オグリの幼馴染が記憶を無くしてチョコレートの怪物になって化け物と戦ってた話 作:かな餅
ニエルブによって製作された新型のヴラスタムギア。
外観はラキア・アマルガや辛木田絆斗が所持している従来のモデルと大きな差はない。
内部には未知の生体部品が組み込まれており、ゴチゾウの特性を人体へ直接注入する機能を確認。
また、ゴチゾウに似た知性を有し、意味を成す単語――特に海外の言葉を頻繁に発する。
プリンに強い執着を示し、市販のプリンを近づけると抱きかかえるように引き寄せる。
――6月10日
――何でも屋:【助っ人酸賀さん!】
『……そうか、それが俺の――』「ああ……お腹が空いて来たな……ちょっと食べてくる」
狼奈を満腹にして、気持ちよさそうに寝かしつけたあと――急に、胸の奥がもぞっとしてきた。
別に用事があるわけじゃない。ただ……今、絆斗と話したくなった。
廊下を抜けると、ちょうどあいつはオグリってウマ娘と何か話していたらしい。
俺が足音を立てると、こっちに視線を向ける。
『……お前本当に覗くの好きだな』「何話してた?」『今度は聞いてなかったのか?』
「別に興味ねえけど」『じゃあ聞くなよ。』
「それよりも……ちょっと話したい」『何をだ?』「なんでも。」『……そうか』
ただ今日はその"そうか"が、思ったよりやわらかく響いた。
『てっきりお前の兄貴のこと話したいんだと思ったよ』「……まあ、関係あるかもな」
絆斗が言ってるのは、一番上の兄貴――ロガーのことだろう。
バウエルのバイトになって、俺たちの存在を庇った。
……けど、同時に沢山の人間を攫い、
「ロガーは俺たちを守るために、
「……絆斗もそう戦ってるだろ?」『……』
そうやって誰かのために戦う存在は誰が守る?――俺の頭に、ふとそんな疑問が浮かんだ。
『守りたい誰かが居ても、誰かに自分を守って欲しいなんて考えたことないからな。わからん』
「……そっか。なら、俺が――。」
口の中まで出かかった言葉が、そこで引っかかった。
言えば、何かが変わる。そう思った……だから声にならない。
ただ、胸の奥がきゅっと締まって、舌が動かなくなる。
役に立ちたい、後ろで背中を見るんじゃなく隣に立ちたい。
でも、"また"負担になりたくない。
――何でも屋:【助っ人酸賀さん!】
あの時言えば――でも俺は兄貴とは違う。そこまで強くないし狼奈も見てやらないと。
「……俺にも絆斗みたいな力があればな。」
傷だらけで少し焼け焦げたベルト、ラキアのおっちゃんが持ってるのと似てるけど……。
これはニエルブが作った作品の一つ、人間をグラニュートにする為に作ったらしい。
「……生き物とかなんとかって言ってたよな、これ……なんかうご――っ!?」
触手……反射的に投げ飛ばしたけど、こいつ生きて――る?
《ア…アア……プ、リ、ン》〔ぷるぅん?〕《プリ、ン……》
ベルトが触手を伸ばしてゴチゾウを抱き抱えてる、こいつにとって友達みたいなもんか……。
〔ぷるぅん〕「……自我はないんだっけか、こいつ」《アアア……プリ、ン……》
ゴチゾウを少し離すと求める様に触手を伸ばす……こっちに攻撃する意図はない。
絆斗が残した資料を見る限りじゃ、触手はあくまでタコや以下の様な手足。
液体を抽出して生体へ注入することが本質の機能であることから。
「……人間をグラニュートに変化させる性質を持つのはゴチゾウと推測される」
[作用は色々考えられるがまず、翔馬の変身が解けた要因は主に血清の効力が切れたからだろう]
[憶測だが人間をグラニュート化させるには体内にグラニュートの体液が必須と思われる]
「"自分の身体を切り離して実験した結果……人間としての側面が喪失、細胞がグラニュート化"」
[変化の後に実験を進めた結果、切り離した部位が著しく変化することを確認]
「"純粋なグラニュートが使用すれば、飛躍的な身体能力を得るだろう"……つまり、変身か?」
こいつを使えば俺も……いや、勝手には出来ないな。帰って来たら頼んでみるか?
反対されそうだな……大人しく帰りを待って――。
「……白狼?」「にいちゃん?今日仕事じゃなかったのか?」「まぁ……絆斗は何処かな?」
「あいつは仕事だよ、だいぶ……大事な」「白狼は行かなかったんだ」「……え?」
「いやまあ、僕的にはそっちの方が嬉しいんだけど、その。あの時は……さ?」
あの時……絆斗と初めて会って、ニエルブの眷属と戦った時。
初めて敵と戦って……勝って……誰かと初めて隣で戦った。
「絆斗と一緒に戦ったって聞いたから、あの喧嘩嫌いの白狼がまさかとは思ったけど……」
「……兄ちゃんだったら行くのか?」「うん、だって……まずじっとしてられないし」
「行って、邪魔になるかも知れなかったら?」「……邪魔になってから考える――とか?」
「なんだよ、それ。」「だって兄さんも僕も誰かに言われて戦ってるわけじゃない」
――何に変えても守りたいと自分で思って、自分でどうするべきなのかを考えた――
――それが必要なのか、必要じゃないか何も関係ない――
「白狼だって例え必要じゃなくても、狼奈を見てあげて傍にいてあげるでしょ?」
……必要かどうかじゃなくて、自分でどうするべきなのか考える。
俺が行ったところで、何の助けに……いや、そんなことは関係ない。
絆斗だって、必要だからじゃなくてそうしたいと思ってるから俺達を守ってる。
グラニュートを庇うなんてことあいつの立場で考えたら何の得もない事だったはずなんだ。
誰かに言われたわけでもない、何かを求めたわけでもない。ただ、助けてくれた。
「白狼はどうする?別に……ここに留まることは悪いことじゃ――」「狼奈の子守唄頼んだ」
「……うん、流石僕らの弟。」
――中央区:溝ノ口格納庫
『全くしつこいなぁ……あんまり疲れたくないんだけど?』〖減らず口が。〗
クラウンはまだ耐えてる、絆斗の話じゃそろそろ冷めて力が半減するところだったはずだ。
――CUP LADY――
――INVISIBLE JELLY!――
『クローザーさん!僕の提案は考えてくれましたか?』『あれぇ寝返ってたの?』
〖新しいグラニュート……?〗『この子の相手手伝ってくれたり?』『残念ですがそれは……』
―― JELLY OVER ――
―― VLAM SLASH ――
『はぁ~……だめ、か。』〖こいつ……片手で?!〗〖避けろラキア〗
―― HEATING BLAST ――
『絶対防御はなし、攻撃は直撃……だけど』『……お前さぁ、なんで組織裏切っちゃうのかなぁ?』
『助け合いって約束で助けてここまで助けてやったじゃん?……俺の闇菓子減っちゃうじゃん』
前よりも……毒の周りが早い。完全には抜けてなかった……いや、怒りで効力が強まった?
『幹部の席譲ったら……闇菓子一杯くれるって約束したのになぁ?それも全部ぱ~だよ。』
『僕には備蓄が――』『ジェレス様に比べたら質が悪すぎるんだよ』『……まさか、富裕層向けを?』
『あの味知ったらさぁ……もう戻れないよねぇ。だからさ、お前もグラニュートハンターも……』
――もう……殺すしかなくなっちゃったよ?――
昨日の雰囲気も十分にやばかったが――今回は違う。
肌を突き刺すようなどす黒い殺意が血液に混じる毒よりも何より濃く、全身を痺れさせていく。
呼吸ひとつするだけで、喉の奥まで痺れが這い回る。指一本思うように動かせない。
いや、正確には――動かそうとするたび、全身に針を刺されるような激痛が走る。
ランゴでもボッカの覇気でもなかった。
この圧は全く別物……“捕食者に狙われている”と直感で何より感じる。
だがここで倒れてるわけにはいかない。絆斗がジェレスを仕留めるまで――なんとか足止めを。
―― VRASTUM GEAR ――
―― CUP ON ――
『……あ?』〖白狼……?なんであいつがあのベルトを〗『……もう1つのヴラスタムギア?ヴァレン――いや』
「黒い翼のグラニュート、
『そういえばこんな約束したっけ?質のいい人プレス100個集めたらバイト、やめさせるって……』
『……そうか。』『まさか間に受けて本当に集めるとは思わなかったよ……ほんと。』
――素直で純粋でとっても可愛くて――扱いやすい馬鹿だった――
『流石に嘘ついて悪いと思ったから質の良い闇菓子用意してたけど……あいつ、死んじゃったから』
『そうか、お前が……』『そうだ、君も闇菓子食べる?美味い――』『お前が、兄貴の心を踏みにじった』
『……兄貴、ごめん――変身〗
―― PUDDING STRONG OVER ――
―― MUTATE BIO LOGY ――
―― VLAM SYSTEM ――
『……また増えた、一応君は後輩の弟だし……そこで痺れて倒れてて』〖……〗
『さて……ニエルブぅ……裏切り者は必ず粛清――』
〖……何よそ見してんだよ〗
確かに何本かは羽が刺さった。なら、数秒も経たず全身が痺れて動けなくなるはずだ。
あいつは――あの、
痺れも、痛みも、まるで存在しないかのように。
次の瞬間にはすでに目の前から姿を消し、気づけばクローザーの背後に踏み込んでいた。
掴み上げたその頭を、ためらいもなく壁まで叩きつける。
鈍い音が倉庫全体に響き、埃が舞い上がった。
……なんで動ける?毒に耐えているのか、それとも――もう、暴走しているのか?
〖……なんか喰らったけど取り除いてくれたのか?〗《すぴゅーゔぇのむ~》〖ありがとな〗
〖……あのベルトを飼いならした?〗『生きてたんだ……なんか、触手出るとは思ってたけど』
――中央区:溝ノ口倉庫
『えっ――?』〖壁が崩れた……ニエルブ達がやられた?いや――あれは……?〗
あのヴラムは……翔馬――いや、違う。誰だ?敵か?クローザーは恐らくそいつと戦ってる。
誰が……まさか、白狼か?……待ってろって言ったのに……あいつ、何して――。
〖……絆斗〗〖……なんでそのベルトを使ってる、お前は……待ってろって――〗
『あーらら……投げ飛ばされちゃったぁ』『……あのベルト、ニエルブの作った作品じゃん』
〖お前、そのベルト使ってなんともないのか?〗《らいゔりー》〖……そいつ喋んのか?〗
〖絆斗、あの黒い奴は兄貴を狂わせた仇だ〗〖復讐か?〗〖いいや、お前を守る為だ〗〖は?〗
『ジェレス様……苦戦している様で?』『うるさいなぁ……あいつ、鬱陶しいんだよ。』
こいつを前線に出したくなかった、だがラキアとクラウンがここに居ないってことはニエルブ。
もしくは別の敵の対処、最悪はクローザーに敗北。どれにしてもまずいな。
白狼が何処までやれるののかが未知数ではあるがクローザーさえ抑えられれば……。
『まぁ……ひとまずぅ?ジェレス様の足を止めるヴァレンを――っとぉ、にぇるぶぅ〜お前さぁ?』
『悪く思わないでね、クローザーさん、ジェレス様』〖ニエルブはこっち側……運が良いのか。〗
ニエルブは頭数に含めず、2人でこいつらを倒す。敵の能力とこっちの能力を擦り合わせろ。
――ジェレス、高機動、残機となる分身の生成――
――
今ここでこいつを倒せる可能性があるとしたらそれは俺だ、条件はあるがまあ何とかする。
問題は……クローザー、あいつがここに居るのは好ましくない。
反射は確かに素早い敵にも有効だが2体同時は流石に練度が足りん……故に、白狼頼みか。
〖俺がジェレスを先に倒す、しばらくそれ以外の事に集中できなくなるが――〗〖任せろ〗
〔ガツガツ!!!〕〔ピャアッ!!!〕
―― CRUNCH GOROGORO THE ONSLAUGHT ――
〔〔CRUNCH TIME !!!〕〕
視界の端が跳ね、粉塵が線で切り裂かれる影は三度屈折して目の前を抜け、もう背中側にいる。
撃石の面へ引き金を引いて直感で角度を決める。火花がはじけ、弾は曲がった。
跳弾で高速移動するジェレスを撃ち抜き、連鎖的に復活元の眷属を処理……今集中できるのは。
俺の姿を隠すように白狼がクローザーの射線に立ってるからで、1人じゃここまで粘れない。
一歩も退かず動きを押さえ込んでいる。クローザーと真正面から渡り合って……そうか。
いつも俺は背中誰かに見せてきた、前線で誰が居ようと一番前で……今は違う。
『君の兄ちゃんは別に俺が殺したんじゃないんだけどなぁ』〖復讐のために変身したんじゃねえ〗
『あ?』〖俺は誰かを守るためだけに変身する……これからも。けど、アンタだけは別だ〗
『嫌いなんだよねぇ……そういうの、暑苦しくてさ。』『クローザーッ……喋ってないでさっさと――』
『弟君、これを使って!』〖……ラキアの鎌?あいつくすねて来たのか〗
――VRAM BREAKER――
鎌が羽に弾かれた瞬間、視界の端で何かが動いた。
『素直に渡すわけ――はぁ?触手?』《キャプチャ〜》
羽を投擲するのと同時にクローザーが横に跳んだ。その身体を、触手が絡め取って引き寄せる。
『ちょっと離れ……マズっ』〖良くやった〗
白狼が踏み込む。迷いも、躊躇も一切なく――触手に引かれる勢いを利用して、拳が加速する。
鈍い衝撃音が倉庫の壁を震わせた……素体がグラニュートだからか、翔馬よりパワーを感じる。
『ッァ……随分とパワフッ――』《ぺるくっしお》『ちょ……ちょっとま――』《しゅらーく》
殴る。止めない。喋らせない。問答も駆け引きも、入り込む余地が一切なかった。
拳の衝突音が倉庫全体に重く響き、粉塵が一拍遅れて舞い上がる。
容赦ないな……それは俺にも言える事だが。
『クローザーッ!』《あうッ……ざっと、はーつ。》
『いや……ここまでだったとはねぇ。こりゃ割に合わない』『このまま手ぶらで帰ったら……』
残り15体、ここまで来たら仕留めたいところではあるが。相手からすれば逃げてもいい頃。
『帰れないですよね?集会の無断欠席、富裕層向けの闇菓子横領……』『……は?』
『証拠をつかむのには大変でしたよ、だって……真っ先に僕が疑われましたからね』
『……まさか』『ええ、想像の通り……組織内部では貴方の処遇について話が』
どうやら……?相手もそう単純な状況じゃないらしいな。俺の首に固執していた理由もそれか?
ただここで倒せなかったらずっと狙われるのも事実。俺らとしては……戦うべきだが。
『君さぁ?なんで人間のために戦うのよ?ただの闇菓子スパイスに過ぎない存在を……わざわざ』
〖人間を守りたいからライダーになったんじゃない、人間になんて最近初めて見たばっかだ〗
〖……〗〖でも俺の友達は人間をこの世界を全てを賭けて守ってる、家族が生きてるこの世界を〗
――絆斗が全てをかけて人間を守るなら、俺は何に変えても絆斗を守る――
〖……そうしたら、お前が抱えてるもの。少しは軽くなるだろ〗〖……馬鹿だな、お前は〗
『……相性があるにしても、今この場で天敵を相手にするのは割に合わない』『え?ちょっと――』
『じゃあ、ジェレス様……俺はここで。』『はぁ?……待っ――』〖止まってる場合か?〗
〖行かせるのか?〗〖俺たちも余裕があるわけじゃない、バウエルから手を引くなら良いだろう〗
本音を言えばあの背中を撃ちたいが……ジェレスからは目を逸らせない。
〖ジェレスの動き追えるか?〗〖
目で追えるなら何より……こいつなら反応は問題ない。
迂闊に撃ち込めない状況じゃ、それだけでも十分に価値がある。
この姿は、
それでいて、踏み込みや引き金にかかる瞬発は
いや、それ以上かもしれない。軽い小競り合いなら、このまま押し切れる。
だが……長期戦は危うい。弾をばら撒く戦いには向かない。
デメリットなくしてメリットなし。そしてこのフォームにおける
撃ち続ければ熱がこもる、武器の方が先に悲鳴を上げる。
身体はむしろ馴染んで快調だ。だからこそ危うく気づかないところだった。
〖白狼、俺はあと5回ならジェレスを撃てる〗〖……分身は倒すんだよな?〗〖五発撃てたら運がいい〗
五発で終わらせなくていい、5発と一匹狼でジェレスと14体の眷属をまとめて掃討する。
〖……俺は何をすればいい?〗〖そんなこと聞くな、やりたいようにやって良い〗〖分かった〗
数が減る度、ジェレスの動きは速くなる。幸い気づいてないが……いずれ弾速を超える。
本体へ5発で狙うのは頭じゃなく脚部、オーバーヒートによる弾道のブレは反射で補う。
3回までなら読み切れるとして誤差の修正に一回、残り二回で命中させる。
〔MAGICTIME!!!〕
《ぶらむぶれいかぁ~》〖眷属も引き寄せてくれ〗《きゃぷちゃぁ》〘?!〙
本音なら跳弾を駆使してまとめてやりたいところだが眷属が無邪気に動くせいで狙いにくい。
そもそも不規則な的と高速に動く的をまとめて狙い撃てるほど俺は器用じゃない。
〔ガツガツ!〕〖分かってる……〗
―― SET ――
―― VRAM SLASH ――
『……そろそろ』『……残像が見えるくらいまで速く――いや……分裂……?!』
2体倒して……また2体?、反射的に倒したが……この土壇場で進化?このまま増えれば――。
『……僕の毒は触れたものを侵食する、くれぐれも君たちは触れないようにね』〖何のつもりだ?〗
『僕もこの状況は好ましくないってことだよ……それにあと少しだしね』
あと、7体……これからジェレス自体が増えることも加味して……やることは同時撃破。
3体は確実に……2体を任せて。残りの2体は押し付ける。
〖ニエルブお前は毒で道を制限しろ、白狼は眷属を宙に挙げてニエルブか俺に放り投げろ〗
『そこまで万能じゃないんだけど……』《あとらくと!》〖要はケリをつけるってことか〗
―― CUP LADY ――
〖だったら全員中に浮かせれば……〗『え?ちょっと――』《ゔらむ、すまっしゅっ》
―― PUTTING STRONG BREAK ――
〔ぷるぅん。〕〖本体は絆斗がやるんだろ!〗
―― VRAM SHOOTING ――
2体は削れた。誰が馬鹿力で地面をぶっ叩いて敵味方構わず宙に浮かばせろなんて言った……。
想定外の荒っぽい動きだが……むしろ敵との位置が今が一番丁度いい。
『ほんと……荒っぽ――ッい?』〖2体は任せた〗『蹴らないでほしいなッ?!』
『ニエルブ~!!!裏切り者は始末しなきゃっ!!!』『ああ妹……いや、弟?どっちかに似てる……』
『でも可愛げはないかなぁ……僕より年上らしいし』『こんな一本の矢で――ぇ……』
『毒の矢、これでいい?坊や……眷属にも毒は効く……と』〖タヌキ野郎が、あと3体。〗
銃のブレにはなれたが撃てるのは持って3発、ただ……地面に足がついてから構えるまで――。
『……ッ!!!』〖間に合わねえな。〗
残り2発。集中しろ……眷属からジェレスが復活するまで一発撃つ余裕はある。
待つか?賭けるか?……引き金は今引ける――今撃てないくらいなら……ここで死ね。
―― BA - RRA - GE ――
『……ざん――ねん』『グラニュートハンターッ!!!』〖……残り一発〗〔ガツガ……〕
〖最悪のタイミングだな〗『もう撃てないのは知ってるッ!人間如きに――』
――SNACK THAAD WEAPON ZAKUZAKU――
『なっ……んで?うてな――』〖撃つだけがヴァレンの強みじゃない』〔ザクッ!ザクザク!〕
[7月16日:幹部相当のグラニュートの討伐を確認]
[本日より酸賀絆斗をバウエル対策課隊長並びに指揮官に昇格]
『待ってましたと言わんばかりに即返信しやがって……』『良かったな?隊長だろ?』
『良くねえよ、ただでさえ休んでないのに余計に休めなくなるんだぞ』「そもそも休まねえだろ」
「絆斗はそろそろ休むべきだと思う、私達にだって有給はある」『そうだな、明日は本当に休む』
「一緒に有給を取っても大丈夫」『なんで同時に取るんだよ、一応俺の代理だろお前』
「ラキアや白狼がいるだろう?」『仮面ライダーではあってもグラニュートハンターじゃない』
本当は四発が限界だった。五発目はただの賭けで……案の定、外した。
正直、土壇場でやることじゃない。
だが、武器にかかる負荷を相手に見抜かれていた以上、強気には責め込めなかった。
逆に後手に回れば、逃げられてまた襲われる可能性があった。
それまでに同じ力を次も使えるとは限らない。だからこの場で確実に仕留めておきたかった。
……そのために、俺はハッタリを選んだ。
いの時間が均衡する中、目の前で引き金を何度も引き、不発を見せる。
警戒しているのは高速の弾丸。だが俺は、もう撃てないし、俊敏に動くこともできない。
相手もまた、慢心も過信も一切ない。だからこそ読めた。
天敵を仕留められる機会を、絶対に逃すはずがないと。
「絆斗、あれは狙ってやったのか?」『何がだ?』「……ほら、剣生やしてぶっ刺しただろ?」
『たまたまあいつが目の前に来ただけだ、ノリスケが近くにいたのもただの偶然――揺れすぎだ』
「しっかりしがみつかないのが悪い。」『だる……まあでも、今日は助かった』「ベルトは――」
『お前が持ってればいい……なんか懐いてるしな。』《ぶらすたむ~ぎあっ!》
『後は……ああ、そうだな――白狼、お前はどうせ暇なんだうちで――』「……それは依頼か?」
『……あ~、そうだな。”ハピパレ”に、用心棒の依頼だ』『なら帰って幸果に相談だな』
――中央区:元人プレス集積場
〘♪~♪~…………はぁっ……?!はぁ……ふふ、死ななかった。やっぱり――あっ……』
ジェレスの眷属は毒に対して耐性があるのか効目が薄い、しかし……毒に抗体はない。
ジェレスとして成体に変化した際にはその毒は体内に残ったまま身体へ影響を及ぼす。
『あぁぁッ……!!!にぇるぶっ!?おまえ……このうらぎ――』『それが君の趣味?』
『まさか?念のため情報は集めておかないと。これで最後だとしても』〖……そう?〗
身体が脆い分、通常より溶けやすいようだ。しかし……1体くらいはサンプルとして。
『こういうのはさぁさっさと潰さないと。無限に湧いてくるんだから』『では、クローザーさん』
『ああ、気が早いけどこれからよろしくね。仕入れ係のニエルブ君』
『ええ、新しい粛清係。クローザーさん』
【仮面ライダーヴラム(斎藤白狼):ストロングカスタム】
ストロングカスタムは、斎藤白狼が“ストロングプリンゴチゾウ”を用いて変身する初期形態。
特別な能力を持たないものの必要に応じて身体能力そのものを底上げすることを主眼としている。
単純かつ確実なスペック強化によって敵を力で圧倒する、最もベーシックな戦闘スタイルを構築。
変身条件は緩く、グラニュートと人間という異なる種族であっても変身が可能。
ヴラスタムギアには生体部品が組み込まれており、変身者の肉体に変化を及ぼすことが確認。
現段階で判明しているのは以下の二点である。
”脳の修復と並行して起きた、人間からグラニュート化現象”
”ゴチゾウの性質を身体に直接注入し、筋力を増強する“ドーピング効果”
基盤となるプリンカスタムの後継型として現在は研究が進められている。
――スペック
身長:200.4cm
体重:90kg
パンチ力:4.5t
キック力:6t
ジャンプ力:6.0m(一跳び)
走力 5秒(100m)
1話~12話:仮面ライダーヴァレン(酸賀絆斗)人気投票
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基本的な形態チョコドンフォーム
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粒子を振りまく災害ブシュエルフォーム
-
ポテチの剣豪ザクザクチップスフォーム
-
自由の象徴マジックザストーン フォーム
-
重装甲近接特化ロルアックスフォーム