転生司書だけどのんびり生きて行こうと思う。   作:欲望貯金箱

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貸し出しカードって無くす生徒いたよね

 さあて、それでは仕事をしたいので出て行ってもらいましょうか。

 防犯ブザー型の()()()装置を軽く引っ張る。未だにこれの正体を良く知らないだけで会長ちゃんがちょっかいを出さないので善しとしている。きっと正体が知れたとき、彼女はコレを全力で破壊することでしょう。

 

「会長ちゃん?とりあえず新学期の一時限は出ておきなさい。僕みたいに卒業後に苦労したくはないでしょう?」

 

「え、苦労なさってたんですか?調べたらそうでもなかった記憶があるんですが」

 

「どうして調べたのかは聞かないで置いておくこととしましょう。僕の精神衛生的に考えて」

 

 まあどうせ?更識簪(サンちゃん)関係だとは思いますが。

 あとは単純に身辺調査でしょうかね。

 これで別の理由だったら恥ずかしいことこの上ないですけれど。

 

「まあコーヒー飲んだら生徒会室行くか自分の教室行くかはしなさいね。こっちも仕事がありますので」

 

「ふふ、じゃあゆっくり飲もうかな」

 

「だそうですよ?はい副会長ちゃんのコーヒー」

 

「そうですか。じゃあ今すぐ連れて行きますね」

 

「お願いします」

 

「あーおいしー……あれ?」

 

 副会長ちゃんはいい保護者ですね。

 副会長ちゃん直通の生徒会長専用保護者呼び出しブザー、今日も大活躍しそうですよ。

 

「……ごちそうさまでした、九重さん。お嬢様、行きますよ」

 

「やーん、虚ちゃんお嬢様はやめてってば」

 

「……」

 

「わぁい!すっごく怖い」

 

 首根っこを掴んで引きずるように連れて行かれた。

 BGMはきっとドナドナ。

 子牛が売られていく、歌だったかな?

 

 とりあえず一年生の貸し出しカードを仕上げないといけません。

 一組と二組は終わっていて、三組の途中。

 このクラスは平均年齢が高い。IS学園はインフィニット・ストラトス操縦者育成を目的とした教育機関。その始まりは各国の軍事利用と言う観点からきているため最初の、そう最初の入学生は高等学校として入ったわけではなかった。

 それが現在の入学基準に残っていて。

 在籍可能年齢が28歳という衝撃の事実。

 いや、理にかなっているとは思いますが。通常の中学卒業生が三年留年が出来るので21歳までで、その年齢の方が入学して27、28歳まで留年できるのだ。

 いや、普通に留年できるとは思えないけど。学力足りないだの、お金が無いだの、国からの援助が打ち切られるだのってね。

 そういうわけで、特例でもない限り中卒から25歳までが入学可能年齢。まあ最高年齢で入学すると留年自体は不可能になるけれど、企業人や外国籍の軍人がIS学園卒業と言う一種の資格を取得することができるという点では世界からも賞賛意見が多数寄せられている。

 ただ、問題があるにはあるのだが。

 

 制服である。

 制服だ。

 

 大事な事なので二回言った。

 いくら改造可能であるとはいえ。国立なのに制服の改造が認められているとはいえ。

 制服着用の義務がある。私服はNGなんです。

 一種のイメクラ……プレイ……レンタルショップにある成人お断りコーナーのパッケージで見かけるヒトに見える方が多数在籍していらっしゃいます。

 女性に対して点数をつけるという悪趣味な真似は、あーそのー学生時代は放っておいて現在はしませんのでご安心ください。

 で、貸し出しカードの話。というかクラスですね。本来なら4クラス全体に生徒が配置されるのが普通なのですが、一組は一夏くんがいるのでハニートラップ対策のため断念。すぐ隣の二組もダメ。四組は残念生徒会長ちゃんが姉バカっぷりを遺憾なく発揮してサンちゃんに悪い虫(♀)が付かない様にした為、三組に押し込まれるような形に成ったわけです。

 これ、国に文句言っても大丈夫だと思うんですがどうでしょうね。

 ……贔屓とか、ダメでしょうけれど。今年の三組には優しくしてあげよう。

 

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「九重さん、資料は?」

 

「ああ、ライラ先生。こちらに」

 

「助かります。そうだ、今度一緒に食事でも?」

 

「遠慮しておきましょう。貴女は結構有名ですから、生徒にパパラッチでもされたら大変です」

 

 褐色スレンダー美人な理科教師、良いと思います。

 実際のところ、一般人である僕がどうしてこの学園に居られるのかを疑問視していた人でもあるので一年たった今でも警戒は解きませんが。

 それでは、といって資料を抱くように行ってしまう。

 くしゃくしゃの白衣は研究一筋と言う感じだが、アレはきっと怠けの証。

 諸事情で女性教諭寮を訪れた際のライラ先生室前は凄く、地獄です。

 生徒と違い自宅から出勤している方も居るんですからソッチにすればいいのに。

 と一度お話したところ、あまりにもアレな生活なので親からたたき出された形で寮生活なのだそうな。

 そういうのを快活に話しちゃうポンコツ具合もまた魅力の一つとしてガチな生徒に狙われているようですが。

 

「……三枝さん来ないな」

 

 英語教師カモン。

 一部資料と紙媒体の教材を図書室に置く事である種の“置き勉”を行っていた事実から、こちらで纏めて渡すようにしている。

 生徒にとりに来させる教師もいるため、特別授業用教室に隣接する準備室に置いていたそうなのだが、昨年ゴタゴタがあって図書室にすべて纏めるという形で落ち着いた。

 そのゴタゴタの所為で僕が女性権利団体につるし上げられようとした事を思い出したが、エクストリームしたりコア握り締めて軋ませたりある教師とガチバトルしたり笑顔でお話したりしただけなので

 なにも もんだいは ない。

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