ヤハタちゃんの青春ラブコメはできるのだろうか?   作:龍造寺

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第13話です。


第13話ー葉山隼人の依頼。

 

総武高校・放課後・奉仕部

 

バスケの練習試合から3週間が経ち、総武高校に漂っていた熱狂の余韻もようやく落ち着いてきた。比企谷八幡の予想外の活躍と、雪柳姉妹のインタビューが地元紙を飾り、奉仕部の名前も学校や地域に知れ渡った。そのおかげで、八幡と雪ノ下と由比ヶ浜の距離が縮まったように思えた。八幡は、雪乃、結衣と名前で呼ぶようになる。

 

しかし、その反響が新たな依頼を呼び込むことになるとは、誰も予想していなかった。

 

放課後、奉仕部の教室に葉山隼人が訪れた。いつもの爽やかな笑顔だが、どこか真剣な表情だ。彼が持ち込んだのは、サッカー部の備品が1週間ほど前からちょくちょく無くなっているという問題だった。サッカーボール、練習用ユニフォーム、シューズ――どれも高価ではないが、部活運営に必要なものばかり。葉山は「奉仕部なら何か解決策をくれるかもしれない」と相談に来たのだ。

 

 

総武高校・放課後・奉仕部

 

葉山君が教室のドア開けて入ってきた瞬間、なんか空気が変わった。陽キャオーラ、眩しいよ。雪乃は本を閉じて、結衣はスマホから目を上げる。私? いつものように机の隅で縮こまってただけ。

 

【雪乃ちゃん、結衣、比企谷さん、相談があるんだけど】

 

葉山君、爽やかに名前呼ぶし。雪乃を「雪乃ちゃん」、結衣を「結衣」って、めっちゃ親しげ。で、私は「比企谷さん」。まぁ、いつもの距離感だよね。

 

【サッカー部の備品が、1週間くらい前からちょくちょく無くなってるんだ。ボールとか、ユニフォーム、シューズとか】

 

結衣、目を丸くして「え、備品が無くなる!? それ、めっちゃ大変じゃない?」って。

 

ほんと、結衣らしい反応。雪乃は冷静に眉を寄せる。

 

【葉山君、備品が無くなるなら、まず生徒会やサッカー部の監督に相談すべきじゃないかしら】

 

雪乃の指摘、鋭い。私もちょっと気になって、口を挟む。

 

【いや、待ってよ。生徒会や監督に相談して、そこから奉仕部に回ってきたんじゃない?】

 

葉山君、ちょっと苦笑いして頷く。

 

【さすが比企谷さん、その通り。監督が『奉仕部なら何かアイデアくれるかも』って。バスケの試合の記事で、奉仕部の名前、結構知られてるみたいだね】

 

うわ、マジか。バスケの練習試合、新聞に載ったせいで、奉仕部の名前が学校や地域にまで広まってる。目立つこと嫌いなのに、なんでこうなるの? 雪乃にチラッと目をやると、彼女、ため息ついてる。

 

【確かに、奉仕部の名前が知られるのは悪いことではないわ。でも、由比ヶ浜さん、複数の依頼が同時に来たら、対応できる人員が足りないのよ。奉仕部は私達3人しかいないもの】

 

雪乃、結衣を「戦力」と数えるのに微妙なニュアンス。結衣、ムッとして「えー、ゆきのん、ひどい!」って膨れるけど、雪乃の言う通り、奉仕部は雪乃、結衣、私の3人だけ。結衣の天然パワー、戦力って言っていいのか、諸刃の剣って感じだよね。

 

【それに、奉仕部は困ってる人を直接助ける『お助け部』じゃないわ。困ってる人にアドバイスして、自立を促すのが私たちの役目よ】

 

雪乃の言葉、ズバッと核心。平塚先生もそんなこと言ってたっけ。奉仕部の理念、なんかカッコいいけど、めっちゃ責任重いよ。

 

【じゃあ、雪乃、葉山君の件、受けるの? 生徒会や監督から回ってきたなら、断れないよね】

 

雪乃、ちょっと考えて、

 

【そうね。葉山君の依頼、引き受けましょう。ただし、解決はサッカー部自身でできるように導くわ】

 

とキリッと言う。結衣も

 

【よーし、頑張ろ!】

 

って拳を握る。

 

私、なんか巻き込まれてる感しかないけど、まぁ、いいか。

 

 

総武高校・グラウンド・サッカー部倉庫

 

葉山君に連れられて、グラウンドの端にあるサッカー部の倉庫へ。倉庫ってか、部室兼更衣室みたいなプレハブ小屋。サッカー部のボールやユニフォーム、シューズが収納されてる。雪乃、さっそく倉庫の中を見回す。結衣は窓ガラスの鍵をチェック。私、なんか手がかりないかなって、地面の靴跡に目をやる。

 

【葉山君、具体的に何が盗まれたの? 詳しく教えて】

 

雪乃、冷静に質問。葉山君、メモ見ながら答える。

 

【サッカーボールが3個、練習用ユニフォームが5着、シューズが2足。どれも新品じゃないけど、部活に必要なものばかりなんだ】

 

雪乃、ロッカーの中をチェック。鍵が壊されたり、無理やり開けられた形跡はない。結衣、窓の鍵をいじりながら

 

【うーん、普通に閉まってるね。変なとこないよ】

 

って。ほんと、結衣、探偵ごっこ楽しそう。私は地面の靴跡、じーっと見てたら、なんか違和感。一つの靴跡、明らかに小さい。サッカー部、男子部員が多いのに、このサイズ……女子の靴? ここ、男子更衣室も兼ねてるよね?

 

【雪乃、ちょっと見てよ。この靴跡、女子のじゃない?】

 

雪乃と結衣、地面にしゃがんで靴跡確認。雪乃、眉を寄せて

 

【確かに。サッカー部の倉庫に女子の靴跡は不自然ね】

 

と呟く。結衣も

 

【え、女子!? 泥棒、女の人!?】

 

って興奮気味。いや、結衣、飛躍しすぎ。

 

【葉山君、ここに女子入れることある?】

 

雪乃の質問に、葉山、ちょっと考えて答える。

 

【サッカー部のマネージャー、女子がいるよ。彼女たち以外は、基本入らないかな】

 

【マネージャーって、3年の小田原先輩だよね?】

 

結衣、ポンと手を叩く。雪乃、頷いて

 

【3年C組の小田原政子さんね】

 

と確認。私、頭で整理。マネージャーの靴跡なら、別に不思議じゃない。でも、なんか引っかかる。この靴跡、サイズが小さいし、ヒールの跡が薄い。スニーカーっぽいけど、マネージャーがいつも履いてるような靴じゃない気がする。

 

【小田原さんがマネージャーなら、靴跡あってもおかしくないよね。でも、なんか違和感あるんだよな……】

 

【ふむ、比企谷さんの勘、意外と鋭いわね。では、手がかりとして小田原さんに話を聞きましょう。葉山君、サッカー部の活動がない日、彼女はどこにいるのかしら?】

 

【部室か、図書室にいることが多いかな】

 

葉山君の答えに、雪乃が「わかたわ。明日、話を聞きに行くわよ」とキリッと締める。結衣、「探偵みたいでワクワクするね!」ってニコニコ。私、なんか面倒なことに巻き込まれてる気がするよ。目立つこと嫌いなのに、なんでこうなるの?

 

 

総武高校・翌日・放課後・部室棟。

 

翌日、放課後、葉山と一緒にサッカー部の部室へ。雪乃、結衣、私の奉仕部トリオに、葉山の陽キャオーラが加わると、なんか目立つ集団になっちゃってる。やめてよ、注目されるの、トラウマなのに。サッカー部の部室、グラウンドのすぐ近く。

 

小田原政子、3年C組のマネージャー、部室の机でノート整理してる。黒髪で、清楚な雰囲気。マネージャーらしい几帳面さを感じるけど、なんか緊張してる?

 

【小田原先輩、ちょっと話、いい?】

 

葉山君、爽やかに声かける。小田原さん、ちょっとビクッとして

 

【は、はい、葉山君。な、なに?】

 

って。うわ、めっちゃ挙動不審。雪乃、冷静に切り込む。

 

【小田原さん、サッカー部の備品が無くなっている件について。あなた、最近何か変わったこと、気づいたことない?】

 

小田原さん、目を泳がせて

 

【え、うーん、特に……いつも通り、ボールやユニフォームの管理してるだけだし……】

 

って。結衣が

 

【ふーん、でも、倉庫に変なことなかった?】

 

って無邪気に聞く。私、靴跡のことを思い出す。

 

【小田原さん、倉庫の靴跡、見たんだけどさ。女子の靴跡、あったんだよね。マネージャーなら普通かもしれないけど、なんかスニーカーの跡、いつも履いてるのと違う気がするんだけど】

 

小田原さん、顔がサッと青くなる。うわ、図星!? 雪乃、目を細めて

 

【小田原さん、何か知ってるなら話して。奉仕部は、あなたが自分で解決できるように手助けするわ】

 

とソフトに圧をかける。結衣は

 

【うん、困ってるなら助けるよ!】

 

って笑顔。ほんと、結衣の天然、場を和ませるよね。小田原さん、しばらく黙ってたけど、ポツリと話し出す。

 

【実は……最近、部室に知らない人が入った形跡があったの。ボールとか、ユニフォーム、置いてる場所が微妙にずれてたり。鍵、ちゃんと閉めてるのに……】

 

【鍵? 倉庫の鍵、誰が管理してる?】

 

私の質問に、小田原さんは

 

【私と、監督と、部長だけ。スペアキーもないはず……】

 

って。雪乃、「鍵が壊されてないなら、内部の人間か、鍵を複製した可能性ね」と分析。さすが雪乃、頭キレる。

 

【小田原さん、最近、誰か怪しい人見た? 部室の周りとか】

 

 

結衣の質問に、小田原さん、ちょっと考えて

 

【うーん、部活終わりに、グラウンドの金網の外に、知らない人が立ってるのを見たことあるかも。暗くてよく見えなかったけど……女の人だった、かな】

 

女の人!? 靴跡と一致するじゃん。雪乃、葉山君に

 

【葉山君、グラウンドの金網、監視カメラある?】

 

って聞く。葉山君は

 

【一応あるけど、夜は暗くて映りが悪いんだよね】

 

と苦笑い。私、なんか引っかかる。女の人の靴跡、知らない人、鍵の複製……。

 

MISAKI=上条美紗希の噂、頭よぎるけど、まさかね。

 

【とりあえず、監視カメラの映像、チェックしてみようよ。手がかりあるかも】

 

私の提案に、雪乃が

 

【いい考えね。葉山君、監督に映像見せてもらえるようお願いできる?】

 

と。葉山君は

 

【了解。やってみるよ】

 

と爽やかに頷く。結衣が「やーちゃん、探偵みたい!」ってニコニコ。やめてよ、目立つ役回り、嫌いなのに!

 

 

総武高校・放課後・奉仕部。

 

部室棟から奉仕部に戻って、作戦会議。雪乃、ホワイトボードに手がかりを書き出す。女子の靴跡、知らない女の人、鍵の複製の可能性。結衣が

 

【なんか、サスペンスドラマみたいだね!】

 

ってはしゃぐ。

 

【ドラマなら、私、脇役でいいんだけど……】

 

って呟くけど、雪乃に

 

【比企谷さん、今回は主役級よ】

 

と冷たく突っ込まれる。

 

うわ、雪乃の氷の目、刺さるよ!

 

【葉山君から映像が届いたら、すぐに確認するわ。比企谷さん、靴跡のサイズや形、覚えてる?】

 

【うん、だいたい23センチくらい。スニーカーで、ヒールの跡が薄かった】

 

【ふむ、詳細ね。由比ヶ浜さん、明日のサッカー部の練習時間、調べておいて】

 

【うん、ゆきのん、任せて!】

 

結衣、携帯でサッカー部のスケジュール検索し始める。私は、なんか巻き込まれてる感MAX。バスケの試合で目立っちゃって、奉仕部の名前が広まって、こんな依頼まで来るなんて。目立つこと嫌いなのに、なんでこうなるの? でも、雪乃の冷静な分析、結衣の明るさ、葉山君の爽やかさ、なんかこの騒がしい感じ、嫌いじゃない。雪柳姉妹との再会、麦野さんや上条さんとのコート、材木座君の原稿、小町のからかい。私の日常、めっちゃ騒がしくなってるけど、なんか心地いい。比企谷八幡、私なりのスピードで、この謎、解いてみせるよ。

八幡の相手は誰が良いですか?

  • 1ー高橋雅史
  • 2ー葉山隼人
  • 3ー材木座義輝
  • 4ー戸部翔
  • 5ーその他
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