DMC Birth of Rebellion 作:chi-3
激しい悪魔同士のぶつかり合いが周囲をどんどんと破壊して行く。
「痕跡を残さないように人間界に潜んでいたつもりなんだが、どうして私がココに居ると分かったんだ?」
スパーダの大剣とベルフェゴールの鋭い腕刃が激しくぶつかり火花を放ち、互いの額が至近距離になる程の鍔迫り合いの最中、スパーダは疑問を投げかける。
「いやぁ、本当に呑気ですねぇ。隊長どの。私はそんな怠惰な隊長が大好きです。それはもぅ、アナタにとって変わりたい程にねぇ!ずっとアナタの動向は見ていましたよぉ。ずっとこの時を待っていましたから、えぇ!」
「なるほど、ストーキングか、それは非常に気色が悪い事だなっ!」
スパーダは魔力で練った青い刃を自身の後方に召喚し、ベルフェゴールに向けて放出した。
「ふひひっ。隊長どのの考えていることは手に取るように分かりますよぉ。ずーっと見てきましたからねぇ!」
ベルフェゴールは迫りくる青い刃を難なくヒラリとかわす。
「ちっ、どこが怠惰だ!しっかりと勤勉者ではないか!」
ここまでぶつかり合う二つの悪魔の間には因縁など全く無い。
そもそも悪魔には仲間意識と言うものが薄く、常にお互いを貶め合うが故に地獄は統率が取れる事は無かった。しかし、その悪魔ども全てを、その圧倒的な魔力と膂力で支配をしたのが魔帝ムンドゥスであった。
力こそが全てである悪魔たちが従わざるを得ぬ主。全能の悪魔が従える悪魔たち。各々が私利私欲で動く悪魔たち。力でねじ伏せる以外に、それらを従えることなどは到底無理な話であった。
スパーダは常に貶め合う悪魔たちのそんな生活を嫌い、文化そのものに憧れを持った。しかし、天賦の才を持って生まれてしまった彼にとってそれは、悪魔の文化の中では一切許される事では無かった。
故に悪魔のエリートとして生きる事しかできなかったスパーダには多くの妬み恨みが常につきまとった。
怠惰の悪魔ベルフェゴール。それはその一つであり、己の羨望の先に居るスパーダの行動についてストーキングする事だけに生きがいを持ち、弱みを持った途端に陥れようとしていた悪魔である。
「やれやれ、お前の怠惰に付き合うのも飽きてきたぞ。」
スパーダは大剣を収め、両手の拳銃でベルフェゴールの右足を集中的に発砲した。
「ひぐぅあ!人の道具で傷つけられるなど、あり得ない!その拳銃は一体!?」
怯んだベルフェゴールに大剣で右肩口から袈裟斬りをお見舞いした。
「ぐぅおぉお!!」
怠惰の悪魔は壮絶に血飛沫を散らし悲鳴を上げた。
「知りたいか?なら黙ってこの玉を喰らうがよい!」
スパーダはスミス&ウェッソンの二丁のM500リボルバーを愛銃としていた。それは、大きな弾倉に青い魔剣を充填し魔弾として応用することで強い威力を得る事が出来たからだ。
「訓練では色々と多めに見てきたが、今回は悪戯が過ぎたな。さらばだ怠惰の悪魔よ。」
スパーダはベルフェゴールの額に銃口を向けた。