…さて、もうタイトルで盛大にネタバレしてる気がしますが新キャラ登場です、ハイ。
総力戦編 第3話です、お楽しみください
「あれ…?あの、失礼ですが先ほどトリニティに来たゲヘナ生というのはあなたですか?」
「『!!!』」
どこからどう見てもトリニティ生だと分かるシスター服を纏った生徒に呼び止められ、1人と1羽は揃って硬直してしまう
い、いえ落ち着きなさい陸八魔アル!ここはもうトリニティ自治区の外!出歩いていても捕まることは無いし仮にトリニティ自宅だとしてもアウルさんのお客ってことで今日だけはお咎め無しなはず!
動揺を押し殺して深呼吸、肩の上にフクロウを乗せた目前の生徒にいつものビジネスフェイスで応える
「ええ、私だけど…それが?」
「ゲ──いえアウルさんが一緒にいると聞いてきたのですが…」
「あ、あー…なーんだ、私てっきり── バシン! いったぁ!?」
『よけいなこと、いわない!』
うう、この子ホントに容赦が無い…
しかし風紀委員長の銃撃に比べればスズメの涙。気を取り直して問答に戻る
「…アウルさんならシャーレで仕事があるからってさっき別れたわ」
「そうでしたか、うーん…」
やたら分厚い本を片手に何かを考え込んでいるトリニティ生。本来仕事でもなんでもないことだ、ゲヘナ生徒である自分がトリニティ生徒と関わるのは避けた方がいいのは分かっているが…
「困り事かしら?もし私でよければ力になるわ」
『しゃちょー!あいては「ええトリニティ生よ、でもそれがどうしたの?金さえ貰えればなんでもやるのが便利屋のモットー…これは──そう、宣伝よ宣伝」
「お気持ちは嬉しいのですが…本当によろしいのですか?トリニティ生徒である私に関わるとあなたにも不都合が…」
「アウトローは所属や身分で関わる人間を決めたりしないわ
無償であなたを助けるのもこれが最初で最後…これはただの宣伝よ」
そう言った直後、キラキラとした尊敬の眼差しを向けてくるトリニティ生徒
ふふ、決まったわね
『そんなこといってしゃちょー、ただこまってるのほっとけないだけでしょ。やさしー』
「う、うるさいわよラーミア!」
もう!黙っていれば完璧だったのに!
──などと思っているアルだったが隠し切れない『いい人オーラ』のせいでラーミアが黙っても黙らなくても関係無かったりする
「ありがとうございます、実はシスターフッドの物置で見つかったとある書物──つまりはこの本が少々奇妙でして」
「『奇妙?』」
「はい、こうして耳を澄ませると…」
「『・・・・・』」ピト
…道の真ん中でトリニティ生とゲヘナ生と謎の小鳥が古めかしい本にぴったり耳を当てているのは奇妙どころの騒ぎではないが生憎それにツッコミをいれられる人物はいなかった
『・・・・・・ぐぅぐぅ』
────え。今のは…
『ピョ、いびき?』
「よかった、やはり私だけの幻聴では無かったのですね。お聞きになった通りこの本から人間の寝息やいびきのようなものが時々聞こえてくるんです
外面だけ見ても相当古い書物ですのでトリニティ大図書館に寄贈・保管しようとも思ったのですが得体の知れないものを果たして本当に預けていいのかと悩んでいまして…」
「アウルさんを探していたのはこれを相談するため?」
「はい。トリニティの誰も知らないようなことでも彼女なら知っているのではないかと思い…
どうでしょう、あなた方は何かご存知ありませんか?」
「うーん…ごめんなさい、私もこんなの初めてよ」
「そうでしたか…いえ、話を聞いていただきありがとうございます」ペコ
「まって!」
頭を下げて去ろうとした彼女を呼び止める
「? 何か…?」
「一度力になるって言ったのに分からないからさようなら、じゃ後味が悪すぎるわ
分かるまで協力させてちょうだい」
『でしゃばらずアウルってひとがトリニティにもどるまでまったほうがむぐ』
ピーチクパーチク喋り続けるラーミアのお口をチャック。
確かに自己満足でしかないけれど…でも放っておけないわ
「──ありがとうございます、頼れる方がいなくて困っていたんです
ここは言葉に甘えさせていただきます」
「ホント!?…じゃない、ええ任せてちょうだい!」
っと、そういえば
「自己紹介してなかったわね、私は便利屋68社長の陸八魔アル!」
『わたしラーミア!じきべんりやしゃちょーよ!
ごす
ギャピ!?』
「自己紹介で嘘つかないの!」
もし私に何かあれば次の社長はカヨコに任せるって決めてるんだから!
「ふふ…仲良しなんですね
私はシスターフッドから来ました、歌住サクラコです。どうかよろしくお願いしますね」
なんだかんだアルとサクラコは似た部分が多いような気がする作者のルルザムートです、ハイ。
レティスなどの例外を除き、基本的に味方側にはガナン帝国に関連した人物ばかりですが彼(?)も出演してもらうことにしました
だってアナタ帝国城の本棚にいたし。お前もガナンだ
それではまた明日…