連載版 ダンまちトリオ   作:色々残念

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本日2回目の更新になります
今回も3000文字で、ジーン視点の話になりました


漆黒の阿修羅の如き単眼の王

女神ヘスティアの守りを、守護魔剣を持たせたアルテミス・ファミリアに任せたヘスティア・ファミリアのオレ達は、モビタがスキルで作り出した扉を通り、ダンジョンへと向かう。

 

オラリオに居なくとも、ダンジョンにいつでも行けるようになるモビタのスキル【何処扉】は、かなり役立つスキルだ。

 

何処にいようとダンジョンの安全階層に繋げられる扉を用意できて、移動が自由ともなると、スムーズに進んだダンジョン攻略。

 

他のファミリアの冒険者と遭遇しないように気をつけながら、攻略していったダンジョン。

 

下層などはとっくに過ぎて、深層にまで到着していたオレ達。

 

ギルドに態々報告なんざしてはいないが、到達階層は大幅に更新されているヘスティア・ファミリア。

 

Lv6が3人も居れば、到達階層を更新するのは、そう難しいことじゃねぇが、ヘスティア・ファミリアの全員が深層で油断をすることはない。

 

ダンジョン49階層、獣頭の怪物であるフォモールの大群が押し寄せる階層は、大荒野と呼ばれる荒れ果てた場所。

 

今は50階層の安全階層で休憩しているモビタとゲドを呼び出すことはなく、強化種も幾つか混じるフォモールの群れと戦っていると現れたのは49階層の階層主。

 

それはバロールという単眼の怪物ではあったが、通常のバロールとは身体の形と色が違っていた。

 

まるで阿修羅のように頭が3面で、腕が6本もあるバロールは、体色は完全なる漆黒。

 

明らかに通常種とは違い過ぎる単眼の王は、間違いなく強いモンスターであることは確かだろう。

 

以前倒した巨体の獣を上回る迫力を見せる単眼の怪物を相手に、剣を構えたオレは大荒野の荒れた地を蹴り、怪物へと突撃。

 

通行の邪魔なフォモールには剣を叩き付けて血肉を撒き散らしてやり、前へ前へと進んでいったオレは、単眼の王から放たれた光線を横っ飛びで回避すると、抉れる程に踏み込んだダンジョンの地面を蹴り、跳躍。

 

一気に間合いを詰めたオレが全力で振り下ろす「覇爪」の一撃を受けても、阿修羅の如きバロールの腕は傷1つ付いていない。

 

素のオレの力だけじゃあ打倒できねぇ相手は以前倒した巨大な獣以来だが、この阿修羅みてぇな怪物が強力な相手であることは理解できてたんで、予想の範囲内ではあった。

 

問題は、この亜種の単眼の王をどうやって倒すかだが、オレが出来る全てのことを試してみるとしよう。

 

手に持つ完全なる不壊の剣を背に移動させ、腰に差していた魔剣を引き抜き、唱えるのは魔剣強化魔法の詠唱式。

 

「【魔剣抜刀】」

 

スキル【精霊魔剣】まで用いて作成した強力な魔剣を更に強化する魔法によって、より凄まじい威力を放てるようになった赤い魔剣を振り下ろす。

 

「猛火」

 

魔剣の名を呼び、振り下ろした赤い刀身から放たれたのは、その名の如く凄まじい猛火であり、猛々しい獄炎が通り過ぎた場所に居たフォモールは一瞬で灰と化した。

 

「猛火」の炎が直撃したバロールは全身を燃やされてはいたが、焼けているのは体表程度で内部まで炎が通っている訳ではない。

 

火属性は有効ではないと理解したところで、複数の節足を俊敏に動かした単眼の巨人が此方へと迫り来る。

 

此方へと連続で打ち下ろされるのは、単眼の巨人の6本の黒く長い腕。

 

凄まじい強度を持つ外殻に覆われた腕が怪物の力で振り下ろされ、それは凄まじい凶器となった。

 

6本の腕を活かした絶え間無い乱打、振り下ろされていった黒い腕の連撃。

 

並みの冒険者なら一撃で挽き肉になっているような攻撃が幾度も繰り返されて滅多打ちにされていた最中、スキル【閃光装具】を四肢に纏ったオレは頭上から連続で振り下ろされる怪物の腕へと拳を叩き込み始めていく。

 

【閃光装具】によって高い補正がかかった力と敏捷を用いて、振り下ろされていた怪物からの鉄槌へと、籠手を纏う両拳を絶え間無く打ち込んでいった。

 

打撃を放つ速度を上げていき、光輝く狼の頭を模した籠手を装着した両腕で、放つ拳の弾幕。

 

一撃一撃に渾身の力を込めた拳打を繰り出し続けていくと、徐々にひび割れてきていた怪物の黒い腕の外殻。

 

あと少しで腕の外殻を砕けそうなところで、大気を震わせる凄まじい咆哮を上げた怪物は、3面それぞれの単眼から豪雨のように光線を放射し始めた。

 

背から引き抜いた大剣を盾に、光の豪雨を受け止めたオレは、しばらく身動きが出来ない状態となっていたが、その隙を見逃さなかった単眼の怪物。

 

弓を放つように引き絞った1本の腕の力を一気に解き放ち、しなる鞭の如く繰り出されたバロールの長い腕による一撃がオレへと叩き込まれる。

 

血反吐を撒き散らしながら吹き飛ぶオレは、バロールの長く黒い腕による一撃で大荒野を転がりながらも、立ち上がった。

 

口内に残っていた血を地面に吐き捨て、両腕と両足が折れていないことを確認したオレは戦いを止めることはない。

 

前に出て、単眼の怪物へと打ち込むのは拳打と大剣による攻撃。

 

ぶっつけ本番で試すのは、動きながら行う【英雄錬鉄】による蓄力。

 

力強く鳴り響くのは鎚で鉄を打つ錬鉄の音。

 

光輝いていく大剣に蓄力されていく力。

 

剣を持っていない左腕を振るい、叩き込んでいった打撃により、ついに砕けたバロールの腕の外殻。

 

堅い外殻の下にある、外殻よりは柔いバロールの肉体へと打ち込む拳により、腕の幾つかを潰すことに成功した。

 

バロールの腕による攻撃が緩んでからは、光線が幾度も飛んできたが、それら全てを回避して続けた蓄力。

 

約6分間の最大蓄力が完了し、眩い光を放つ大剣の柄を両手で握ったオレは、漆黒の単眼の王へと突貫する。

 

最速で最短の真正面からの突撃。

 

光を纏った大剣を構えて大きく振りかぶり、繰り出すのは渾身の斬撃だ。

 

【閃光装具】で力と敏捷に高補正がかかった状態で、スキル【英雄錬鉄】で蓄力した力を一気に解放して放たれるのは、現在のオレが繰り出せる最強の一撃。

 

叩き込まれた光を纏った大剣が、阿修羅の如き単眼の怪物の上半身を完全に消し飛ばす。

 

轟音と衝撃波が広まり、更に荒れ果てた大荒野。

 

魔石を破壊されたことで灰と化していく単眼の怪物の身体。

 

戦いに勝利したオレは傷を癒して、阿修羅の如きバロールのドロップアイテムとフォモールの魔石を回収すると、50階層へと移動した。

 

それからモビタのスキルでダンジョンを出ると、女神ヘスティアやアルテミス・ファミリアが待つ場所へと戻る。

 

背の恩恵を女神ヘスティアに確認してもらうと、ランクアップが可能になっていたらしい。

 

全ての基本アビリティの熟練度がSの999まで極まっていたオレは、ランクアップさせてもらうことにした。

 

選んだ発展アビリティは魔防で、更新して昇華させてもらった背の恩恵。

 

ジーン・グライペル

Lv7

 力:I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

 鍛冶:S

 彫金:A

 治療:D

 拳打:F

 堅守:G

 魔防:I

 

《魔法》

【セイクリッド・ハイネスセラピア】

 

【フルンティング・ネイリング】

 

《スキル》

 

【天性肉体】

 

【鍛冶鍛錬】

 

【友愛鍛冶】

 

【極大治療】

 

【金剛豪拳】

 

【破壊王】

 

【閃光装具】

 

【英雄錬鉄】

 

【覇獣王】

 

【精霊魔剣】

 

【超越名匠】

・発展アビリティ鍛冶と彫金の最大上限値がSよりも上となる

・様々な属性や耐性に効果を、作成する武器や防具に付与することが可能

 

発現していた新たなスキル【超越名匠】は、発展アビリティ鍛冶がSまで到達したことで発現したスキルで間違いなさそうだ。

 

更に強力な装備を作成可能になったのは中々悪くねぇな。

 

これでモビタやゲドに、もっといい武器や防具を用意することが出来るようになるだろう。




今回登場した漆黒で阿修羅のようなバロールは、ベヒーモスオルタよりも強い怪物でした
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