「決まったーー!第二回LBX世界大会アルテミス優勝者は仮面を身につけた謎のLBXプレイヤー…アグニカ!この世界大会という舞台を勝ち残った彼に皆様盛大な拍手をこの勝者に送ろうではありませんかー!!!」
会場が歓声と拍手で賑やかになる。長い灰色の髪に特徴的な金の仮面を身につけたその姿だが、その口元で笑っているのがわかった。
優勝した俺がこの世界大会アルテミスで優勝することができた。俺がこの世界大会アルテミスで優勝なんて未だ実感がわかなかった。とても嬉しい、一から自分で作り上げたこの機体で優勝できたことが。
この
ガンダム ・バエルで
「んあ……夢、か」
俺は目を開けると机の上で眠ってしまっていたみたいだ。
「ふあぁ〜…今何時だ?」
俺は三日月燐…ミソラ第二中学校に通う機械いじりの好きな学生だ。時計を見ると時間は既に12時を過ぎていた。
「つい夢中になり過ぎたな。お前と優勝した日の夢を見るとはな…バエル」
机には白を基調とした掌に乗れる翼を持った小さな人形の機械が立っていた。
「さて、コイツの調整も後少しだ。もうちょっとしたらお前を動かす事ができる」
そして目の前にはもう一機似た様なものが鎮座しておりそれは見た目と色は違うがバエルと少し似ていた。
「とりあえずご飯食べないと…」
俺は食事を取る為部屋から退室し台所に向かい食事をとる。この家には俺だけしかいない。
俺の両親は… トキオブリッジ崩壊事故で亡くなっているから…
「ふぅ…よし、完成だ!」
俺はようやく完成した機体に思わず声が出る。頭には黄色いV字のヘッドアンテナに瞳は深緑のツインアイ、肩には白のアーマーのLBXだった。
「さてと、テストをした後実戦と行こうか、あそこならいいデータも取れそうだしな」
俺はテストや調整を繰り返した翌日に、ある場所へと向かう。足を運んだのは、ミソラタウン内にある商店街、ミソラ商店街。
多くの人々で賑わいを見せるこの商店街の一角、コーヒーミルのオブジェクトが目を引く、ほろ苦いコーヒーの香りが漂う喫茶店であった。
「うん…相変わらずいい香りだ」
俺は喫茶店に足を踏み入れ店内は、心地の良いジャズのメロディーと共にほろ苦いコーヒーの香りが漂い、落ち着きのある家具と共に、LBXが所々に置かれている。
そんな店内は、まるで外とは時間の流れが違うかのように、ゆったりとした時間が流れる安らぎの空間となっていた。
「いらっしゃいま…なんだ燐か」
男性とは顔見知りでいつもの様に歓迎してくれる。
「こんにちは檜山さん」
「ああ、その感じだと…完成したみたいだな?」
この喫茶店のマスター、檜山蓮さんとは顔見知りでよく通っているお店であり、自身の事も色々と話している為正体も知っている。
「おかげさまで、今から実戦でデータをとって色々調整やら改良も加える予定です」
「そうか、見せてもらっても構わないか?」
「もちろん」
俺はマスターに完成したLBXを見せる。
「ほう……相変わらずお前の作るフルスクラッチLBXは素晴らしいな…名前はなんて言うんだ?」
「バルバトス…ガンダム・バルバトスです」
「バルバトス… 悪魔学の序列8番の公爵と呼ばれているバルバトスからか?」
「はい」
「流石…自作のLBXでアルテミスで優勝したアグニカだ。今年のアルテミスが楽しみだ」
「今その名前で呼ぶのやめてくださいよ檜山さん。他に人がいたらどうするつもりですか?」
「おっと、失礼した」
「まったく、それじゃあ地下の方、お邪魔させてもらいますね」
「ああ、ごゆっくりと」
そして、会話を終えた俺は店内の一角にある扉を開けると、慣れた様子で潜る。扉を潜ると、その先にある地下へと続く長い階段を下っていく。
階段を下りた先に広がっていたのは、先ほどの店内とは別世界の光景であった。
広々とした空間、所々に設置された松明等の灯りに照らされ浮かび上がったのは、観戦用の椅子やテーブル、それにバーカウンター。そして、中央部に設けられたLBXバトル用のステージ。
ステージ内に複数設置されたDキューブでは、今まさにバトルが行われており、その様子が、モニター画面等に表示されている。そして、バトルが激しさを増すにつれ、観戦しているギャラリー達の熱気が上昇し。
「「うぉぉぉぉぉっ!!」」
「いいぞ! もっとやれーッ!!」
「最高だぜぇっ!!」
「相変わらずの盛り上がりだな、ここも」
響き渡る歓声、そしてその熱気、この場に初めて踏み入れた者は圧倒されるだろう。
LBXのバトルルールはいくつか種類があり、スタンダード、ストリート、アンリミテッドが一般的だが、後は大会用ルールのゼネラルがあるが基本アンリミテッドと変わらないが禁止されている物もある。
そしてここは、アンリミテッドレギュレーションを専門とするプレイヤー達のたまり場であり、外でお行儀よくバトルしているプレイヤーとは比べ物にならないレベルだ。
苦労してようやく手に入れた自分だけのLBXが敗北すれば無残にも破壊される可能性があるのだ。
「さて、早速お前の初陣を飾るんだ。相手してもらわないとな」
早速俺はステージに出て先程バトルをしていた3人に声をかける。
「なあ、次は俺とバトルしてくれないか?」
声をかけると3人組は
「っはは! おいおい、まさか俺たち3人を相手にやろうって言うのかよ?」
「おいおい、お前俺たちを知ってる上で話しかけてんのかよ?」
「きしし、俺たちは誰もが恐るトリオ・デ・デンジャーズだぞ?」
「?ああ、だからこうしてバトルを申し込んでるんだが…」
嘲笑う男性達、しかし俺は普通に答え男性達の癪に障ったのか、リーダー格の男性が舌打ちすると、先ほどとは打って変わって不機嫌そうな様子で語り始めた。
「気に入らねぇな、余裕ぶっこいてんじゃねぇぞ!」
「おいガキ、LBXバトル受けてやるよ!」
「キシシ、お前のLBXを木っ端微塵にしてやるよ!」
俺はLBXを操作する為のコントローラー…CCMを取り出し準備をする。
「それじゃ、準備はいいか!?」
「いつでも行けるよ」
「その余裕こいた顔、ぐちゃぐちゃにしてやるよ! いけ、オルテガ!」
「やるぜ、オルテガ!」
「きしし、オルテガ!」
バトルフィールド内に広がる草原に降り立ったのはサイバーランス社が販売している不気味なデザインながら人気も高いLBX、オルテガ。そして色はそれぞれ赤、青、黄に分かれているのが特徴だった。
「バルバトス!」
俺の手からはバルバトスが草原に降り立つ。装備は槍だが、通常の槍とは違い鈍器系統に近い槍であるメイスを装備している。
「あ? 見慣れねぇLBXだな……ま、何でもいい、どうせ俺達にぶっ壊されるんだからな!!」
「俺たちトリオ・デ・デンジャーズの恐ろしさを教えてやるよ!」
「キシシ!」
「行くぞ…バルバトス」
そして、俺の言葉に応えるかのようにバルバトスのツインアイが光を増しメイスを構え接近する3機のオルテガに向けてメイスを振るう。
そして後に、白い悪魔の異名がつく事になるのを燐はまだ知らなかった。
今回身につけていた仮面は鉄血のオルフェンズのマクギリスが使っていたモンターク仮面を身につけています
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