連載版 ダンまちトリオ   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は3400文字になりました


強制任務

ヘスティア・ファミリアの団員は3人しか居ないが、全員がLv3に到達したことでファミリアの等級が一気にDとなり、強制任務で遠征を行わなくてはならない立場となったヘスティア・ファミリア。

 

ダンジョンで遠征を行って到達階層を更新しなければいけなくなったが、到達階層が更新された証として、指定されたドロップアイテムを決まった数まで集める必要があるようだ。

 

ヘスティア・ファミリアの担当職員であるエイナさんからは、Lv3が3人居るなら下層の浅い階層までなら問題ないと言われているので、私達は下層にまで向かうと決める。

 

武具や防具などの整備をジーンに任せ、食料などをゲドと一緒に買いに行き、遠征の準備を進めていった。

 

ゲドが保存食を作る際に私も手伝ったりもして、1週間分は用意した保存食。

 

ポーションの素材となる薬草を集めて、ゲドに作成してもらう様々なポーション。

 

人数分のウンディーネ・クロスも購入してジーンに加工してもらい、インナーや脚衣として着用することになるが、水精霊の護布であるウンディーネ・クロスはそれなりの値段がした。

 

丁寧に手入れされた武具と防具をジーンから受け取り、ゲドの魔法【リトルフィート】で小さくした荷物をバックパックに入れた私達は、ダンジョンへと向かう。

 

上層で立ち止まることはなく順調に中層を進み、到達階層を更新することはできたが、今回の目的は下層なので、一旦24階層で野営を行うことに決めた私達。

 

野営場所に決めた24階層の広間の壁面には傷をつけておいたが、こうしておくとダンジョンがモンスターを産み出すことよりも傷ついたダンジョンの修復を優先する為、いきなり壁面からモンスターが生まれるようなことがなくなるようだ。

 

安全階層ではない場所で野営を行う時は覚えておいた方がいい知識は沢山あるが、豊富な知識を持つエイナさんから教えられた知識がダンジョンで役立っているのは間違いない。

 

ゲドが食事の準備をしている間に広間の出入口で見張りをしていた私とジーンは、時折現れるモンスター達を倒して見張りを続けた。

 

木皿に盛られた保存食は、刻んで濃い目に味付けした鶏肉と茸を炊いた飯で包んだものを油で揚げて長持ちするようにした飯玉という保存食で、お湯をかければ直ぐに食べれるようになる。

 

やかんに入れた水を【特殊火遁術】を用いて熱して、直ぐ様お湯にしたゲドが3つの木皿に入った飯玉にお湯をかけていくと、食べられるようになった保存食。

 

お湯によってほぐれた飯玉をかき混ぜて中身の具と飯が混ざったところで、木の匙ですくって食べていった私達3人。

 

簡単に作れて長持ちする保存食の飯玉は、料理上手なゲドが味付けしただけあって、とても美味しい。

 

「どっかの漫画で見たことがあるような気がするぜ、この保存食」

 

「まあ、元ネタは信長のシェフに出てきた保存食の飯玉ってやつだね。簡単に作れるから、思いきってやっちゃいました」

 

「漫画が元ネタでも、美味しくできたのはゲドの味付けが良かったからだと思いますよ」

 

「そこら辺はモビタの言う通りだな。これは美味いぜ、ゲド」

 

「2人の口に合ったようで何よりだよ。一応飽きないように具と味付けを変えた飯玉も用意してあるんで、そっちも楽しみにしといてくれ」

 

「味噌生姜豚と、塩焼き鮭が入ったものですよね。楽しみにしておきます」

 

「そっちも美味そうだ。期待しとくぜ」

 

食事が終わり、砥石や鎚、小箱型の炉床を用意したジーンによる装備の整備が始まり、まずは私の剣が手入れされることになった。

 

鞘から抜いた白銀の剣の刀身を確認していたジーンは、砥石を用いて剣を研ぎ始め、丁寧に手入れを行う。

 

丁寧に研いだことで輝きを取り戻した刀身を見て、満足気に頷いたジーン。

 

「不壊属性が付与されてるだけあって刃こぼれは無ぇが、斬れ味は落ちてたんで研ぎ直しといたぜ。手入れが終わった「白銀」を渡しとくぞモビタ」

 

「ありがとうございます、ジーン」

 

鞘に納められて差し出された「白銀」を受け取り、感謝の言葉をジーンに伝えた私はゲドと交代する形で見張りとして広間の出入口に立つ。

 

「ゲドの「黒波」も整備しとくから貸しな」

 

「んじゃ、俺の長剣の整備は頼むよジーン」

 

黒い長剣の整備を始めたジーンと、それを見ているゲドが会話している間、見張り役を続けていた私は、迫り来るモンスターを無詠唱魔法【ガンスミス】で作り出したリボルバーで撃ち抜いて倒していく。

 

全員の武器の整備が終わったところで、広間に生えた発光する苔を私が短剣で削いでいき、広間の光量を格段に弱めておいたが、こうすると通常の場所とは違う場所を警戒してモンスターがあまり近寄ってこなくなるらしい。

 

私が光る苔を削っている間にテントの設営は終わっていて、最初に寝る2人を決めることになったが、ジャンケンの結果、ゲドと私が最初にテントで寝ることになる。

 

最初の見張り役となるジーンに出入口の見張りを任せて、私とゲドは眠ることにした。

 

ダンジョン内であろうと、しっかりと睡眠できた私は身体が痛むようなこともなく、ちゃんと眠れたことで頭がスッキリしていたのは確かだ。

 

それから見張り役をジーンと交代し、広間の出入口を見張っていたが、特にモンスターがやって来ることはない。

 

全員が睡眠を取ることができてから設営したテントを片付けた私達は、24階層から更に下へと降りていき、到着した25階層。

 

谷や崖を形成する水晶、大量の水が流れ落ちる大瀑布は「巨蒼の滝」で間違いなさそうだ。

 

階段のように下部の階層へと貫通している滝は25階層から始まり、26から27階層まで続いている。

 

この滝を昇ってくることもあるという下層の階層主。

 

アンフィス・バエナという双頭の竜こそが下層の階層主であり、水上を移動して階層すらも移動する階層主でもあるそうだ。

 

今回はアンフィス・バエナと遭遇することはなかったが、水上を移動する巨大な相手と戦う場合は、足場となるものが必要になるだろう。

 

一応ジーンには氷属性の魔剣を何本か用意してもらっているので、水上を凍らせて氷の足場を作成することは可能ではあるな。

 

これからも下層に向かう時は、アンフィス・バエナ対策として毎回必ず氷属性の魔剣を用意しておいた方がいいかもしれない。

 

そんなことを考えながら下層を歩き、水場から現れるモンスターを相手に戦っていった私達は、下層のモンスターが残したドロップアイテムを集めていく。

 

強制任務の達成をギルドに報告する為に必要なドロップアイテムの種類と数は「ブルークラブの鋼殻」を15個と「アクア・サーペントの鰭」が5枚、あるいは「レイダーフィッシュの牙」40本となっており、レアモンスターなら「カーバンクルの秘晶」1つで間に合うみたいだ。

 

ちなみに資源の場合は「水蒼石」を2000グラムほど集めなければいけないようで、グラムをこの世界風に言えば2000グラッドといった表記になるらしい。

 

センチがセルチになっていたり、長さや重さの表記が微妙に違うこの世界は、やはり異世界なのだろう。

 

幸運なゲドが一緒に居るおかげでドロップアイテムの入手が捗り「ブルークラブの鋼殻」と「アクア・サーペントの鰭」に「レイダーフィッシュの牙」が必要な数以上に集まった。

 

とりあえず今回の目的は達成したので、25階層の探索を終わらせた私達は素早く下層から中層へと戻ると24階層の広間で小休憩をして、軽く食事をしてから階層を上がる。

 

18階層まで立ち止まらずに動き、到着した安全階層で野営を行った私達は身体をしっかりと休め、18階層に1日泊まってからダンジョンを出ると、ギルドに遠征の成果を提出。

 

「ブルークラブの鋼殻」と「アクア・サーペントの鰭」に加えて「レイダーフィッシュの牙」を決まった数量渡し、遠征が成功したことを証明したヘスティア・ファミリアは、これでしばらく強制任務を言い渡されることはない筈だ。

 

下層で手に入れたドロップアイテムを用いてジーンが私達に新たな装備を作成してくれることになり、ジーンの鍛冶工房にドロップアイテムを運んだ私達。

 

ゲド用に「ブルークラブの鋼殻」を用いてジーンが作成した軽鎧は、身体の各所を覆う青い装甲が身体を守るようになっており、ゲドの動きを阻害することもない。

 

「雫鋼」と名付けられた軽鎧を身に付けたゲドの防御力は間違いなく上がっただろう。

 

「レイダーフィッシュの牙」を加工して作成されたのは投擲武器であり、鋭利な刃を持つクナイのようになったそれには「飛牙」と名付けられた。

 

「飛牙」は私に渡されることになり、下層でも通用する投擲武器を得たことに私は喜んだ。




ちなみにブルークラブの鋼殻は45個、アクア・サーペントの鰭は20枚、レイダーフィッシュの牙は65本くらい集まったようです
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