サイキョー転生!Finished Story 作:堕落と強欲の権化
結構作品数あるから大変www
それは、かつて世界に存在した、数多の英雄たち。
ある者は悪を倒し、ある者は「異世界」を研究し、ある者は料理に革命を起こした。
古文書に。
王国資料に。
童謡に。
絵画に。
誰かの記憶に。
あるいは、今も活躍して。
その伝説にどこかで会えたら、聞いてみるといい。
「何を成し遂げたの?」「どんな努力をしてきたの?」「どんな人生だった?」
これは、そんな伝説を遺した英雄たちの、軌跡を追う物語である__。
__オリアス王国、王都地下__
コッ、コッ、コッ。
足音が響く。
__地下資料室__
ギィィ……
資料室の戸を開き、中に入る。
「し、失礼しまーす……?」
そっと挨拶(?)をするが、誰もいないみたいだ。
僕こと「ヴェーダ・オリアスタ」は、王城地下の資料室に向かっていた。目的は、とてもすごいお宝。
そう__皆さんご存知「グリモワール」だ。
「わぁぁ……!」
とてつもなく可愛い笑みだ、と従者が呟いていたのを覚えている。それよりも、だ。
「こんなに沢山の書物、資料、石版!一生で読もうとしてもキリが無さそうだ!」
どこを見ても、本、本、本。紙の束や石版なども少し。
「すごい、グリモワールもここに……!」
『……小僧よ』
「っ!?誰!」
突然、誰かの声がした。
『ほぉ、やはりワタシの声が聞こえるか、小僧よ』
「だ、誰だよ!?」
『ワタシの名は「グリモワール」、小僧の探していた宝じゃ』
本の山が盛り上がると、1冊の本が不気味で怪しげなオーラを纏って浮かび上がった。
僕の前に来ると、僕の手に収まった。
『ワタシは、かつて世界に存在した、「太古の英雄」についての伝説を語り継ぐために生まれた、言わば「伝説の書」。小僧、名はなんという』
「ヴ、ヴェーダ・オリアスタです」
『ヴェーダか。では、ヴェーダよ、今日からお主がワタシのマスターだ』
「ま、マスターって……」
突然の事すぎて頭に入ってこない。でも……太古の英雄については知りたい!
「頼む、教えてくれ!太古の英雄の物語を!」
『よかろう。では、まずは……』
そう言って、悩むように沈黙が続く。
『そうじゃ、「リュート・ロワルド」は知っておるか?』
「リュート・ロワルド……どんな人?」
『管理している者から聞いた話じゃが、魔王のくせに魔法学校に通っておるようじゃ。馬鹿馬鹿しい』
「リュート・ロワルドって、魔王なんだ?」
『そうじゃ!ワタシの中の常識が崩れるわい。人間と魔王が両立する存在なぞ、聞いたことがないわ』
そういえば……ヒナ様から聞いたような?
『そいつの弟、10年前に行方不明となっておってな。異世界でとある太古の英雄と出会ったようじゃ』
「その英雄の名前は?」
『知っておるじゃろう、伝説の剣、聖剣「ハイドレンジア」を。その剣の持ち主である「クロム・シュノーヴェル」と出会ったらしいのじゃ。ちょうどいいから、クロムについて教えてやろう』
「ぜ、ぜひ!」
そうして、グリモワールは語り出した。
フッフッフ、次からクロムの物語となります。
「リュート・ロワルド」、「エリック・ロワルド」、「クロム・シュノーヴェル」については、「サイキョー転生! 〜10人分の軌跡のお話〜」を読んでいただければ。
では、また次回!