転生した。
とはいえ、それらしき記憶が戻った?のは物心ついてからだった。
それで騒ぎ立てるでも無し、普通に生活していく分には必要のない知識が多い。
記憶が戻ったことで楽になったことといえば勉強くらいだろう。
元の世界で二次小説の類を読むと結構ある、前世の知識を利用した俺SUGEEE、俺TSUEEEというのは、よほど頭のいい人間か要領のいい人間でなければ不可能だ。素直に尊敬できると思う。
僕はといえば、大して要領が良いわけではない。
記憶力の向上を願ったことが幸いし、今の所は大丈夫なのだが……
「
「はい。おきています」
少し呆けていたようだ。朝食に集中しなければ。
母や野菜農家や米農家、酪農家の皆さんに失礼だし僕の糧になる食物にも失礼である。
「「いただきます」」
母は
この場にいない父は
閑話休題
食事中は終始無言。母の実家の家訓『食に素直であれ』を忠実に護っている結果だ。
そもそもは母方の曾祖母が戦時中の祖母に、と言った話ではあるのだが。
黙々と食べる。
ただそれだけだ。
小学校・中学校と続けてきた結果、少し人間やめた気がしないでもない。身長低くて痩せて見えるのに体重が太り気味とかどういう事なのか。そう考えると母も同じような……いや、やめよう。
女性に年齢と体重の話はしてはいけない。絶対にだ。
朝食が終わり、食器を片付け、部屋に戻る。
登校準備だ。
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先日晴れて高校三年となり、受験シーズン真っ只中だが浮いた話はあるというものだ。
否、本来ならばあるはずだ。偏った知識ではあるが。
一年前にあった事件のせいで、というかなんというか。
男性にとって肩身の狭い世界になってしまったことは事実であり、それをもって
白騎士事件と呼ばれる女性にしか装着の出来ない宇宙進出を目的としたパワードスーツが一年前のあの日、世界を塗り替えてしまったのだ。
女尊男卑は一年ではまだ浸透しきってはいないが、風潮として男が女を選ぶ時代が終わった(要約)のである。女が男を間引いたあとゆっくり捕食する(要約)のだ。ん?それほど現代日本(前世比)と変わっていないか?
「九重!九重聞いているか!?」
「聞いています……どうしたんですか花菱、外の下級生覗きはもう良いんですか?」
「もう心と脳裏に深く焼き付けた!新入生は豊作だ!」
「さいですか」
「しっかーし!そんな事はどうでも良い!今日も午後の授業はない!そして俺たちは高校生活最後の学年だ!あとは、わかるな?」
「塾に行くなり図書館に行くなり家に帰るなりして勉強してみては?一学期のはじめにテストがある鬼畜学校の生徒なんですから」
「違う!ナンパに行こう!」
「自習時間に何を言っているんですか。頭沸いてますね」
テスト期間中にバイクの免許取りに行って補導されたりする下級生と同じ思考なのだろうか。
このテンションの高い男の名は
奇しくも小中高と同じクラスで顔をつつき合わせることとなった花菱は、よく告白され付き合ってみるものの『浮気性』という理由で振られる事の多いやつだ。
「いいですか?いくら花菱が学年主席であろうがテスト期間中にナンパに行ったとしましょう」
「仮定じゃなくて行くんだよ!」
「いいから聞きなさい。近隣の自動車学校には体育教師が張っているのは当然のこと、お金の余っているこの高校は私服の警備員を街中に配置し監視することでしょう」
「制服じゃなきゃバレねーって!」
「さらに生活指導教師が一部生徒の写真を関係者各位に配布。自動車学校云々は二学期になれば我々3年は就職組含む生徒に解放されますが、カラオケ店などはアウトだと思います」
「お、おう……そうだな!じゃあテスト期間終了後に改めて!」
「大人しく勉強しましょう大馬鹿者!」
「すんませんでした!」
僕が声を荒げないと認識を改めないのはいつものことですが、受験生であることを忘れているのではないだろうか。
僕だって体を動かしたいに決まっているだろうが。
花菱含めた友人数人とバッティングセンターに繰り出したいわ。
早く原作に入りたい……
ストックも校閲して放り込みます。近日中に。
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