ヤハタちゃんの青春ラブコメはできるのだろうか?   作:龍造寺

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第24話です。


第24話ー横浜での思わぬ再会。

神奈川県内・昼・横浜市・異人町。

 

7月に入って、日差しが6月の頃よりきつい。日焼け止め、念のため塗ってきてよかった。部屋にこもってると、マイナスなことばっか考えちゃうから、外出ることにした。プラスに働くかも、って。

 

異人町の雰囲気、数年前は最悪だったらしいけど、今は平穏そのもの。ニュースで見たよ、大解散とかいうヤクザの抗争、横浜の高校のいじめ問題が町全体の争いにまで発展したとか。騒々しい街想像してたけど、今は落ち着いてる。人も優しそうで、なんかホッとする。お母さんたち、雪乃、結衣、麦野さん、上条さん、綾音たち、千葉で私のために頑張ってくれてる。私、いつまでも落ち込んでちゃダメよね。頭振って、何も考えず歩くことにした。

 

浪漫通りって道、歩いて気分転換。カフェやお店、なんかおしゃれ。だけど、なんか、チンピラっぽい男たちが近づいてくる。関わらないように、隅から通り抜けようとしたら――

 

【お前、比企谷八幡だろ?】

 

茶髪にピアス、リーダーっぽい男が、スマホの写真見ながらこっち見てくる。写真、私の制服姿!? なんでこんなの持ってるの!?

 

【何なの、あなたたち?】

 

男5人、私を囲む。逃げ場ない。ジタバタ暴れて、手振り解こうとするけど、肩つかまれて。

 

【な、何なんですか! 大声あげますよ!?】

 

【ある依頼者から、お前を痛めつけるよう頼まれてんだよ。命まで取らねえけどな!】

 

依頼者? 絵里!? 間違いない。捕まるの嫌で、必死に走り出す。鍛えてない体、すぐ息上がるけど、捕まったらヤバい。後ろから男たち追ってくる。前からも仲間が出て、道塞がれる。

 

【いい加減にしろよ、ガキ!】

 

もうダメ、って思った瞬間、男の一人が横に吹っ飛ぶ。自転車置き場に突っ込んでく。原因の方見たら、女の人が立ってる。ラフな服装、ゆるふわ髪。大の男を蹴りで吹っ飛ばした!?

 

【アンタ、相変わらず何かに巻き込まれる耐性ね】

 

声、どこかで聞いた? 嫌なときに聞いたような……。

 

【久しぶりと言っていいのかしら? あなたにとって、私は嫌な存在だはずだからね】

 

嫌な存在……この声、この目、この立ち振る舞い……まさか、藍沢姫香!? 中学のいじめっ子リーダー、私を苦しめた張本人! 体、震え始める。男たち、藍沢の方見てる。

 

「何なんだ、お前! 俺たちの仕事、邪魔すんのか!」

 

藍沢、冷静に。

 

【そうね。アンタたちが塵山絵里に命じられて、比企谷八幡を襲うのも分かってるわ。私は別の人間から、彼女を守るよう依頼されたの】

 

別の人間? 絵里が私を襲わせたの、確定!? 藍沢が私を助ける? 彼女、転校したって聞いてたけど、横浜に?

 

【比企谷、ビビってないで、どっか隠れてなさい】

 

【藍沢さん、どうして……?】

 

【あれから3年、色々あったってこと。話したいことは山々だけど、今はこの状況をくぐり抜けるのが先決ね】

 

藍沢、何か構え取って、男たちに突っ込む。パンチ、蹴り、数秒で全員倒す。強っ! 中学の藍沢、高みの見物タイプだったのに……3年で、こんな変わった!?

 

【とにかく、私についてきて。そこで全て話すわ】

 

藍沢、スマホで警察連絡してから、私を連れて行く。お店、『サバイバー』って看板。大人の雰囲気かと思ったら、普通のバーっぽい。カウンターに怖そうなマスター。

 

【マスター、いつものやつを】

 

【はい、かしこまりました】

 

未成年なのに? 出てきたの、アップルジュース。藍沢、グラス見せて。

 

【酒飲むと思ってる? バカね。成人してないのに飲むわけないでしょ。普通のアップルジュースよ】

 

確かに、色と匂い、ジュース。偏見だったかも。

 

【まあ、中学で悪さしてた私が、簡単に信用されるわけないよね】

 

藍沢、アップルジュース眺めながら言う。ほんと、近づきたくない、見たくないはずの相手。でも、今の藍沢、昔の小悪魔的な悪意、感じない。

 

【比企谷、私があなたをいじめてたの、知ってる通り。雪柳たちも標的にしてた。でも、あなたたちの告発で、私は裁かれた】

 

学校、教育委員会、裁判所から転校条件。横浜に来た頃、私や材木座への怒りもあった。でも、転校先の学校で白い目で見られ、腫れ物触るようにされて、イライラ。ある連中に喧嘩売ったら、ボコボコにされた。『横浜天誅隊』って不良軍団。助けてくれたのが、『横浜の英雄』。

 

その後、色々あったけど、英雄のおかげで変わった。今、夜間高校通いながら、昼は『バイト戦士ドット・コム』から依頼受けて、人助けの仕事。

 

【助けを求めてる人に、救いの手差し伸べるの。奉仕部と流儀違うけど、人助けってところ、同じかも】

 

私たちの奉仕部と、似てる? 私、奉仕部のこと話した?……そっか、私を助けるように依頼した人から聞いたのかな?バイト戦士ドット・コム……そういえばこっちに来てからそんな CMを見たような……。

 

【横浜、治安悪いから、気をつけなさいよね】

 

【うん、わかった】

 

【それにしても、塵山は懲りないわね】

 

絵里と久保のこと、話した。痴漢、ストーキング、下着泥棒。

 

【なるほど、塵山、昔から男使ってたわね。今回の駒、久保美津雄?】

 

【久保、父親が弁護士で、圧力かけてきた。平塚先生、謹慎」

 

【久保光彦の息子か……父親の方も色々と黒い噂があってね。黒を白にしてるんじゃないかって……。被害者家族からしたら、ふざけんなって話よね】

 

【裁判所がちゃんとしてくれないなら、誰が裁くの?】

 

【そうだね。判決不服で加害者に何かしたら、被害者から加害者へ転落。だから、慎重に】

 

藍沢の言葉、なんか大人。彼女、ほんとに変わった。

 

【比企谷、明けない夜はないわ。夜は必ず明ける。私や横浜の英雄、他の協力者、信じて】

 

藍沢の護衛で、麦谷家に戻った。彼女の言葉、心に残る。中学のトラウマ、藍沢の顔見るだけで震えてたのに、今、なんか、違う。変われるんだ、人って。

 

 

東京・夜・神室町・八神探偵事務所。

 

同時刻、神室町の八神探偵事務所。八神は、デスクで煙草をくわえ、資料をめくる。平塚静から依頼を受けた比企谷八幡の事件――痴漢疑惑、下着泥棒、停学処分。

 

情報をある程度整理してから次の日、怒級高校へ向かうことにした。

 

千葉・昼間・怒級高校

 

八神は怒級高校に塵山絵里の情報を求めに行ったが、学校側は『校外のことまで責任持てない』と拒否。

 

【ふん、学校なんて、保身第一だな】

 

八神は一般生徒に聞き込みを試みたが、怒級高校の不良4人に絡まれる。

 

【おっさん、余計な詮索すんなよ!】

 

と襲いかかるが、八神はあっさり4人を片付ける。蹴り一発、パンチ二発で、全員ダウン。

 

【ったく、ガキどもが。で、誰に言われて俺を襲った?】

 

不良の一人が、震えながら。

 

【塵山絵里って女から……5万で、八神って弁護士、襲えって……】

 

八神、ニヤリ。

 

【塵山絵里か。面白いな】

 

絵里は学校を休んでいるとの情報。八神は今度は総武高校へ向かうことに。

 

千葉・夕方・総武高校。

 

八幡の行動を把握できるのは、同級生だ。平塚から聞いた雪ノ下雪乃と由比ヶ浜結衣に接触する。総武高校の校門で、雪ノ下と由比ヶ浜を待つ。放課後、2人が出てくる。

 

【雪ノ下さん、由比ヶ浜さんだな? 八神隆之だ。平塚先生の紹介で、比企谷さんの件、調べてる】

 

雪乃は冷静に八神を見据えて。

 

【八神さんですね。平塚先生から聞いています。状況は?】

 

結衣は雪乃と違い、目を輝かせている。

 

【弁護士さん!? やーちゃん、助けてくれるの!?】

 

八神は結衣のそんな問いに軽く笑う。

 

【ま、任せな。久保美津雄と塵山絵里、繋がりありそうか?】

 

雪ノ下は冷静に

 

【久保の言い訳、塵山の過去の手口に似ています。証拠はありませんが……】

 

八神は雪乃からの情報を踏まえて、そして頷く。

 

【よし、俺、総武高校に潜入する。用務員としてな。内部から、塵山絵里の仲間、炙り出してやる】

 

結衣はそれを聞いて

 

【潜入!? かっこいい!】

 

雪乃も少し安堵した表情を浮かべて

 

【頼もしいわ。比企谷さんの無実、証明してください】

 

八神は煙草をくわえて2人に答える。

 

【ああ、ガッツリ暴いてやるよ。神室町の闇、舐めんな】

 

八神は用務員の制服を借り、総武高校に潜入。塵山絵里の『犬』を探す調査が、本格的に始まった。

八幡の相手は誰が良いですか?

  • 1ー高橋雅史
  • 2ー葉山隼人
  • 3ー材木座義輝
  • 4ー戸部翔
  • 5ーその他
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