ファンアートでみなぎるパゥワー!
というわけでパヴァーヌ編最終話!お楽しみください!
「ホー…」
「元気にしてましたかフラッグ?…ええ、結構です。彼の世話をしてくださりありがとうございますサクラコさん」
「ふふ…【お友達】の頼みなら断る理由はありません、困った時はこの歌住サクラコを【思い出して】くださいね?」
シスターフッドに預けていたペットのフクロウを迎え、指先で首筋を撫でる
まだ昼間で少々眠気があるのか反応は薄いが少なくともリラックスはしているようだ
「では失礼します」
「またいつでも来てください
【いつでも】…【歓迎】しますから…ふふ」
黒い笑顔(当人にそんなつもりは一切無いみたいですが。)に見送られ、シスターフッド本部から外へ。
「あ!おかえりなさいアウルさん!
…あれ?フクロウ…?ねぇ撫でても「ダメです」
ひぃん、としょぼくれるユメさんを無視し、改めて現状を振り返る
「さて、少し整理しますか」
先生であるギュメイさんが病院送りになってからもシャーレの仕事は舞い込んできており、ミレニアムの件も相まって本当に時間が無かった
この子にも寂しい思いをさせてしまったがこれでしばらくは一緒にいられる
…あの事件の後、まず何よりもミレニアム全体に発令させた避難指示についての対応をしなければならなかった
これについてはゲーム開発部の提案によりグレイナルとバルボロスの存在を告知し、それによる避難指示だったと嘘偽りなく伝えることに。
というのもグレイナルを処刑するにはどう考えてもバルボロスの力が必要になるが彼が最高の力を発揮するには竜戦士の騎乗が不可欠。
そしてその竜戦士の役割を天童アリスがこなしており、引き離すとどうしてもリスキー故だ
最初はドラゴンの存在でミレニアムがパニックに陥っていたがエンジニア部やヴェリタス、セミナーといったミレニアムの核を担う組織の認識が早かったため告知は予想よりも楽だったと言える
次に防衛都市エリドゥとそれを作った調月リオについて。
まず調月リオは現在行方不明。『ごめんなさい』の一言だけを書いた手紙を残して無責任にも失踪中の模様。
残ったエリドゥについては当初、明星ヒマリの指揮の元封鎖される予定だったが…
流石にあれを使わず封鎖するなど勿体無い、上手いこと言いくるめてひとまずバルボロスを置く拠点として扱うことに。
…どうやらエンジニア部も頻繁に出入りしているようですが…?
あとC&Cは…下はともかくリーダーはホントに満身創痍で当分は動けないでしょうね
しかし彼女とゲーム開発部のおかげで補助呪文による反動がキヴォトスの生徒にどれほどの影響を及ぼすのか詳しく調べることができたのは1つの前進でしょう
ピオリムしか使っていないギュメイさんと比べても明らかにダメージが少ない
…ま、それでも死にかけてたのは変わりないんですが。
キラーマジンガとS・キラーマシンについては…まずマジンガの送り主は追えません。相当用心深いのか代理人を4つ以上は介していてとても追跡できませんでした
大破…というか爆散したS・キラーマシンもギュメイさんが魔神斬りで破壊したアバンギャルド君と共にエンジニア部へ回収されましたが果実を探知する機能は改造時点で外され、廃棄されていたようです
少し惜しかったですね…
「さてと、久しぶりにアビドスに顔を見せますかね」
「ホント!?」
「ええ、ただその前にシャーレへ。残った業務を終わらせますよ」
「うん!」
もちろん顔を見せるのは生徒にではない、カイザーPMC基地跡を使って作らせたとっておきの場所…
ホッホ、そろそろ手駒を増やしにかかりましょうか?
▽▲▽▲▽
「…リオ」
「ギュメイ、先生?どうしてここが──ヒマリね」
「ああ、ついでに言えばこの車椅子もな」
ヒマリの使う物と同じ、いや少し操作を単純化させた車椅子に腰掛けたギュメイは1人黄昏れるリオに声をかける
「………色々と話すことはあったはずだが、その様子では既に気がついた後か?」
「どう、かしら…気がついているかもしれないし、気がついていると勘違いしているだけかも…」
窓から外を眺めるリオにはかつてあった拒絶のオーラが無い
この短時間で…
「なら、この話をしよう。
…なぜミレニアムから失踪したんだ」
「私みたいな生徒には、相応しくないからよ」
「嘘だな」
ゲルニックではないが流石にこの手の嘘は我でも分かる
「──拒絶されるのが怖くて、逃げたな?」
「それは…」
否定しようとするリオだが先が続かない。見かけと思考で勘違いしやすかったが彼女も子供だったと忘れていた
「まぁ、あれだけのことをしでかしたのだ
拒絶される可能性は充分にある、だからそれについてはもう追及しない」
傷付くことに動揺しない人間はいない、それまで人付き合いをいらないものとして扱ってきたのなら尚更だ
傷付くことに慣れていないんだ
「…意思は変わらないのか」
「ええ」
迷いなく返すリオ
おそらく説得も無理だろう、ならば
「ならばせめてトキを連れて行け。拒絶されるのが怖いのなら、せめてお前は…お前を信じる生徒を拒絶するな
必ず連れて行け」
「それは、でもトキは…」
「なら会って話をしろ、彼女だけでいい
他とは話さなくていい、彼女から人付き合いを始めればいい」
「………」
肯定とも否定とも取れない表情で俯くリオ
…時間がかかりそうだな
▽▲▽▲▽
「ぐぎゃあああっ!!いってぇぇぇっ!!」
ミレニアム自治区内のとある病院、その一室でとある生徒の絶叫が響き渡る
「り、リーダー…大丈夫?」
「リーダー…!」
そしてそれを見守るC&Cの2人…
アスナとカリンはあの事件でボロボロになって入院したC&Cリーダー、ネルの見舞いにきていた
「うっ、うわ!?お前ら来たのか!?」
「リーダー大丈夫?すごく痛そうだったけど…」
「い、いやそんなわけは…いっっ!?ギャーッ!?」
S・キラーマシンから受けた傷とピオリムに加えてやはりインテの反動が重かったらしくネルは未だに退院できていない
まともな人間ならそのまま壊れて死ぬというラインで入院だけで済んでいるのはさすがと言ったところだろう
「…?そういえばギュメイ先生は?
同じ病室だと聞いてたが…」
「あー…あ?ああ、リオのとこじゃねぇか?
病院送りっつっても主なダメージは足だけだからな、車椅子前提だが割と早く外出許可が出た
それより何か話題はねぇか?
ここにいると暇で仕方なくてな…」
「それなら…あのドラゴンについとかどうかな?」
「ドラゴン…バルボロスか?」
「うん、なんか凄いことになってる!」
凄いこと…?
「それがね…」
………
「はぁ!?マジかよ?」
▽▲▽▲▽
「────」
ありえない。リオ会長の失踪も充分ありえなかったがいくらなんでもこれはない。
「あのー…ユウカ、ちゃん?」
「──今すぐゲーム開発部とヴェリタスを呼んで!流石にこれはふざけすぎてるわよ!?」
ミレニアムに所属する全生徒が記録された簿冊を手にユウカが叫ぶ
というかたまたま今回ユウカが確認する立場だったというだけでユウカ以外が見ても同じ反応をするだろう
アリスちゃんがいるのはまだいい、というかいいことだ。問題はアリスの次に入ってきた──
「ああもう待ってられない!ノア、行くわよ!」
「…?どこへ…「ゲーム開発部よっ!」
………
ミレニアム所属生徒名簿一覧
◯ ────── (────)
◯ ────── (────)
◯ 天童アリス (ゲーム開発部)
◯ バルボロス (ゲーム開発部) ←new
▽▲▽▲▽
「こぉらぁ!モモイ!」
「うわ出た!アリスっ!」
「分かっています!…闇竜よ!我が呼びかけに応えたまえ!」
『………またか?』
「はい、またです!エリドゥまでお願いします!」
タクシー代わりにするなと目で訴えるバルボロスだがアリス達にその真意が伝わることもなく、結局いつものように4人のゲーム開発部を背に乗せた【5人目のゲーム開発部員】は空高く飛び上がる
しかし、まぁ──
『悪くは、ないか』
▽▲▽▲▽
今回の事件で大きく動きのあった人物、組織について。
【シャーレ】
《ギュメイ先生》
エリドゥでの戦闘により多数の切創と左足筋肉の断裂や骨折により入院。
命に別状はありませんが復帰は当分先になりそうです
《梔子ユメ》
相変わらず鈍臭い彼女ですが実戦経験を積めたおかげか以前よりもオドオドしていることは少なくなった印象ですね
ま、ドジなのは治ってませんが。
《京極サツキ・元宮チアキ》
今回の事件がトリガーかは分かりませんが万魔殿から派遣されてきたゲヘナ生徒たち。
ギュメイさんが不在の中色々と手が足りないのでひとまず助かりましたが羽沼マコトに借りを作ったのは少々気に食わないですね
【セミナー】
会長が失踪したことでここだけは今も騒ぎが続いていますね
ただ訪問したギュメイさんがリオさんと会ったとこを伝えると幾分落ち着きはした様子。今はユウカさんが会長代理として動いているようです
【エンジニア部・ヴェリタス】
両組織共活動自体は以前と変化してはいないようですが新しいロボットの建造計画をスタートさせたという情報が入りました
回収したS・キラーマシンの残骸とアバンギャルド君、そして大量のコピーマジンガの3つを使い全く新しい兵器を作ろうとしているようで。
詳細は掴めていませんがなんでも『有人仕様型超巨大決戦兵器』とのこと
たしか計画名は『サジタリウス計画』…
随分壮大みたいですが資金難にぶち当たったせいで建造は当分先みたいですねぇ
【C&C】
ギュメイさん以上にボロボロで入院している美甘ネルですが何度か見に行った限り後遺症等の心配はしなくていいでしょう
怪我の要因にワタクシが噛んでいると分かった時はアスナさん達に少し睨まれましたが…
あとトキさんが加入してましたね、置いてかれたんでしょうか彼女。
そして…【ゲーム開発部】
廃部の危機が余程応えたのか以前と違いモモイさんを含めた全員が積極的にゲーム開発に取り組んでおり、取材や調査に余念が無い
そして何より大きいのがアリスさんの復帰、そして女神の果実とバルボロスの加入…
──ええ。書いてて意味が分かりませんが闇竜バルボロスが正式にゲーム開発部の一員として加わりました
彼開発どころかそもそもコントローラーさえ持てないですよね…?
アリスさんから安易に離れないのは助かりますが
そして最後、女神の果実についてはとりあえずアリスさんに持たせています。
おそらく願いの力はもう無くなっていますが手放した瞬間竜戦士で無くなってもらっても困るので様子見中ですね
もう大丈夫だという確信が持てるまで、あと少しだけ預けておきましょう
「──ふぅ、こんなところですか」
ノートを閉じて背伸びをしつつ、肩の上で居眠りをするフラッグを撫でる
これで所在が明確に判明した果実は3つ…先は長いですねぇ
ま、アビドス行きの準備を進めつつレッドウィンターの調査もするとしましょうか
▽▲▽▲▽
【レッドウィンター】
《連河チェリノ》
今現在武力によってレッドウィンターを支配中。本来であればクーデターやストライキによってあっさりとひっくり返るのがレッドウィンターの日常だったが彼女が手に入れたという黄金の果実により一変。
学園は恐怖のどん底に突き落とされた
《安守ミノリ》
虐げられた生徒達を集め、連河チェリノの勢力を打倒しようと活動を続けているがまるで歯が立たないようだ
日に日に倒れて病院送りになっていく同志の想いを胸に彼女は今日も戦っている
《ガンベクセン》
ガナン王国元国王。ゲルニックと同じくどうやってキヴォトスに来たのかは不明だが政権の安定しないレッドウィンターを今のゲヘナのように静かな学園に生まれ変わらせていたことがあり、多数のレッドウィンター生から慕われていたが果実を手に入れたチェリノによって投獄。以降消息不明になっている
《????》
レッドウィンター自治区内で凍死しかけていたところをチェリノに救われてからというもの、以降はその恩と振舞われた食事のお返しにチェリノのボディガード兼、執行人として付き従っている
強さも生半可なものではなく、チェリノ政権が転覆しないのはこのためだと思われる
わが主 チェリノさまの
ジャマをする者は
みな殺しじゃあーっ!!
勇者とドラゴンの組み合わせはやっぱり良いね、と思っている作者のルルザムートです、ハイ。
というわけで後半死にかけていましたがなんとか毎日投降を守り切りました!
次章からは今回の反省を生かしてしっかり書き終わってから投稿することを誓います…
対策委員会編が終わった時と同じようにここからしばらくお休みに入ります。
次はレッドウィンター…ではなくちょっとした番外編。ブルアカ本編で言うイベントみたいなものをお送りします
それぞれの後日談が『ちょっと少ないな?』と思った方もご安心を、この番外編でガッツリ出ますので。
…それと便利屋の拾った犬(?)をそろそろ出したいのでね…クックック
執筆進行度についてはTwitterでちょくちょく報告を上げていきますので気になる方がいらっしゃれば『ルルザムート』で検索をかけ、発狂したキツネのアイコンをお探しください
次章、番外編 『宿屋の地下室』
お楽しみに…!