組織という大地がしっかりしていて、戦う相手が定まっているのなら間違いなくブルアカ本編先生より良いハズなんですがSRTはそうではないので…
カルバノグ編 第3話です、お楽しみください
「ミユから報告〜ヴァルキューレの部隊がひとつ残らず撤退したって〜」
「ホントか?よし!」
かなりしつこかったがどうやら諦めたらしい、やったぞ!
「喜ぶのは早いですよサキ、そもそも目的はこの戦闘を通じて有利な交渉の席につくことです。むしろここからが…」
「うるさい!そんなことは分かっている!」
「・・・というかホントに諦めたのかな?向こうの指揮はあの狂犬、尾刃カンナがとってるって話じゃん?それにしては軽すぎるような…お、またミユからだ。もしもーし?」
勝利を掴んだと確信し、頬が緩ませるサキ。もちろんミヤコの言う通りここからが問題なのだがそれでもここまで来たら閉鎖の撤回をさせるのもそう遠くないという確信が彼女にはあった
が。しかし
「うん、うん?えっ?マジで?なんかの見間違いじゃない?」
「モエ?どうしました?」
「・・・なんか災厄の狐がここ目掛けて向かって来てるって。」
「はぁ!?くそっ、こんな時に!なんて「それと、多分シャーレの先生と一緒に。」
「え」「は?」
なんてタイミングで邪魔をするんだ、と悪態をつくより先に更なる問題が発生した。
シャーレの先生と言えば銃もヘイローも持たず刃物一本でカイザーPMCやゲヘナ風紀委員会と渡り合ったと言う男…そんな奴がなぜこんなところに?
「本当にシャーレがここに?」
「猫の獣人、刀、シャーレの制服と身分証…ミユが見たのがただのそっくりさんでなければ聞いてた通りの人相だね、どーする?」
「どうするもこうするも無いだろう」
…参戦してきた意図は分からないがやることは変わらない、邪魔をすると言うのならヴァルキューレと同じ目に遭ってもらおう
「ここでやって来たということはヴァルキューレが連邦生徒会に泣きついて呼び寄せたんだろう。むしろチャンスだ!
シャーレは元より七囚人の手まで借りて負けたら今度こそ奴らはなんの言い訳もできない!
爆薬、弾薬、全部使い切ったって構わない、奴らを叩き潰すんだ!!」
「くひひ、いいねいいね!派手に行こう!」
▽▲▽▲▽
「そこ、地雷です」
「【マヒャド斬り】。…よし、次は──止まれ!」
地雷を凍らせつつ叩き斬った一太刀をそのまま背後まで振り抜き、飛んできた弾丸を叩き落とす
「ありがとうございますあなた様──っ!前方、ドローン来ます!」
『ワカモさんはトラップの警戒を続けて!ギュメイ先生は背後に氷で壁を作りながらドローンをお願い!』
「ああ」
先導してくれるワカモのおかげで罠の類いは軒並み起動前に無力化できる。
秩序側と戦い続けて来た彼女にとって罠に対する察知能力は我より上だ。
更にそこへゲルニック譲りの指揮を持つユメが遠隔で指示をしてくれている。
しかし──
「いったいどこから撃っている…?」
公園内のあちこちに仕掛けられた罠や大量に向かってくるドローンよりも、時折我やワカモを狙ってくる狙撃の方が厄介だ。
銃声や弾丸が風を切る音を頼りにとりあえず叩き落とせはするが常に警戒しなければならない関係上、殆ど前に進めていない…
位置を特定しようにもまるで気配がなく、弾が飛んできた方向に意識を集中させてもなんの手応えも無いのだ
無心を使うか?いや、あれは生物の気配には敏感になれるが罠やドローンに対しては無力だ、ここでは使えない
………流石にこれに狙われたままFOX小隊のような相手と戦うのは厳しいな
「まったく、目障りですね…!」
「ユメ、どう思う?多少無理してでもあの狙撃手を探し出して無力化するか?」
『・・・多分、あれは無理やりやっても近付けるような相手じゃないよ、こっちも狙撃っていう同じ舞台に立たないと』
「ならばどうする?」
銃と弓という違いはあるが位置不明の場所から正確にこちらを狙ってくる狙撃兵の脅威は戦場で嫌と言うほど思い知っている、無視する選択肢は取れない
『私も公園に入るよ。指揮はできなくなるけど…でもトラップとドローンの数から見てRabbit小隊は正面切っての戦いはそこまで得意じゃないと思う。
もちろん弱いってことはないだろうけどホシノちゃんやヒナちゃんみたいにとんでもなく強い子はいないはず…
狙撃手は私がなんとかするから2人はさっきまでみたいにトラップに注意しながら予測地点まで進んで!きっとそこに他のRabbit小隊が集まってるはずだよ!』
「しかし──いや分かった」
狙撃手としてのユメはまだレッドウィンターで竜戦士に対して見せた一戦しか知らないがここまで言い切るのなら自信があるのだろう
ならば我はそれを信じるまで。
「狙撃兵はユメに任せる。行くぞワカモ」
「は…」
▽▲▽▲▽
「またまた報告〜シャーレの先生と七囚人に加えて新しい生徒が1人参戦してきたって
装備見るに多分狙撃手っぽい?」
「装備が見えるレベルで姿を晒してる時点で大したヤツじゃないだろう
そっちは無視してシャーレの先生と七囚人を片付けに行くぞ」
「打って出るつもりですか?」
「ああ。アレが本物のシャーレの先生なら遅かれ早かれ必ずここに来る。近距離戦に持ち込まれたらいくら私たちでもタダじゃ済まない
ならトラップとミユの狙撃で足が鈍っている今こっちから仕掛けて叩きのめしてやるんだ」行くぞ
サキの判断はおよそ間違っていない、彼女たちはギュメイがFOX小隊と戦った事実を知らなかったがキヴォトス基準で考えれば丸腰同然の装備でカイザーPMCやゲヘナ風紀委員会を単独で相手取った人間がこちらを狙っているのだ。
ならば退路の無いこちらにとってとことん有利な場所で迎え撃つのが上策である。
「…!止まってください」
「もう目視したのか?思ったより接近が早かったな…おいモエ、さっきの通りだ、派手にやれ」
『全部?』
「全部だ。後を考えず撃ちまくれ!」
『くひひ、おっけー!』
想定より早い会敵となったがそれでもシャーレの先生と七囚人はトラップとミユの狙撃への対処で速度が出ていない。やるならここだ。
通信機から響くややハイテンションとなったモエの掛け声と共に彼らの真上から無数の爆弾が投下、2人の姿を爆風が包む。
「サキ、突撃準備を。シャーレの先生がこれで終わるとは思えません」
「同感だな、徹底的に潰させてもらおう。…聞いたなミユ?奴らが退き出したら背中を狙え」
まず奴らはこの爆風とトラップから逃れるために来た道をまっすぐ逃げ帰るはずだ。それに合わせてミユに狙撃させ、私とミヤコで左右から挟み込めば撃破できる。
…そう思ったのが間違いだった
「…おいミユ?」
応答が無──
【疾風突き】
「っ!!?な…!」
目でも追えない速度で爆撃地から飛び出して来た剣士は予想に反し、逃げるどころか真っ直ぐこちらに突進。持っていた銃を串刺しにし、勢いのままに銃だけを斬り刻むと今度はそのままミヤコの方へ──
「っこの…!くそっ、なんだこれは!?」
すぐさま予備の銃を抜きとり剣士の背中に向けて発砲するも寸前出現した氷の壁に阻まれて届かない
氷塊越しに見えたのは自分と同じく銃だけをバラバラに斬り刻まれて無力化されかけているミヤコが──
──ふざけるな
「舐めるなっ!」
武器だけを狙った攻撃、明らかに手加減されている。冗談じゃない、銃もヘイローも持たないやつにコケにされてたまるか!
余っていた手榴弾で氷の壁を吹き飛ばし、再び発砲。今度は氷で防がれることは無かったが代わりに現れた斬撃の嵐に25発のライフル弾は残らず叩き落とされた
氷塊の時点で意味不明だったが今のはなんだ…?刃物で弾丸を…!?
ミヤコも予備の銃を持ち直したらしく、2人で前後から撃ちまくるがやはり1発も当たらない。弾道はもれなく彼に向かっていっているがひとつ残らず叩き落とされている
こんな、バカなことが──
がしっ
!!?
瞬きする前は確かにミヤコの目の前に立ちはだかっていた剣士が、その瞬きの瞬間私の腕を掴んでいた
目の錯覚?常軌を逸した速度?答えは出ない、訳の分からないまま投げ飛ばされた先は──
「っ!?モエ!爆撃中止だ!今すぐやめ──のわあああああっ!!?」
連絡が届こうが届くまいがすでに全ての弾薬を使い切って爆撃していたモエにそれを止める術は無い
ギュメイとワカモを狙って落とされた爆発の嵐の中へとサキは投げ込まれてしまった
▽▲▽▲▽
『サキっ!!』
『お前もよそ見をすべきではない』
「あっらー…」
サキの爆撃中止の指示がギリギリ聞こえ、偵察用のドローンで爆撃地の様子を見てみれば…
「・・・反則じゃない?アレ。」
サキは爆撃地に放り込まれて気絶、ミヤコはほぼ全ての武装をバラバラにされた上で刃物を突きつけられて無力化されてしまっている。
なぜかミユの援護も途絶えちゃったみたいだし──あれ?
「そういえば七囚人がどこにも「動くな」
ぴと、と首筋に突きつけられた短刀と背後から聞こえる恐ろしく低い声。
あはは、いつの間に…
「シャーレはともかく、よりによって七囚人の手を借りるなんてヴァルキューレも落ちるとこまで落ちたのかい?」
「あなたの感想はどうでもいい、今すぐ全てのドローンとトラップの制御を放棄して投降しなさい。わたくしは…ギュメイ先生のように優しくはありません」
「知ってるよ、災厄の狐の話はよく聞いてたからね。…分かった!分かったよ、降参する!だからここの装備とかは壊さないでほしいな?」
「それはあなたのお仲間次第ですね」
「………はー、まったく…」
ミユがユメに、ミヤコとサキがギュメイに、そしてモエがワカモに無力化されたことでRabbit小隊は壊滅。
ヴァルキューレの戦力をほぼ全滅させかけた彼女たちのデモ活動はシャーレ参戦によりあっさりと鎮圧されたのだった…
3ヶ月空いたのに覚えててくれた上、感想送って来てくださった方が2人もいて驚いてる作者のルルザムートです、ハイ。
まさか再開して2日目で反応があるとは思わないヨ、テンションも上がってたくさん書けております
…で、ドラクエ世界の成人年齢についての話が出たのでここで書かせていただきますとぶっちゃけ作者はドラクエ世界の成人年齢が16〜だったのを知りませんでした(ゴメンナサイ)
作者のやるドラクエに偏りがあるのもありますが明確に年齢描写がされたドラクエをドラクエ6最初の村のランドとターニアの会話くらいしか知らず…しかし言われてみればあの年齢で【結婚は別に早くない】とも言っていたので世界観の説明ははんなりされていたとも言えます、勉強不足ですねこれは…
…とまぁ色々書きましたが作者の中の成人年齢はドラクエ基準ではなく、普通に20歳とさせていただきます
これ反映したら過去回想の少年ガナサダイが10歳で全盛期ギュメイを倒したことになって面白そうではあるんですがここまで来て修正するとなると何かしらボロが出そうで…
しかし情報は助かりました、ありがとうございます
それではまた明日…