連載版 ダンまちトリオ   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は3300文字になりました



密林の峡谷

フレイヤ・ファミリアがジーンを襲撃していることについて、ギルドに報告しても、何も動かないギルドは、よほどフレイヤ・ファミリアが大事であるらしい。

 

そんなギルドへの信頼が無くなってきたところで、団員3名が全員Lv5となっているヘスティア・ファミリアは、ファミリアの等級がDから一気にBにまで上がり、ギルドに支払う税金が増えてしまった。

 

ダンジョン探索で安定して稼いでいるヘスティア・ファミリアなら支払えない金額ではないが、多額の税金を支払う程に役立つ働きをギルドがしているかは怪しいところだ。

 

ギルドの豚と言われるギルド長のロイマンは強欲な俗物で、同種族のエルフ達からも嫌われている。

 

上質なスーツがはち切れそうな程の肥満体なロイマンは、少々贅肉が多い。

 

私達が稼いだヴァリスの幾らかが、ロイマンの贅肉になっているのかと思うと嫌な気持ちにはなるな。

 

敬うべき相手ではないロイマンと関わる必要もなく、ギルドで関わる必要がある相手は担当職員のエイナさんと、魔石やドロップアイテムの換金を行ってくれるギルド職員だけだ。

 

それ以外のギルド職員とは必要最低限の会話しかしないようにしたヘスティア・ファミリアは、もはやギルドに良い印象は持っていなかった。

 

ファミリアの等級が高くなる程に増す税金は、間違いなく出費が多くなる遠征の妨げになっており、ダンジョン攻略を進めようとするファミリアの邪魔を、ギルド自体がしていることに等しい。

 

遠征を準備して達成するまでは、無駄に高い税金の支払いを待つ程度のこともせず、税金の支払いとダンジョンへの遠征を急かしてくるギルドは、探索系ファミリアの足を引っ張っている存在だろう。

 

そんな存在を好意的に見るのは難しいし、善良なギルド職員自体が限られている為、あまり積極的に関わりたい存在ではないギルド。

 

ジーンが鍛冶をしていたり、ゲドがポーションを作っていたりもするが、一応は探索系ファミリアであるヘスティア・ファミリアに届いたのは、遠征を指示するギルドからの強制任務。

 

到達階層を27階層から更に先に進めて遠征するようにと書かれた指令を達成しなければ、強制任務失敗として罰金を支払うことになり、更に出費が増えることになる。

 

更に強くなった今の私達なら、下層を越えて深層にまで行っても問題ないかもしれないが、通常とは違うモンスターと遭遇しやすい私達ヘスティア・ファミリアは、到達階層の更新は少しずつ行うと決めた。

 

ダンジョンに潜って行う遠征で、最速最短の経路を移動し、出会うモンスターの魔石を破壊して進んだ私達は、立ち止まることなく下層へと到着。

 

少人数の3人だけでありながら、全員がLv5で第1級冒険者であったからこそ可能な時間短縮。

 

大人数を引き連れて遠征に向かうファミリアでは、どうしても安全を考えて、移動にも時間がかかるが、3人しか居ないヘスティア・ファミリアでは、そこまで時間がかかることはない。

 

下層を進み、安全階層の28階層を越えて辿り着いた29階層。

 

27階層にまで続く水の迷都を越えた先に広がるジャングル型のダンジョン。

 

それこそが密林の峡谷であり、仰ぐ程に巨大な樹木が密に生い茂る場所。

 

樹木が壁の如く隙間なく伸び、両脇の樹林がV字状に深く切り立って正規ルートを形成していることから、密林でありながら峡谷の異名が付けられたようだ。

 

下層の新たな層域、密林の峡谷で、恐竜種という新たなモンスターと遭遇することになった私達は、油断することなく、頑強な恐竜種のモンスター達を倒していく。

 

尾が斧のようになっている大型種のモンスターであるスピノアックスを、それぞれが剣で斬り裂いて倒し、残ったドロップアイテムのスピノアックスの斧刃を回収しながら、他の恐竜達との戦闘も行った。

 

身体能力が高い恐竜種のモンスターを相手に、1歩も退くことなく戦えていた私達は、3頭の首を持つパワー型な恐竜のアルマロサウルスや、俊敏なシャドーラプトルを全て打ち倒す。

 

ゲドが魔石とドロップアイテムの回収をしている間は、迫り来る恐竜種のモンスターを、私とジーンだけで受け持ち、続けた戦い。

 

それから29階層に現れたブラッドサウルスは、30階層から出現するモンスターではあるが、血に飢えているブラッドサウルスは階層を上がってくることも少なくはないそうだ。

 

10メートルはある巨大なティラノサウルスといった外見なブラッドサウルスは他の恐竜を捕食する為、強化種が生まれることが多いようである。

 

現れたブラッドサウルス2頭も、強化種であるのは間違いない。

 

真正面から力押しで突っ込んできた1頭のブラッドサウルスへと、容赦なく叩き込まれたジーンの拳により、爆散したブラッドサウルスの頭部。

 

頭を失ったブラッドサウルス1頭の身体が倒れるよりも速く、スキル【南極大冒険】を用いた私が放った冷凍光線が、もう1頭のブラッドサウルスを完全に凍結させた。

 

魔法【ガンスミス】で形成したリボルバーの弾丸を凍結したブラッドサウルスに叩き込むと、砕け散ったブラッドサウルスの身体。

 

ある程度の大きさで、あまり速くはない冷凍光線を当てられる相手であるなら、スキル【南極大冒険】を用いて凍結させることは可能のようだ。

 

それから何度かやって来たブラッドサウルスを倒していると、大量に集まったブラッドサウルスの牙。

 

とりあえず1階層ごとに刻むように進んでいこうと考えている私達は、ブラッドサウルスの牙を、今回の遠征の成果としてギルドに渡したりはしない。

 

アルマロサウルスの突起や、スピノアックスの斧刃などを集めて、到達階層は29階層だったということにするつもりな私達。

 

29階層でモンスターを倒し、集めたドロップアイテムを回収した私達は、28階層に戻るとゲドの新たな魔法を使ってもらう。

 

「【心理之王、御調子者、調子者】」

 

安全階層で行われるゲドの魔法の詠唱。

 

詠唱の前半は共通だが、後半の詠唱を変えることで効果が変化するゲドの魔法で、今回使ってもらう効果は決まっている。

 

「【流れる星よ、空を開け】」

 

空間操作を可能とする効果を用いて、行う空間転移。

 

「【ムードメーカー】」

 

魔法名が唱えられた瞬間、ゲドに触れていた私達は、ヘスティア・ファミリアのホームへと移動していた。

 

空間操作による空間転移に成功し、ダンジョンから即座にホームに戻ってくる手段を手に入れたゲド。

 

かなりダンジョン攻略に役立ちそうなこの魔法は、上手く使っていかなければいけない。

 

かなり速くダンジョンの遠征から帰ってきた私達に「いつの間に帰ってきたんだい!?」と驚いていたヘスティア様。

 

主神のヘスティア様にもゲドの新たな魔法について教えると「そんな効果があったのかい!?凄いじゃないか!?」と凄まじく驚きながらもヘスティア様は「これで皆直ぐに帰ってきてくれるね」と素直に喜んでいた。

 

その後、ギルドに遠征の成果としてアルマロサウルスの突起15個と、スピノアックスの斧刃20個に、シャドーラプトルの爪30個を渡しておいた私達。

 

遠征が終わったばかりでも、かなり元気そうな私達に何かを言いたそうな顔をしていたギルド職員は、結局何も言うことはない。

 

こうして強制任務の遠征は無事に成功させているのだから、ギルドもヘスティア・ファミリアに文句を言うことは出来なかったようだ。

 

遠征が終わった後、ヘスティア様に更新してもらった背の恩恵。

 

ゲドやジーンは基本アビリティの熟練度が上がっていただけだったが、私だけに新たなスキルが発現していた。

 

モビタ・モビ

Lv5

 力:E436

耐久:E427

器用:E458

敏捷:E445

魔力:E471

 

 射撃:D

耐異常:E

 連射:H

 疾走:I

 

《魔法》

 

【ガンスミス】

 

《スキル》

 

【銀矢投擲】

 

【牧場物語】

 

【金色縁】

 

【夢幻三剣士】

 

【樹木友人】

 

【心友音波】

 

【寄生浄化】

 

【封印剣】

 

【南極大冒険】

 

【何処扉】

・知っている場所になら何処にでも繋がる扉を作り出すことが可能

・作り出した扉は自在に消すことも可能となる

 

新たなスキル【何処扉】と書いて「ドコデモドア」と読むスキルは、ゲドの空間転移を経験したことで発現したスキルで間違いない。

 

ひみつ道具のどこでもドアと似たような扉を作り出せる効果を持つこのスキルも、ダンジョン攻略にはかなり役立ちそうだ。




ヘスティア・ファミリアの団員を襲撃してきたフレイヤ・ファミリアの行為を、ギルドに報告したにも関わらず、何も動かないギルドをヘスティア・ファミリアの団員達は、嫌うようになりました
エイナさんと換金担当の職員以外とは、会話をすることは殆んどないですね
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