機動戦士ガンダムSEED DESTINY 運命の破壊者   作:くまたいよう

3 / 13
 まだ原作一話にならないが?な回。


シンの対話

(来てしまった・・・・)

 

 ミネルバと艦載機の試験運用が一旦は終わってクルーに休暇が出たのでシン・アスカは長い間赴かなかった場に赴いたが、この辺りが実は禁忌事項扱いだった場とは最近に知った。プラントのコロニー郡の一つの一角にある森林が多目で地球で言えば風流な洋風の片田舎とでも言うべき場である。

 

 此処には【シンの後継人であり義理の身内】と言える存在が住んでいるのだ。

 

 精々、アカデミー夏期休暇等の長目の休みにしか顔を出せはしなかったシンは、自分も省みれば問題だらけなツッパリと言うか跳ねっ返り程度ではないから言えた義理ではないが、ザフトアカデミーは何処かおかしかったと考えていた。

 

【ヤキン戦役】

 

 つまり前大戦迄で死んだ人間が多く・・・・その直後の時期に入るとなれば自分のように家族を亡くしたか又は散った身内の無念を晴らす。志を継ぐ為の者達が入っているとシンは思っていた・・・・現に入る前の面接で自分みたいなのは多いと言われた。

 

 しかし、入ってみればメイリンのような同年代の可愛い女の子の誕生日で盛り上がり、多少腕をあげてみれば悪態を付かれたり、テストで多少良い点を取ればカンニングを疑われ・・・・自分が元オーブ市民だから程度な問題ではなく、まるでオーブが焼かれなかった場合な平和な国の軍のアカデミーに入ったような環境だったと最近に思った。自分から見える範囲でだがストイックで模範生なレイがいなければ完全にそうだったと。

 

(・・・・俺が考えついた部分に心当たりがあったりしてな、あまり話したがらないでいたし・・・・悪いけど、思い切って聞いてみるか・・・・いや、その前に世話になっといてロクに顔すら出さないでいた事を謝るのが先だよな・・・・病気とかになってないと良いな・・・・アカデミーの長期休暇中とか会ったら最初より痩せていた感じだったし)

 

 

 

 だが、シンが訪ねようとしている相手が滞在する家の前に到着する少し前、シンの後を付けてきた二人は向かう先が暗黙の内に立ち入り禁止区画同然な場であると気付いて慌てふためいていた。

 

 

 

「ちょ、ちょっとメイリン!何なのよこの状況は!【この辺り】が一体どこだか知ってるでしょうが!?」

 

「知ってるよ!でも、シンが何でこの辺りに来たかまではわからないよ・・・・そもそもね、お姉ちゃんが行き先を調べてって言って来たんじゃない!」

 

 シンが最近おかしい。

 

 ルナマリア・ホークはシンに合流して以来、アカデミー時代が嘘だったように訓練で惨敗の連続であった。インパルスとザクの性能差のせいとメイリンに言われたが、そうではないと痛感している。根本的にシンの動きが全然違うのだ。

 

 時々、自分達の中で一番大人なレイのような事を言う奴だとわかってはいた。インパルスを任されたのはトリッキーな機体、悪く言えば操作性が劣悪な機体を動かしたり、バランスが悪い大味な武装を扱うのが上手い。要するに実は器用な奴だと認めていたが、最近は獣に例えた場合。

 

【これまでは猪や狂犬】

 

【最近は狩りの上手い肉食獣に変貌したようだった】

 

 元々はザフト・アカデミー史において不作な年だったと揶揄されるようでも赤服な三人の一人で差はそんなに無かったが、シンがあの蒼いMSらしき機体を発見した日から何かが狂ってしまった・・・・レイは何故か新型武装のテストを兼ねたプロジェクトに抜擢され、シンは強くなりつつ丸くなってる。

 

 気になって仕方ないのでメイリンに頼んで調べて貰った結果が今の状況だ。それは?

 

【シンが外出する】

 

 知らない人達からは、だから何だと言われるだろう、赤服関係無しにアカデミーに入りたての時期、たまたまレイとシンが殴り合いの喧嘩をした場に居合わせたルナマリアが妙な縁が出来て以来、外出に誘うと言うより荷物持ちに駆り出す以外は二人は殆ど外出は無かった。たまに気晴らし程度が関の山・・・・そもそも、ザフトの食事が味以前に栄養価も評判イマイチであったので外で食べるくらいはあり得る話なのだ。加えてシンは着膨れしてるが周りに笑われていた程に細身なので外でも成長期に良い物を沢山食べて大きくなろうとしていた。レイが異動したからには今回もと思って外出申請したのを聞き、メイリンに行き先を調べてもらって後を着けた・・・・以前までならちょっとした悪戯感覚な探偵気分だったが最近は実力差が如実に現れているので黒いものが含まれている。

 

「で、お姉ちゃんはどうするの。お父さんからもお母さんからも言われてたでしょ!下手したら【消される】よ?」

 

「な、何を言ってんの。忘れてた?私もシン達の同期の【赤】なのよ!」

 

「だから心配なのよ」

 

 ルナマリアは【ぬがっ】とでも言いそうな表情で固まっていた。メイリンが言うようにそれが一番問題なのだ。聞かされた事を信じる場合【この先にいる人物】相手にはシンかレイこそが会うには【基準】を満たしているであろう人材・・・・実はシンとその人物の関係を知らないのが幸運か否か・・・・流石に両親に忠告された域にいきなり踏み込み兼ねない危険を知らずに犯してしまう等とは予想してなかった。どうするかと考えていた時。

 

「どうかなさいましたか?」

 

「「っ!ひいいぃぃっ!?」」

 

 背後から突然掛けられた声に間抜けな声を出してしまう姉妹。だが、その程度で済む相手かどうか判断出来るようなレベルではない二人は知らぬが仏である。振り向いた場にいたのは一見は優しげな若い女性だった。買い物帰りなようで荷物を抱えた深縁のウェーブが掛かった髪の品の良さそうな女性、如何にもな年頃姉妹とは明らかに違う域に行った女性、買い物帰りの新卒OLと言える程に実年齢より若い外見。

 

「あの・・・・この辺りは人が少ないから見かけない方が珍しくて声を掛けたのですが、迷惑でしたか?」

 

「い、いえいえ・・・・【知り合い】がこの先に向かっていたのを見掛けたので・・・・」

 

「そうなのですか・・・・あら、もしかして行き違いになったかしら?」

 

 知らずに地雷を踏んだと気付かぬルナマリアに女性は淡々と答えた。おっとりして【あらあらまあまあ】と言いながらの仕草が似合う優雅さが油断を誘ったのかもしれない。

 

「そうだわ、多分だけど貴女達の追いかけている子は鍵が閉まってる門前で困ってるかもしれないから、一緒に行きますか?」

 

「は、はあ・・・・あ、そうだ。貴女はどなたですか?」

 

「お、お姉ちゃん!」

 

 不用意極まるルナマリアに待ったを掛けてしまうメイリンだが、どのみち姿を見られたからにはシンの後を付けてなくても結果は同じであろう、寧ろ踏み込んで正解だったのだ。

 

「ああ、自己紹介してなかったわね。私の名前は【ロミナ・アマルフィ】と言います」

 

 二人は滝のような冷や汗を流した。名前だけは知っている。

 

【前大戦でNJCと、それを搭載した機体を開発した男の妻】

 

 そんな女性がまさかと思っていたが、迂闊にも言われるがままにしてしまった。ある意味でトップガンの切っ掛けに等しいとして着いて行った場にはシンが小さめな洋館の門前で右往左往していた。ショックの余りにこの結果は予想出来なかったのだ。

 

(聞いてないわよ!)

 

 そう言おうにも、姉妹はこの辺りに来るなと両親に言われたが詳細は聞いているようで聞いていない。

 

 何故ならば前大戦後に一線を引いた者達が幾らか移り住んだ場であり、詳細は下手をしたら消されるから近付くなと言うもの・・・・実はホーク家は姉妹揃ってザフト・アカデミーに入る程度は裕福な家であるが流石に全て把握出来てるようなレベルには程遠い。余程の大物に関わるような事が無ければ程度に考えてしまっていたたのよ。

 

 しかし、余程どころか一番恐ろしい存在。恐らく【3隻同盟や歌姫の騎士団】と唄われた英雄達やそれを支持する者達すら、避けていた存在と関わるとは夢にも思わなかった。中に通されて客間でお茶とお菓子でもてなされたホーク姉妹だが緊張どころではない心境だ。

 

「シン君の同期だったとは思わなかったわね、どうも【身内】が世話になってるようで」

 

「「い、いえ」」

 

 無難な事を言うのが精一杯だった。

 

 ルナマリアは、アカデミー時代からの謎が解けた。途中からどこか一部から一目置かれたのは赤服候補となれたからと思ってたが違ったと気付いた。要は自分はシンの同期と言うより。

 

【ロミナ・アマルフィを後見人とした者の悪友と見られた】

 

 シンに関しては当初落ちこぼれ扱いで頭角を現して来たのもあるだろう、幾ら後見人が凄くてもそれだけでは意味は無い。そしてロミナはある意味で、プラントの一部からは【最大の要注意人物】なのだ。

 

 それに触れるかどうか以前な気分、客間で向き合う姉妹、メイリンは緊張を隠すのも無理な状態なのでシンからの質問が来てくれて幸いだった。

 

「え・・・・と、そもそも何でこの辺りに来たんだよ?」

 

「へ?そ、そりゃ・・・・アカデミー時代から私達の荷物持ち以外は録に外出もしないでいたのが一人で何やってんのかって気になってたら、姿を見かけて・・・・」

 

「あら、探偵さんみたいね。シン君も頭回る時はあるけど、まだ子供だから上手く発揮出来ないのよね」

 

「いや、面目無いです・・・・」

 

「あ~、そうよね。だから、テストで良い点を取ったらカンニング疑われたりするのよ」

 

「お前が言うか?」

 

「私のはマシな方でしょ?」

 

 

 

 

 あれはシンが頭角を現して少しした頃。

 

 

 

 

「あ~・・・・まだまだ赤にはなれない点・・・・落第とかの赤じゃない。あ、シン。テストはどうだった?」

 

「レイには負けた」

 

 見せられた点は、赤服になるには必要な基準ばかりだった事にルナマリアは思った事を素直に言った。

 

「何でよ・・・・あんたみたいなのって、腕はともかく頭は【ヴァカ】なハズじゃないの!?」

 

「・・・・おい、光を無くしたとかの見本みたいな目を向けられるような覚えは無いぞ?」

 

 

 

 

 後にシンは例の状態になった自分の映像を見た時に、あの時のルナマリアのようだったと語る。

 

 

 

 

 気が付いたら、自分なりに普通の会話ばかりしていたとルナマリアは思った。自分の親もそれなりだが、特に事情を知っているプラントのお偉いさん達が。

 

【一番知りたがっている事に関して】

 

 それに触れずに馬鹿話をして終わったような内容だったとは思った。ロミナはニコニコしながら姉妹を見てたからと思って、気づいたらシンより先にミネルバに帰って行った。

 

 

 だが、ルナマリアはこの時から後に最低限な時期にも気付なかったのだ・・・・ロミナにとっての【逆鱗】に一つ二つ近いものに触れていた事を。

 

 

 

 

 ――――――。

 

 

 

 

(爆破騒ぎ?)

 

 挨拶は出来たが、ホーク姉妹に向けるロミナの気配を本能で拒んでしまった事を気にしながらミネルバのある軍港に戻ろうとしたが、何処か中途半端に感じる爆破が起きた。逃げ惑うと言うより野次馬になろうとする者が目に付く中でシンは何故か【白鳥】を見た気がした。見るとゆったりした服装とタリアを更に柔らかくしたような髪型な金髪の少女が逃げ遅れて転んだのか立ち上がろうとしたが、意識がハッキリしてないようで後ろから支えようとしたが。

 

 

【ふにゅ】

 

 

 顔付きが幼い割に豊満な感触、自分が何をしたか理解したが少女は意にも介さない。夢遊病者のように明後日の方向に行こうとしたようでミネルバの方に行こうとしたので引き留めた。

 

「ま、待て。そっちは危険だ!軍港で重要なのがあるから、また爆破が起きたりするかも。下手したら【死ぬ】ぞ!?」

 

「死ぬ、死ぬ・・・・【ステラ】・・・・死ぬ、嫌あああっ!」

 

 狂乱状態になったステラを宥めようとするシンだが、引っ掻かれるだけではなく。肘鉄!膝蹴り!パンチにビンタ!と、何かの歌が聞こえるようにリズム良く打撃を受けたが、途中から何かおかしいとした。仮にもアカデミー時代から生身の訓練は受けた自分からしても凄まじい戦闘力とわかる動きだ。まさかとした時にセツコのようでマユの悲しげな目が見えた。

 

「わ、わかった・・・・っ、安心し・・・・ろ!僕が、いや・・・・俺が守る。だから・・・・悪い事は、止めるん、だ。女の子が、こんなっ、事を・・・・しちゃ、駄目だ」

 

 尚も堂に入った打撃を敢えて受けるがままになり、痛みを堪えながら告げるシンの両目に見入られるように落ち着く少女をシンは連れて行った。何が起きるかわからないにしてもミネルバに避難させる理由がある。

 

【セツコの話を聞いたシンはステラの正体に気付いてしまったからだ】

 

 それにより、シンの辿る可能性にして仕組んだ者の当初の予定はまたも破壊された。




 何にせよ。シン、まさかの無抵抗主義でステラの説得成功。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。