東方の成人向けゲームやってたら引きずり込まれたんだが??   作:ダイ⑨

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※カッコの書き分けについて:
「」…視点主のセリフ
『』…視点主以外のセリフ
【】…その他のキーワード


今更ながら。
この作品、ヒロインの半分以上はオリキャラなので悪しからず。

あとリスペクト元様と違い、基本的にほのぼのペースで進んでいきます。
…え?じゃあこのサブタイトルは何だって?


目覚めは前途多難

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

上も、下も、右も、左もない。

 

『朝ごはん、できましたよ~』

 

あらゆる場所が、本で埋め尽くされている。

 

『あれ?珍しいですね…?』

 

「この世界の名は   

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

『おはようございます! 朝ですよ♪』

 

「はっ!? ………なんだ夢か。

あぁ、おはよう。」

 

『ふふ…珍しくお寝坊さんですね、あなた?

…朝ごはん、出来てますよ?』

 

「うん、ありがと……う?」

 

 

………?

 

はて、俺は今()()()()()()()んだ?

(ここ数年、甲斐甲斐しく朝食を作って起こしに来てくれる人など居なかったはずだが…。)

 

ひとまず、情報を求めて視線を巡らせてみる。

 

 

  自身を見る。

見慣れたものより大きなベッドの上で、

寝慣れたソレよりふかふかの布団に包まった自分の体が見えた。

 

  周囲を見る。

机や棚などに雑多に並んだ、初めて見る小物類は、

確かに自分の琴線に触れるようなラインナップだ。

 

 

   そして、先ほどの声の主を見る。

 

そこに居たのは、背丈で言うなら中学生くらいの少女であった。その上で、

 

…生気を感じさせない白い肌と、背中から生える透き通った羽とが、彼女が常人でないことを、雄弁に物語っていた。

 

 

…。

………。

 

うん、分からない。

彼女に見覚えは無いし、こんな愛情たっぷりに『あなた』なんて呼ばれる心当たりもある筈がない。

  固まっている時間が長かったからか、彼女の瞳に不安と疑念の色が差しはじめた。

 

 

さて、どうしたもんか………。

 

  話を合わせる

▼ 少女に尋ねる

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

『………? あれ?』

 

あら? どうしたのでしょうか。

やっと起きられたかと思ったら、落ち着きなく周りを見渡しはじめて…。

 

……そして、一通り視線をやった後。

私を見て申し訳なさそうに、彼は口を開きました。

 

『…すまない。此処(ここ)何処(どこ)だ? 俺は誰だ?

   そして君は、誰だ?』

 

 

「………えっ」

 

頭が、真っ白になりました。

無理もありません。()()()()()()()()()()()()にこんな事を言われれば…誰だって、平気ではいられないでしょう。

 

…震える声で、その声に答えます。

 

「…い、嫌ですね……。私です、あなたの【よもつ】ですよ。

………いつもの冗談、ですよね?」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「【よもつ】……。」

 

教わったその名を、口の中で反芻(はんすう)する。

心当たりは   ()()

 

 

たまに遊ぶ、東方二次創作の成人向けゲーム。

このゲームには【自動生成されるモブキャラ】で遊ぶモードが当然のように実装されている。

 

とあるセーブデータ内でその機能を使って生み出し、ゲーム内時間で実に6年2000日。

長く連れ添い、ついに結婚までこぎ付けたとある【ゾンビフェアリー】の少女の名前。

それこそが、今名乗られた【よもつ】なのだ。

 

 

…【いわゆる「俺の嫁」なら見て分からないか】なんてツッコミが飛んできそうなものだが、実際彼女のことは間違いなく「初めて見た」のだからどうしようも無い。

立ち絵くらいは用意してくれている例のゲームにおいても、流石に幾らでも作れるモブキャラクターの画像まで個別で描き上げるのは無理があるというものだ。

 

 

  さて、この情報を得られたことは大きいな。

その上で、俺が取るべき行動は………。

 

  話を合わせる

  人違いだと諭す

  記憶喪失のふりをする

▼ 狂乱してみせる

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

『【よもつ】……。

そうか、よもつか。』

 

そう言うなり、この人は何かに納得したような、穏やかな笑顔を浮かべてくれました。

 

よくは分かりませんけど、落ち着いたようで良かっ

   違う。』

……え?

 

 

『違う、違うだろう。ここに居るべきは(プレイヤー)じゃなくてあいつ(主人公)だ。あいつは何処に行ったんだ?まさか俺が食ってしまったのか?というかそもそも愈々(いよいよ)もって俺は誰なんだ。俺はついさっきまで外の世界でぬくぬくとゲームしてたんだぞ?んでもってここはまず間違いなく幻想郷だ。でなきゃ目の前で【俺】の妻を名乗る少女がただの痛いコスプレイヤーになってしまうもんなぁ?もしそんなオチだったら桜の木の下に埋めてもらっても構わないよ。…え?妻を名乗ってる時点で痛いって?それはそうだけど言ってやるなよ。まぁそれはさておきこのパターン、冷静に考えれば色んなケースが考えられるよなぁ?個人を構成するものは【肉体】【記憶】【魂】なんて言うが、今の【俺】はどこまで自前なんだ?考えすぎて夜も眠れないぜ。まぁたった今すっきり起きたばかりだから眠気も何もないけどさ!そして何が辛いって、そんな疑問を解決できる人が此処にはまず居ないってことだ。【自分のことは自分が一番よく分かる】なんて言葉嘘っぱちだと俺は思うね。当然、目の前の彼女には期待するべくも無いだろう。あぁ、どこかに肉体と記憶と魂とを同時に検分できる人でも、いやそんな都合の良い人間なんて居るわけが…

…あっ』

 

 

………。

 

鬼気迫る顔で恐ろしい早口を(まく)し立てたかと思えば、そのまま糸が切れたかのように、お布団に突っ伏してしまいました。

 

 

確かに、私だけじゃどうもお力になれないみたいですし……。

 

(…一か八か、()()に頼ってみましょう。)

 

 

そう決めた私は、微動だにしない彼を置いて…後ろ髪を引かれる思いで、寝室を出て行きました。




RTA走者「ゾンビフェアリーが居るってコトは、ここは皆さん大好き【あの】マップの中か、その近所である可能性があります。
ここで【通常の手段では会話が困難な人間】を演じることで、運が良ければ【あのキャラ】を釣り出すことができるんですね。」

あと終盤の長文に関しては、一時期Pixiv●マ娘界隈で流行ったとある【お経】をリスペクトしました★
…本家よりは十倍マイルドなはず。
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