ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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カジノ編と違って総力戦はきちんと原作ブルアカにもあるコンテンツですが少々ストーリーから外れているので割とはっちゃけたりしてます
総力戦編 第4話です、お楽しみください


※ ミカさんは笑いすぎて呼吸ができず搬送されました

灼熱の太陽、それによって熱せられた砂と大気…本来その3つしかない過酷な環境に降り立った君は──天使だった

 

 

 

この世に神がいるのなら、神は君を愛しているだろう

 

なぜなら本来数百、数千、数万の人間に分散され、配られるはずだった美謀を、全て君が独占しているのだから。

 

神の超愛でなければ説明がつかない

 

 

 

時は移ろい、立つ大地が代わっても、君と会った記憶が消えることはない

私の身体を凍えるような吹雪がいくら殴り抜いても、あの時の熱砂のように焼きついた君の美謀が薄れることはない

 

 

 

今の私には使えるべき主がいる。だが──ああ、なんということだろうか。私は君の美謀に逆らえそうにない、君が望むのなら私はどんなものでも捨て去れる

 

しかし心優しい君はそれを良しとしないだろう、故に私に君をもてなさせてほしい

口に会うかは分からないが持ち得る限り最高級の茶葉を用意して君を待とう

 

聖園ミカ、女性としてこの世の全てを持つ麗しの君を。私は待ち続けよう

 

 

 

「『未来の夫より…いったいこれはなん…いやマジでなんですかコレ…」

 

 

 

シャーレでできる業務を終えたワタクシは他に何か知っておきたいことはないかナギサさんに確認をとった

 

シャーレ業務に質問点は無かったが『そういえば』と彼女が取り出した手紙を読んだ瞬間、普段の敬語が崩れて消えるほどの衝撃を受けてしまった

 

 

 

恋文なのは見たら分かります。やたら回りくどい上に文面と文字が馬鹿丸出し…

漢字もところどころ間違ってて馬鹿さが加速して──ああ…誰が書いたのか分かってしまいます、分かりたくありませんが。ええホント。

 

 

 

「レッドウィンターからミカさん宛に送られてきた怪文書です。差出人の明確な名前は書いてありませんでしたが…何か分かりますか?」

「・・・このふざけたラブレターの差出人はレッドウィンター鎮圧軍将校、ゴレオン。間違いなくあの男です」

 

「七囚人と共にカジノに現れた…あなたと同じ三将軍の1人ですか、なんというか…」

「これ以上無いほど分かりやすい『美女と野獣』ですね、やれやれ…」

 

 

 

まだ直接話はしてませんが…おめでたい頭は変わってないようです

 

 

 

「…一目惚れ、というものでしょうね」

「? なぜ一目惚れだと?」

確かにあの男なら有り得るでしょうが…

 

「ミカさんのワガママな性格を知ってなお異性が近付くのはちょっと考えられないので…」

「………」

ああ、この場合美女も野獣でしたね

 

 

 

「ひとまずゴレオン将軍に関しては放置しても問題ありません。知能はあまりないですが女性に対しては紳士なので

万が一、事を起こすような気配があれば直接ワタクシが出向いて潰します」

「分かりました」

 

 

 

…そろそろ行きますか

 

 

 

「これ以上何もなければ先も言った通りミレニアムに訪問へ向かいますがよろしいでしょうか」

「ええ、構いません」

「ありがとうございます。では向かいましょう」

 

 

 

ミレニアム訪問…言うまでもなく例の機体の起動実験、その見学のためである。

 

トリニティ所属を名乗る不審人物から送られてきたキラーマジンガ、エリドゥにて回収されたアバンギャルド君、その他の要素を組み込ませて建造されつつある機神サージタウス…

 

戦闘能力は未知数ですがエンジニア部の執念と技術は本物、あれを手元に置ければ強力な武器になる。…そしてそれはキラーマジンガを送った人間も分かりきっているでしょう

 

 

 

クロノス報道部には既にサージタウス起動実験の情報を流した

ここであの兵器の持ち主が誰なのか同時に報道できればキラーマジンガのかつての持ち主も必ずこちらに接触してくるでしょう

…もっとも所有者本人か、代理の人間が来るかまでは読めませんが。

 

 

 

コンコン

 

 

 

「「…!」」

 

 

 

ノック音にアウルもナギサも準備の手が止まる

客が来るなどという話は聞いていない、だが予定にない来客はエントランスで弾くはず…

 

 

 

「──どうぞ」

とりあえずメラゾーマを叩き込める準備はしつつ、扉の向こうにいるであろう人物に部屋へ入るよう促す

 

 

 

場合によっては…

「キキ、失礼するぞ」

「失礼しまーす!」

 

 

 

…よりによってあなたですか、羽沼マコト

後ろをついてくる元宮チアキはどうでもいいがここで万魔殿トップ自らやってくるなどタイミングが良すぎる

 

ギュメイさんが呼んだのでしょうか?彼がこれ以上マコトさんに借りを作るとは考えにくいですが…

 

だがそこに至る道筋はともかく実際に万魔殿議長がここに来ている。うん?

 

「………やれやれ」

シャーレ所属を示す身分証…まったく面倒ですねぇ

 

 

 

「これはこれは万魔殿議長殿、連絡していただけたならお迎えにあがりましたのに」

「キキ、殊勝な心掛けだ。しかし良いのか?飼い主の前でゲヘナ生相手に下手に出ても」

 

「もちろん。図らずもトリニティとゲヘナ、それぞれのトップがこうして集ったのです

エデン条約が締結していないとはいえ『締結していないから邪険に扱う』…などとんでもない

 

そもそもミレニアムの一件、その後処理をサツキさんと…そちらのチアキさんに助けていただいた恩がありますし」

 

 

 

チアキさんの分の身分証も受領済みということはワタクシだけでなくナギサさんが来ていることも知っていたのでしょう

 

ふむ、考えにくいとは言いましたが…ギュメイさんから色々と聞いていますね?

目的はゲヘナ生2名によるトリニティ生2名の──いいえ、ワタクシの監視ですか

 

 

 

「しかし困りましたね、他校のトップなど本来礼を尽くしてもてなすべきお相手ですが今のワタクシはNo.2としてシャーレ顧問(ギュメイ先生)所属順位1位(ユメさん)が戻ってくるまでシャーレを預かる身…

 

加えてワタクシにはトリニティでやるはずだった仕事もあります。

そうならないよう努めますがこちらが至らぬばかりにご無礼を働いてしまうかもしれません

その点において先に謝罪させていただきます」

 

 

 

「それに関して謝罪するのはこちらの方だ、ギュメイ先生からシャーレ所属の許可を得ているとはいえ事前連絡も無しに押しかけたのだからな

 

故に私たちはゲヘナ生徒としてではなく、シャーレに所属する生徒としてあなたをサポートさせていただく

そもそもシャーレ権限順位で言えば司令塔はあなただ、鳥山アウル。

ここにいる限り、私たちはあなたに従おう」

 

 

 

「────ふむ」

 

 

 

…ゲヘナのトップでありながら武力は持ち合わせず、私利私欲のまま議長の椅子に腰掛け風紀委員会への嫌がらせや丹花イブキのご機嫌取りを考えるだけの馬鹿…いくら調べてもそれ以上の情報が出てこなかった生徒ですがこれが本性というわけですか?

 

 

 

「よろしいのですか?ゲヘナ学園のトップがトリニティの…それも権力など持たないいち生徒の下につくなどゲヘナ生徒たちから反感を買う可能性がありますよ」

「そんなことを気にする生徒はゲヘナにいない

…あなたなら分かっていると思ったが」

 

 

 

自分でもナギサさんでもなく、何がなんでもワタクシをシャーレの中心に置きたいようですね?

 

こちらの動きをうかがいたいのでしょう、愚者のフリをした賢者というのは何人か知っていますしワタクシ自身演じたことはありますが…彼女もその1人…そしてここまで度が過ぎた情報封鎖は見たことがない

 

ええ、認めましょう羽沼マコト。こと情報戦においてワタクシはあなたに勝てません

──もっとも、その事実はまだ秘匿すべきだったと評価させていただきますがね

 

 

 

「…この判断はワタクシだけでは手に余ります、ナギサ様。」

「許可します。私もまだあなたからシャーレの話を聞きたいですし…そうですね、シャーレ駐在中はそこの2人と同じようにサポートとして動きます

アウルさんは主体となって動いてください」

「…分かりました」

 

 

 

──中央の立ち位置は避けたかったんですがもう拒否できそうにありません

全く…お子様の分際でやってくれますね、羽沼マコト

 

 

 

「では現シャーレ権限順位頂点としてあなた方3人には遠慮なく指示を出させてもらいますので摩擦のない円滑な業務遂行をお願いしますね」

「キキ、もちろんだ。それで何から始める?」

 

「シャーレでの業務は終わりましたからね、ミレニアムへ向かいます。サージタウス起動実験の立ち会いに行きましょう」




総力戦編の投稿が終わったらメインストーリー編に戻るかミニストーリー編作るか迷っている作者のルルザムートです、ハイ。
正直、アケミとゴレオンに振り回されるスミレを書きたいだけなんですがそのためだけにミニストーリー編って章を作るのもなぁと…
それではまた明日…
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