さて、今章は以前告知したように番外編。
ここまではプロローグ、対策委員会編、パヴァーヌ編とメインストーリーに沿った話でしたが今回はオリジナルのストーリー…ドラクエ本編のカジノのような『寄り道』です
早速カジノに…と言いたいところですがカジノだけだと短くなると感じたので良い機会と捉え新しい試みに挑戦しています
具体的にはカジノ編の前にギュメイ視点、ユメ視点、鳥山アウル視点、ゲーム開発部視点、同じ時間軸の中で進行するそれぞれのミニストーリーを投稿していきます。
ゲーム開発部視点を見るだけでは『なんのこっちゃ?』となる場面も、他のキャラクターの視点の話を見ると答え合わせができたり…
正直言うと作者がバイオハザード6のストーリーが好きで真似してみたいと思ってこうなりました
ややこしくなるので番外編以外で使うことはしません(執筆に時間かかるし。)
さて長くなってしまいましたが
『ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記』
《宿屋の地下室編》
【ゲーム開発部視点】第1話
お楽しみください
ゲーム開発部の1日! その1
どこからともなく声がきこえる…
【愛する我が子孫よ…】
【私たちにできるのは、ここまで】
【この素晴らしい我らの学園を…】
【生徒の未来を、どうか…守り通してほしい】
【私たちはとおくで、きっと見てるよ】
【さようなら、愛する子孫。】
【そして 闇竜バルボロスよ……。】
『うおおおぉぉぉっ!!!』
冷酷神ユウカーン
『おのれぇぇ……!!どこまでも目障りなお子様どもがぁぁっ!!』
冷酷神ユウカーン
『我が足の結界を、払いのけたこと
地獄の底で後悔するといいわ!
このフトモモの真のチカラを見せてあげる!』
冷酷神ユウカーン
『死してなお消えぬほどの、冷酷な算術を
そのヘイローに焼き付けてあげるわっ!!
冷酷神ユウカーンがあらわれた!
んー、なんか違うなぁ…ボスの語呂も悪いし。
じゃあ、こっちはどう?
?????
「FATALITY……!」
「何者だ、お前達は…?」
デスモモイ
「わたしの名はデスモモイ。ミレニアムの王として目覚めたばかりだ」
デスモモイ
「FATALITY……!わたしには何もわからぬ……
何も思い出せぬ……」
デスモモイ
「しかし何をやるべきか、
それだけは分かっている……」
デスモモイ
「FATALITYっ!!お前たち太ももを
根絶やしにしてくれるわっ!!」
デスモモイがあらわれた!
いやいやいや!なんで私が悪役でユウカが勇者になってるのさ!?
な、なら…こういうのはどう、かな?
『ついに決戦の時が来たようですね!
これまでにない猛毒のパワーをここにいても感じます!』
「あらケッピー!?外はなかなかすごいことになってるわよ!
あなたに見せられなくてザンネンね!」
『ユウカ!わたしからお願いがあります!』
「なに?こんなときに!」
『目の前にいるやつと戦っているとき…わたしたちのことを忘れないでください!』
「どういうこと?」
『体内のわたしたちも協力する!』
『いっしょにあいつを倒すんだ!』
「なに…!?こんなときにモモイとミドリの声が…」
『そうです!ここにいるのはわたしだけじゃありません!』
「なに!なんですって!?」
『ここに…あなたの体の中にいるのは…』
モモイ と ミドリ ですっ!
「なに!?よく聞こえないわ!
ねぇケッピー!あなたの他にだれがいるの!?」
『とにかく…わたし…たちもいるってことを…』
わすれないで!!!
「どうしたの?猛毒のパワーにおじけづいたかしら?
もうすぐこの都市も消えてなくなるの…
アナタも毒沼の底で永遠に眠るといいわ!」
「ふ、あっはっはっは!なかなかおもしろい光景よ!
最後の戦いにふさわしい舞台を用意したというわけね!なかなか気がきくじゃない!
──この都市が消えていくですって?」
「ふざけないでっ!!!」
「この都市は私のものよ!!!」
「あなたこそ消えなさい!!!」
だから!なんでユウカがちょっとカッコよくなってるのさ!?
アリス分かりました!ではこれはどうでしょうか!
【4つの属性が剣に宿り、貴様の光の属性も剣に
宿った】
『よ、よし!ならこれでユリアスを…!』
【まだだ、ここに我の闇の属性を加える】
風、土、水、炎、4つの元素に更に光と闇も加わり、剣が激しく震え、光り輝く
【準備はいいか?アリス】
『はいっ!』
いこう!
《カドラプ──
「ストップストーップ!!!そこまで!たぶんアリスのは絶対的に世界観が違う!」
何か色々といけない気がして無理やり上映会を中断する
「ええっ!な、何がいけなかったのでしょうか…?参考にしたのは基本1人旅とはいえきちんとRPGだったと思ったんですが…」
「うーんと、えーと、うんだめ!何がとは強く言えないけどアリスには早いから!うん!」
第二の部室となったエリドゥタワー最上階にて今日も彼女達はゲーム開発に勤しむ。
そう、かつてリオが使っていた司令室をゲーム開発部の部室へと魔改造したのだ
都市の状況を確認するモニターはゲームを遊び、試写し、鑑賞する贅沢なモニターへと変わり、無機質な内装はゲームキャラクターがプリントされた壁紙で埋め尽くされている
「んー、休憩!これ以上頭を捻ってもいいアイデアは出ないしリフレッシュしよう!」
「なんだか休んでばかりのような気が…」
「いいの!」
ミドリのツッコミを押し除け、仮眠室という札が下げられた極楽へと入るモモイたち
『モモイか、ゲーム開発はどうだ?』
「ぜーんぜん、というわけでリフレッシュしにきた!」
『・・・大丈夫か?』
「多分大丈夫じゃないと「大丈夫!!」
気にかけるバルボロスの言葉も流し、そのままベッドにダイブするモモイ
なんだかんだ言ってミドリ達もそれに続く
…最低限の設備しか無かった広くて寂しい仮眠室はアウルのツテで集めてもらったトリニティお嬢様御用達の最高級フッカフカベッド×4にエンジニア部からプレゼントされた、買ったらお高いミュージックプレイヤーとエアコンに50インチテレビ、その他もろもろの生活家電。もちろんWi-Fiも完備。
無線、有線どちらも対応可能かつ元の部室にあった全てのゲーム機もここにある。
お腹が空いても心配無用。C&Cのトキにこのデラックスな空間の使用権を分けてあげる代わりに外で取った出前を誰にも知られることなくここに運んでもらえればお腹だって満たせるし、ベッドの手入れや掃除はリオが残して行ったお世話用ミニアバンギャルド君(空気清浄機付き)が全部やってくれる
さらに仮眠室といってもミニアバンギャルド君が通るよう設計されていたためかかなり広く、アビ・エシェフ出撃用の入口を使えばバルボロスだって入室可能!ゲーム開発部の4人と1匹がのんびりとくつろげるのだ
暇があれば『バルボロスの様子を見るため』と言ってエリドゥに集合し、第二の部室となったタワーの最上階にて部活動をしつつ疲れればフカフカベッドの上でゲームをしながらピザや寿司を食べ、面倒な事はロボットにぜーんぶおまかせ…
総括してキヴォトス中の殆どの生徒が一目見て『ここに住みたい!』と声を大にして言えるほど快適な空間であり、控えめに言ってキヴォトスいち怠惰な部屋である
──この空間が出来上がった時、ゲーム開発部4人(+メイド1人)は思った。
たとえ世界がユウカに焼き尽くされようともこの理想郷だけは守らねば、と
「冷蔵庫にハーゲンダッチュがいくつか入ってたよね?よし、今日は2つも!食べちゃおう!」
「………お姉ちゃん、そろそろ豪遊するのはやめた方がいいよ」っていうかやめて
ウキウキで冷蔵庫の中に手を伸ばすモモイをミドリが止める
「いーじゃんいーじゃん!どうせ例のお得意様?からたくさんお金貰えるんだし!」
以前バルボロスから抜け落ちた鱗や体毛をなんの気無しに出品してみたところ、すぐゲマなんとかという人たちから連絡があり、法外な値段で買ってくれていてお金は有り余っている
…と、言いたいところだがゲーム開発部(主にモモイ)の豪遊により実は殆ど余裕が無かったりする。
「それなんだけど…もういらないって」
「──え?」
「調べたいことは調べられたからもうバルボロスの鱗とかはいらないって
…バルボロス本人を買いたいとは言ってるけど」
『…!?抜け落ちた鱗がいつの間にか無くなっているとは思ったが…!モモイ、そんなことをしていたのか!』
「うわ!ごめん!…でも、その、欲望には抗えなかったと言いますか…」
「ね、ねぇモモイちゃん…?その、こんなこと聞きたくないんだけど…お金、ちゃんと残ってるよね?」
「・・・・・」
取引で得たお金と部費は同じ場所で保管していたはずである。
初めの頃は大金を前に萎縮していたモモイ達も時間が経つにつれて『これくらい』『あと少しだけ』と欲が出てきて…
「・・・えん」
「え?」
「ろ、600えん…」
あまりに恐ろしい告白にアリス以外の全員が凍りつく。
だいたい部費だって少し前にもらっていた。手付かずならその分だけでも5000円は残っているはずである。しかし──
「・・・600円?」
「う、うん…」
「今月の部費っていつ貰ったっけ」
「3日前、だね…」
「「「・・・」」」
「? みんななんの話をしてるんで──」
ぽか!
「お姉ちゃんのバカ!600円って…!人数分のジュース買ったら終わりじゃない!?」
「いったい!?な、なにさミドリだって!おいしいおいしいって言いながらピザとかアイスとか食べまくってたじゃん!!」
「2人とも落ち着いて…ひゃっ!?」
殴り合うカンガルーのようにパカポコ音を立てて取っ組み合いを始めるモモイとミドリ
…とはいえこれはモモイだけが悪いという話ではない
みんな見ないフリをしていたのだ、この素晴らしく怠惰な生活に水を差したくなかったから
仮にユウカかギュメイが共にいればこんなピンチに陥る前に止めてくれていただろう(まぁその前に取引の段階で阻止するだろうが)
だが横槍を嫌ったモモイ達はトキ以外にここの存在を伝えていなかった
「と、とにかくなんとかしないと!電力や水道はエリドゥで賄えてるからいいけど出前とかのお金はリンボ払いでまだ全部払ってないから…」
「え?いや賄えてないよ、ケイを止めるためにリオ会長がパイプラインを爆破したから…」
「そうじゃん!どうしよう!?」
『…ならここの備品を売るしかないのではないか?特に寝具ならば高級品だし高く売れるだろう』
「ダメ!ベッドだけはダメ!トリニティ産のは世界が違いすぎるからお金があっても買い戻せないし!」
バルボロスの意見ももっともだがやはりモモイ達はこの理想郷を手放したくないのだ
なんとかこれからもこの幸せ空間を維持するにはどうすればいいのか知恵を絞っていると──
『…?何かが近付いてくる』
「ふぇ?」
翼先の鉤爪を器用に使ってシャッターのボタンを押すバルボロス
仮眠室の壁が持ち上がり、アビ・エシェフ用の出入口が開くが特に変わった様子は無い
「バルボロス、どうしました?」
『………上、か?』
モモイとミドリが後ろで転がりまくってる中、2人と1匹は空を見上げて──それを見た
「…人?え、あ?あれって…!」
「ユメさんと、リオ会長…!?」
目知った顔が空から落ちてきた
状況が理解できないがこのままでは2人、いや3人とも地面へ真っ逆さま。
そう理解するが早いかアリスはバルボロスに飛び乗っていた
「バルボロス!お願いします!」
『分かった!』バサッ
「えっ、あー!?」ぺいっ
ぶわりと翼を羽ばたかせ、そばにいたユズを少しだけ吹き飛ばしながら宙へ
トキ、ユメさん、リオを素早くキャッチしてひとまず地面へゴー
そのまま戻ると部屋が吹き飛んじゃいますからね!…それにしてもなんで3人は空から落ちてきたんでしょう?
3人とも気絶しているものの、怪我とかは──あ、みんな頭にタンコブができてますね
それにしても謎です、何があったのでしょうか
「説明します」
「わっ!」
ファミコンゲームのドット絵キャラクターがベッドから起き上がるようにいきなり立ち上がったトキ
驚きつつもとりあえずユメとリオを休ませるためにいちど上へ。
2人を休ませたのちにアリス達はトキから事情を聞くのだった…
ゲーム開発部とバルボロスの絡みをもっと書きたい作者のルルザムートです、ハイ。
冒頭のゲームの小ネタ、実は3つ目の元ネタはドラクエ9と発売年が同じだったりする
また二次創作から生まれたデスモモイと毒ユウカ出しちゃってますが番外編ということで割とはっちゃけてる部分が多いです(というかゲーム開発部メインのシーンは特に)
さてさてここから毎日投稿復活!まずはゲーム開発部視点のストーリーを全て投稿してから、2番目にギュメイ視点、3番目にユメ視点、最後は鳥山アウル視点を順番に投稿していき、それら全てが終わればカジノ編に本格突入します。
さぁ頑張るぞ…!