DMC Birth of Rebellion 作:chi-3
バーでの一件で"ダンテ"ことスパーダは気まぐれで悪魔を退治するデビルハンターとしてロンドンの小さな街で有名となっていた。
いつものようにバーで酒を嗜んでいたスパーダ。
「ほぉ、この葉巻というのもなかなかおつなものよ。なかなかどうして、素晴らしい!」
煙をモクモクと燻らし恍惚の表情を浮かべるスパーダ。
ドン!チャリーン、バタンッ!
慌ただしく店のドアが開くと息を切らした修道士がスパーダに駆け寄ってきた。
「貴殿、デビルハンターのダンテ殿とお見受け致す。ど、どうか我が願いを聞き入れて貰えないだろうかっ!?」
スパーダはゆっくりと煙を吐き終えると気怠そうに答えた。
「やれやれ、騒々しいな。報酬次第だ。私の興味が向かなければ願いは聞かん。」
「ほ、報酬は…。我が娘を!どうか!我が娘を救って下さい!」
少し意外そうにスパーダは問いかける。
「ほぉ?娘だと?貴様、自分の娘を差し出すと言うのか?」
「我が娘は魔を退ける力を持つ聖女。悪魔如きに遅れを取るなど無いのです!しかし、今回は相手が悪すぎた。あんな量の悪魔見たことが無い!もし、アレが悪魔に奪われる様な事があれば世界は終わりだ!どうか、どうか助太刀を願いたい!」
「魔を退ける聖女だと…?少し興味が出た。案内しろ。」
スパーダは重い腰を上げて修道士に案内するように命令した。
「か、かたじけない!場所は我が修道院の大聖堂!ついて来られよ!」
「うぉっ!?」
修道士の男はスパーダの手を掴み、思いの外強い力で引っぱられ、スパーダは少々驚きつつも店主にお金を投げ渡してバーを後にした。
そして、更に驚く事に修道士の身のこなしは非常に軽やかで屋根に次々と飛び上がり人を凌駕した力とスピードであった。スパーダは黙ってそれについて行くと、瞬く間に修道院へと到着した。
「ダンテ殿、流石でございます!この先が娘が戦闘中の大聖堂でございます!どうか、助太刀を!」
修道士の男がスパーダを大きな扉の前に進む様に促した。
「やれやれ、鬼が出るか蛇が出るか。」
スパーダは大聖堂の扉を開くとそこには大量の悪魔の死体が転がっていた。
そして、ステンドグラスから挿し込む光を携えた女性の姿が大登壇に浮かぶ。
右手に刀、左手にその鞘を持った悪魔の血に塗れた修道女。
光を浴びたその姿は正に神々しいと呼ぶに相応しい立ち姿であった。
雷に撃たれた様な感情がスパーダの心を支配した。その瞬間…。
「Oh my god…。」
悪魔であるスパーダが絶対に口にする事はない言葉が自然とその口から溢れるのであった。