そしてカルバノグ編では一切姿を見せなかった彼女をチラ見せ…
カルバノグ編 第17話です、お楽しみください
トリニティ自治区 鳥山アウルの自宅にて…
「出目は5。いち、にい………ええと?【新しい車を買った。次のターン2度ルーレットを回せるが所持金マイナス20万円】…」
「う、ただでさえ差がついてるのに…これじゃあアウルが先にゴールしちゃう…」
取り寄せたボードゲームを楽しむとある百鬼夜行生とアウル…
アウルがその生徒と知り合ったのはほんの1週間前で、当時は口すらきかないほど拒絶されていたが今ではゲームや外出程度で一喜一憂するくらいには心を開かれている
「しかしこのゲームの勝利条件は終了時に誰よりも多く所持金を持っていることです。1着のメリットもあるにはありますが素直に喜べませんねぇ」
「持ち金は私の方が多い、でも到着順ボーナスを考えると…よし、一気に大きな目を出して追い上げるよ…!」
カラカラカラ…
ルーレットが回る──
「出目は・・・8!いち、にぃ………え、【土砂崩れが発生、迂回のため1回休み】?もう、こんな時に!」
「ホッホ、まぁそういう時もありますよ。さて私は…」カラカラカラ…
3回回して・・・10と7と1…計18マスですね
「うわっ、アウル進みすぎ!」
「今回はワタクシの勝ちのようで…うん?【ここでパーティするからプレイヤーは全員集合】?」
「! やった…!チャンスが来た!今度はこっちの番だよ…!」
白熱するボードゲーム、それをよそにポケットの中の端末が小さく鳴った
・・・おや、本当にやったんですかあの人。
彼女が駒を進めている最中、一瞬端末から見えたのはDU地区に関するニュース…
「アウル、次はあなたの番だよ!…どうしたの?仕事?」
「いえ、ただの業務連絡です。こちらに関係ありませんよ」
それにしても言われた通りに作りましたが…やはり合理性の王は健在でしたか。相変わらず理解はできますが共感はできませんね。
彼──ガンベクセンの打ち出した策にかつて帝国将唯一の軍師だった女は300年前と変わらぬ男に対し軽蔑と僅かな恐怖を覚えた
彼は軍師では無かったが今回の件で自分以上に軍師への適性が高いと再認識したからだ
カラカラカラ…
「4ですね。いち、にぃ…【連邦生徒会が土地を買いに来た!任意で持ち家を2倍の価格で売れる】…ふむ、1軒売っておきますか」
「うわ、折角ワープできたのにお金も追いつかれそう…!でも先にゴールすれば…!」
…優れた軍師と呼べる条件はいくつかあるが大抵つまずくのはこれだ。
「あと少し!さぁアウルの番だよ!」
「出目は5ですね、いち、にぃ…【交通事故で大怪我!治療費として150万円払う、しかし生命保険に入っていた場合は免除された上で50万受け取る】」
「・・・もしかして生命保険入ってた?」
「ええ、しっかりと。というわけでお金は私がリードしましたね」
「うわ、やられた!」
どれほど完璧に近い策を立てたとしても予想外は起こり得る。ワタクシの場合はあのウォルロ村の守護天使でした。
…もっともリカバリーできていない時点でワタクシも偉そうなコト言えませんが。
しかしガンベクセンは違う。あの男は想定外への対策ではなく、その【想定外】の可能性を徹底的に潰した上で目的を極端に絞った。
もちろんどれだけ潰したとしてもゼロにはできないが、このやり方はあまりにも妥協が無さすぎる。
このワタクシでもそんな手は使いませんよ。
────ただひとつの願いのために、そこまでやるんですね?アナタは…
「ああっ、もうお金を稼げそうなマスもゴールボーナスも届かない…あーあ、負けちゃった」
「まぁまぁ、所詮ゲームは時の運です。趣向を変えて遊園地にでも行ってみませんか?」
「うん、いいね!行こう!…ところで本当に大丈夫なの?なんかシャーレのニュース凄いことになってるけど。」
「はいはい、気にしない。そもそもワタクシはきちんと休みを取ってここに来てます
アナタはこれまで遊ばなさすぎたんですから、多少身勝手なくらいがちょうどいいんです」
ボードゲームを片付け、身なりを整え、電話一本で遊園地貸切の連絡を入れる
…まぁせいぜい頑張ってください。本当にどうしようもなくなったら行ってあげますから。
「さぁ、今日もめいいっぱい遊びに行きますよアヤメさん。」
「うん…!」
◆クロノス報道部より◆
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最終章前提の2章は今までの比じゃないくらい手を加えるところがあって戦慄している作者のルルザムートです、ハイ。
2章初っ端から色々ブッ込んでいきますがカヤにはしっかりクーデターを起こしてもらわないといけないので仕方ない、うん
それではまた明日…