DMC Birth of Rebellion   作:chi-3

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エヴァとスパーダ

美しかった筈の大聖堂は煙が蔓延して大きく崩壊してしまっている。

その様を見て残念そうにスパーダは溜め息をつく。

 

「やれやれ、後片付けはしてやらないぞ。」

 

「大丈夫よ。私達の契約は悪魔の退治までだから。この程度の被害は契約先も了承してるわ。」

 

散らばる悪魔たちの血肉を尻目にスパーダとローザは大聖堂の大扉に向かった。

 

「"私達の契約"?」

 

「えっ?あなた"も"デビルハンターなんでしょ?てっきりアイツが助けを寄越したんだと思ってたんだけど…?」

 

『…なんだと?デビルハンターなどという職業が本当にあったのか!?』

 

でまかせで自分の職業を偽っていたスパーダは頭をフル回転させた。

 

「いや、私はしがないデビルハンターだと言っただろう。つまり、そう。野良のデビルハンターだ。さすらっていたところ悪魔どもがわちゃわちゃしているところを見かけて助太刀した次第。」

 

「野良?ふーん。そんなのもあるのね。でも、今回は助かったわ。お礼がしたいの。私の拠点まで付いてきてくれる?」

 

「も、もちろんだとも。喜んで参ろう!美しき君。」

 

「その美しき君ってやめてくれる?私はローザ。ローザって呼んでよ。」

 

「あぁ、ローザ!素晴らしい!美しき君!ローザ!」

 

「もぅ!あんた面倒くさいって言われるでしょ?」

 

ローザは天を仰いでいるスパーダから距離をとってスタスタと歩く。

 

「さぁ、拠点はちょっと遠いわよ。乗って。」

 

ローザは大聖堂から少し離れた場所に駐車してあったハーレイに跨ってモタモタしているスパーダに相乗りするように促した。

 

「乗る?とは…?」

 

スパーダはバイクなど見たことがなく、トンチンカンな返答をする。

 

「あんた。本当に侍なんじゃないでしょうね?馬よ!馬!ほら、ここ!」

 

ローザは後部座席をポンポンと叩く。

 

すると、スパーダはおぉ!と納得したように後部座席に跨る。

 

「じゃあ、行くわよ!」

 

ブォン!

 

ローザはスロットル全開でハーレイを急発進させた。

 

「ヒューっ!この馬はなかなかのじゃじゃ馬のようだな。ローザよ。」

 

スパーダは少しも動じる事なく対応する。

 

「ふふふっ!あんたこそ。今までの男より骨があるわ。」

 

二人を載せたハーレイは猛スピードで道路を駆けていく。

そんな最中、ローザはふとスパーダに疑問を投げかける。

 

「そう言えば、ダンテ。あんた。侍だって言ってたわね。まぁ。デビルハンターは大抵皆事情もちだから、そう言う設定ってことにしたいんだろうけど。侍は止めたほうがいいわよ。」

 

「む?何故だ?ソレガシは真に侍であるぞ。」

 

スパーダはカタコトな言葉で返答する。

 

「もういいって。貴族の格好した侍が何処に居るっていうのよ。」

 

呆れたローザは続けて問い掛ける。

 

「そんな事より。あんた。侍を知ってるって言ってたけど?どういう事?侍は100年以上前の存在よ?」

 

「むっ、いや。そう、我が家に伝わっている伝説でゴザル。」

 

「だから、もういいって。本当、面倒なやつね。」

 

ローザは面倒くさ過ぎてこれ以上スパーダに突っ込むのを止めた。

 

キキィ!

 

長い事無言の時間が続いたが、大きなブレーキの音が目的地の到着を知らせた。

 

バイクは小さな教会の入口で止まる。

 

「ここよ。」

 

「ほぉ。これはなかなか、寂しげな教会ですな。」

 

秋風に揺らめく金色の小麦畑に囲まれて小さな教会が佇んでいる。

 

「ふふふ。キレイでしょ?ここが私達デビルハンターの拠点。」

 

ローザはそう言うとスパーダの手をとって教会の入口に招いた。

 

「止まりなさい!!」

 

突然、警告する女性の声が聞こえた。

 

「お、おぉ!?」

 

スパーダは警告してきた女性の姿に驚きを隠せなかった。

教会の入口に立ち塞がる様に仁王立ちで立つ女性はローザに瓜二つであった。

 

「エヴァ!どうしたの?この人は私たちと同じデビルハンターで私の恩人。お客さんよ!?」

 

「姉さん!わからないの?この人の膨大な魔力!この人きっと悪魔よ!」

 

鋭い目でスパーダを睨むエヴァ。

 

エヴァに睨まれた事と自身の理想とした容姿を持つ女神が二人いたと言う事実にその場で石になるスパーダ。

 

スパーダとエヴァ。

最悪の出会いの結末は未来に語られるが、その経緯はこれから紡がれてゆく事になる。

 

 

 

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