それらを意欲に変えて書いているもののストックが無くなる方が早い…
対策委員会編第14話です、お楽しみください
「…ん?なんだあいつらは?」
「どうした──あ、あっ!あいつらは!」
「警報を鳴ら ザンッ
騒ぎ立てようとした傭兵の1人を斬り飛ばす
「ギュメイ先生〜、まだシロコちゃん達が来てないよー」
「構わんすぐに来る。…行くぞホシノ、指揮系統が機能する前に」
「うん。…やっちゃおうか」
「やれやれ、まったく血の気の多い方々ですねぇ。ワタクシの合図を待てと言ったのに…
──ティーパーティホスト、桐藤ナギサに代わり鳥山アウルが各隊に通達。
ゲヘナ風紀委員会と協力し南口前へ前進。中の兵隊が溢れ出てくる前に包囲網を組みなさい
…ではゲヘナの方々もお願いします」
『トリニティが我々に指図しないでください
我々とあなた方は互いに同列…命令される筋合いはありません』
「ええ、ですから『お願い』です。…馬鹿と横乳を丸出しにしてキャンキャン吠える前に仕事をなさいな」
『〜〜〜!!!』ギャーギャー
ホッホ、能力はあるのに性格が悲惨…揶揄い甲斐のある良いおバカさんで大変好感が持てますねぇ
さぁ、さっさと片付けてくださいね?
──ギュメイ将軍。
「『しんくう斬り』!『マヒャド斬り』!『さみ…だれっ…斬り』!!!」
後先考えずPMCの群れに剣技を連発。吹き飛ばし、叩き割り、乱れ斬る
当然凄まじい速度で体力を失っていくが今回は速さが勝負。カイザー理事を始めとした指揮官級が前線に出てくる前にこれらを敗走させる必要がある
そしてホシノもそれは承知だ
「………」チャキッ
ドンドンッ、ジャコッ、ドンドンッ、ジャキッ、ドンドンドン
「く、くそっ!取り囲め!周囲から──ギャッ!」
「回り込めねぇ!もっと増援を呼べ!」
「む…」
想定以上に兵士が多い…いくら我とホシノとはいえ中央まで体力が持つかどうか…
「うへぇ、こいつら最後の勝負に出てるねぇ
ギュメイ先生、多分カイザーPMCはここにいる奴らで全部だよ」
「厄介だな…」
兵隊の数は軍の強さ、兵器や戦術もそうだが数というのは何よりもわかりやすい軍の指標だ
兵隊達があまり逃げようとしないのも数による安心感から…
我とホシノだけでこれを敗走させるのは少々厳しい、後ろのシロコ達を呼ぶか?いや呼んでいる時間は無い
どうすれば…
ピリリリッ
『ギュメイ先生!電話です!』
「今取らなくては駄目か?掛け直すと言っておけ」
『し、しかし相手は──』
「っ?…スピーカーにして繋げろ!」
ザザッ
『もしもし先生かしら』
その声…
「陸八魔アル?」
『ええ、少し遅れたけど参戦するわ!
…ただこっち側に何故か風紀委員長がいるから少し遠回りして行くわね』
「それじゃ間に合わない!そのまま東口から──あ。」
横から口を挟むホシノだったが何かに気付いたらしい
「今すぐヒナちゃんと交代して!役割は聞けば分か「いい加減にしろ対策委員会…!シャーレ!」
「「!!」」
話ながらも切り進んでいた2人だったが聞き覚えのある声に足を止められた
「カイザー理事…!?なんだ、その兵器は…?」
「【ゴリアテ】…!」
やたら大きな2足歩行兵器に搭乗し、理事長自ら立ち塞がった!
「ずっと目障りだった…我がカイザーの目的において唯一の障害、対策委員会!
そしてそればかりかシャーレという部外者まで介入しおって…!」
「部外者なのはそっちでしょ、連邦捜査部シャーレは私たち生徒のために「黙れっ!!貴様らのせいでカイザーPMCの信用はガタ落ち、私も敗戦の責任を取らされもう後が無い…
ギュメイ、小鳥遊ホシノ…
貴様らだけは道連れにして── ガガガガッ!
知ったことかと言わんばかりに降り注ぐ紫の雨
この銃弾は…
「今よ、ギュメイ先生」
「うむ」
二足歩行兵器ゴリアテ…さぞ恐ろしい兵器なのだろうが有人仕様にしたことが仇となったな
予測しなかった攻撃に狼狽えるカイザー理事、その彼が乗るゴリアテへ一気に距離を詰める
「おのれおのれおのれぇっ!ギュメイっ!!!」
我に帰ったカイザー理事がゴリアテ両腕に取り付けられたガトリング砲を起動させるが──
「遅い!」ドンッ
すぐさまホシノが腕ごと吹き飛ばす
「充分だ、後は任せろ」
無防備になったゴリアテまでの距離、およそ3歩半。
この世界に来て初めて戦車を斬った時と同じように斬るべき場所、通すべき太刀筋、振り下ろした後の光景を予知のように視る
右手を添え、動けない的に向けて、魔神の如く斬り掛かり、
「────『魔神斬り』」
ゴリアテを両断した。
「り、りじちょ…」
「────まだ続けるか?傭兵共」
爆散するゴリアテをバッグに睨みを効かせたギュメイとホシノの姿は傭兵にとってはまさに悪魔の再来とも呼べる恐ろしいものだった
さらにここで事実として残るのは…
「も、もうダメだ!逃げろ!」
「退却!退却だ!」
「くそっ!くそっ!くそっ!」
切り札であったゴリアテと司令塔であるカイザー理事の喪失。全ての士気の支えを失った兵士達はギュメイ、ホシノ、ヒナ、3人の猛攻の前になす術無く敗走を開始した
もちろん3人が見逃すはずもなく──
「ギュメイ先生!」
「予定通り南口まで押し流す!2人は左右から削って敗走軍が散らないように追い込め!
中央は我が斬り進む!」
「おっけー!じゃ私は右、ヒナちゃんは左ね!」
「分かったわ」
異常な光景である。外のティーパーティ・風紀委員会合同軍と比べても大した差はない程カイザーPMCの兵力は大多数が残っていた
しかし一度ギュメイとホシノというたった2人にこっ酷く負けた兵士達にとって、その2人がまた攻めてきたという事実は彼らの士気を大きく下げた
加えて空崎ヒナという新戦力の参戦、ギュメイ達と遜色ない戦闘力を見せる彼女の存在は、それまで唯一士気の支えになっていた数の差という事実さえひっくり返し、敗戦させた
カイザーPMCは今、たった3人の包囲網によって敗走の真っ只中にいたのである
そしてこれを助長させる存在がもう1つ──
「ふむ、上手くやったようですねぇ
………私です、ええ。軽く彼らの背を押してあげなさい」
『はっ!』
「ッコホン………やばい!東口からゲヘナ風紀委員会が来てるぞ!!」
「なっ、なに!?」
「俺たちを包囲する気だ!」
「西口からトリニティ生徒達が押し寄せて来る!奴ら東と西で俺たちを挟み撃ちにする気だ!」
「全部シャーレの先生の作戦だったんだ!このままじゃ全滅するぞ!南口に走れ!」
「南口に行くんだ!あそこはまだ包囲が敷かれてない!」
「南口に!」「南口へ!」「南を目指せ!!」
『これは…』
「始まりますよ横乳行政官、せいぜい役に立ってくださいね」
『〜〜〜!!』ギャーギャー
アウルが独断で送り込んでいたスパイの存在である。アウルはアビドス自治区内でカイザーPMCと対策委員会が激突した時すでに内通者を忍び込ませており、カイザーPMCの壊滅及び梔子ユメの居場所を突き止めるため動いていたのである
「後者は無駄になりましたがまぁ良いでしょう
…では」
「やった!外に出たぞ!あいつらが来る前、に…?」
バッ…
攻撃開始を知らせる手信号を高く掲げ──
「蹂躙、始めましょうか」
軍師は呟いた
「中央部を突破したぞ、あとはただ押し込むだけだ!…ここはもういいからホシノは戻れ、シロコ達と合流しろ」
中央部を通り過ぎ、左右からの圧力が要らなくなった一本道にて、隣を走るホシノに戻るよう促す
「え、でも」
「あとは我とヒナで充分だ。…仲間を迎えに行ってやれ」
「──うん、ありがとう」
ホシノはUターンしシロコ達の元へ
アロナを介して教えてくれたが後ろのシロコ達は逃げ損ねたカイザー理事長を捕まえたらしく、ユメの正確な所在を吐かせるべく締め上げているらしい
さて、あとは
「ギュメイ先生、あなたも戻って」
「ヒナ?だが敗残兵とはいえ1人では…」
「今もう1人来たから大丈夫よ」
なに?
ドズンッ
「やっほーシャーレの先生、暇になったから来ちゃった!」
「お前は…聖園ミカ…だったか?」
「そうだよ!出口の見張りしかやってなくて消化不良だからさ、ギュメイ先生も行っていいよ⭐︎」
………
「…感謝する」
「うんうん。…側にいるのがゲヘナじゃなかったら言うこと無しなんだけどなぁ」
不満?を漏らすミカを背に我もホシノ達の元へ
今行くぞ、ユメ
7月から始まる地獄の仕事ラッシュに怯える作者のルルザムートです、ハイ。
というわけでいよいよ大詰め、カイザーPMCを完全に破壊しユメの元へ
そして…対策委員会編は次回が最終回となります
もちろんこれまで何度か書いた通り2章分も執筆してはいますがとても書き切れないので2章分全てを書き切るまでは勝手ながらお休みさせていただきます
それではまた明日…