ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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すみません、本当に…!ギュメイの心境の描写に納得いかず描き直したり行き詰まって気分転換とかしていたら18時に間に合わず…
なんとか毎日投稿のタグは守り切りましたが本当に肝が冷えました
イワン・クパーラ編 第23話です、お楽しみください…


分け隔てない優しさ

ゴレオンとアケミがグレイナルを撃破したことにより戦況は一変。

グレイナルが凍結し動けなくなったことで注意を割く必要が無くなったため、レッドウィンターは最低限の監視を残しつつ竜戦士と戦うギュメイ達のバックアップを開始。

 

事務局員によるワカモへの弾薬補給やユメの狙撃援護など。

それでもなお倒れず戦い続けていた竜戦士だが最終的には──

 

 

 

「ブハハ…まさかお前にこれを言う時がくるとはな?

…助けに来たぜ、ギュメイ」

「ここまでです、ドラゴンの騎手」

 

 

 

 

グレイナルの監視をマリナ隊に引き継いだゴレオンとアケミが加勢。

勝ち目が無いと判断した竜戦士は逃走の姿勢を見せたものの帝国将2人と七囚人2人から逃げられるわけもなく、竜戦士は捕縛。見事牢屋行きになった。

 

つまりこれでレッドウィンターに襲来した未知の脅威を完全に退けることができたのである

 

 

 

そして時間が流れ──

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

あれから1週間。腹部を刺された傷はそう簡単に治るものではなく、旧校舎に急造された医務室でギュメイは休息を取っていた

 

…とはいえのんびり休んでもいられない、グレイナルは凍結状態でもう何もできないが竜戦士は別だ

 

 

 

「お願い先生!」

「ダメだ、許可できない」

 

 

 

その対応を巡って色々と問題が起こっているのだが…正直これについての原因はユメの独善に近い

 

 

 

「きっと悪い子じゃないよ!お願い、私に話をさせて!」

「…お前は自分が何を言っているのか分かっているのか?

武器も護衛も付けずに牢の中で1対1で話すなど優しさを超えて狂気の域だ!」

 

 

 

そう、ずっとこれだ。ユメはなんとしても竜戦士と話をしたいらしい

もちろん情報を聞き出すことには賛成だがあくまでこちらがやるのは捕虜尋問だ。人生相談会ではない

 

 

 

「武器は取り上げたがあの様子なら素手でも人を殺せるだろう。そんな奴の元に断じてお前を行かせはせん!」

 

「でも「いい加減にしろ…!奴は敵だ!

思想も目的も知らないが少なくともチェリノとワカモは奴に殺されかけた!

お前の優しさは尊いものではあるが正しくは無い!」

 

 

 

泣きが入りかけているユメだがここで引き下がるわけにはいかない

この優しさは彼女の強さなのだろうが同時に弱さにもなりえる

…やはり我は教師に向かんな

 

 

 

「兜を取り上げなかったのもそれが理由か?」

「………もし素顔がみんなに知れたら、あの子はもう2度とやり直せないよ

私とガンベクセンさんの前に立っていた時、すごく辛そうだったんだ、だから──」

 

「…話にならん。アロナ、ゴレオンを呼んでくれ、彼と我で竜戦士を尋問する」

「!! や、やめて!それだけは…」

 

「──なぜだユメ、我には理解できない…なぜ庇う?先はチェリノとワカモの名を挙げたがグレイナルを引き連れたことを考えれば奴はレッドウィンターにいる全ての人間を皆殺しにしようとしたのだぞ」

「そうだとしても、でも…同じ人間なら、歩み寄らなきゃ」

 

 

 

………はぁ

 

 

 

あの時刺された傷の熱と痛みに耐えながらベッドから起き上がる

…今回ばかりは尊重しない、かつて軍人だった者としてすべきことをさせてもらう

 

 

 

懇願するユメを振り切って扉を出れば我よりボロボロのゴレオンが待っていた

…ここは古い校舎だ、あの巨体で動けば床が軋むはず。…最初から盗み聞きしていたな?

 

 

 

「まぁいい、地下牢に行くぞ」

「・・・ギュメイ、やっぱりお前は女性との付き合い方がなってねーよ、つーかサイテーだ」

 

「……………」

「おい、なんか言えよ」

「黙って歩け、ゴレオン()()()

 

「カデスの牢獄の時の呼び名か、久しぶりに聞い──いやテメーまじであの竜戦士を尋問に掛ける気か!?

多分ガキだぞ、それも女の!」

「黙って、歩け!!!」

 

 

 

うるさい、分かっている。我の言動も行動も、おそらくユメを酷く傷付けることになる

…だからと言って容認できるわけがない

 

 

 

『ひぃん、ギュメイせんせぇ…』

『やった!みてみてギュメイ先生!』

『えへへ、ギュメイ先生大好き!』

 

 

 

確かに頼りにはなるがまだまだ子供だ、その上不器用で危なっかしく、目を離せない

 

我とてキヴォトスに永住するわけではない、残る果実を見つければそれと共にキヴォトスから消えねばならぬだろう

 

 

 

そうなれば誰が彼女を守る?

ゲマトリアを始めとした悪意ある大人達を相手に、ユメの優しさはなんの武器にもなりはしない

 

彼女は強い、だが誰に対してもその強さを向けることに躊躇してしまう

それでは意味がない、世界という枠組みで『分け隔てない優しさ』など他者に食い潰されるだけだ

 

 

 

──陛下への忠義と武士の誇り。あの頃はそれ以外に守り通さねばならぬものなど無かったというのに

 

 

 

「………守りたいものの想いを踏み躙ってまで、我はいったい何をしているのだろうな」

 

 

 

誰に言うわけでもなく、ただ陛下から授かった刀を見つめ、彼はそう呟くのだった




ギュメイの心境にこだわったことについては後悔していない作者のルルザムートです、ハイ。

あああ…ついに間に合わなかった…一応毎日という括りにはなっていますが今まで時間に遅れたことは無かったので今回の失敗はかなりメンタルに来ました、本当に申し訳ない

あと2.3話くらいでレッドウィンター編も終わりになりますが次は、次こそは書き切ってから投稿したいと…いやそれより執筆速度自体を上げないとお話にならないですねこれは…

それでは、また明日…
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