ハイランダー生徒であるヒカリとノゾミ同時編成時の勝利モーションにスマブラSPのアイスクライマー勝利ファンファーレを流すと物凄くしっくり来ることに気付いた
ヒカリとノゾミはアイスクライマーだった…?
というわけでパヴァーヌ編第8話です、お楽しみください
『鏡』の争奪戦及びゲルニックとの取引から6日後…
「ねぇギュメイ先生、モモイちゃん達は大丈夫かな…?」
「分からん、少なくとも我やユメが出る幕でないというのは確かだ」
キラーマジンガ解析の様子を見るためエンジニア部へと足を運んだ帰り道。何度目か分からない『モモイ達は大丈夫か』という会話をする
心配なのは分かるがお前が気に病んでも仕方がないだろう
あのあとゲーム開発部はヴェリタスの協力を得てG.Bibleの閲覧に成功。
しかし中に記録されていた最高のゲームを作る秘訣というのは『ゲームを愛すること』という簡素な一文のみ。
途方に暮れていた4人だったがアリスやユズが何かに気付き、テイルズサガクロニクル2の開発を始めた
…そういえば今日がミレニアムプライスの受付締切日だったか
「…ゲーム開発部の元に行くか?」
「…!うん行きたい!」
制作に集中するから入らないでとは言われたが受付締切を過ぎれば流石に文句は言われないだろう、そう結論付けゲーム開発部部室へと足を運ぶことに。
だがその途中──
む…
「………」
「モモイちゃん達、ゲームできたかな…?
あれ、ギュメイ先生?早く入ろうよ」
「………我は用事が出来た。先に入っていろ」
「? 分かった。モモイちゃーん、ゲームはできたー?」ガチャ
ミドリの言うことをよく聞くんだぞ、と彼女の背中に言い聞かせて外に出る
──なんのつもりか知らんが今邪魔されるわけにはいかん
「『マヒャド斬り』」
落ちて来た爆弾を凍らせて無力化し、爆弾の持ち主達へと視線を向ける
「アカネ」
「申し訳ありませんギュメイ先生、私たちもあなたと戦うのは本意では無いんです
…用があるのはゲーム開発部なので、そこをどいていただけますか?」
「ミレニアムプライスが終わるまで待て、ゲーム開発部は今廃部か存続かの瀬戸際にいる。
結果がどうであれそれを見届けるまで手出しは許さん」
ボンッ
ギャリンッ
丁度言い切ると同時に重たい銃弾が飛んでくるがこれも叩き落とす
今のはカリンか、それにアスナと…知らない生徒がもう1人…
「顔を合わせるの初めてだな?…C&Cリーダーの美甘ネルだ」
「連邦捜査部『シャーレ』から来たギュメイだ」
何が目的だ?…と聞くまでも無いか
「…アリスか」
「よく分かってるじゃねぇか、そうだ。あのバカデカい武器持った奴に用がある
…一応聞いとくが邪魔をする気か?」
小柄な体型に似合わず『邪魔するならブッ飛ばす』と言わんばかりの圧を放つネル
…どの学園にもこの手の戦闘タイプはいるらしい
「…さっきも言ったがアリスを含めたゲーム開発部は今存続か廃部かという瀬戸際にいる。
それが決まるのは3日後だ、何の用があるか知らないが3日後まで待て」
「悪いが…3日も待ってられそうも無いんだ、力ずくでも退いてもらうぜ?」
…どうもかなり血の気の多い生徒らしい
だが我のやることは変わらない
「そうか、なら先に警告しておく。
今の我はゲーム開発部を見守るためにここにいる。それに手を出すというのなら我はC&Cを敵として扱い、壊滅させなければならん」
「ハッ、そんな脅しが通じると思われてんなら大きな間違いだぜ?」
「アカネとカリンの戦闘技術を見れば脅しなど通用しない集団なのは見て分かる
故に我はただ事実を述べるだけだ
…今ゲーム開発部に干渉するな、でなければ今ここでC&Cは壊滅するぞ」
「────へぇ?」
瞬間空気が変わった
ネルだけではない、アカネや遠方にいるはずのカリン。アスナは…よく分からないが少なくとも3人の空気が『生徒』から『エージェント』へと変化したのをギュメイは感じ取った
「──ゲヘナ風紀委員会とカイザーPMCを壊滅させた男。話には聞いていたがだからってここまで舐められるとは心外だな
どうも先生にゃC&Cのことを少し知ってもらう必要があるらしい」
「好都合だ、我もお前達のことは知りたいと思っていた」
「言うじゃねぇか、そんじゃお望み通り教えてやるよ」
ギラリと吊り目で睨みを効かせたネルと対峙。
威圧感で分かる。アビドスで言うホシノ、ゲヘナで言うヒナと同格の実力者だ
しかも彼女達と違って戦闘に意欲的な生徒と見た
この手の相手は一度戦うと決めれば目的を達成するか完膚なきまでに叩き潰されるまで絶対に引き下がらない
ならば我が相手をするのは彼女ではなくC&Cという組織だ
「遠慮はいらん、本気で来いC&C」
「予定とは違うがアンタはアンタで興味がある。失望させんなよ…!?」
戦いが始まり、まず最もギュメイの関心を引いたのはネルの『速度』だった
ヒナやホシノも確かに速かったがネルのそれはさらに速い。
ただでさえ小柄な体躯をさらに屈ませて突進、至近距離で見上げるように向けられた銃口から連射される銃弾はまともな人間なら理解する間も無く蜂の巣にされるだろう
多少面食らったもののそれら全てを弾き飛ばし、同時に飛んできたカリンのライフル弾をマヒャド斬りの氷壁で逸らす
直後その氷壁に隠れるように回り込んでいたアカネが氷壁ごと吹き飛ばそうと爆弾を投擲してくる
「『火炎斬り』」
爆風と熱を相殺しつつ背後から迫るネルの飛び蹴りにこちらも蹴りを打ち込んで吹き飛ばす
体制の崩れたネルに早くもトドメの一撃を喰らわせようとするも
「させないよ!」
横から割り込むアスナの銃弾が出しかけていたマヒャド斬りを妨害し、振り出しへ。
…指示や信号を必要とせず連携の取れる部隊か、エージェントと言うだけはある。これは一筋縄ではいかないな
ミレニアム最強の生徒、美甘ネルの名前は既に聞いていた。
噂通りの強さを持っていることは今の打ち合いで理解できたし、特に驚きは無かった
ネル1人ならただの『たまにいるとても強い生徒』としてか認識しなかっただろう
だが単騎ではなくチームとして動くC&Cリーダーとしての美甘ネルにその認識は間違いであると言わざるおえない
…基本的に最強と目される人間は共通して仲間との連携が不得意な場合が多い
連携するまでもなく1人で完結できてしまうのが原因だ。
仮にできていたとしても最強以外の周囲の人間がその最強を援護する形になっている場合が多い
だがこの形は中心人物1人が倒されれば瓦解する不安定なもの
しかしC&Cにはそれが無い、構成員がリーダーであるネルに合わせるのはもちろんネル自身もアカネ達に合わせて戦っている
誰か1人を倒せば弱体化はするだろうが最後の1人になるまで瓦解もしない、強い組織だ
「・・・」
C&Cの真の力の片鱗を見たギュメイは言葉には出さなかったものの静かに驚愕していた
子供でありながらここまで精度の高い連携が取れるのか、と
しかし驚いていたのはギュメイだけではない
「・・・マジかよ」
相手はゲヘナ風紀委員会を全滅寸前まで追い込んだ男、みくびっていたわけではない
だがそれでもこの4人なら1発くらいは喰らわせられると思っていた
だがヘイローどころか銃すら持たない目の前の大人は刃物一本で自分の銃撃とカリンの狙撃を防ぎ、アカネの爆風を払いのけてアスナの不意打ちを避け切った
獣の外見も相待って『人間か?』と口に出したくなる
まさかこんなやつが存在するなんてな…
キヴォトスの生徒のようにダメージへの耐性が無いことを考え初撃は加減していたが今の攻防で分かった
…加減して勝てるような相手じゃない
自分だけでは勝てない、C&C全員が全力をもって攻撃しなければ勝機は無いし、やったとしても客観的に見て勝率は高いといえないだろう
ま、仮にこれが仕事ならしくじるつもりは全く無いが本気でギュメイ先生を倒すんなら正直周りの被害まで気にする余裕は無ぇな
「続けるか?」
「いややめておく。負けるつもりは一切無いが流石にミレニアムを廃墟に変えてまで戦う理由は無いからな」
引き下がるとは思ってなかったのか一瞬目を丸くする先生
どうやら『最後までやるだろう』と予測した上での質問だったらしいが…
「アンタの言う通りまた今度にするぜ
短かったが満足はできたからな」
「………本当に満足したのならそれでいい、だがもしそれが学園への影響を考えた上での建前だったのならシャーレに来い
相手をしてやる」
「ハッ、お見通しってワケか」
確かにこれでは終われない、彼とはまた戦うことになるだろう
「じゃあな、ギュメイ先生」
「うむ」
いつか来るであろう本番に向け、ネルはC&Cの仲間を連れてその場を後にしたのだった
バルボロスかグレイナルかで言ったらストーリー的にはグレイナル、ビジュアル的にはバルボロスが好き、な作者のルルザムートです、ハイ。
もう少しでパヴァーヌ編1章分が終わりますが実はまだパヴァーヌ編を全て書き切っていないという…
エリドゥ内での戦闘描写に苦戦中であります。
あとここまで読んでくださった方は既に分かっているかもしれませんがギュメイ将軍が主役なのは当然として、それと同じくらいユメのことも書いていきたいと思っています
テーマとしては対策委員会編が『ギュメイの元軍人や剣士としてのかっこよさ』および『ギュメイ以外のドラクエキャラの存在示唆』、『本編該当時点で居ないはずの生徒(ユメ)の加入』でした
パヴァーヌ編では『ギュメイの大人としてのかっこよさ』と『梔子ユメという生徒の成長』、そして『アリスと【とあるキャラ】との絡み』の3つを立てて書いています
さてレッドウィンター編はどうしようかな…