とりあえず19時には投稿できましたが閃きと執筆に速度が出ない…
カルバノグ編 第13話です、お楽しみください…
「………事情は分かった。カンナ、生徒達を引かせろ。いくらなんでも強行が過ぎる」
「再開発は決定事項です、いくらギュメイ先生の言う事でも…」
「なぜそこまで焦る?お前と顔合わせをしたのは最近だが少なくともまとまった証拠も無しに強行策に出る生徒でないのは分かっていたつもりだったが。」
「っ……分かりました、ギュメイ先生には借りがありますのでここは退きます
ですがガンベクセンさん、いつまでもこのままというわけにはいきません。
ざっくり計算しても今月末までです、それ以降公園に残っているようでしたらこちらも武力行使を行わざるおえません」
「うん、それでいいよ。そうなる前に手を打つから。時間を作ってくれてありがとう、カンナ」
「──撤収!」
▽▲▽▲▽
「いやはや肝が冷えたよ。尾刃カンナ…あれで17歳とは恐れ入る。
実はどこかの将軍だったりしないかな?」
「いや言ってる場合か!月末までになんとかするなんて軽々しく言って!」
「まぁまぁ、ちゃんと考えがあるから心配しないで」
これからどうするんだと騒ぎ立てるRabbit小隊を宥めるガンベクセン。
とはいえ横からそれを見ているユメは心情穏やかではいられない
「でも今月末って、あと1週間しか無いよ!どうしよう!?」
「ぬおっ…!?ユメ!どこから出てきているんだ!」
ゴミ箱の中から勢いよく顔を出したユメに思わず後退り。
いったい何をしているんだ彼女は…?公園にいないとは思ったが…
「え?あ、ガンベクセンさんに隠れているように言われて…」
「・・・ガンベクセン王?」
「いやいやいや!流石にゴミ箱に隠れろとは言っていないよ!…でも指示が良くなかった、ごめんね」
「そんなことどうでもいい!ガンベクセン、次はどうするんだ?」
どうでもいいと言われてしょぼくれるユメをよそに、ガンベクセンはまたしてもとんでも無いことを口に出した
「そうだね…うん、次はヴァルキューレを襲撃しよう。何か質問はあるかい?」
「「「「質問しかない!!」」」」
ぐわー!とサキやモエはもちろん、ミヤコや、果てはミユまで一斉にガンベクセンへと詰めよりもみくちゃにしている
一応これを収められそうなのはもう1人の大人であるギュメイだったものの、300年前から変わらない言葉の少なさに呆れていたこともあり…
「うわ、うわわっ、ギュメイ助けてほしい!」
「・・・いくらなんでも言葉が足らなさすぎます、説明を。
まさかヴァルキューレを滅ぼして解決するつもりではありませんでしょうね…?」
流石にやらないだろうと思ってはいるが【こっちがこれくらい誤解している】くらいに受け止めてもらわねば要らぬ問題を引き起こしかねない
「え!?違うよ!絶対に違う!」
…案の定慌てて否定した。
この方、正解を導く力はあるのだが【自分が分かっているのだから他の人間も分かっているだろう】と思っている節が…
「じゃーなんのつもりでヴァルキューレに攻撃を仕掛けるって言うんだ!」
「り、リベートだよ!リベートの証拠を手に入れるんだ!」
「リベート?」
「言葉通りに受け取るなら【割り戻し】のことだけど…」
「うん、そうだよ。ヴァルキューレ業務体験の時『治安維持組織として看過できない問題がいくつか見つかった』って言ったのを覚えているかい?これが問題のひとつだ。
ヴァルキューレはカイザーインダストリーと手を組んでいる。…いや、カイザーが資金代わりに銃を渡して買収していると言った方がいいかな」
ほらこれを見て、と彼が取り出したのは何かの資料…
? なんだこれは?
見ても理解できかったが、補給を担当しているモエが真っ先に何かに気が付いたらしく食い入るように読んでいる
「おいモエ?ど、どうしたんだ…?」
「・・・ねぇ、この資料どこから持ってきたの?」
「ヴァルキューレの事務作業に入った時に少し棚をあさってコピーさせてもらった。
ガードが固くて写せたのはこれだけだけどね」
「…なぁ、これはなんの資料だ?」
「補給とそれに掛かった費用の帳簿。…だけど明らかに少なすぎる
あれだけの人数に武器装備を行き渡らせるならこれだけじゃ絶対に足りない」
「たった1枚で決めるのは早くないか?」
「たった1枚で4日分も日数を跨いでいるのはヘンでしょ。あー、これは【やってる】かもねぇ」
それはつまり──
「──帳簿に載せられない補給がある、と?」
「正解だよミヤコ。これ自体は普通の帳簿だけど内容と事実が合っていない。」
「再開発を手掛けている【カイザーコンストラクション】と武器を扱う【カイザーインダストリー】は同じ系列会社…資金の移動は簡単でしょうね」
「うん。そして警察と私企業が手を組んでいることは無視できない違法行為だ。
…私たちの目的は1つ。次にこの公園へ追い出しが来る前にヴァルキューレを襲撃し、リベートの証拠を手に入れる。
そうすればヴァルキューレもカイザーの言う事を聞く必要はなくなるよね」
なるほど、私企業と手を組んでいることが公になればヴァルキューレもただでは済まない、そうなればカイザーの言いなりだろうがそうでなかろうがここに攻撃される恐れは無くなって──
「ってガンベクセン様!結局滅ぼすつもりではありませんか!」
「い、いや!人は傷付けないよ!滅ぼすのは組織さ!」
「…ユメさんみたいにおどけているというか気の抜けた人だと思ってたけど…甘くはないね」
「いえ、頼もしい限りです。彼の言う通りヴァルキューレとカイザーが組んでいる事実は無視できません。」
「マジでやるの?ヴァルキューレ本館って数百人はいるよ?そりゃ装備は整ってるけどさ…」
「どちらにせよこのまま何もしないわけにはいかないだろ」
「サキの言う通りです。ヴァルキューレが私企業と結託して不法行為を行っている…その可能性がいくら高くとも正規の手続きでは解明できないでしょう
まさにSRTとして介入すべき任務です。」
どうやらミヤコ達もやる気らしい。…うむ、SRTについて我はあまり介入していないがヴァルキューレは別だ。
カンナには世話になったことだしこのままにはできん。本意ではないだろうし、証拠を見つけることは最終的に彼女を助けることにも繋がるはずだ。
「分かった。ヴァルキューレへの潜入調査、我も協力しよう」
どれがなんの資料か、我には判別できないが護衛くらいなら──
「あ。ギュメイ達は留守番だよ。これはRabbit小隊と私でやるから」
「む、何故です?確かに私には資料の精査はできませんがたった5人でヴァルキューレに攻め込むのは…」
「大丈夫。私は強いし、彼女達はもっと強いから。…それより襲撃の最中とその後のことを考えないと。
仮にヴァルキューレとの繋がりを示す証拠が持ち出されるとカイザーが気付いたらどうなると思う?」
「それは──あ。」
そういうことか
「…何がなんでも奪い返しに来るでしょう」
「カイザーコーポレーションの武力を担っていたカイザーPMCは3ヶ月前、トリニティとゲヘナ、そしてシャーレによって叩き潰された。
だが表立って立ち上げていないだけで武力を担当する組織は再建されていると考えて動くべきだね。
そもそもPMCが崩壊した時点でカイザー本社は相当なダメージを負っているはず。ヴァルキューレを通じてギュメイがここにいることもバレているだろうし間違いなく妨害が来るだろうね。
ギュメイはカイザーに気が付かれた時に備えて力を蓄えておいてほしい。」
「心得ました」
「うん、ありがとう。
…それではミヤコ、お願いできるかな」
「ええ。──みなさん、作戦の準備を。
これよりヴァルキューレ公安局の違法リベートに関する証拠を確保するため、【クローバー作戦】を開始します!」
やれやれ、まさかまたカイザー絡みとはな…あれだけ大きい組織だと傘下組織1つ潰したくらいでは意味が無かったか…
「…やることが決まったのなら我々シャーレは一度戻らせていただきます。作戦決行までRabbit小隊とシャーレが一緒にいる時間は少しでも少ない方がいいでしょう」
「そうだね、決行日時が決まったら連絡するよ。なんだかんだ1週間はあるからね」
「分かりました。…ユメ、一度シャーレに戻るぞ」
「・・・そのぅ、ギュメイ先生?」
「どうした。早くゴミ箱から出て──「えっと、その…慌てて入ったから…そのね…?」
「・・・」
「ひぃん、出られなくなっちゃった…」
「・・・やれやれ」
──ひとまずゴミ箱だけ斬ってどうにかなった。
多分一章終わったら一旦休む事になると思ってる作者のルルザムートです、ハイ。
やっぱり毎日書いて毎日投稿は無茶すぎましたね…レッドウィンターの時とかは割となんとかなっていたのですが失敗がまるで活かせていない…
11月から所用で海外に行くので執筆がどうなるか分からないという不安もあり焦っていたのもありますがそれにしたってこれはひどい
後少しで1章は終わるからそれまでどうにか頑張るぞ…
それではまた明日…