!?何処の修羅の国だよココはァァァァァ!?!?」▼銃火器が彼女達のアクセサリー、硝煙の匂いが香水も同然。そんな歪な巨大学園都市「キヴォトス」に坂田銀時は迷い込む。▼少女達の青春を濁らせる不条理な運命をぶち壊すため。笑いあり涙あり恋愛あり!…


総合評価:1318/評価:8.95/連載:66話/更新日時:2026年07月24日(金) 21:03 小説情報

銃弾が飛び交う学園都市?!んでもって銃の耐性なし?!・・・やってやろうじゃねえかこの野郎!!(作者:オーバジン)(原作:ブルーアーカイブ)

突如としてキヴォトスに来てしまった何も知らない無知無知な男子高校生!ブルーアーカイブをやったことない?!噓だろ!マジかよ!▼何とかお情け程度であった特殊能力を活かして生き残れ!銃弾一発が致命傷だゾ!▼そんな男子高校生が歩むキヴォトスでの笑いあり、涙あり、曇らせあり、恋愛あり、シリアスありの、青春物語です。良ければどうぞ見ていってください。


総合評価:1599/評価:6.53/連載:104話/更新日時:2026年10月01日(木) 00:35 小説情報

ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを(作者:エンター・■■■■)(原作:ブルーアーカイブ)

▼目が覚めたらエンターになっていた。▼デカグラマトンに作られたらしい▼ならばどうする?▼ロールプレイするしかないっしょ!!!!▼そんなお話。▼ ▼guruukuluさんが三次創作を作ってくれました!!▼https://syosetu.org/novel/413444▼『Bonjour、ブルーアーカイブ』▼感謝ぁ⋯⋯!圧倒的感謝ぁ⋯⋯!


総合評価:6075/評価:8.83/連載:84話/更新日時:2026年09月21日(月) 12:09 小説情報

Blue Sky Archive(作者:subnautica)(原作:ブルーアーカイブ)

アトラスの導きで銀河を再編した一人のトラベラー”コースト”▼役目を果たした後は自由気ままに宇宙を飛び回っていた。▼一人銀河を渡り歩くコーストは、偶然にもキヴォトスの存在する惑星Earthを発見する。▼好奇心に駆られ降り立った砂漠で彼が見つけたのは、倒れ伏す一人の生徒だった。▼砂漠の高校、アビドスの生徒たちと共に、コーストはキヴォトスの様々な問題へとかかわって…


総合評価:855/評価:8.72/連載:64話/更新日時:2026年09月29日(火) 16:59 小説情報

新人先生はネタバレ生徒しか引けない(作者:KuRoNia)(原作:ブルーアーカイブ)

シャーレに着任したばかりの先生が、シッテムの箱で見つけた『募集』機能。▼それは、シャーレに入部届を出している生徒をランダムで呼び出す、いわゆるガチャのようなものだった。▼軽い気持ちで初回募集を行った先生の前に現れたのは、臨戦状態のホシノと黒いドレス姿のシロコ。▼だが先生は、まだアビドスにも行っていない完全な新人先生だった。▼「うへ……最序盤じゃん」▼「ん、ネ…


総合評価:14718/評価:8.91/連載:96話/更新日時:2026年09月30日(水) 00:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>