初めてのファンタジー物語を書くことになりました。
ファイアーエムブレム聖魔の光石に沼ってしまい、オリジナル展開とオリジナル神器とオリキャラは少なくしつつ、原作にそって物語を描いていく所存です!
ゲームではエイリーク編とエフラム編の二種がありますが、今回はエイリーク編をメインに独自解釈の聖魔ワールドを楽しんでもらえたら幸いですし、暖かい目で見守ってくださると嬉しいです
それではどうぞ!
~グレイside~
「フン!ハァ!」
「ホッホッ、今日も朝から精が出るのうグレイよ」
「これは村長おはようございます」
「おはようグレイ。今日も技に磨きがかかっておるな」
俺は木製の大剣を素振りしてる最中に後ろから声をかけられ、振り向くと立派に髭を伸ばした村長が笑顔で挨拶をしてきた。
すかさず挨拶を返すと、村長は手拭いを渡してそれで顔を拭きあらかじめ井戸から組み上げた水を飲んで会話を続けた。
「いえ、まだまだですよ。体が鈍ってはいけないですし、もし戦が起きてしまったら俺が前線に出ないと」
「ホッホッそれはそうじゃな。ワシももう少し若ければなぁ」
「無茶しないでください。村長が使ってた大剣を再び手にしたら腰に響きますよ?」
「さんなことはわかっとるわい!グレイよ、もしそうなればこの村に伝わる大剣を受け継いでくれ」
「よ、よろしいのですか?」
「お主は屈強な戦士だが心根はとても優しい男じゃ。そんなお主なら任せられる」
「ありがとうございます村長!」
「ホッホッ!鍛練終わったらあの子に顔を出してやりなさい」
「ビクトリアですか?そういやまだ一緒にご飯食べてなかったな。分かりました、それではまた」
俺はそう言いながら、木製の大剣を担いでビクトリアのいる教会に戻っていった。
少し俺の事を話すことにしよう。
俺は元々ちがう世界の人間で、この村に住み着いたきっかけは、この世界に転生してしまい宛もなく森の中を彷徨い続け、やっとの思いで村の関所につき体力がなくなって倒れていたところを、見習いシスターであるビクトリアに助けられてこの村に定着した。
村の皆は最初、突如と現れた俺に警戒してたがビクトリアと少しずつ仲良くなった俺が、教会と村のために畑仕事などを手伝っているところを見て、受け入れてくれて今では子供たちとよく遊び相手をさせてもらっている。
その一年後にルネス王国へ騎士として志願することになったときは、子供達は泣きじゃくっていたが、ビクトリアが説得したお陰で泣き止み、また帰ってくると約束をして村長と村の皆から、食料を分けてもらいルネス王国へ向かった。
村から離れる前に後ろを振り向いた俺は、ビクトリアがどこか寂しそうな顔をしていたのを今でも忘れはしない。
ルネス王国へたどり着いた俺は、騎士に入隊希望の申請を済ませて寮にたどり着き部屋に入ると、ルームメイトのフランツが先に入室をしており、お互いルームメイトを確認すると握手を交わした。
「はじめまして。これから一緒に過ごすグレイだ」
「こちらこそ!僕の名前はフランツ。一人前の騎士として共に頑張ろう!」
「ああ、そのつもりだ!」
それからと言うもの、俺とフランツは他の新兵達より早く成長し、時折フランツと俺はゼト将軍の監督の元で模擬戦をやるのもしばしばあった。
鍛練場にて、俺は模擬戦用の大剣を難なく持ち上げ、フランツは得意な槍を構えてお互いに武器の特性と弱点を理解しつつ、技を磨いていき最終的にはあのゼト将軍と手合わせをしてもらうことになった。
だが流石は将軍と言ったところで、俺とフランツは交互に向かっていったが返り討ちにあってしまった。
しかし俺は諦めが悪く、膝がガクガクと震えながらも大声をあげて、立ち向かったがゼト将軍の一撃を食らってしまいそこで記憶が途切れた。
それから数分後に目を覚ますと、ルネス王家のエフラムが立っており、エイリークが俺の側で水を染み込ませたタオルで俺の顔を拭いていた。
流石に王家の方にそんなことをさせるわけにはいかず、急いで立ち上がるとフランツとゼト将軍が、慌てた俺を見て笑いエイリークも驚いていたがやさしく微笑んでいた。
「な!エイリーク様いけません!こんな新兵に気を遣うなど」
「そんなことはありません。貴方も大事なルネスの民なのですから。どうか無理せず励んでくださいね」
「きょ、恐縮ですエイリーク様!」
「ハハハハ!妹に介抱されるとは運が良かったな」
「エフラム様!?ご勘弁を.....」
「ゼト、彼の名は何と言う?」
「ハッ。彼はグレイと申しますエフラム様」
「そうか。グレイ、お前はその鉄の大剣を振るう程の力を持っている。日々鍛練を怠らないようにな。そのうち俺とも手合わせしよう」
「は、はい!日々精進します!」
エフラムはそう言うとエイリークを連れて鍛練場を出ていくと、俺はフランツに抱えられながら、ゼト将軍に礼をして寮に戻り互いに体を休ませて一日を終わらせた。
それからは俺は毎日鍛練を続けつつ、グラド王国やフレリア王国に留学しながら武術を磨いていき、村に帰えれるようになるとフランツと熱く抱擁を交わして別れを告げて、王都から離れていき今のこの村に戻った。
さて教会に戻ると、純白の制服をきたビクトリアが朝食の用意をしており、俺も服を着替えて席に着き食事を始めた。
ビクトリアとは何気ない日常の話を交わして、食べ終えた食器を二人で片付けいつもの礼拝を終えると、ビクトリアは俺にあることを告げた。
「あのグレイさん。少しいいですか?」
「どうしたんだビクトリア。何か気になることあったか?」
「その、上手く言えませんが何か嫌な夢を最近見るんです」
「嫌な夢を?それはどういう.....」
「多くの人々が絶望に追い込まれ死んでいき、この世界は暗黒に包まれるんです。そんな嫌な夢を見てしまうのです」
「何だと?まるで伝承にもあるようだな.....」
「もしそうなったらグレイさんは戦いに行くんじゃないかって」
「俺は皆を守るために騎士を目指したんだぜ?今は傭兵みたいになったけどさ」
「グレイさん.....。約束してください、必ず生きて帰るって」
「.....わかったよビクトリア。約束する」
俺は今にも不安で泣きそうなビクトリアを優しく抱きしめると、ビクトリアも震える両手で俺を抱きしめた。
どれくらい長く抱擁を交わしたか分からないが、少なくとも彼女の震えが止まるまでは覚えている。
それ以降、俺とビクトリアは普通に過ごし畑仕事や鍛練を惜しむなくやり遂げ、備えを万全にしてベッドで眠りについた。
だがビクトリアが言っていた嫌な夢は現実となってしまうのだった。
それは霧が出ていたその日、俺は念のために防具を身に纏い大剣を担いで教会の外に出ると、何やら聞いたことがない「呻き声」が周りに響いていた。
村人達はいつもなら元気に外に出て和気あいあいとしているが、家に閉じ籠っているばかりだった。
すると村の関所の方から門番の一人が、慌てた様子で俺を見つけると息を切らしながら話を始めた。
「グ、グレイ!た、たい、大変なんだ!」
「どうしたんだよそんなに息を切らして?」
「で、で、出たんだよ!」
「何がだ?」
「だ、だから、で、出たんだよ!魔物が!」
「何!?それで今はどうなってる!」
「関所は閉じたんだが、薬草を取りに行ったビクトリアがまだ外に.....」
「くそ!嫌な予感が当たっちまった、俺もすぐに行く!」
「む、無茶だ!グレイ一人だけじゃ.....」
「俺はこの村長から譲り受けた大剣があるさ。任せろ」
「す、すまねえ.....。おいらも武器もっていくからな!」
「ああ!」
俺はビクトリアがまだ村の外にいることを知ると、すぐさま駆け足で関所までたどり着くと、松明を持った数人の男達と村長が集まっており、俺は村長たちを説得させると関所がゆっくりと開けられた。
「グレイ、松明をもってゆけ!この霧の深さではビクトリアを探すのは困難じゃ!」
「分かりました村長。行ってくるぜ」
「すまぬ、頼んだぞ.....」
「俺たちのシスターを助けてくれ!」
「そのつもりだ、皆は関所を守っててくれ!」
俺は村長から譲り受けた松明を左手に、右手には中ぶりの鉄剣を握りながら霧に包まれた森を探索していくと、よく薬草が取れる広場から聞き馴染みのある声と、呻き声が聞こえてきたので疾風の如く駆け抜けると、ビクトリアが謎の「生き物」と退治しており、俺はその松明をその生き物に投げつけ、怯んだ隙に霧ごと一刀両断するようにその首を切り飛ばした。
「ビクトリア無事か!?」
「グ、グレイさん.....!?どうしてここに.....?」
「村の奴から薬草を取りにいったきり戻ってないと聞いたんだ」
「あ、ありがとうございます!もう私はここで死ぬんじゃないかって.....」
「死なせはしない、俺の大切な家族だからな。」
「ッ!?グレイさんそれって.....」
「話は後で聞く。今はここを切り抜けるぞ、ビクトリアはサポートを頼む。」
「分かりました、ライトニングで援護します!」
「それからコイツらは一体?」
「この生き物.....いや魔物と言うべきでしょう。」
グレイはビクトリアのそばに寄り、鉄剣を鞘に収めると村長から譲り受けた大剣「クシャトリヤ」を包帯で隠されたその黒曜石なような刀身を露にし、魔物に向けて構えるとビクトリアも杖と魔道書を開き、光魔法「ライトニング」の準備を整えた
俺とビクトリアは伝承でしか聞いたことがない魔物の存在に冷や汗をかきながらも、村に被害を出すわけにはいかない。
クシャトリヤの持ち手を握り直し、ぞろぞろの涌き出てきた魔物に体を引くくし、足に力をこめて山猪の如く突進し、魔物を一気に風を切るかのように一刀両断していった。
魔物達の体が宙を舞うと同時に、塵のように消えていくのを見届けていると、ビクトリアが詠唱してライトニングを発動させ、俺の四角にいた魔物に直撃を食らわしていた。
「すまないビクトリア」
「いえお構い無く!まだこの霧の中にも魔物の存在がいます」
「全く、初めての実戦が魔物の相手だなんてな。」
「私もまさか伝承でしか確認できませんでしたが狼狽えるわけにはいきません」
「必ず皆のもとに帰ろう」
「はい!」
初めての戦いだってのに、俺とビクトリアは村を守るために必死に戦いを繰り広げた。
途中、俺は油断して顔と背中に傷をおってしまったが、気にもせずに魔物達をクシャトリヤで一刀両断していき、ビクトリアのライトニングで援護を受けながら、魔物がライトニングを眩むったその瞬間の光を逃さず切り刻んでいき、最後の一体になった時残りの力全てクシャトリヤに込めて縦に振り下ろすと、一刀両断された魔物は断末魔をあげることなく塵と消えていき、森を覆っていた霧は晴れていった。
流石に無茶しすぎたのかクシャトリヤを地面に刺し休んでると、後方支援していたビクトリアが急いで駆けつけ、回復杖「ライブ」で詠唱を唱えると、傷だらけの俺の体はたちまち治っていき力が漲ってきたように感じてきた。
だが顔の傷が深かったのか、傷痕が残ってしまいビクトリアがそっと俺の右頬に手を添えて悲しんでいた。
「ごめんなさい、傷が深く消えなくて.....」
「気にしないでくれビクトリア。傷は男の勲章さ」
「それでも私は気にします!」
「心配性だな君はいつも」
「いつだって私はグレイさんの事を心配してますから」
「?それはどういう.....」
「あっ!?わ、忘れてください!。」
「可愛いよビクトリア」
「えっ!?た、戦いが終わった後に変なこと言わないで下さい!」
「ハハハハ!ごめんな」
「もうずるいです。さぁ帰りましょう私達の村へ」
「ああ、帰ろう」
ビクトリアが顔を真っ赤にして動揺している様子を見たとき、物凄く愛おしく感じてしまった俺は、ビクトリアに杖で「コツンっ」と当てられながらも、二人一緒に村へと戻った。
村の関所にたどり着くと、門番二人と村長が物凄く驚いた表情で俺達に近づき、生きて帰ってきたことを喜んでいた。
それからと言うもの村ではちょっとした宴会のようになり、初めての魔物を撃退したことを祝っていた。
村長は酒を片手に「クシャトリヤ」で切られた魔物は二度と復活しないとかそんなことを言っていた。
どうもこの「クシャトリヤ」は聖魔の世界には
八百年前に作られた業物で制作者は不明であり、魔物に対して特別な祝福を施されていると村長は静かに語った。しかし八百年たった今でもこの黒曜石の刀身は輝きを失っておらず、むしろ俺の目には光輝いているように見えた。
そうやって歴代の村長はこのクシャトリヤを大事に封印して、また来るべき時に備えて、それに相応しいものに託すという使命もあったという。
俺はそんな話を聞かされて驚きを隠せないが、村長がなぜ俺に託したのか少しでも分かるような気がしてきた。
それから宴が終わり、皆が片付けを終えていると空からペガサスナイトが現れて、村長の元へと急いで駆けつけ何やら話していた。
俺はビクトリアと共にその様子を見ていると、村長が深刻そうな顔をして、俺たちを村長の家に招待し、ペガサスナイトから事の詳細を知ることになった。
「バカな!あのグラド王国が全大陸に向けて宣戦布告をしたというのか!?」
「そしてルネス王都は陥落してしまったと.....?」
「はい。ルネス国王は最後まで粘りましたが、なす術なく陥落してしまったと」
「あの穏健帝がいるグラド王国がそんな暴挙を.....。おい、エイリーク様とエフラム様はどうなってる!?今もご存命なのか?」
「エイリーク様は数名の従者を引き連れて脱出し、我がフレリア王国にて今は休まれております。エフラム様は戦場に出たきり行方不明と.....」
「バカな!あのエフラム様が行方不明になるはすがない!信じられるか!」
「落ち着きなさいグレイ。ここで喚いても何も変わらんよ」
「村長.....」
「あのここに伝令に来たということは、ここも戦場になるということですか?」
「ここは山中にある村ですし戦場にはならないとは思いますが、外部の私がどう仰ればいいのか」
俺は突然の報告に苛立ちを覚えていた。
自分が留学して武術も学んできたグラド王国が、全大陸に向けて宣戦布告をしていることに納得が出来なかった。
そしてその報告を今聞かされ動揺も隠せず、両の拳を強く握りしめているとビクトリアがそっと手を添えて落ち着かせてくれた。
「この村が戦場になる前に俺が出る」
「宜しいのですかグレイ殿」
「俺にはこの村に恩義がある。それを今こそ返すときだ。」
「貴方一人だけじゃありません。私も行きます!死ぬときも一緒です!」
「ビクトリア.....。それじゃまるでプロポーズみたいだな」
「グレイさん!なにをいうんですか!」
「ホッホッ!お主たちはいつも仲が良いの。村の事は任せて、お主たちはすぐさま旅立ち今この世界で何が起きているのか、その目で確かめるのじゃ」
「村長、俺たちは必ず帰ってきます」
「ホッホッ、その時は村全体でお主らを祝福するわい。帰ってくるんじゃぞ」
「はい!」
「もちろんだ」
村長も事の重大さに理解するやいなや、すぐさま俺とビクトリアに村から旅立つよう話を進めた。
ペガサスナイトは俺達が村から旅立つことをフレリア王国にいるエイリーク王女に伝えてくれると言い、すぐさま出立していった。
俺達は村の皆から携帯食料を貰い、荷物をまとめて村の関所まで見送ってもらっていると、子供達が俺達に近づいてハグをしてきた。
どうやらこの村から旅立つ事を嫌がっていたが、親の説得もあり見届けに来てくれた。すると子供の一人が口を開いた。
「お姉ちゃんとお兄ちゃん、いつ帰ってくる?」
「そうだな。それはまだ分からないけれど、必ず二人で帰ってくるからな。約束する」
「本当?」
「嘘はつきませんよ。だから良い子で待っててね」
「うん!分かった!」
「よしそれじゃ行こうか」
「ええ」
俺はその子供の頭を撫でて、ビクトリアも抱擁を交わすと村の関所が開けられ、俺たちは後ろを振り向かずこの村から旅立っていった。
俺たちの第一目標はエイリーク王女の元へと向かうことを優先に、村長から貰った地図を頼りに歩み始めた。
この先に待つ強敵たちと仲間の出会いを感じながら.....
いかがでしょうか?
ちと他の小説の息抜きで書いてみましたが、戦闘シーンは書いてて難しいですが、それでもなんとか伝わるか試行錯誤して展開もしていきたいです!
ゲーム内で例えるならグレイは「傭兵」、ビクトリアは「シスター」の初期役職で出してみました。
それからオリジナル武器の「クシャトリヤ」は魔物特効の武器として出してみました。脳内のイメージでは武器デザはベルセルクの「ドラゴン殺し」に近いですね。いきやり魔剣を使いこなしてバッサバッサ切っていく様はまさに脳筋.....
さてここから本編のキャラクターとどう繋がるのかお楽しみくださいませ。
いいねと感想は自由となっておりますので、もししてくださるなら励みになります。
それではまたチャオ!