DMC Birth of Rebellion 作:chi-3
「ダンテ…。あんた相当ヤバい呪いかけられてるのね…。」
修道院の長椅子に座って今までの様子を眺めていたローザが同情の眼差しでスパーダに話しかける。
「姉さん!そんな呑気なものじゃないわ!私達の力で祓えないなんて!何よりもダンテ様の命が危ないのよ!」
姉妹のやり取りを負荷の掛かった五芒星の中で耐えながら様子を見ていたスパーダは姉妹に問い掛ける。
「そろそろこの儀式を終えてもらえないだろうか?」
「あっ!ご、ごめんなさい!皆!儀式は中止よ!」
エヴァは急いで修道士たちに指示を伝えた。
「ごめんなさい!ダンテ様!お身体痛いところありませんか!?」
結界が解けるとすぐにエヴァは膝をついてスパーダのそばに寄り添い怪我の確認をした。
悪魔スパーダにとって、美しいと思えるものの一つ。人がかつて作った聖母の像に見た美。それを今、眼前に目の当たりにし、エヴァの優しさとその温もりに悪魔の心はグラグラと揺れ動いていた。
「う、うむ。気にするな、問題ない。」
狼狽したスパーダの姿にエヴァは異変を感じ、強引にスパーダの腕を引っ張り、療養室に連れて行こうとした。
「い、いけません!どこか具合が悪そうですよ!?」
「おい!エヴァ!ダンテは大丈夫だって言ってるだろ?」
様子を見ていたローザが割って入る。
「でも、姉さん!こんなにダンテ様は顔が真っ赤に!?」
「はぁ、お前。見りゃ分かるだろ。コイツ。…童貞だよ。」
「えっ?」
スパーダの腕を力強く引っ張る余り、エヴァの豊満な胸にその腕がガッツリと埋まっていた。
「ど、童貞だと!?愚弄するな!幾千の女を抱いて来たと思っている!」
スパーダは慌てて反論すると、ローザはハイハイと手を振っていなした。
「そんな事より。ダンテ。あんた、スパーダと戦ったことあるのよね?」
ローザは話題を変えてスパーダに問い掛ける。
「うむ。その際にこの呪を受けた。しかし、それが何か?」
「スパーダはね。15年前に私達の故郷を滅ぼしたの。生き残ったのはエヴァと私の二人だけ。」
ローザが語りだすとエヴァはスパーダの腕を離してうつむいた。
「エヴァ殿?」
スパーダは急に雰囲気が落ち込んだエヴァに気づき寄り添った。
ローザはエヴァの怯えた表情を確認すると拳を握りしめ怒りに震える声で呟く。
「スパーダ。あの銀色の悪魔は二度と忘れない…。あの悪魔は私達の家族と仲間を全員殺した。絶対に許さない…。ダンテ、あんた。あのスパーダと戦って生き残ってる。そして、その強さ…。どうか、私達に貸してくれない?」
『銀色の悪魔?』
悪魔スパーダは身に覚えの無い殺戮にやや疑問をもったが、ダンテとしての体を保つため返事をするしかなかった。
「もちろんさ、美しき君達。」
「ダンテ様!」
「はぁ、もぅ。ほんと面倒くさいって」
ローザは呆れ顔、エヴァは太陽の様な笑顔でダンテことスパーダを受け入れるのであった。