今回は3600文字になりました
モンスターによる被害を受けた人々は少なくはなく、命は助かったとしても家や財産を失い、住む場所や食事に困ることも多い。
そんな人々を放ってはおけないヘスティア様とアルテミス様に頼まれて、炊き出しや、家の再建などを行うヘスティア・ファミリアとアルテミス・ファミリアの面々。
食べたいものが何でも出てくる北風のテーブルかけで何回も出した具沢山な鶏団子鍋の中身を、ジーンが用意してくれていた大きな寸胴鍋に入れていく。
ゲドがスキル【特殊火遁術】を用いながら寸胴鍋の底に触れて熱し、温めなおして熱々になった大量の鶏団子鍋。
それを私が【増殖鏡】で増やした木皿によそって、同じく増やした木の匙も人々に渡しておくと、人々に行き渡った食事。
おかわりを求めてきた子ども達に「沢山食べてくださいね」と言いながらお玉で掬った鶏団子鍋を木皿によそっていった私に「ありがとう!」と言って去っていく子ども達。
役割分担で私とゲドが炊き出しを担当することが多く、家の再建はジーンが中心となっていて、そんなジーンの指示に従ってパワードスーツを着用した面々が力仕事をしていた。
まるで棟梁のようになっていたジーンが率先して動き、あっと言う間に再建されていく家の数々。
重機よりもパワーがある面々が揃っている為、材料さえあれば早めに終わる家の再建。
私も家の再建の作業を手伝うこともあり、スキル【増殖鏡】で木材を増やしたり、思い入れがあるという家財などを【時風呂敷】で時を戻して元通りにしたり、壊れた家そのものに大きな布をかけて【時風呂敷】のスキルで元通りにしたりもする。
そうやって困っていそうな人々を助けながら、旅を続けていた私達。
女神の騎士団の名は、既に世界中に広まっているらしく、旅先で助けを求められることも増えてきた。
ダンジョンでは深層から登場するが、地上にも存在するルー・ガルーという怪物。
狼頭人体のモンスターであるルー・ガルーにより、壊滅的な被害を受けた村は多く、村が滅ぶような原因にもなっているルー・ガルーは、狼人からは凄まじく嫌われているそうだ。
そんなルー・ガルーの群れが近場で確認されたことで籠城していた村に、まずは簡易的な防壁を用意して、ルー・ガルーが完全に侵入できないようにした私達は、アルテミス・ファミリアとヘスティア様を村の守りに残して、ルー・ガルーの群れへと突撃。
1頭も残すことなく殲滅したルー・ガルーは、魔石もしっかり砕いておき、灰へと変えておくルー・ガルー達の身体。
ドロップアイテムとして残ったルー・ガルーの毛皮を回収して、証拠となる毛皮を見せながら村の人々にルー・ガルーを倒したことを伝えておくと、喜んでいた村人達。
しばらく籠城していたことで、少なくなっていた村の食料を私のスキル【増殖鏡】で増やしておくと、物凄く感謝された。
それから簡易的な防壁をしっかりとした防壁にジーンと一緒に作りなおした私達は、全員で協力してオリハルコン製の防壁を設置していく。
そう簡単にはモンスターが攻め込めない頑丈な防壁にも、感謝していた村の人々。
村の安全が確保されたところで、ヘスティア・ファミリアとアルテミス・ファミリアが続けていく旅。
旅の最中に立ち寄ったある村では、食料が不足していて飢えていた人々が多く、急いで始めた炊き出しの準備。
北風のテーブルかけで大量に出した大盛り炊きたてご飯を大鍋に水と一緒に沢山入れていき、しっかり煮込んで作成していったお粥。
飢えている時に消化しにくいものをかきこんで食べると死んでしまうので、ご飯を消化しやすいお粥にして飢えていた人々に少しずつ食べさせていった。
しばらく消化に優しいお粥を毎日作り、飢えが解消されてきたところで、汁物や温野菜を食べさせていくと飢えていた状態から回復してきた村の人々。
村人達がここまで飢えてしまった理由が何なのかを聞いてみると、天候が影響して農作物があまり育たなかったことが原因であるらしい。
自給自足をしていた村では食料となる農作物の減少は死活問題で、食べるものに困り、飢えていた村人達。
雨と太陽があれば畑ならどうにかなるかと考えた私は【シネマティッククリエイト】の魔法を用いて、ドラえもんの劇場版である日本誕生に登場したひみつ道具のラジコン雨雲とラジコン太陽を創造。
それをゲドの【粗悪複製】で複製してもらい、粗悪な複製となっても役立つラジコン雨雲とラジコン太陽の使い方を村人達に教えていく。
肥料が含まれているラジコン雨雲の雨は、飲料にはしないように注意しておき、ラジコン雨雲とラジコン太陽を使えるようになった村人達が畑に蒔いていた野菜の種。
空の天候が安定していなくても、肥料入りの雨を出せるラジコン雨雲と、日光を与えられるラジコン太陽があれば、問題なく畑の野菜は育つだろう。
畑の野菜が育つまでの間に食べる食料も私が【増殖鏡】で増やして用意しておき、立ち去った村。
村を出て、野営の準備をしている最中にゲドが「ラジコン雨雲とラジコン太陽は日本誕生に出てたひみつ道具だけど、畑のレストランとかも出せんの?」と私に聞いてきた。
「出せますけど、魔法で出したひみつ道具は一定時間で消えますから、種が料理に育つ前に消えてしまいますね」
「俺のスキル【粗悪複製】で増やしたやつなら育てられるとは思うから、ちょっと試してみようよ」
どうしても畑のレストランの料理が食べてみたいのか、試してみようと言ってくるゲド。
「味は、期待しないでくださいね」
私が魔法【シネマティッククリエイト】で創造したひみつ道具の畑のレストランを、ゲドの【粗悪複製】で複製し、地面に植えたラーメンの種。
複製品のラジコン雨雲とラジコン太陽により、種が育ってダイコンとなる。
あっという間に食べ頃になった丸いダイコンを地面から引き抜いて、葉っぱを取り、丸いダイコンを開いて2つに割ると、中に入っていたラーメン。
「日本誕生のアニメを見てから、ずっと畑のレストランの料理を食べてみたいと思ってたんだよね」
そう言いながらラーメンを食べていくゲドは、とても満足気だ。
友人であるゲドの願いを叶える形で魔法を使って協力してみたが、ゲドが満足しているなら、こんな使い方も悪くはない。
「久しぶりのラーメンだったから、味がいまいちでも悪くはなかったかな」
複製品な畑のレストランのラーメンを食べ終えて、そんなことを言っていたゲド。
確かにラーメンが提供されるような場所は存在していないので、ラーメンを食べるには自分で用意するしかないこの世界。
神々が知識をもたらしたせいか食に関しては高水準ではあるが、それでもかつて私達が生きた世界ほどには発展していない食事。
「なんかお前だけ何かを食べたみてぇだなゲド」
私とゲドが残ったダイコンをどうしようかと考えていると、ゲドが持つ空になったダイコンの器を見たジーンが、そう言ってきた。
「いや、これは、畑のレストランをどうしても食べたくて、見逃してくだされお代官様」
「誰がお代官だ。別に悪いとは言ってねぇから安心しろ」
そんなやり取りをしていたゲドとジーン。
ちょっとふざけているゲドにツッコミを入れるジーンの姿を見ていた私の顔には笑みが浮かぶ。
仲間と共に過ごしているこんな日常の一時が、私は好きだった。
その後、ヘスティア様に背の恩恵を確認してもらうと、私に新たなスキルが発現していたようだ。
モビタ・モビ
Lv9
力:S999
耐久:S999
器用:S999
敏捷:S999
魔力:S999
射撃:S
耐異常:S
連射:S
疾走:A
魔弾:B
蓄力:D
加護:F
聖火:G
《魔法》
【ガンスミス】
【シネマティッククリエイト】
【フィリア・テレカ】
《スキル》
【銀矢投擲】
【牧場物語】
【金色縁】
【夢幻三剣士】
【樹木友人】
【心友音波】
【寄生浄化】
【封印剣】
【南極大冒険】
【何処扉】
【精霊腕輪】
【反射外套】
【時風呂敷】
【名医鞄】
【黄金甲虫】
【豪華怪盗】
【小雷雲】
【北風食卓】
【携帯食料】
【飲料変化】
【魔界大冒険】
【異能貸出】
【空気砲】
【超手袋】
【増殖鏡】
【適応灯】
【猟豹加速】
【鉄人兵団】
【農林大臣】
・小さな雨雲と太陽光を発する小さな球体を創造し、自在に操ることが可能
・土に蒔いて育てることで、様々な料理を内部に宿すダイコンの種を、精神力を消費して生成することが可能となる
新たに増えた農林大臣のスキルは、ラジコン雨雲とラジコン太陽に畑のレストランを【シネマティッククリエイト】で創造したことが影響して発現したスキルだろう。
ドラえもん劇場版である日本誕生で、畑のレストランを育てていたスネ夫が、農林大臣の役割をドラえもんに言い渡されていた。
ラジコン雨雲やラジコン太陽を用いて畑のレストランを育てていた農林大臣が関係しているスキルなのは間違いない。
ラジコン雨雲とラジコン太陽に畑のレストランが組合わさったようなスキルではあるが、土があればどこでも食事が用意できるスキルは、飢えている村人達には必要になるスキルになりそうだ。
直ぐに完成した料理を出せる北風のテーブルかけは便利ですが、種から育てて1年中食べられる畑のレストランも、必要になる場所はあります
【農林大臣】で生成できる種も畑のレストランと似たようなものになっていますね