ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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ひいい、ストックが!ストックが無くなる…!
でも同時に貰った評価が30個に達しました、ありがとうございます!!
テンションも上がっているので負けるわけにはいかんと私は書き続けるのだ…!
『チキンレースだ!』(そういうこった!)

…イワン・クパーラ編 第18話です、お楽しみください


光、再び

「正直我もまだ混乱しているが…うむ、確かに受け取った」

 

 

 

持ち主が果実を放棄したことで逆行のたびに消えた1〜3回目の記憶は少しずつ戻ってきた

が、それら全てを繋ぎ合わせたとしても我は安守ミノリという生徒を理解することはできないだろう

 

ガンベクセン様は彼女のことを理解しているみたいだが…いやまさか、本当にそんな人間がいるのか?クーデターやデモ自体を楽しむ人間などいまだに信じられぬ

 

…ひとまず今はバギムーチョで吹き飛んだ刀を探さなくてはな

 

 

 

 

 

 

と、その時ガンベクセン様があらぬ方向を向いていたのが目に入る

「ガンベクセン様?どうされたので《焼け、グレイナル》

 

 

 

「────」

 

 

 

全てを輝きに還す光の炎。雪より眩しいそれが眼前に迫っているのに何もできない

分かってはいても、丸腰で剣技など放てるわけもなく

 

 

 

「!! せん──」

 

 

 

あの光の津波に対し、あまりにも頼りない盾を手に割って入るユメ

だめだ、やめろ。そんなもので奴の炎は防げない。逃げるんだ

 

 

 

「ユ──」

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

『グルルルル…』

「…もういいぞ、やめろ」

 

 

 

竜戦士の兜をかぶり直し、広場を見渡す

グレイナルの光の炎を対策無しにまともに浴びれば綺麗さっぱり蒸発し、消える。

魔獣体であるギュメイ先生とゴレオンは生き残るだろうがまともには動けないはずだ

 

 

 

「さっさと果実を回収して「あの怪物を撃て!」

 

 

グレイナルを盾に弾丸の雨を回避しつつ様子をうかがう

防がれた?──あの光の衣か…?

 

 

 

「なんとかフバーハが間に合ったが…いったいなんだのだ、あれは…!?」

「くそっ、ここに来てグレイナルとは…!お下がりくださいガンベクセン様!…ゴレオン!」

「お前も下がるんだよ!丸腰だろうが!

ああクソ、300年前のリベンジをしてやるぜクソヤロー!」

 

 

 

「………」

 

 

 

素直に果実を渡してくれはしないだろう、ならば奪うしかない

 

 

 

使い慣れたアサルトライフルと、対ギュメイのためだけに用意された特殊な短剣を手に、光の竜を従え前に出る

 

 

 

──できればやりたくないがやるしかない

「始めるぞ」

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

『ギャオオオオッ!!』

 

 

 

突如としてレッドウィンターに降り立った『空の英雄』…

 

天童アリスから受けた傷を綺麗さっぱり癒した光の竜は前と変わらず、ただ主人の敵を焼き尽くさんと光を放つ

 

かつて帝国兵を焼き払った時と同じように──

 

 

 

「フザ、けん、なァッ!!」

今度はフバーハの防御ごと消し飛ばす勢いで放たれた光の炎を鉄塊が消し飛ばす

もちろんそれで終わらない、知ったことかとさらに炎が放たれるが今度は真下から抉り上げられた()()が邪魔をする

 

 

 

『グギギギ…』

「ああそうだよなァ!バルボロスがいるんだ、お前もいるよなぁ!?

嬉しいぜェ…!今度こそこの手でブッ殺せるんだからなっ!!」

 

 

 

「ゴレオンっ!

くそ、なぜグレイナルがここに…!?」

 

 

 

まさかのグレイナル登場に動揺が隠せない

バギムーチョの影響で我の刀はどこかに吹き飛んでしまった、いくら我と言えど丸腰でグレイナルに挑むのは自殺と同じだ

それに問題はそれだけでは無い

 

 

 

「──果実を渡せ、ギュメイ先生」

「竜戦士の鎧…!貴様いったい何者だ!?」

 

 

 

エリドゥではいなかった竜戦士の存在である

頭から足先まで竜戦士の鎧に身を包んだ目の前の存在、その正体はヘイローがあること以外一切不明。

 

武装はアサルトライフルに──…っ?なんだ、あの短剣は?櫛刃がついて…

 

 

 

「問答は無用。女神の果実を渡せ」

「く…!」

刀無しに銃弾は防げぬ、かといって果実を渡すわけにも──

 

 

 

「ええい!いきなり現れて何様のつもりだ!

マリナ!工務部長なんかほっといてアイツを粛清するのだ!」

「は?はっ!」

「! よせ!誰もこいつに近付くな!」

 

 

 

号令の元、竜戦士を取り囲むマリナ隊。手慣れた包囲を見ればこの粛清というのは彼女達にとって日常茶飯事なのが読み取れるが相手が悪すぎる

 

というか真横にドラゴンがいるのになぜ彼女らはここまで緊張感がないのだ!?

 

 

 

「ところでチェリノ会長、粛清の内容はどうされますか?」

「え?それは…うーん、後で考え「邪魔だ」

 

 

 

瞬間、蹴りとタックルで包囲の半分を吹き飛ばした竜戦士が短剣片手にチェリノへ迫る

「え」

 

何度もデモやストライキを経験した彼女も『本気の殺意』に晒されたことは無かったのだろう

首を吹っ飛ばそうと迫る短剣を前に困惑と恐怖で動けないチェリノを竜戦士は容赦なく「──私の友人に何をする」

 

 

 

魔力も尽きかけ既に満身創痍であろう身体を突き動かし、ガンベクセンが割って入る

王笏で短剣を堰き止められた竜戦士だったが勢いは止まらない。目の前の邪魔者を排除すべく喉、心臓、脇腹、足、人体の急所もしくは戦闘において致命的となる部位を執拗に狙い、短剣を振り抜き続ける

 

 

 

「ガンベクセン王っ!くそっ…!」

「っぐう…!ギュメイ、ここはいい!下がって刀を取りにゆけ!」

 

「しかし…!」

「この、戦闘において…そなたとゴレオンが倒れればここの生徒もこの学園も終わりだ!

よいかギュメイ!刀を持って必ず戻り、ドラゴンとこの戦士を止めよ!

これは王命である!!よいな!?」

 

 

 

っ…!

 

 

 

「──しかと承りました…!

っ、全員下がれ!ガンベクセン様とゴレオンに任せろ!マリナ隊は動けるか!」

「っぐ…ああ、これくらいじゃへこたれないさ…!」

 

よし

 

「ならばいい、速やかに後ろへ!

ユメ、シッテムの箱を!…アロナ、生き残っている監視カメラを使って我の刀を探してくれ!」

『はいっ!』

 

「逃がすとでも『メラ』ッ、チィ…!」

「行かせると、思うか?…さあ急げ!」

 

 

 

探すしかない、1秒でも早く刀を見つけてここに戻る!




ガナサダイがかつてギュメイの剣を破っているという事実から、父親であるガンベクセンもそれなりに白兵戦のウデがあったんじゃないかな、と思っている作者のルルザムートです、ハイ。

いただいた感想で『もしユメではなくゲルニックが同行していたら…』という話が出たのでこちらでも補足しますと今更新中のギュメイ&ユメが行くレッドウィンター編と異なりゲルニック√ではギュメイは基本単独行動し、ゲルニックはワカモと共に情報収集役として裏方へ。

表舞台でギュメイがゴレオンや偽チェリノとバチバチに戦り合ってる間、2人が舞台の裏からレッドウィンター編を進んでいく…というプロットにしていました。なんならギュメイが戦っている間、裏でゲルニックが果実の持ち主であるミノリを追い詰めていたり。(ゲルニックがギュメイの後を大人しくついて回るという状況がどうしても思い浮かばなかったので…)

ただ以前後書きに書いた通り裏方であるゲルニック&ワカモコンビを強く書きすぎたせいで見返してみると肝心のギュメイの出番がスッカラカンという有様…(ミノリ戦〔ゲルニック√〕の際に書いたギュメイとゲルニックの一騎討ちは気に入っていましたがそれ以外があまりにも…)

結果としてユメを連れてきたのは正解でしたがゲルニック√を期待してくださっていた15人の読者様のことを思うと素直に喜ぶのは難しいですね…
もっと頑張らなきゃ…
それではまた明日…
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