転生司書だけどのんびり生きて行こうと思う。   作:欲望貯金箱

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短編押し込み編集2回目
水曜どうでしょうネタが沢山あります。前回に引き続き。


続々・夏休みの話

「ごめんなさい、は?」

 

「ごべんなざい!ごべんなざいー!」

 

 よくよく考えたら親御さんの連絡先とか知らないし、調べるにしてもケータイよか電話帳の方がいい。そもそも未成年が一人でいるんだから警察に行った方が早いと判断。じゃあ最寄の警察に行こうといえばこの場で悲鳴をアゲルゾ?と可愛らしく脅され、とっさに何が望みだ!と叫べば美味しいものが食べたいですといわれたので母に連絡し、今に至る。

 まあ食事そぞろに「ごちそうさま」も言わずにありあとっしたー!じゃねー!である。

 母の怒りに触れてしまわれた。

 僕?気にせずに漬物ポリポリしながら白米です。キュウリ美味い。

 

「ごちそうさまでした」

 

「はい、おそまつさまでした」

 

「とりあえず部屋に居るよ。何かあったら呼んでください」

 

「ふぇー、ふぐっ…えー」

 

「私たちは私たちで話があるのでお風呂は最後になっちゃいますよ?」

 

「あぁ、大丈夫です」

 

「うぇー」

 

 やだ、束博士(仮)カワイイ?

 しかしオーバースペックにダメージ通してしまう母には脱帽である。

 ……僕も出来てしまうのだろうか、こわいなぁ。

 受験勉強をするために自室へ行くのであって。

 決してこれから14?15?歳の、少女の身に起きることに目を背けたわけではない。

 絶対にだ。

 

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 勉強って肩こるよね!記憶力強化が嬉しい。本当に。

 図書館法多すぎィ!

 軽く2時間が過ぎ、さすがにもう居ないだろう(警察に保護的な意味で)と思っていたら。

 

「もう束さん安奈さんの子になるー」

 

「あらあら、そうしたら安寿さんの妹ね」

 

 ソファの上にお風呂あがりの二人が居る件について。

 なんか仲良くなってる。

 母の膝上で髪乾かしてもらっちゃってマァ可愛らしい。

 

「それでねー?束さんはですねー?おおっとココで命の恩人テンちゃん登場だ!」

 

「いや誰だ。誰ですかソレは」

 

 どこがどうなってテンちゃんだ。

 テンとかどう取った。

 

「安寿ってアンジュで天使だからテンちゃん!」

 

「アンジュという読みがフランス語で天使なのよ?」

 

 いつかの俺女を思い出した。

 あれはそういう意味だったのか。

 知らなかった。安らぎ寿く人生になるようにって意味だとは聞いていたけれど。

 

「あ、でねでね!?束さんちょーっとここ間違ってるって言っただけなのに凄い先生怒ってさ!」

 

「あぁ、自分が悪いと認めない先生いますよね」

 

 ここでネイダー対カタブツ先生思い出すあたりアレだけど。

 

「只でさえ学校の先生とか信じてみる気が無かったけどもう最悪だね!ISも束さんの成果じゃなくて裏に大人が居るんだろうとか煽って来るんだよ!?」

 

「君なら物理的にもやり返せそうですね」

 

「それやっちゃうとちーちゃんに怒られるからやんないけどね!」

 

「うわぁ。まるで怒られなかったら報復する気満々なんですど」

 

「ダメよ?暴力に訴えて解決できることは戦争くらいしかないの。言葉で解決出きるなら努力しないと」

 

 うーん、厄介ごとの予感。

 花菱に連絡入れておこう。

 あとユウとネイダー。

 あるとしたら明日か明後日か、面倒ごとだ。

 ところで母のパジャマがちょうどいいってどういうことよ。

 

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「我々はこれからですね、あてのない旅に出かけます」

 

 自転車で最寄の駅に行き電車で揺られること15分。

 ある駅のバス乗り場で眠そうな面々に僕は言った。

 ネイダー立ったまま寝てるんじゃないのか?

 まあいい。

 どうしてこうなったかといえば、大人しく帰ることを良しとしない束ちゃん(昨日母に固定された)

 

「あてのない?受験生だよ?俺たち受験生なんだよ!?」

 

「だがJCと旅に出るということでもある!フヘヘヘヘ!」

 

「いや嘘です。目的地は隣の県にある篠ノ之神社です」

 

「帰してくれんかぁ……家に帰してくれんかぁ……」

 

「ありがとうテルニーチャン!とか言われちゃったりして!ウヘヘヘヘ!」

 

 あーっと、聞いてないなぁ。

 

「とりあえずバス2回乗り継いだらすぐだから」

 

「ローカル線でJCと二人旅!余計なのも居るけど気にしなーい!」

 

「なにしてんだよォ、帰りたいんだよ。俺は」

 

 ネイダーに腰の入った蹴りをブチかまし、起床させる。

 おきろ保護者権ボデガード!

 

「ぜってぇ冬休みは天野牧場行ってやる!」

 

「残念だが僕達は受験だよ。残念だが」

 

 空は雨が降りそうなほど真っ白な雲で一杯だった。

 青空なんてかけらも見えやしない。

 コンビニで傘でも買おう。

 

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「雨つべたいね」

 

「しりとりしよっか」

 

「惨めな気分になってんじゃねえだろうな発案者」

 

「帰してくれぇ……」

 

「おかしい。俺が話しかけてもなびかない?イケメンだろ?残念でも、残念でも俺はイケメンじゃないか……」

 

 もう神社のある県内に入ったのに、目的地に着かない。

 子供好きが発覚したネイダーになつくも、ユウは気持ち悪がられ、花菱は……その、アレだ。

 花菱の扱いをマスターした束ちゃんが暴走する→頼ってくれる嬉しい!の花菱が全力で寄り道する。繰り返したら夕方である。

 雨が心配だったので古うぅぅうい本屋でなぜか売っていたビニール傘を差しながら。

 その間にユウの靴がダメになり靴屋へ行き、すっ転んだ花菱のためにサポーターも買う。肌寒くなったので軍手を買う。

 靴を買い、サポーターを買い。そして今軍手を買った我々に怖いものはないでしょう。

 

「あコンビニ発見」

 

「ん?この辺見たことあるよ!コッチの山が神社につながってる!」

 

「上出来です花菱!」

 

「よくやったビッシー!」

 

「やっと仕事したかコイツ!」

 

「まって!?誰も素直にほめてくれないのかよ!?」

 

 神様なんていねー!と神社に行くとは思えない発言して束ちゃんにキックされおった。

 母にほだされたとはいえ、子供っぽい姿を見ると違和感がある。

 ……最悪だろ、僕。キャラクターじゃないんだって。

 生きた人なんだって。

 理解したんじゃなかったのか。

 テンションを上げる一行に混じって、ため息をついた。

 

 厄介ごとはしばらく良いです。いらないです。

 もう遅いから、と。

 引き止められたので帰るのは明日。




安寿くん大いに悩む回。
束さんは安奈さんとお風呂でやたらめったら子ども扱いされ、甘やかされました。
天才だからって、甘えたいものです。子供なんだから。
特別扱いしてはいけないものです。
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