ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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今回ちょっと短いです
イワン・クパーラ編 第12話です、お楽しみください


偽チェリノを討て

「………」コツコツ

 

事務局に入ったが生徒の姿は見えない、先の戦闘で全て出払っているのか

どうやら偽チェリノは本気で我を倒すつもりらしい

 

「それも単独で、か」

 

 

 

果実を持っていると分かっている以上、油断はしない。

だがここまで大きく出られると彼女の力に興味がある、果実で得た後付けのものとはいえな…

 

 

 

タッタッタッ…

 

 

 

! 足音…!

「はっ、はっ…ギュメイ先生!」

「っ!?ミノリ!なぜここにいる?」

 

 

 

先の広場で別れたばかりのミノリが追いついて来た

他の生徒はいないのか?彼女1人でなぜここに…

 

 

 

「分からない、素通りさせられた

ゴレオンはチェリノの命令だと言っていたが…」

「それは余から直接説明しよう」

「「!!」」

 

 

 

2階に続く階段の上に彼女はいた

…その右手に爛々と輝く果実を持って

 

 

 

「連河チェリノ、いや池倉マリナ…」

「マリナ?余はレッドウィンター事務局局長、連河チェリノである

まぁそれはいい、この果実が欲しいのだろう?ついて来い」

 

 

 

「ギュメイ先生…」

「選択の余地は無い」

──行くしかないな

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「ユメ指揮官!右後方から新手の戦車が!」

「あそこで迎え撃つのは危険だよ、付近の部隊を手前の斜面まで下がらせて!

登り切る瞬間を狙って戦車底部にロケット弾を。破壊する必要はないよ、ひっくり返しちゃえば…!」

 

「くそ、また増援かよ!数は圧倒的有利じゃなかったのか!?」

「増援の中に狙撃銃やバズーカを持った生徒はいる?」

「え?ええと…みんな突撃銃しか持ってない!」

「もし見かけたら教えて、私が狙撃して倒す!」

 

大丈夫、やれる。細かい戦況は流石に覚えてないけれど私にはアウルさんから教わった戦術がある。問題は──

 

 

 

ドグシャッ

 

 

 

「ひぃっ!?将軍…!」

「くぅ、アケミさん!」

 

 

 

ボギュッ

 

 

 

「うわっ…!武器の破片が…」

「近付くな!巻き込まれるぞ!」

「これが人同士の戦いで起こる音か…?」

 

 

 

聞いたことのない音を響き渡らせながら縦横無尽に雪原を駆ける2人に偽チェリノ派も反乱軍も関係無く道を開ける

逃げ遅れた生徒も吹き飛ばされた結果、2人の近くには誰もいない

 

 

 

「ブッハハ、昨日より強いな!なるほど、カジノでバルボロスの騎手を吹き飛ばしたのはその力ってわけか!」

「フゥー…!フゥーッ!はあああーっ!!!」

 

鉄球と重機関銃、果ては拳と拳をぶつけ合いながら互いに一歩も引かない応酬を繰り返す2人にユメの冷や汗は止まらない

 

 

 

2人の決着はそのままこの戦場の勝敗に直結するはず、仮に偽チェリノ派の生徒達を全員倒せたとしても彼が野放しになれば必ず負けちゃう…

 

アウルさんなら不思議な力でアケミさんを強くできるかもしれないけどもちろん私にそんな力はない

 

 

 

「くっ、瞑想したアネゴと互角だと!?」

「ほざけこっちのセリフだ!将軍が力勝負で押し切れないとはあの女いったい…!?」

 

「ユメさん!アネゴが…アネゴは大丈夫なんすか!?」

「っ…アケミさんを信じて!私たちはできることをやるんだ!

左から増援!動ける人は誰かいる!?」

 

「はーいユメさん、私行けるよ〜」

「分かった、シグレさんお願い!後続がどれだけいるか分からないから無理なら下がって!考えるから!」

「りょーかい!」

 

「ユメさん!背後に回り込む奴らが──あ、あれ?連中がいきなり吹き飛ばされた?」

「背後はワカモさんが守ってる!

けれどあくまで混乱させてるだけ…統制を取り戻す前にやっつけるんだ!ヤクモさんとタカネさんを向かわせて!」

 

 

 

おかしい、明らかにもう偽チェリノ派の生徒はこっちより多くなって──…!?そうか、これは…!

 

「ユメさん!あの、事務局のバルコニーに…」

「! 双眼鏡貸して!」

 

 

 

ノドカさんの双眼鏡をふんだくって事務局のバルコニーを見る

そこにはギュメイ先生とミノリさん、そして2人と対峙する偽チェリノ…その手にはあの果実が──

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「ここがいい。少々遠いがここなら全てのレッドウィンター生徒がここを見れる」

「なんのつもりだ、マリナ」

 

「だから余こそがチェリノだと言っておるのに…

いいか、あそこで余の部下と反乱軍がぶつかっているがそこの勝負は重要ではない

 

…分かるか?願いを叶える黄金の果実、これを持つ余を抑えないかぎり、余の政権は決して終わらぬ

つまりは余を倒さなければお前達の反乱は無意味となるのだ。最も──」

 

 

 

ゾクッ

 

 

 

「『ヒャダイン』」「『さみだれ斬り』!」

 

 

 

降り注ぐ氷塊を斬り払いつつ距離を置く

「それは不可能な話だがな」

 

「──ミノリ、悪いがお前を守りながら戦う余裕は無さそうだ」

「分かっている、自分の身と権利は自分で守る」

 

「この果実が欲しいのだろう?さぁかかってくるがよい、レッドウィンター事務局局長の威光をその身に刻んでくれるわっ!」




知人に先の展開を言い当てられてビビりまくってる作者のルルザムートです、ハイ。
いやまぁ確かにヒント出してたけど…現役でⅨやってるだけはある、のか?

それはそれとしてこれから本格的に武力衝突となります。まぁ相手はレッドウィンターだからそこまでシリアスにゃならんでしょう!
それではまた明日…
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