ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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前回発狂したところ、色々アドバイスをいただき、なんと特性の強化を一切していなかったことが判明…
というか存在すら知らなかったヨ…
パヴァーヌ編第13話です、お楽しみください


もし彼女なら…

キャタピラに乗せられた人の上半身みたいなロボット。4つの手にはそれぞれ違う武装がついていて、頭部と思しき場所には変な…個性的な顔がつい「「ダッッッサ!!」」

 

 

 

「   」びくっ

 

 

 

ミドリちゃんはともかくユズちゃんまであんな大きな声を出すと思わなくてびっくりしちゃった

 

 

 

『…見た目は関係ないわ』

 

 

 

ホログラムのリオさんが明らかにしょんぼりしてる、もしかして気に入ってたのかな…

 

「げ、元気出して!えっと、まぁちょっと変だなぁ…じゃなくてカッコ悪いっていうかそれも違くて、ええとええと…」

 

 

 

なんとか励ましてみようとするも言葉が出てこない、というか外見に褒めるところが…

「ユメさん、トドメ刺してるよ」

「これはユメさん悪くないでしょ…あのセンスは擁護できないよ」

 

 

 

呆れながら指差すミドリの言葉が本当にトドメになったらしく、リオがそっぽを向いてしまった

悪いことしたかな…

 

 

 

『………あなたたちの狙いは分かってる

ギュメイ先生とネルを囮にして彼女を取り戻すつもりね』

「…バレてる」

 

『でも無理よ、ネルの強さはよく知ってるしギュメイ先生と鳥山アウルの力も調べた

おかげで複製したキラーマジンガ全てとトキを割かざる負えなかったけれど…彼女達が稼げる時間も限度がある

ここで終わりよ、ゲーム開発部…そして梔子さん』

 

 

 

「あの変なのが来る!」

「何をしてくるか分からない…!みんな!さっきみたいに焦らず下がりながら戦って!」

『──アバンギャルド君、攻撃開始』

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「ゼェッ…っっ!『メタル斬り』!!」

 

39体目のコピーマジンガを両断し、残骸を蹴り飛ばす

オリジナル程の強さは無いがここまで多いとは予想外だ。その分ユメ達の方には行っていないようだが…

 

 

 

【ギギッ…!】

「邪魔だ!」

 

何体斬られようと群がってくるマジンガ達をひたすら斬る、斬る、斬る…

 

 

 

ネルは大丈夫なのか?ユメ達はどうなってる?状況が知りたい、最悪我が1人でタワーに突入する必要も…

思考と刀を回しながらマジンガ達を屠っているとさっきも聞いた声がした

 

 

 

『ギュメイ先生』

「…リオか、アリスを返す気になったか?」

 

ドローンから映し出されたリオのホログラム。こっちの様子を見に来たのだろう

 

 

 

『いいえ、どうして?…私がここに来たのはもう一度説得するためよ

ギュメイ先生、生徒達を退かせてちょうだい

このまま行けばあなたたちはもちろん、梔子ユメとゲーム開発部も全滅するわ

それを止められるのはあなただけよ』

「異なことを、お前にだって止められるだろうリオ。…あの小さな勇者を返せ、そうすれば我らは消える」

 

 

 

次は自分の足で来いとだけ言い放ち、投影していたドローンを叩き斬り、勢いのまま周囲のマジンガを斬り刻む

 

…正直、状況だけで見ればリオの言う通り全滅する可能性が高い。時間も兵力も無く、無茶な戦いを仕掛けているのは違いないだろう

 

 

 

だが、この作戦の立案者はゲルニックだ

最終的には国と共に滅んだとはいえ彼女の戦術眼は本物である。その彼女が前線に出ず、ユメに任せたというのなら我は信じるのみ

 

「来い機械兵共…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モモイ達の方で何かが起こってる

リオの隠し玉がまだあったのか、もっと別の何かか、それは分からないが──

 

 

 

かちっ

 

 

 

「うっ…!?おっ…!!」

殴打、レーザー、銃撃…複雑に絡まった電源コードみたいに飛び交うそれらを全力で、いや()()()()()()()()

 

くそっ!ふざけた動きしやがって、予知でもしてんのか?

 

 

 

アビ・エシェフとかいうスーツ?を装備したトキの動きが尋常ではない

こっちの攻撃は一切届かず、逆に向こうの攻撃は回避するだけで精一杯だ

 

『速度の強度を上げますか?』

「いらねぇ、これ以上はこっちが持たずに自滅するだけだ」

 

 

 

とはいえ開戦から被弾無しで済んでいるのには理由がある。それが後方に隠れているアウルだ

…原理は全く分からないもののアウルは生徒の力を増強させる術を持っている

別に驚きはしない、アスナのように理屈じゃ説明できない力を持っている奴が他にいてもおかしくはない

 

 

 

アウルがピオリムと呼んでいた力により、アビ・エシェフの予知を速度で凌駕していたネル

だが1回や2回強化しただけでは予知を上回ることはできず無理な重ね掛けを繰り返した結果──

 

 

 

バヅンッ…

「!!!っっぐ…」

無茶な強化をして無茶な動きをしていたせいか左足から聞こえた嫌な音と遅れてやってくる痛み

 

 

 

痛みはどうでもいいが足へのダメージは…!

『あー、大丈夫ですか?』

「余計なお世話だ、それより別働隊は?」

『…手こずってますねぇ』

「ち…!」

 

 

 

耳元の通信機から聞こえるアウルの声へ静かに舌打ちする

とりあえず足止めはできてるが流石にこんなのをいつまでも止めていられない

 

「…おいアウル、お前の特異能力で動体視力を強化することはできるか?」

『やれますが…オススメしませんよ

視力を強化するということは必然的に脳も強化する必要があります、手足は多少壊れても死にはしませんが頭は「ゴチャゴチャ言ってねぇでやれ!!」

『…後悔しないでくださいね?…【インテ】』

 

 

 

もう速度じゃ止められない、ならこっちも予知するまでだ!

「急げよチビ共…!」

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「うわぁーっ!?」

「ミドリちゃん大丈夫!?」

「大丈夫…!けれどマズいかも、見た目と性能がまるで釣り合ってない!」

 

バズーカ、ライフル、ミニガン、4つのうちの3つのアームに装備されたそれらからバラ撒かれる銃弾の嵐。

逃げ回りながらなんとか合間を縫って反撃するも残る1つのアームが持つ盾に防がれ届かない

 

 

 

「こんなのに足止めされるなんて…!」

「こうなったらイチかバチか突撃して──「ダメ!ミドリちゃん、それはぜったいダメ!」

ヤケになりかけたミドリちゃんを捕まえて止める

 

 

 

多分…これを作ったリオって人相手に運任せは絶対にとっちゃいけない行動だ

あらゆる『もしも』を想定したからこそこんなに大きな街を作れたのなら中途半端なことをしても無駄になる

 

 

 

「じゃあどうするの!?」

「とりあえず隠れて!今考えるから…!」

アウルの教えを今一度振り返る

 

 

 

未知の敵に出会ったのならまずは逃げることを第一に。倒すのは二の次。

しかし退けない状況なら──

 

「………」

「もうムチャクチャだよ!ユメさん、どうしよう!?」

 

 

 

鉄の雨から2人を庇いつつ、物陰に転がり込んで考える

なんとかしてあのロボットを倒さないと…でも…

 

考えれば考えるほど『無理だ』という結論しか浮かんでこない

そう、無理なんだ。あれを破壊するなら私たちだけではそもそも舞台に立てない

 

 

 

アウルの教えで少しだけ現実的…悪く言えば悲観的になっていたユメは『どうやって無事に逃げるか』を頭の片隅で考えていた

 

 

 

「──そんなのダメ」

 

 

 

だがそれもすぐに振り払う

モモイちゃん達の大切な仲間が待っている。ギュメイ先生がアビドスを見捨てなかった時と同じように、私も彼女達を見捨てたくない

なら私がすべきことは…

 

 

 

…ホシノちゃんならどうするだろう

 

 

 

私には、梔子ユメには打開策が思いつかない

でもホシノちゃんならきっとこんな状況でもなんとかしちゃうんだ

もしもここに彼女がいたら、何をするだろう?

 

 

 

「っ…ユメさん!逃げるか戦うか決めて!」

「ミドリ!?でもアリスが…」

「このままじゃどうしようもないのは分かってる!一旦逃げて隙を伺うしかないのなら…」

「──いや、あるよ。作戦、今できたのがね」

 

 

 

もしもホシノちゃんがここにいれば…こうしただろうという確信をそのまま作戦として2人に伝える

 

 

 

「…それ壊れなかったらアウトじゃない?」

「壊れるよ。どれだけ丈夫な機械でもそこは弱いはず」

そこさえ壊せば…

 

 

 

「──分かった、ユメさんを信じる!

ユズ、やろう!」

「…うん、分かった」

 

 

 

もしホシノがやればその圧倒的な戦闘力をもって確実で安全な作戦になっただろう

だが彼女はここにいない、あくまでもホシノならこうしただろうというユメの発想であり危険な作戦だ

 

 

 

…でも、それがどうした

 

 

 

ギュメイ先生もネルちゃんも私たちを信じ、危険を侵して時間を稼いでいる

なら私も応えなきゃ

 

 

 

「…必ずアリスちゃんを助けに行くよ、【4人】みんなで!」

「「「うん!」」」

 

 

 

作戦開始…!




ワカモ、ワカモ、あなたはどうしてそんなに完璧なんだい…?と思っている作者のルルザムートです、ハイ。
ストックが大ピンチですがこのタイミングでお休みをいただいたのでそろそろ覚醒します、というかしないと毎日投稿が破綻する
パヴァーヌ編が終わるまでほとんど話数も無いハズなのでなんとかします、ハイ。
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